マキノ病院小児科ブログ

小児科からのお知らせです

水痘(みずぼうそう)

2010年01月11日 | ワクチン その他
おたふくかぜが局地的に?流行しておりましたし、次の波が始まっているようです。
水ぼうそうはどうなん?と少し質問もありましたのでちょっとお話を。
実は年末にかけて高島市全体でみると水ぼうそうが多いとは聞いていました。

水ぼうそうもおたふくかぜと同様にワクチンがあるものの、接種率が非常に低いため、
たいていは保育園~小学生低学年までにかかってしまいます。
マキノの保育園でのアンケートでは予防接種を済ませているのは10~30%と
東西の園でばらつきがありました。
予防接種をする前にかかってしまう例もかなり多いのだと思います。

大人になってからかかると大変なのは「おたふく」や「はしか」などと一緒ですね。

基本的に軽症が多いのですが、中にはものすごい数の水疱が出来てしまう場合や、
肺炎・中耳炎などやや重症化することも少なくありません。
幸い当院ではあまり重症な例にはお会いしておりませんが。

北海道のある調査では、年間20~30例の水ぼうそうの入院があったそうです。
北海道の約3分の1の人口圏(180万人くらい?)での調査だとか。
多くはないけれど、決してないわけではないですね。
(高島市の人口規模だと年間で数人以下?)

あまりご存知でないかもしれませんが、水ぼうそうにかかると年をとってから
「帯状疱疹」というものすごく痛い水疱に悩まされることがあります。
口にできるヘルペスと同じようなものと考えるとわかりやすいかもしれません。
稀に子どものうちから発症することがあり、当院では1例だけですが治療に難渋したこともあります。

女の子の場合は水疱のあとがかなりはっきり残ってしまうのもどうかなと思います。
うちのチビは1歳早々に麻疹風疹・水痘・おたふくと一気に予防接種を済ませました。
残念ながら水ぼうそうはすでにもらってしまいましたが、水疱は10個あるかないかくらい。
本当に水ぼうそうか悩む程度でした。
背中と胸によくみたらあとが残っていますが、内服もなしでオッケーでした。

接種時期はおたふくと同じで、
兄弟がいるのであれば1歳を越えたらいつでも。
第1子であれば集団保育に入るまでに。
それ以外であればもういつでも早い目に。
みずぼうそうとおたふくの同時接種はよくやってます。

下の子も1歳のお祝いは予防接種になりそうです。
同時接種3種類は職員たちから「鬼」呼ばわりされたので、次は2回に分けます。。。


12月の記事です。
流行性耳下腺炎
http://blog.goo.ne.jp/gto8513/e/dd04d8cedacaac25a517ce872ada281c



*2014年10月1日より水痘ワクチンが定期接種となりました。

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