ご無沙汰しております。
干しブドウと蜜柑と餡子をぼんやりとむさぼっているあいだにいつのまにか新しい年が来て。ほんのり暖かい日差しのなかで初日を浴びたと思ったら、観測史上類をみない寒波がやって来るとのこと。
幸いにも断水の被害はなかったのですが、水道から水が出ない恐怖は体に沁み込んでいます。
前日の夜から鍋とヤカンに水を補給しておいて、ついでに朝のコーヒー用にとコーヒーメーカーにも給水しておき準備万端。
毎年、雪に埋もれる地域にお住まいの方たちにとっては何を大袈裟なとお笑いになるかもしれませんが、屋根から落ちる雪の音のものすごさを生まれて初めて体感し、まさに心臓が止まる思いをいたしました。
などと、近況報告はさておき。
どうしても、最終回を公開する気になれない。どうしてだろうかと、自問自答してみた。
物語をこの場で完結させてしまったら、もう二度と自分の元へと戻らないような気がしてしまっているのではないかと。この情報の、文字列の氾濫の、匿名の視線に無防備にの晒されている場所で、やがてうすれて消えてしまうんじゃないかという、書き手の驕りと笑われても仕方のない恐怖に襲われて身動きが取れなくなっているんじゃないかと、そんなふうに分析してみた。
私はまだ、あの物語を手放したくない。
未練たっぷりなんだ。
最後の場面に例の編集氏は異議を唱えた。
罪を罰せられないまま逃げ切るという終わり方は後味が良くない、とさりげない言い方だったが改変するよう求めた。
私は最初のプランを変更して、「彼」を甦らせ、そのことによって「彼女」の野望を打ち砕くことにした。
そのあたり、「彼女」と千晶との対決が最終回の華となるはずだったのだけれど。
でも今は、それがいいのかどうか、迷っているというのが正直な気分だ。
編集氏と決定的な決別を果たした今、彼の思惑に素直に従っていいものかどうか。
という逡巡で、私の筆は止まったままだ。
ここまで、葉月のつたない物語をお読みくださった方々。
わがままを申し上げて、すみません。
きちんとお伝えしなければ前に進めない、と恥を忍んでご報告いたしました。
もうしばらくお待ちください、という言葉が適切なのかどうかわかりませんが、いつかきっと皆さまにあの物語をお届けできるよう、精進いたします。
その気持ちがふつふつと今、沸きあがっております。
蹴られて地べたに転がって、このままで済むとは思うなよ、
○島。
おっと、ここはすぐさま削除せねば。
新しい物語を書きます。
干しブドウと蜜柑と餡子をぼんやりとむさぼっているあいだにいつのまにか新しい年が来て。ほんのり暖かい日差しのなかで初日を浴びたと思ったら、観測史上類をみない寒波がやって来るとのこと。
幸いにも断水の被害はなかったのですが、水道から水が出ない恐怖は体に沁み込んでいます。
前日の夜から鍋とヤカンに水を補給しておいて、ついでに朝のコーヒー用にとコーヒーメーカーにも給水しておき準備万端。
毎年、雪に埋もれる地域にお住まいの方たちにとっては何を大袈裟なとお笑いになるかもしれませんが、屋根から落ちる雪の音のものすごさを生まれて初めて体感し、まさに心臓が止まる思いをいたしました。
などと、近況報告はさておき。
どうしても、最終回を公開する気になれない。どうしてだろうかと、自問自答してみた。
物語をこの場で完結させてしまったら、もう二度と自分の元へと戻らないような気がしてしまっているのではないかと。この情報の、文字列の氾濫の、匿名の視線に無防備にの晒されている場所で、やがてうすれて消えてしまうんじゃないかという、書き手の驕りと笑われても仕方のない恐怖に襲われて身動きが取れなくなっているんじゃないかと、そんなふうに分析してみた。
私はまだ、あの物語を手放したくない。
未練たっぷりなんだ。
最後の場面に例の編集氏は異議を唱えた。
罪を罰せられないまま逃げ切るという終わり方は後味が良くない、とさりげない言い方だったが改変するよう求めた。
私は最初のプランを変更して、「彼」を甦らせ、そのことによって「彼女」の野望を打ち砕くことにした。
そのあたり、「彼女」と千晶との対決が最終回の華となるはずだったのだけれど。
でも今は、それがいいのかどうか、迷っているというのが正直な気分だ。
編集氏と決定的な決別を果たした今、彼の思惑に素直に従っていいものかどうか。
という逡巡で、私の筆は止まったままだ。
ここまで、葉月のつたない物語をお読みくださった方々。
わがままを申し上げて、すみません。
きちんとお伝えしなければ前に進めない、と恥を忍んでご報告いたしました。
もうしばらくお待ちください、という言葉が適切なのかどうかわかりませんが、いつかきっと皆さまにあの物語をお届けできるよう、精進いたします。
その気持ちがふつふつと今、沸きあがっております。
蹴られて地べたに転がって、このままで済むとは思うなよ、
○島。
おっと、ここはすぐさま削除せねば。
新しい物語を書きます。