映画 『ラスト、コーション』

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日本軍占領下の上海、そして香港を舞台にチャン・アイリンの自伝的短編を『ブロークバック・マウンテン』のアン・リー監督が映画化したサスペンス・ドラマ。

1942年、日本占領下の上海。抗日運動に身を投じる美しき女スパイ、ワン（タン・ウェイ）は、敵対する特務機関のリーダー、イー（トニー・レオン）暗殺の命を受ける。
やがてその魅力でイーを誘惑することに成功したワンは、彼と危険な逢瀬を重ねることに。死と隣り合わせの日常から逃れるように、暴力的なまでに激しく互いを求め合う二人。
しかし、運命の時は刻々と迫っていた―


ヴェネチア映画祭で金獅子賞を受賞したアン・リー監督の作品。前々から楽しみにしていたので初日鑑賞♪
激しいセックスシーンが話題のようだけど、それすらも美しくそして悲しく見えてくるような素晴らしい作品でした。


　ワン役演じるタン・ウェイ


この方、オーディションで選ばれたという新人女優らしいのですが、新人とは思えない素晴らしい演技を披露。学生運動に参加しているピュアな"少女"から女スパイとして本領発揮する"女"の顔まで、特に「目」の演技がすごかったです。
チャン・ツィイーもこの役を熱望したらしいけど、、、タン・ウェイのはまり役だと思いました。

彼女が身につける数々のブルーのチャイナドレスもどれも美しい。とくにこの写真のドレス～きれいでした☆


　暗殺の標的、イー。

トニー・レオンはもういうことなしの存在感。演技力！
思い返してみれば主役の２人とも、表情や目の演技がすごかったな。。。





お話は英国領土にある香港から日本占領下にある上海が舞台。
そこで繰り広げられる男と女の駆け引きのような愛は時に激しく、優しく、そして冷たく。
１５８分という上映時間もとにかく緊張の連続でまったく長さを感じさせない。


話題先行かのように思えるセックスシーンは前評判どおりすごかったけど、ストーリーの展開上必要不可欠なようにも思えてきます。ただし、ボカシいれるくらいならそこまで見せてくれなくても良かったんじゃ、、、とも思ったけど。
ああやって二人で密会して、身体を重ねあっているときだけがお互いの心のうちをさらけ出せていた時間だったのでしょうか。
スパイであるワンは当然自分の正体をさらけだすことはしないのだけど、それでもそのときの愛は本物だったと思いました。


そしてイーから本物の愛を受け取った時にとってしまったワンの行動。
罪の意識なのか愛する人を守るためなのか、しかしそのことによって起こるさらなる出来事は悲しく衝撃的なもの。
さらにラストの二人の表情にも注目なのでした。


彼らをとりまくワン・リーホンやジョアン・チェンの演技にも注目！
彼らも「表情」がすごいー。そして奥サマがたの麻雀の手つきもすごいー。


なぜかエンドロールで泣けてきちゃいました。。。


ＬＵＳＴ：欲情　　　ＣＡＵＴＩＯＮ：戒め


　　★★★★☆　　　満点に近い★４つ！


帰り際TSUTAYAよってアン・リー監督作品の「ブロークバック・マウンテン」をレンタル♪
こちらはうって変わって、男同士の愛。
監督の次回作が楽しみです。