そよかぜ日記

写真、メモ、日常のできごと etc. 拡大できる写真も、あちこちに

二上山の地質と人々の生活

2011年09月25日 | 歴史探訪
 二上山はトロイデ型火山で、さまざまな火山岩が見られ、地質学的にもおもしろい所ですが、人々はこの地質学的特性をずっと昔から利用してきました。
 まず、この山から採れる安山岩の一種であるサヌカイトは、縄文時代の石器の中心でした。 近畿各地で発掘される石器のほとんどは、二上山のサヌカイトで作られたものと推定されています。


  サヌカイト

 二上山は現在は死火山ですが、過去には何度も噴火を繰り返し、火山灰が降り積もりました。 この火山灰は層になり、固まり、凝灰岩となっています。 この凝灰岩は、下の写真のように、登山道脇のあちこちで見ることができます。



 二上山の凝灰岩は、古墳時代の石室の石材として利用しやすく、たくさん使われています。 下は山の中腹にある凝灰岩の石切場跡に8世紀頃に造られた鹿谷寺(ろくたんじ)の跡で、十三重の塔は地山を掘り残して造成されたものです。



 また下の写真の岩屋遺跡は、凝灰岩をくりぬいた石窟で、壁面には仏像が浮彫されているのですが、剥落が著しく、はっきりとは見えません。





最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
屯鶴峯(どんずるぼう)から二上山へ、 (わんちゃん)
2011-10-11 22:14:39
去年、梅雨明け間近な蒸し暑い日に・・・
屯鶴峯(どんずるぼう)から二上山へ、

雌岳から近鉄当麻寺へ下りるコースが、雌岳登山をカットして二上山雄岳~二上神社口駅(近鉄南大阪線)のコースに変更ということがありました

大津皇子のお墓、ハイ確かに。
地質のお話なども聞いたのですが・・・
復習の意味も込めて勉強になりました
返信する
ざくろ石 (そよかぜ)
2011-10-11 23:46:51
露出した白い凝灰岩が、遠くから見ると鶴の群に見えるという屯鶴峯(どんずるぼう)から二上山へのコースは、ざくろ石なども採れるのですが、どうでしたか。
梅雨明け間近のこのコースは、500mの山とはいえ、たいへんだったでしょう。
返信する
Unknown (わんちゃん)
2011-10-14 15:47:39
屯鶴峯(どんずるぼう)はサヌカイトやザクロ石閃緑岩(★)などの岩石が産出する。
県天然記念物であり、金剛生駒紀泉国定公園の見所の一つである。
(★)→「閃緑岩(せんりょくがん)」は、成分や色合いなどから、花崗岩と斑レイ岩の中間的な石とされている深成岩の一つです・・・
と、教えていただいてblogの記事にまでしているのですが、最後の言葉が
・・・だそうです。と、なってます。
ざくろ石?状態デス。

たいへんでした
「一番しんどかったのはあの二上山だったね」って今でも話題になります、ハイ。
返信する
ガーネット (そよかぜ)
2011-10-14 23:38:23
ざくろ石とはガーネットのことです。
もちろん二上山で拾うことのできるのは、とても小さなものですが・・・。
返信する
ガーネット (わんちゃん)
2011-10-15 23:13:49
指輪か何かで聞いたことがあるような、無いような・・・
ざくろの実も見る方向に寄れば宝石のように見えないことも無いのですが・・・
返信する
ガーネット (そよかぜ)
2011-10-15 23:33:52
ガーネットには、いろんな色が存在しますが、多いのは宝石のような石榴の果肉に似た色です。だから「ざくろ石」と呼ばれるわけです。
返信する

コメントを投稿