都史樹くんは、土曜日の雨の走行から初めてHKF仕様のエンジンを搭載した。
土曜日はクラス分けで4セッションの走行であった為、キャブセット時間を短縮する為に冬仕様のLean setからスタートして、2セッション目でセットを完了した。
3セッション目から別キャブで、同じく時間節約の為に雨仕様のLean setからスタートした。セッション途中で一部仕様を変更して様子を観た。
4セッション目で、wet setと明日の天候を考慮してドライセットを試して終了した。
フレームのセットは中小路氏の手腕が発揮され、都史樹くんは気持ちが上向いたのか素晴らしい走りを披露していた。
その夜の都史樹くんは、今まで経験したことのないJr.MAXエンジンのパフォーマンスに上機嫌だったようだ。
そして、レース当日は密かにやる気を見せていた。
T.Tは昨日のセットのまま臨んだが、クリアラップが取れずに2位に甘んじた。
予選ヒートはセミウエット路面ながら全員ドライタイヤのままスタートした。
スタート直後から独走態勢に入り、2位以下を9秒以上、3位は更に13秒引き離してゴールした。その走りは開眼したように他を圧倒していた。
昨年から注目していたJr.ドライバーであったが、道具を手に入れると走るのが楽しくなり、ますます走りに磨きが掛る典型的な例である。
決勝はWet路面でも対応できるセットで臨んだところ、スタートから2位を引き離して余裕のゴールを決めた。
ところが、本人は逆に緊張していたようで、決勝は気持ちが受け身になっていたようだ。
今だから言えることを読まれた方はご存じでしょうが、一昨年の二の舞にならないように気を引き締めて3年連続Jr.MAX日本チャンピオンに向けてスタートします。