原発再稼働問題 冷静で現実的な議論が重要だ
2012年4月18日(水)01:26
関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)の再稼働論議が迷走気味である。
国民生活の根幹にかかわる電力をいかに安定供給するか。現実的な対策を冷静に見極めてもらいたい。
野田首相らの関係閣僚会合は、原発の安全性に関する新たな判断基準をまとめ、それに基づいて大飯原発の安全性を確認した。
14日には枝野経済産業相が福井県を訪れ、西川一誠知事らに再稼働への協力を求めた。再稼働に向けた妥当な対応と言えよう。
福井県に隣接する京都府、滋賀県の両知事は「見切り発車だ」と批判している。17日には電力の需給予測を検証する第三者機関の設置など、政府に対する7項目の提言を共同で発表した。
橋下氏は「計画停電もあり得ると腹を決めれば、電力供給体制を変えられる」とまで発言した。
これに対し、パナソニックの松下正幸副会長が、「計画停電なんてとんでもない。軽々しく言うべきではない」とたしなめたのは、もっともである。
原発を再稼働できないと、関電管内で今夏、最大約20%の電力不足が見込まれる。地域経済に大きな打撃となる。計画停電となれば生産計画も立たずに企業が逃げ出し、空洞化が加速しよう。
もし仮に、原発再稼動が出来なくて、今夏が猛暑なら、関西は壊滅的打撃を受けるだろう
条件付再稼動を要望する