愛しのゼリー

店の端っこに本を数冊まとめて置いてる場所がある

どうぞ、読みたければご自由に

ということなのだが

読むのは店主の私ぐらい

だが、それは問題ない

なぜなら私自身がいつでも読み返せるよう置いている本だからだ


今日も思い出したかのように

そこにある『忌野旅日記』を手に取った

無造作に開いたページはタイマーズについて書かれた箇所だった

そういえば少し前、

タイマーズが『夜のヒットスタジオ』に出演したときの映像を観たと、

若い常連さんが言っていた

エフエム東京をこき下ろすその姿に感銘を受けたらしい

清志郎かっこいいっすね、という彼に

違う、ゼリーだ

とは言わなかったが

世代を超えて支持される彼らはすごいと思った


『不死身のタイマーズ』を聴こうと思ったがまだ昼間なので止めた

代わりに清志郎の『メンフィス』にした




オーテイスのバックバンドをしていたMG'Sとのセッションである


何度も中断しながら、しばらく『忌野旅日記』を読み続けた

何度読んでもたのしい本だ

おめでとうございます

かつて関東で働いていたころ

会社の先輩が日ハムファンと聞いて

カルチャーショックを受けたことがあった


九州の田舎者である

あたりにはライオンズファンかホークスファンか巨人ファンくらいしかいない

東京は違うなぁと惚れ惚れしたのを覚えている

その後、スワローズファン、マリーンズファン、本気の巨人・阪神ファン、大洋ファンには会わなかったが中日ファン、

九州のエセホークスファンめ！などと私を罵倒する生粋の南海ファン等々、

様々な方々に会った

さすがいろんなとこから人が集まる大都市だ


この度の日ハムの優勝を聞いて

あの先輩はさぞかし喜んでいるだろうと思った

かつての長嶋巨人のメークドラマを彷彿する痛快逆転優勝である

これってけっこうすごいことで、

プロ野球史に刻まれるレベルである


だがしかし、あまりここ福岡ではその報道がなされてない気がする

代わりにクライマックスシリーズという摩訶不思議なシリーズに勝って日本一だ、

三連覇だ、なんて声が聞こえる

勝ったところで日本一なのだろうか？


クライマックスシリーズとはいったい何を決めるシリーズなのだろう

いまだ尚、疑問である


そろそろクライマックスシリーズを辞退するチームが出てこないだろうか

俺、そこのファンになる

すっぱい

飲み残しのトマトジュースを前に

何か賄い料理に使えないかと思案した

すぐカレーが浮かんだ

トマトホールをベースにカレーを作ったことはあるが

トマトジュースをベースに作ったことはない

ま、塩加減に気を付ければ大きな差異はないだろう


まずは玉ねぎである

たっぷり入れたいところだが

昨今の野菜高騰である

思いっきりケチった

これが最初の失敗である

配合したスパイスを投入し、

トマトジュースを入れる

これがエライ多すぎた

二つ目のミスである

ほんのりスパイスの香りがするあったかいトマトジュースになった

焦って煮詰めるが

トマトの酸味が味のすべてを支配しており、

もうどうにもならなかった


見た目はなかなかだが






すっぱい作だ

もとい、

失敗作だ

雨宿り

猛烈な雨である

雷もすごい

足元が悪いにもかかわらず、来てくださったお客様にはただただ感謝である

雨が更に激しくなるにつれ

滞在するお客さんの数は減っていった

早めに片付けよう

ある程度片付けてテラスに出ると

あれだけ降ってた雨が止んでいた

ラストオーダーの時間は過ぎているし

今はお客さんもいない

帰ることもできたが、

のんびりした空気だったので芋焼酎のロックを一杯やることにした

半分ほど飲んだところで外があわただしいのに気が付いた

また雨だ

何人もの人が雨に濡れながら走っていた

やれやれ、帰っときゃよかった


ラジオを聴くことの多い時間帯だが

今日はCDでやり過ごすことにした

しっかり聴くのは久しぶりだ







ソウル、ブルーズなど黒人音楽への愛情がたっぷりである

雨が止んでもずっと聴き続けた

簡単に言っちゃいけないが

恐らく名盤であろう


急な雨のおかげで心が豊かになった

ナイスな雨宿りである

気に入らない

戻りガツオを仕入れた

春先の初ガツオがエサをいっぱい食べて秋に戻ってくる

よって脂のノリがよい

早速たたきにした




久しぶりのカツオのたたきに、

黒板に書く白墨にも力が入る

だがどうにも



カツオの顔が気に入らない

後で書き直そう