プロバイオテクスは、腸管の健康維持に重要で、いろんな疾患との関連も、近年、研究され、心臓血管系のリスクの抑制に関係していると、報告されています。プロバイオティクスは数多くありますが、どのプロバイオティクスが心臓血管系のリスクを抑制するか、研究が模索されています。
Celine thompson博士によると、コレステロール値が高い成人での研究では、通常のヨーグルトかラクトバチルス.ローテリ―(乳酸菌の一種)を6週間を超えて被験者が摂取し、総コレステロール値が5%ほど低下し、LDLコレステロール値が9%ほど低下しました。また、被験者は、心臓血管系疾患のリスク因子であるアポリポたんぱく質B-100の濃度がはっきりと低下しました。
他の研究では、ラクトバチルス.ローテリ(Lactobacillus reuteri30242)を9週間、カプセルで摂取した成人グループは、LDLコレステロール値が12%ほど低下し、総コレステロール値は、9%ほど低下し、非HDLコレステロール値は11%ほど低下し、アポリポたんぱく質B-100は8%ほど、LDL/HDLコレステロール値は14%ほど低下しました。
基準値での平均値、あるいは高リスクカテゴリーでのhs-CRP値(炎症バイオマーカー)の研究では、ラクトバチルス.ローテリ摂取成人グループはhs-CRP値が27.1%ほど低下し、コントロール被験者の1.7%に比べて、1つかもっと多いリスクカテゴリーが減っていました。そして、コントロールグループの2%に比べて、ラクトバチルス.ロ―テり摂取患者の22%では、hs-CRPのリスクカテゴリーが減少しました。
これらの研究結果から、ラクトバチルス.ローテリには心臓血管系疾患で死ぬリスクを制御する可能性があり、心臓血管系疾患の制御には、腸管の細菌フローラが関係している可能性が有り、いかに腸管を健康に保つことの重要性が言われている理由です。ほかの研究でも、プロバイオティクス(Lactobacillus plantarumCUL66)のコレステロール低下作用により、心臓血管系の健康への寄与が報告されていますが、ラクトバチルス.アシドフィルス(乳酸菌の一種)の摂取は、中心静脈カテーテルを行った人、人工心臓弁を装着した患者や人工心臓弁を装着する必要がある人は、まれに細菌感染のリスクがあるので、サプリメントでのその摂取は控える必要がある、との報告もあります。また、乳酸菌の中には、心臓弁脈症にはリスクとなる可能性が有るとの報告もあります。いずれにせよ、更なる研究により、プロバイオティクスが、心臓病患者の福音になることを期待しています。
References
Celine Thompson. Unique probiotic targets cardiovascular disease. Life Extension. Oct 2014
Cardiff University. Probiotics against heart disease. News Views.23 March 2016
Annelise C. costanza, et al.Probiotic therapy with Saccharomyces boulardi for heart patient. Inernational Journal of Cardiology. 179(2015) 348-350
Heart health benefits of probiotics. the drswolfson. 20M/3/21
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