らんかみち

童話から老話まで

ショパン、別れのポロネーズで悼む

2010年04月11日 | クラシック音楽
「クラシック音楽がブームです」として、朝日新聞be面で「お気に入りのクラシック作曲家」の人気投票をしたそうです。その結果、モーツァルトが1位で、ショパンが2位。まあそうかなって思いますが、回答者の半数が「ほとんど音楽会に行かない」という方々なんだそうです。

 音楽をやる人にアンケートを取ったら違う結果になるか知れませんが、モーツァルト、ショパンが上位に登場するのは同じでしょうね。ぼくの場合は、ピアノを弾くならショパン、バイオリンを弾くならバッハ、フルートを吹くならヴィヴァルディ、そして、観るならモーツァルト、といった順位かもしれません。

 NHK教育テレビ「スコラ 坂本龍一 音楽の学校」の今回はバッハ編でした。バッハのチェンバロの名曲になるとぼくには難し過ぎて弾けませんが、バイオリンの名曲ならなんとかなります。そりゃバイオリンでパガニーニのカプリッチョなんかを弾ければ良いけど、1小節たりとも弾けませんがな。
 
 ありがたいことにショパンは、身悶しそうな旋律と和声進行の美しい曲でありながら、技術的には初心者でも弾けるような名曲を多く残してくれてます。胃薬のCMに使ってそうな穏やかな曲ばかりじゃなく、荒々しい曲想のものまであって、長い間ショパンを嫌いで損したなって今は思いますね。
 
 というようなわけで、ショパンが16歳のときに作曲したポロネーズ「別れ」を聴いてみましょう。
 
Fr?d?ric Chopin: Polonaise in B flat minor, op. posth.


 最後のピアノレッスンでチョイスした曲です。後の曲に比べたらシンプルな旋律かもしれないけど、この若々しさも好きです。ショパン一家が温泉旅行に旅立つというので、友人に贈った曲だとか。温泉旅行といっても当時のことですから、帰れなくなるほど困難なことかもしれなかったんですね。実際、ショパンは20歳でワルシャワを出てからポーランドに戻ることがかなわず、彼の遺志で心臓だけ故国に戻ったそうです。
 それにしても、今年はショパンの生誕200年でポーランドは大盛り上がりだっていうのに、大統領一行の搭乗した飛行機が墜落とは、なんて気の毒なんだ!

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