永遠に、幸せになりたい。    by gorosuke

真夜中、いいおっさんが独り海に向かって延々と竿を振る。
アホだな。でもこのアホ、幸せなんだよなあ。

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またしても。

2014-05-05 | メバル


このところ絵本の仕事にかかっていて、なかなか釣りに出られなかった。

しかし、この時期は私の経験では尺が狙えるいい時期である。行かないわけにはいかぬ。

それで途中の仕事を置いて2度ばかり出かけたが、いいのがさっぱり来なかった。

周囲の釣り師たちの今年は釣れないという噂も聞いている。

本当にそうなのか?

釣れなかった2度の釣行はいずれも凪ぎに近い状況だった。

もともと凪でいいのが釣れたためしがない。

一度、荒れた海でやってみないと分からない。

そう思っていた。


数日前、金沢の友人夫妻から遊びに来たいという連絡があった。

ならば、彼らにメバルの刺身を食わせてやろうと来訪の前日、天気予報を見るとタイミングよく海は荒れるという。

雨が降るわけでもなく、南風(追い風)であり、波だけが荒れるらしい。

これはチャンスである。

ポイントは前回、前々回、釣れなかったところである。

釣り座に立って見ると久しぶりに海は荒れ、眼下の海面はサラシが渦巻いていた。2.5メートルの波といったところ。

メバル釣りには荒れ過ぎだが、凪よりましに違いない。


先ずはプラグをつけ、追い風に乗せてフルキャスト。

大きく広がるサラシのさらに向こうへ着水させたい。

ゆっくり引いて、サラシとの境目あたりが怪しいエリア、気を入れて引く。

しかし、数投やってアタリなし。

ならば仕方ない、フロートリグに替えてフルキャスト。

単体ジグヘッドではサラシのさらに向こうまで飛んでくれない。

プラグよりゆっくりと引く。


数投目、リグがサラシに入った辺りで小さく当って来た。

暫し引くのを止めて、違和感が持続しているのを確認して合わせると乗った。

まあまあの引き。一気に浮かせ引き寄せ、抜き上げる。

26センチ。




次のキャストも同じところで当って来た。

乗ったものの、半分引き寄せたあたりでバレちまった。

入れ食いか、と思ったが、それは早とちり。


20分後、違う方向でガツンときた。一瞬間を置き、思い切り合わせると重い手応え。しっかりと針が食い込んだ。

ゴリ巻いて浮かせるが、なかなか浮いて来ない。

PEスペシャル93Houri-Islandの穂先がしなる。いい感じ。

浮かせたあとは慎重に寄せる。

ライトを付け、足元まで来たのを確認して抜き上げる。

28センチだった。



久しぶりのデカメバルの手応え。

入れ食いではないが、やはり前回とは違うのだ。

期待できるぞ、と心は弾む。



しかし、その後、パタッとアタリは消えてしまった。

レンジを変えたり、プラグでやったり、方向を変えたり、思いつくことはやってみるのだが、サッパリ当らない。

が、そこで帰る気にはなれなかった。

時折、煙草に火を付けながら、アテもなくひたすらキャストを続けた。



空を見上げれば、満天の星々。高いところに北斗七星がくっきりと輝き、

水平線の上の細い三日月の赤い光が海面に反射して筋を作っていた。


時計を見るとアタリが消えて2時間が経過していた。

サラシのエリアがさらに広がり、海は増々荒れて来たようだった。

そろそろ潮時か、と思えた。


リグを点検し、ラストの一投を気持ちを入れてフルキャストした。

しかし、アタリなし。同じである。

じゃあ、ラストのラストの一投を追加である。

しかし、さらにアタリなし。


じゃあ、ラストのラストのまたラスト、泣いても笑っても最後の一投だと、腰を入れてさらにフルキャスト。

惜しむように、ゆっくりと引く。

と、サラシの中で、コンと来た。

引くのを停める。

と、そーっと吸い込むような、イカのアタリのような、妙な感触。

そこでゴンと合わせる。

手応えあり!!ロッドに重さが乗った。

ロッドを頭の上に差し上げ、ゴリゴリと巻くが、これまたなかなか浮いて来ない。ここが面白いところ。

なんとか浮いたところで、魚がサラシの白い水面を滑ってくるのを確認しながら慎重に寄せた。

抜き上げると、ぐんなりと重く、魚体は尺クラスに違いなかった。




正月に尺クラスを立て続けに4つ上げたが、いずれも29.5センチで尺にはついに至らず、

今度こそ尺かもしれぬと期待したのだが、

計ってみると、うっひゃ~~~!!




またしても、29.5センチなのであった。


その後、さらに30分粘ってみるが、再びさっぱりとアタリなく、

波が足場まで上がって来るようになり、危険を感じ慌てて撤退したのだった。


帰り道、29.5センチだったことが我ながら妙に可笑しかった。

たった三匹の釣果だが、なんとか友人に刺身を馳走できそうだし、

この日は荒れ過ぎだったが、ともかく「荒れ」がキーワードということが少なからず確認できたわけで

心は軽かった。


振り返ると赤い月は水平線に沈んでいた。




(ひとりの時は自分の記念写真が撮れないが、今回、リモコンシャッターを試みてみた。しかし、なんか決まらない。)




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春の海

2014-03-26 | メバル
2月の能登外浦は大荒れで気温も低く、魚たちもどこか遠くの深場で産卵後の静養でもしているようで釣りにならない。

今年は例年になく雪が少なく春が早かったので、3月に入ったらすぐにでも再開と思っていたが、なんだか気分が重く釣りに出かける気にならなかった。

振り返ってみれば、2月3月はいつもちょっとしたプチ鬱状態に陥るようだ。

毎日、真っ白な雪景色をボンヤリ眺めているうちに、ふと得体の知れない「虚しさ」が沸いて来るのだ。

それは若い頃から抱えて来た根源的な「虚しさ」である。

その虚しさは根源的であるが故に、これまでの人生に於ける、どんな歓喜も誉れも、すべてのものを色褪せさせてしまう。

「おれはこんなところで、一体、何をやっているんだろう?」と思う。

自分の中を覗いてみれば、確かなものなんてないのである。見事になんにもないのだ。

このまま、こんなところで朽ちてゆくのか、とも思う。

「私とは何か?」「今、ここに、なぜ存在するのか?」「何をすればいいのか?」

これまで何度考えたか分からない「問い」が浮かんでくる。

これまでと同じように解答なんてある筈もなく、分からないのである。

「問い」自体が答えであるような、そんな根源的な問いである。

と、こんなことを書いているが御心配には及ばない。

こんな状態は私にとっての生きるリズムだと思っている。

言ってみれば「版画家」などという仮面を脱いで、本来の私に帰る儀式のようなものなのである。

私に帰り、新たな私を始めるための。




ともあれ、私の2月3月は憂鬱であって、加えて犬の失踪事件、友人の離婚話、原発のことや、闇としか言いようのない日本の政情、また世界の内乱、戦争、などなど、

われわれ人類の愚かさがどっと流れ込んで来て、もうどうしようもなく・・・


忽然と湧くように

釣りにでも行ってくっかーー!!!

と、出かけたのだった。


穏やかな海だった。

そして穏やかな釣りであった。

時折の僅かな魚信に意識を集中する。

魚のイキイキとした躍動が嬉しい。




水平線の上に輝く北斗七星、その下の漁船の灯り。

厳しい冬が終わり、春の海に立つといつも浮かんでくる句がある。


『春の海 ひねもすのたり のたりかな』(蕪村)


メバルは春告魚と書く。

今、まさに新しい春なんである。


さて、私もまた、


新しい私を始めよう。







(最大は27センチ。刺身に煮付け。まあおかずにはなったか。)

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私の正月物語

2014-01-09 | メバル
正月の釣りが尾を引いていた。

釣りは物語である。

やっていると自ずと物語が生まれ、釣り師はその物語を完結させたいと思う。

うまく完結できたり、できなかったり。

それがまた自分の物語になるのである。


尺に5ミリ足らないやつが3匹。

5ミリなんてどうってことないし、釣れるときはあっさりと尺は釣れるが、

今回はこの5ミリが遥か向こう、漠然とした途方もない距離に感じる。

たかが5ミリ、されど5ミリである。


ともかく尺越えをひとつ釣りたかった。

釣らねば私の人生は一歩も前に進まない、といったらちと大袈裟かもしれぬが、そんな気分だった。



実は一昨日(6日)でかけたのだが、予期せぬ寒さで手が凍え一時間で退散したのだった。勿論アタリさえなかった。

そして昨日、気温が緩んだので満を持して再び出かけたのだ。

ここ数年の釣行で思うことはこのポイントは普段はおちびさんしか釣れないが、正月前後だけは尺クラスが期待できるということ。

産卵を前にしてたっぷりと栄養を蓄えにこの浅い磯にやって来るに違いないが、その極端さが面白いところである。


長期の天気予報を睨むとおそらく、昨夜がそのポイントで尺が狙えるラストチャンスだった。




このところの数回の釣りはなんとか釣りが出来るという海況だったが、昨夜の海は静かで大人しかった。気温も前日とは違い指先が凍えることはなさそうだったし、なにより緩い追い風だった。

夕まづめ、いつもの釣り座に立ちキャストを開始。


最初はプラグでやってみるが反応なし。やはり活性は低そうだ。

で、フロートリグ。


始めは全くアタリらしきものはなかったが、完全に暗くなってからぼつぼつとアタリが来はじめた。

しかし、ヒットしてもみんなリリースサイズ。

そのうちサイズアップするが23センチどまり。




で、表層は諦め、底を狙うことに。

思い返せば昨年も一昨年も尺は底でヒットしたのだった。やはりあまり活性のない状況だったが、しつこく底をやっているうちにガツンと来た。

凪ぎ状態では活性は低い。決して魚がいないのではない。警戒心からか表層に出て来ず、底の岩礁の隙間でじっとしているのだ。

デカイやつほど警戒心は強い。だからこそ長く生きてデカくなれたのだ。

ならば、そんなやつの目の前にワームを持って行くしかない。いくら警戒心が強くても目と鼻の先にうまそうなものがぶらさがったら思わず食いつくだろう。

まあ、こちらの勝手な妄想かもしれないが、表層で駄目なら深いところだ。


リグをフローティングからシンキングに替える。

羽咋のあさの釣具で仕入れたドーヨ玉12g。リーダーは長めでジグヘッドは0.9gを付けた。ワームは言わずと知れたガルプ、ベビィサーディン。(言うのも恥ずかしいくらい)

とにかく遠いところである。フルキャストして着水後カウント10~15。ゆっくりと引き始める。

時々ジグヘッドが海底の岩礁にコツ、コツと当って来るくらい。

このシンキングリグは素晴らしい。ゆっくり引いてジグヘッドが軽く底に当る状態を保ってくれるのだから。

根掛かりのリスクはあるが、早めに察知してロッドを煽ってクリアする。


フォールを待って引きはじめた途端、ココン!ときた。直後、ぬっとした感触。合わせる。重さがロッドに伝わった。

思った通り一投目から来た。遠くの底だ。

ホーリーアイランドを立てて浮かせる。根にいるやつだから浮かせるのに少し時間がかかる。

この時間が面白いところ。デカメバル釣りの醍醐味だ。



尺にはちょっと足らないようだが、いい魚体、28か。

その後、ぼつぼつ25センチ前後。

その後、一段と重いやつに根に潜られた。元々根に潜んでいるやつはあっという間もなく根に潜ってしまう。ロッドを立てて巻く暇もない。

底はそのリスクが大きい。


切られたリーダーを付け直し、キャストを再開した直後だった。

ヒット直後は大したことなかったが

巻いているうちにグンと重くなり、さらに重くなって

立てたロッドを支えるのに腕が疲れるほど強烈な引きとなった。

潜るなよ、と祈りながらひたすら巻いた。

魚体が浮くまで長い時間がかかったようだった。

おそらく、ここ数回の釣行で一番の引きだったと思う。

足元まで寄った魚体を見てやった!!と思った。

ヘッドライトの光の中、身を翻して黄金色の腹を見せたが、そのデカさ。

抜き上げもぐんなりと重く、暴れて落とさないようグワシと握った。





その掴んだ感触は、ついに来たか。と確信に近いものだったが、

前回のことが頭をよぎるわけで、喜ぶのは早いと気分を引き締め、たっぷりと水を入れたバケツに入れて釣りを続行。

計測は後の楽しみ、この時合いを逃したくはなかった。


しかし、その後アタリは徐々に遠のいて、7時半になると海もベタ凪状態となり、ぱったりアタリは消えてしまった。

左手遠くの磯でヘッドライトが点いたり消えたりしているが、彼は釣れているのだろうか。

空は晴れて南の空にシリウスが一際大きく輝いていた。


リグをフロートに戻したり、ワームの大きさを替えてみたり、プラグでやったり、イロイロやってみるのだがついにアタリは戻らず、9時過ぎ諦めた。


車に戻ると、丁度左の磯でやっていた釣り人も帰って来た。

「ゴロスケさんでしょう」と彼。

防寒帽で顔を覆い目だけを出しミイラ男のようなその人は輪島の釣り師Bさんだった。

久しぶりで何やら話していると、そこにまた釣り師がやって来た。

輪島の磯を知り尽くし地元では知らぬ人のいない釣り師池山さんだった。

彼も実に久しぶりの顔だった。

以前、彼に色々輪島の磯や釣りのことを教わったこともあり懐かしい顔である。

勿論、池山さんとBさんは釣り仲間である。





彼らの前でちと気が引けるのであったが、さて計測である。

彼らも正月の泣き尺3つのことはブログで知ってくれていたので興味津々というところ。

先ずは最初の尺に足らないだろうと思えたやつ。



28だろうと思っていたが29センチだった。

それならこいつよりはっきりと大きく感じた本命は尺を越えているかも、と期待に胸は膨らんだのだが・・・



うっひゃ~~!!またしても29.5センチ、だった・・・・。


なんと5ミリの遠いことか!!!

なんだか我ながら笑えてくるのをどうしようもない。



池山さんにブツ写真を撮ってもらった。背後霊はBさん。



その後、暫く三人で楽しい釣り談義の一盛り。


Bさんは明日仕事があるからと帰り、池山さんは深夜にアタリが戻るかもしれないと釣りを開始したので、俄然私もやる気が蘇り、しまいかけたロッドを再び出して釣り場へ戻った。

まだ尺の可能性はあるのだ、と。

遅れて釣り場に戻ると、すでに彼はメバルをヒットさせているようだった。


確かに彼が言うようにアタリは戻って来ているようで、底を狙うと頻繁に当って来る。

しかし、ヒットしても小さいのばかり。


でもなんだか楽しかった。メバルたちと遊んでいるように思えた。


池山さんと並んでロッドを振ったのはいつのことだったろう。光浦でやはりメバルを釣ったのだった。随分昔のことだとその頃を思い出した。


どのくらいやったのだろう、彼のやめるという声を潮時にやめることにした。

28センチがひとつ掛かったが、このベタ凪の海にもうこれ以上デカイのが来そうな気配は消え失せていた。




ひょっとしてまだチャンスがあるかもしれないが、

私の正月の物語は決着がついた気がした。

決着つかないままの決着。そのほうが面白い決着かもしれぬ。



春になったら、新たなポイントで尺といわず、35センチを狙ってやろうと考えている。

まだそこでメバルを釣ったことはないが、以前から気になっている磯である。

池山さんもその磯には確かに怪物がいるという。


楽しみである。





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大晦日の海水浴、正月の泣き尺3つ。

2014-01-05 | メバル
昨春は仕事に追われて正月以降メバル釣りに行くことができなかった。

いや、追われてというより仕事が面白かったのかも知れぬ。メバルのことが気になりながらもついぞ出かけなかったのだ。

しかし、一年の仕事も全て終わった年末、メバルのことが沸々と頭を巡り抑えることができない。

昨年、師匠つーさんの奨めでゲットしていたブリーデンPE Special Houri-Island 9.3フィートの出番である。袋から出して振ってみる。シャープでバランスが良さそうだ。

リールもグリスアップし、フロートリグのシステムを作ったり、ジグヘッドやプラグを点検、準備万端整えチャンスを窺っていたが、海は大荒れが続き出かけられなかった。

ところが、大晦日になって少し天気が緩んだ。気温は7度、波も3メートルに落ちた。

これならなんとか釣りが出来るかもしれないと出かけた。

ここ数年、大晦日のメバル釣りは恒例になっており、釣果も悪くなかった。少々のことがあっても出かけたかった。

それに海を眺めながら独り年を越すのは悪くない。

今メバルシーズンの遅ればせながらの初陣である。


輪島方面、とあるテトラに立ったのは辺りが暗くなりはじめた頃だった。

沖は荒れていたが、メバルを狙うエリアは1.5メートルの波、丁度いい感じだった。

PE Special Houri-Island は素晴らしかった。ロングロッドながらシャープな振り抜け、そして軽かった。これまでメバル釣りに9.3フィートを使って来たがこいつは紛れもなく理想の9.3フィートロッドに違いなかった。

海の状況からフロートリグしか考えつかない。このロッドは細めのラインにジグヘッド単体が合いそうだが、長いリーダーを付けたフロートリグもキャストし易い。

ヒュンと風を切る音、薄暗闇を遠くに飛んでゆくリグ。いい感じ、嬉しくなって来る。

最初から頻繁に当って来る。小さいアタリも敏感に届いて来る。先ずは25センチが来た。




その後、リリースサイズばかりが入れ食い状態だったが、少し間を置いて再び頻繁に魚信がある。

久しぶりのメバル釣りということもあるが、手に伝わって来る魚の生体反応が楽しい。








25センチ前後ばかりだった。

ドーヨ玉シンキングを使って少し深いところを狙ってみる。

カウント10~15でゆっくりと引く。時々ジグヘッドが底の岩礁に当る。

と、やっとデカイのが来た。



28センチ。


その数投後、さらにデカイやつがヒットするが、ちょっと油断した隙に根に潜られ動かなくなった。

暫くテンションを抜き、煙草に火をつけて待ってみるが動かず、とうとうラインブレイクで逃がしちまった。


このポイントは浅い磯だ。根に潜られないために強いロングロッドを使っているというのになんてことだ。

Houri-Island は素晴らしいが、うっかり油断するとこのロッドでさえ根に潜られる。

ヒットするや否やゴリ巻きをし、まずは浮かせることが肝心なのだ。

一度浮かんでしまえば、あとはバレないように慎重に寄せればいいのだ。

過去、ここで何度も根に潜られたのについうっかりしちまった。


でも確かにデカイのがいる。


システムを組み直し、キャスト再開。

やはり深いところを狙った。

魚信は遠ざかることなく続き悪くない状況だった。

しかし、ヒットするのは25センチ前後。





そのうち荒れはひどくなって来たようで時々波が膝まで来るし、風も強くなって来た。

ちょいと一息、煙草に火をつける。嗚呼!!煙草がうまい。


さてここからが勝負、腰を据えてかかろうとしたその時、

左前方からの突風に身体のバランスを失い、持ちこたえられずそのまま海へ落下しちまった。

テトラのてっぺんに立っていたので踏ん張りが利かなかった。落下というより自分から海へ飛び込んだという具合。

胸辺りまで水浸しになっちまった。慌てはしなかったが波もあってテトラに這い上がるのに手間取った。

幸いにもロッドもリールも無傷だった。無意識に守ったものと思える。だがリールは瞬間海に浸かったかも。

厚いパッチを履いていたお陰か、思ったほど冷たくもなくそのまま釣りを続行しようかと思ったほどだが、ここは諦めて帰ることに。8時半だった。

とはいってもすぐには帰らず

しっかり釣果の写真を撮ることは忘れなかった。







大晦日のちと早過ぎる海水浴だったなと自分ながら笑えるのである。

2013年のアホな締めくくりだったが、なんだか私らしいと思う。







そして正月、1月3日。

昨年、一昨年と正月に尺が釣れた。

なんだか正月は相性がいいようである。

この日、朝からの雨模様だったが気温が緩んで、波も2.5メートルに落ちた。何も根拠はないのだがこの日がチャンスだと思えた。


大晦日と同じポイントである。

釣り座に立つと海の状況は前回と同じくらい。時折波が膝まで来るが風も追い風で予想通り寒くなかった。

前回と同じフロートリグでキャストを始める。

前回のように最初からのアタリはなかったが、そのうちぼつぼつと当って来た。

でも食いつくが乗らない。たまに乗っても小さいやつばかり。

でもそのうちいいのが来るだろうと確信できるだけの雰囲気があった。


30分後、25センチクラスが3匹立て続けに来て、その後遠いところでクン!と重いやつ。

よし!!

すかさずロッドを立ててゴリ巻き水面に浮いたのを確認してゆっくりと慎重に寄せる。

抜き上げるとグワンと重くて掴んだ感触は尺クラス。久しぶりの堂々とした魚体だった。

計測は後まわし、水を張ったバケツに入れる。



数投後、再び重いやつ。こいつも尺クラスだがちょっと足りないか。



予想通り今日はデカイのが来る日なのだ。心は自ずと弾んで来る。


その後、雨が強くなった。あられ混じりの雨らしく、あられがカッパの背に当ってパチパチと音を立てる。

風も強くなり時折左前方から突風がやって来る。大晦日はこの風にやられて海に落下したが、今回は気持ちの準備がある。

強い突風が来てもいいように安定した足の位置を確認し、腰を低くして身構えた。

突風が収まるのを待ってキャストするが、天候の変化とともに時合いは遠のいたようだった。


気が付くと後ろで人の声。

振り返ると、釣り人がひとりなにやら叫んでいる。

「隣でやってもいいですかあ~」やっと声が聞き取れた。

礼儀正しい釣り師である。「どうぞ、どうぞ」と応える。


こんな雨あられの日に先客がいるポイントでも何とか釣りたいという強い意志を感じた。

おそらく遠くからやって来た人なんだろう。地元の人とは考えにくい。


さて、キャストを続ける。が、魚信はパッタリと消えてしまった。

だからといって釣れなくなったわけじゃない。暫く待っていると再び爆釣モードに入ったりするのだ。

そのまま魚信が戻らないこともあるが、待つこと、粘ること、それがメバル釣りのキーワードのひとつだ。


雨は一時止んだものの、突風は一段と激しくなり、海も荒れて来た。波は膝を洗い、時折ぶつかって来る波の飛沫が顔にかかった。

たまらず上に上がって休憩、煙草に火をつける。嗚呼!!なんて煙草がうまいんだ。


最近煙草吸いは悪者のような扱いを受けるのだが、私はそれに決して屈しない。

煙草は個人の文化であって外からどうこう言われる筋合いのものじゃない。

煙草が身体に悪いというなら、マクドナルドやその他のファーストフード、コンビニを駆逐してから言って欲しい。

ともあれ、外からのファシズムのような言われ方やヒステリックな言われ方は信用しない。

勿論、好き嫌いの話なら分かる。嫌いな人のことは考えなくてはならぬ。

磯に煙草の吸い殻を捨てたまま帰る釣り人がいるが、それは駄目である。

釣り師は磯を汚してはならない。携帯灰皿は必需品であり、吸い殻は持って帰らねばならぬ。


閑話休題。


後からやって来た釣り師の顔、どこかで見たような・・・・金沢の釣り師Yさんだった。イカ釣りでよく一緒になる釣り師である。

金沢の市役所に勤務し、暇があれば能登に釣りにやって来る。その情熱たるや私の比ではない。

「ゴロスケさんでしたかー、車にステッカーが貼ってなかったので分かりませんでした。」と笑顔を見せる。

我が愛車、ポンコツハイエースには私がデザインした脱原発のステッカーが後ろにも横にも前にもベタベタと貼ってある。

後ろのやつはでかくて目立つのだが、前のは小さい。イカポイントの駐車場は前から突っ込むがこのポイントではバックで停めておいたので前部の小さいやつが目に留まらなかったのだろう。


風が少し収まったようだったのでキャスト再開。

波が強くなってきたのでジグヘッドを替える。0.5gから0.9gへ。リーダーも長めに。

魚が何処にいるのか分からないが、何処かに潜んでいることは間違いなかった。

ともあれ少しづつ方向を変えながら遠いところ、フルキャストである。

そしてゆっくりと移動させるように引いて来る。波の動きのままにジグヘッドは上下に動く。波に任せ、少しづつ移動させる。

荒れているときはそれがいいように思われる。


やがて魚信は少しづつ戻って来たようで、小さいやつが掛かりはじめた。

数投後、遠いところでコツンと来て、なにやら怪しい雰囲気、ちょっと間を置いて思い切り合わせるとガツンと食い込んだ。

デカイやつだった。ロッドを頭の上で立てゴリ巻いた。それでバレるなら仕方ない。ともかく浮かせること。

魚も必死で潜ろうとする。その手応えは重く強かった。


一瞬、大晦日の根に潜られたやつが脳裏をよぎる。そうはさせるか。

薄暗い海面に魚が浮いたのを確認し、そこからは慎重に寄せる。うまくいった。


足元まで寄せて一気に抜き上げた。PEスペシャルがぐんなりと曲がる。宙に浮いた魚をしっかりと握った。そのごっつい魚体は尺だった。



この時合いを逃すまいとキャストを続けた。

正式に計ってみないと分からないが、ひょっとして尺が2匹。気分は良かった。


その後も25センチ前後がぼつぼつ続く。

ところが、そこでまたもや突風。

こいつは強烈で風に押されてまた落下しそうになった。波もさらに強くなって、足元も波にさらわれそうである。

この状況では釣りにならず、ついにその釣り座から撤退。


しかし、ここで帰る気にはなれない。ひどい状況だが寒くなかった。今日というチャンスを前にして引き下がるわけにはいかない。

ひとまず上がってYさんと暫し釣りの話などしているうちに再び風が収まって来た。


さて再びキャスト再開だが、最初の釣り座は諦め、テトラの上からやってみることに。

海面から遠くなったが落下や波を被る心配はない。前方に突き出したテトラが邪魔になるがキャストが出来ないわけじゃない。9.3フィートはこんな時に都合がいい。

23センチがひとつヒットするが、アタリは俄然渋くなった。


暫くしてふと Yさんを見ると彼のロッドが絞り込まれ形のいいデカメバルを抜き上げていた。

よし!これからが勝負だと気持ちを入れ直し、ワームを変えてみる。

ガルプの枠である。こいつは荒れた時に効いたりするのだ。

そのフルキャストの一投目、着水して引きはじめたところでゴンときた。ばっちり。

合わせるとこいつもデカかった。立てたロッドの先がハゲシク絞られお辞儀をする。いい感じ。これがメバル釣りの醍醐味だ。

高いところえいやっ!!と抜き上げるとこいつも尺クラスだった。三匹目の尺クラスである。



そして次のキャスト、やはり遠いところ、コン!ときた。こいつもよく引いたが26センチ。



ガルプの枠がバッチリはまったと見え、次のキャストもヒット。三連ちゃんである。やはり着水直後のココン!だった。

またまた重かった。素早くゴリ巻いた。寄せると大きい魚体が右左に走りながら近づくのが見えた。

驚いたことに、こいつも尺クラスだった。一体何と言う日なんだろう。




そこで強烈な突風。釣りを中断して収まるのを待った。

しかし、突風は強い向かい風となり、キャストが難しくなって来た。

風の間隙を縫ってキャストするが、リグが遠くに飛んでくれない。ラインは風にハゲシク煽られルアーが何処にあるのかさえのか分からない。

そして、釣りをするより風を待つ時間の方が長くなった。

勿論、アタリは消えちまった。

それでも偶然のように25弱をひとつ上げたが、

そこで諦めた。11時前だった。

待っていれば、また風が収まるかもしれないし、まだ大物はいるに違いないが、潮時だと思った。



車に戻り、正式に計測してみた。ひょっとしたら尺4匹、そうであるならミラクルだとワクワクしながら計ってみたが、

しかし、現実はそうは甘くはないのだった。

尺クラスの一匹目、29センチ。


2匹目。29.5センチ。


3匹目、29.5センチ。


4匹目、29.5センチ。


うっひゃ~~!!!

尺に届きそうで届かない。このもどかしさ。

ひとつくらい尺を越えていても良さそうなものだが、

海の神の悪戯か、日頃の行いが悪いせいか、

まあ、尺越えはそのうちだ。






Yさんは続行するらしい。今夜は徹夜のつもりで来ているのだとか。まだまだやる気満々の笑顔であった。その情熱には敬服である。

記念写真を撮って別れることに。小生も大自慢写真を撮ってもらった。独りでやっているとこんな写真は撮れないのだ。


Yさん。28センチ。




もう少し粘ればよかったか・・・・後ろ髪を引かれながら

荒れる海と風の中で独りキャストを続けるYさんの後ろ姿を遠くに見てその場を去った。



ともあれ


大晦日も正月も私にとってメモリアルな釣りになったことは確かである。







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今期最後のイカ釣り。

2013-11-08 | アオリイカ


朝まづめ、今年最後のイカ釣りに行って来た。

モンスター以後、数回の釣行と同じくあまり釣れなかったが

カシオペアやオリオンが瞬き、満天の星空を眺めながらの気分のいい釣りだった。


秋のイカ釣りシーズンは短い。10月前後の一ヶ月あまり。

今年は昨年のようには数は釣れなかったが、サイズは良かったし、何よりモンスター30センチ1.3キロは秋の自己記録でもあった。



短いシーズンだが、いろんな楽しい事件があり長かったようにも思える。

釣れても釣れなくても釣りの時間は濃くて豊かな至福の時間である。

そう、時間は時計が刻むのではなく、一瞬が永遠にもなり、伸びたり縮んだり、薄くなったり濃くなったりして、自分の中から流れ出るものなのだ。

ともあれ、アオリイカたちにありがとうである。

そして来シーズンもヨロシクである。









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思わずスズキ釣り。

2013-10-25 | スズキ
幸運にもデカイのが釣れるともっとデカイのに出会ってみたくなる。

実に欲深くキリがないのだが、とまらない、仕方ない。

てなわけで、またイカ釣りに出かけたのだが、海は大荒れ、いつもの磯は波が被り入れなかった。

折角海に来たのだからと他に釣りが出来そうな場所を探して見るが、結局何処も無理だった。

イカには荒れ過ぎの海だがスズキには良さそうだ。

イカ釣りのとき、フクラギやヒラマサ、シイラなど青物が釣れる可能性があるのでいつもバッグの中にレッドペッパーなどトップウォーターを忍ばせているが、そのケースの中にスズキにも使えるルアーが少し入っている。

それに先日のモンスターイカにイカ用の玉網の柄を折られたので、スズキのでかい玉網も持って来ていた。


釣りを始めた頃、もっぱらスズキ釣りをやっていたが、その頃よく通った漁港に行ってみた。

時刻は丁度夕まづめ。

堤防に立って見ると、外界の荒れた波が突堤の先のテトラ群に当り、渦巻きサラシが出来ている。

ロッドもラインもイカ用だが、リーダーの先にノースクラフトのバリスティックミノー100EXをつけサラシを狙ってフルキャストした。

ルアーの重さは23g、遠くのサラシに届くルアーはこれしかなかったが、エギの3.5号ディープと同等、まあ心配はなかった。

数投目にゴツンとアタリがあった。

魚がいる気配濃厚。

思った通りヒットするまでそう時間はかからなかった。

引きは強く重くイカロッド、スペシメンは激しくしなるが問題はなかった。

グングン引き寄せるが途中で根に潜られた。

動かないのでラインを緩めるとバレてしまった。

昨春以来スズキを釣っていないので、この引きの激しさは懐かしかった。

一匹目をバラしたことで目が覚めたように闘志が沸いて来た。


数投後、再びヒット。

こいつは慎重に寄せた。

強い引きの割には小振りな魚体だった。

足場が高く、玉網の柄ギリギリで走り回る魚の取り込みは難しいものがあるが、何とか入ってくれた。

上げて見ると、銀色の魚体、体高の高さ、ヒラスズキだった。

以前、違うポイントで一度釣ったことがあるが、こいつで二匹目だった。





その後も入れ食いではないがぼつぼつヒットした。







こう書いて気が付くのは、このヒットする間隔、釣りの雰囲気はこのところのあまり釣れないイカと同じだということ。

まるでイカ釣りをしているようにスズキを釣っているのである。

その感じが自分でも可笑しかった。



結局、ヒットは8回だったが、寄せる途中で抜けたり、根に潜られたり、激し過ぎるエラ洗いでフックアウトしたり、玉網入れに失敗したりで取り込みが出来たのは三本だった。

バラシが多いのは久しくスズキ釣りをやっていないからか、或はPEラインのせいか、と思ったが

ようするにヘタクソなんだな。





イカ釣りも楽しいが、スズキ釣りも力勝負、豪快で楽しいのだ。

スズキたちは元気である。

彼らを相手にすると自ずと血沸き、肉踊るのだ。


スズキたちに遊んでもらった夜だった。








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ビギナーズミラクルそしてモンスター

2013-10-21 | アオリイカ
シイラの後、数回出かけてみたがやはり不調だった。

釣れなくはないが、昨年の50杯にはほど遠い。








輪島の海が不調なのかと珠洲方面へ出かけてみたが大して変わらない。

地元の釣り師、漁師さんたちの話からも今年の不調は本物らしい。

原因は分からないが、皆さんの話を総合してみるとどうも今年は青物が多いらしく、イカたちが逃げて散っているのだとか。

師匠つーさんも青物の噂を聞いて越前も喰いが渋くなったという。

確かに、夕方まだ明るいうちはレッドペッパーを投げてみると反応があり、フクラギの1~2匹はヒットしたりするのだ。

しかし、なんとか釣る方法はないものか?

時間帯を考えてみる。

これまでの数回の釣行を振り返ってみれば、明るいうちはまず釣れないが、確実に釣れる時間帯があるのに気が付いた。

昨年は10月の終盤、夜なら大抵は釣れたのだが、今年はそうはいかない。

夕方から暗くなってからの2時間程度、今年はその時間帯に絞られるように思えた。

今年のイカ釣りのピークは恐らく19日の満月前後、その辺りの夕方からの数時間、ここが狙いだと思えた。





14日、さいたまから友人の後藤さん一行がやって来てイカ釣りをしたいというので夕方を狙って出かけた。

天気はよく、夕日が綺麗だった。

明るいうちに釣りは初めてだという堀内さんにロッドの握り方、リールの操作、シャクリ方をレクチャー、まずはキャストの練習をしてもらう。


夕まづめ、レッドペッパーを投げると案の定、フクラギがヒットした。




明るいうちは全くイカはヒットしなかったが、予想通り暗くなると舞台の幕が上がったように釣れはじめた。




先ずは後藤さん。

続いてまた後藤さん。



そのうち、堀内さんにも。彼はまだ遠くにエギを飛ばせないが、近くの中層にいるやつにタイミングよくヒットしたようだった。



暫くすると堀内さんにいいサイズが来た。



日頃システムエンジニアの仕事をやっていて温和な性格で普段物静かな彼だが、少年のような顔になっちまうのだ。


私も負けずに。



胴長20センチオーバー、いいサイズだった。


背後には満月に向かう明るい月が出ていた。

その後もヒットは続き楽しい夜となった。

今期初の活況、イカ祭りであった。

まだ釣れる雰囲気だったが、8時に納竿。

彼らがさいたまに帰る時間になったのだ。



一年ぶりのクーラー満杯状態、後藤さんの笑顔。






友人たちがやって来て、彼らがイカを釣りあげ、釣りを楽しむ。その屈託のない笑顔を見るのは私の楽しみである。

しかし、タイミングというものがある。

後藤さんたちの前、大阪の友人貴彦さん、奈良からのべんさんは一緒に出かけたが釣ることが出来なかった。

べんさんなどは彼が帰った夜、後藤さんたちとのイカ釣り祭りとなったのだ。このタイミングの悪さ、申し訳ない気持ちが後を引く。


ともあれ、この夜は私の予想通りの釣りになったのだし、満月に向かって釣れる海になってきたことは確かだった。






その数日後、18日。

ほぼ満月の夜。

与呂見村の寺(龍昌寺)の娘ふう(風)ちゃんと友人の息子ソウル、若者たち二人と出かけた。

ソウルは愚息麦の友人でもあり、昨年からイカ釣りを始め、今は釣り師の端くれになっているが、風ちゃんは勿論釣りなんて初めてである。

赤ちゃんの頃から馴染みの彼女である。今、大学を終えて実家に戻り休憩中だが、是非イカ釣りをやってみたいという。

夜に備え、明るいうちにリールの使い方、シャクリ、キャストを教え、練習してもらうが、生憎海は荒れ気味で横風も強かった。

練習もままならない状況で本番はさぞ難しいだろうと思ったが、なんとなく風ちゃんがでっかいのを釣りそうな予感もあった。


さて、暗くなって本番である。

想像通り、風ちゃんはキャストに苦労しているようだった。ルアーは足元に落ちたり、真上に飛んだり。

しかし、最初の一匹目を釣ったのは風ちゃんだった。それも案外いいサイズ。




そしてまた風ちゃん。これもいいサイズ。




ソウルもヒットさせるがどういうわけかみんな小さい。リリースサイズばかりだ。


風ちゃんはルアーを遠くに飛ばせないが、先日の堀内さんと同じく近くにいるやつにタイミングが合うようだった。

しきりに20センチクラスをヒットさせた。

この状況は十分ビギナーズラックだが、彼女はさらにそれを越えた。


「みーおじ~、釣れちゃった、重いよ~」と彼女。「みーおじ」とは村の子供たちの私への呼び名である。

見ると驚いた。必死に持ったロッドのぐんなり曲がった先にこれまでとレベルが違うサイズがぶら下がっているではないか。

おそらく胴長25センチ。堂々たる魚体である。

よく抜き上げたものだ。聞いてみると彼女は学生時代握力はナンバーワンだったらしい。流石与呂見の子である。



しかしだ、手慣れた釣り師でも25センチはなかなか釣れない。

まさにビギナーズミラクルである。



暫くして、私にも25センチが来てなんとか経験者の面目を保つ。25センチは私にとっても今年の新記録なんである。



数投後、もうひとつ25センチ。


(写真を撮ろうとした瞬間、墨を噴射!帽子が現代アートになっちまった。)


いや、今年は数が少ないがサイズはいいらしい。

確かに、この磯にはデカイやつが潜んでいるのだ。


しかし、ソウルは相変わらず小さいのしか釣れない。

場所を替わってみたりしたのだがやはり駄目だった。

彼がデカイのを釣り上げ、その写真を撮るまで帰るまいと粘ったが

全体にアタリがなくなり、最後に彼が釣ったのを潮時にした。



こういうことは釣りにはよくあること。

寂しそうな背中だったが、悄気るなソウル、この寂しき経験を背中に重ねて一人前の釣り師になっていくのだ。










さて、明くる日(19日)満月の夜である。

久しぶりに一人で出かけた。

海は凪ぎ、曇り空でボンヤリのお月さんだった。

恐らく凪のせいだと思うが、前夜ほどは釣れなかった。


しかし、でっかいヒットがひとつ。

その重さと強い引きといったらなかった。

なかなか浮いて来ない。グングンググンとスペシメンが何度も大きくお辞儀する。強烈な生体反応だ。

寄せるのに腕の筋肉が痛くなった。

そして、足元に来た魚体は間違いなく昨夜の胴長25センチを超えていた。

やったぞ、モンスターだ!!心臓が高鳴った。


しかし、玉網を持って来ていない、抜き上げるしかなかった。

寄せる波のタイミングで抜き上げにかかったその瞬間、

フックの掛かりが浅かったのだろう、持ち上げる重さに耐え切れず

スコン!とルアーは外れ、虚しく宙を飛んだ。

「あんりゃ!!!」思わず誰もいない海に叫んじまった。

イカは喜色満面、あざ笑うようにゆっくりと海へ帰って行ったのだ。

この喪失感、・・・・腰が抜けちまった。


実はこの磯でモンスター級を逃したのは二度目。

やつらを釣り上げるに、まだ修行が足りないとみえる。

ここには確かにモンスターがいる。

待ってろよ、

きっとそのうち釣り上げてやるわい。


凪のとき、活性は弱くなり、釣れる時間帯も短くなるようだ。

8時になるとサッパリとアタリはなくなってしまった。






そして、20日。

降りしきる雨の中、こんな日に行くなんて呆れてものが言えんという連合いを尻目にまたまた出かけた。

海が呼んでいるのである。モンスターが呼んでいるのである。

もう誰が何と言おうが、雨が降ろうが槍が降ろうが行くんである。


磯に立つとヘッドライトの中、小降りになった雨が踊るように海面に降り注いでいた。

誰もいない静かな海だった。こんな日に釣りをするアホはいないんである。


そんな海の正面へフルキャストの第一投だった。

ルアーが着底したのを確認して、そっと引いてみるともわっとしたイカの存在感。

ちょっと間を置いて合わせると、ルアーが動かない。根掛かりだ。

ルアーのロスト覚悟で思い切り引いてみるとゆっくりと動くではないか。

イカだった。それも相当デカイ。

ジィー!!ジィー!!とドラグが唸り逆転する。

先日の25センチでは鳴らなかったドラグだ。

その度にロッド、スペシメンがハゲシク首を振った。

どのくらい時間がかかったか、右腕の筋肉が悲鳴を上げそうになり、

そいつはゆっくりと海面に姿を現した。

思った通りモンスター級だった。

昨夜のやつか!!一瞬昨夜のことが脳裏をよぎった。

どうあっても昨夜の二の舞は避けたかった。


慎重に寄せる。慎重に。

左手で玉網をたぐり寄せ、引き延ばし、足元の海面に差し伸ばす。

そうなのだ、今日は玉網を持って来たのだった。

直径40センチの玉網にやつの巨体は入り切らないくらいだし、やつはこの期に及んでもジェット噴射で逃げようとする。

なかなかうまく入ってくれない。

焦る。バレるなよ。

なんとか身体半分入ったところで強引に玉網を持ち上げ身体全体を収めたが、その瞬間、玉網の柄が重さに折れちまった。

あんららーー!!

焦りまくるが、なんとか折れた柄(折れたがかろうじて繋がっていた)をゆっくりと引きあげランディングに成功したのだった。


ヒットからランディングまでほんの数分だったろうが、長い時間だった。


煙草に火をつけ、磯の上に横たわった巨体を座って暫く眺めた。




(折れた玉網の柄)


こいつは親イカではない。今年生まれた新子のモンスターなのだ。




しかし、不思議である。

昨夜逃げられ、今夜再びモンスターに出会うとは。


「お前、昨日のやつなのか?」と聞いてみたが

やつはそのでっかい目で私を見返すだけだった。




帰って計ってみると胴長30センチだった。うっひゃ~~!!




勿論、釣りを始めてからの自己記録である。


確かに今年の海はイカは少ない。

だが、釣れないことはないのだ。

数は少ないが、デカイやつが潜んでいる。

そいつを狙おう。



沢山釣るのも楽しいが

こんな釣りも面白いし、かえって学ぶことは多いし、やりがいがあるのかもしれない。



ちなみにヒットルアーはヤマシタエギ王Qの旧タイプ。エギングを始めた頃によく使ったあのエギである。
それも羽根が片方取れていてボロボロのオレンジである。
私は基本的にエギ王Qの旧タイプが好きである。なんだか私の釣りのリズムに合っているような気がするんである。

ロッドは師匠つーさんの奨めでブリーデンスペシメン90ディープである。
中古を手に入れたのだが、操作性、感度、バランス、どれもいい感じ、この深い磯に適合し気に入っている。



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シイラだった。

2013-09-23 | 青物
夜明け前、いつもの輪島の磯に出かけた。

開幕第二戦である。


幸運にも休日だというのにポイントには先客はいなかった。

予報どおり1.5~2メートルの波、うねりもある。

イカ釣りにしてはちょっと荒いが、いい追い風で悪くはなかった。

ベタ凪よりはましである。


ともあれ3.5号をつけてフルキャスト。

着水後、波がなかったらカウント35のところ、カウント40~45。底を狙った。


大きく二段しゃくり、続いて軽く連続ダート。フォールを待ってまた軽くしゃくる。手首を返す程度の。

時々、藻に掛かるが、殆どは上の柔らかい葉の部分を引きちぎって回収できる。

そのためにラインは0.8号(17.8ポンド)、リーダーは3号をつけてある。

すぐにでもヒットすると思ったが、そうではなかった。

20分後、やっと来た。



まあまあの、この時期にしてはいいサイズ。

今回はこんな調子か、ぼつぼつだな 


なんて思ったのだが、

その後、全く釣れなかった。

イカがいる気配がない。さわりもしない。

うんともすんとも、なんともはや、である。


荒れているせいか?

水温のせいか?

餌がいないのか?

ただいないのか?

いや、そんな筈はないだろう。

きっといるに違いない。

そう遠くはないが、私の手の届かないところに。

予報では次第に波は収まると言っていたし、確かに少し収まって来たようだった。

それを期待しよう。

頭はくるくると空転する。



そのうち周囲が明るくなって来て、釣り師が隣にやって来た。

どこかで見た顔、

「ゴロスケさんですよね」と親密な笑顔。

時折、釣り場で出会い顔なじみになっている輪島の釣り師K名人だった。

早速彼も竿を振り始める。

手際よいシャクリ、空を切る音が小気味いい。

しかし、彼もヒットの気配はなかった。

「昨年は来る度に40杯は釣れたのにな~」とこぼす。

彼は仕事の関係で昼専門だが、どういうわけか今年は釣れないのだという。

確かに、この時期は型は小さいが、昼に数釣りが出来る時期である。

夏のシュノーケリングで赤ちゃんイカを例年になく沢山見かけたし、

さぞ今年のイカ釣りはいいだろうと期待したのだが・・・・


波は少し落ちて追い風。悪くない状況なのだが、

やはり釣れなかった。

K名人も。



ちょっと気分転換にとルアーを替えてみた。

トップウォーターのレッドペッパーである。

昨秋、10月の終わり、イカのアタリがパタリと止んだので、こいつを投げたらヒラマサがヒットした。

軽いのに弾丸のようによく飛び、動きも面白い。

私の気に入りのルアーで、いつもバッグに忍ばせている。


まさかこの時期にヒラマサはいないだろうが、ともあれ気分転換。

右手に突き出た岩の沖の、渦巻いている潮目を狙う。

チョン、チョンと軽くトィッチを入れて水面を泳がす。

と、ガバッ!!と何かが食らいついた。

鋭く走った。青物の引きである。

唸るドラグを締める。

イカ用に緩めにしてあったのだ。

ゆっくりと引き寄せると、フクラギだった。



小振りだが、刺身でいけそうだ。さっぱりと美味いだろう。

トップでの釣りはやはり面白い。

暫くこれで楽しむことに。

チョン、チョン、チョン・・・ガバッ!!と来る。

が、弾かれて乗らないこともしばしば。

掛ける確率を上げるには引いて来るスピードも関係ありそうだ。

いろいろやってみる。時には止めてみたり。

と、乗った。

二匹目は少しサイズアップ。

その後、空振りしたり、乗ったもののバレたり。

で、もう一匹追加。


しかし、こんなやつらがウロウロしていたんではイカはいないわな~。


と、思いきや、名人がイカをヒットさせた。流石名人。



その後、フクラギの気配はなくなり、何気なく正面にフルキャストすると、

何かがルアーを引ったくった。

先程のフクラギより強烈な引き。締めたドラグが引き出され唸った。

フクラギのでかいやつか、と思ったがどうも違うようだ。

やりとりに少し時間をかけ弱らせてから、引き寄せる。

魚体が見えて来た。その黄金色、シイラだった。

リーダーを掴んで引き上げる。





まだ子供のようだが、その顔はユニークで愛らしい。



しかし、驚いた。

ヒラマサの時もそう思ったが、まさかこんな磯でシイラとは。


その後はシイラ祭りとなった。

もう入れ食い。

投げる度に食いついて来る。

空振りしたり、弾いたり、乗ったり、乗らなかったり。

乗ると走り、ジャンプする。そしてまた走る。

その激しい躍動がラインを直に伝わって来る。

あまりの激しさにレッドペッパーの後のトリプルフックが折れてシンプルフックになっちまった。

他のルアーのフックを取って付け替え、また投げるとまたヒット。まだいる。

なんだかキリがない。



釣りとしては最高に面白いのだが、シイラを沢山釣ってもなあ~。

なんせハゲシク岩の上を飛び跳ね、傷だらけになっちまってリリースが出来ない。

釣った以上は食わんといかんのである。

いつだったか、魚屋さんでシイラの刺身を売っていたし

食えんことはなさそうだが、なんとなく美味そうには見えないし・・・

フクラギなら村の仲間にお裾分けという手もあるのだが。


で、シイラ釣りはやめにし、

気合いを入れ直し、本命のイカ釣り再開。


シイラがうようよいる海にイカはいないだろうが

なんだかこのまま帰る気がしない。

なんといってもイカを釣りに来たのだから。

この状況で名人は釣ったのだし。



シイラは小魚を狙って表層を泳いでいる。

ならば底ベタだ。

藻の陰にじっと隠れ潜んでいるやつを狙おう。

と、名人がまたヒットさせた。

うむ、やっぱり釣れない筈はないのだ。



しかし、やっぱり釣れなかった。


その後、名人も渋く竿を降り続けるがさっぱりのよう。



釣れん時は釣れんのだ。


口惜しいが、諦めよう。



道具をしまい、煙草の吸い殻を拾って、岩をよじ登り、名人と肩を並べ磯を後にした。



(K名人の渋い背中)








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私のアオリイカ開幕

2013-09-21 | アオリイカ

実に半年ぶりの釣りである。

このブログはそれ以上のブランクになっちまった。

春から夏にかけて奈良、松山、大分と立て続けに展覧会があり仕事に没頭した。

仕事に没頭すれば釣りが遠ざかり、釣りに没頭すれば友人たちが心配するほど仕事が遠ざかる。

どうもこのあたり、うまくバランスがとれない性格らしい。


この盆休みに福井のつーさんが久しぶりに家族友人たちと遊びにやって来た。

釣りを初めて10年になるが、切っ掛けはつーさんとの出会いだった。

彼は今、釣り雑誌に記事を書き、かのブリーデンのスタッフにもなって、釣り師としての活躍ぶりはめざましい。

それは釣り弟子として嬉しくも誇らしくもあり、そんな彼と釣りの話をしていると、暫く眠っていた釣りへの想いは刺激されムクムクと蘇って来るのであって

昨シーズン、イカロッドを折ったこともあり、彼の奨めでブリーデンのイカロッド、スペシメントを買っちまったのだった。(ついでにメバルロッド、93PEスペシャル、ホウリーアイランドも。うっひゃ~~。)

新しい釣り道具、特にロッドは嬉しいものだ。

釣りの大先輩、故開高健先生の言葉「大人と子供の違いは高価なオモチャを持っているかどうかだ」がちらと頭をよぎる。

いいではないか、私は大人なのだ。稼いだお金は楽しいことに使うのだ。




というわけで、リールの整備をし、エギも揃えて準備万端イカシーズンの到来を心待ちにしていたのだが、9月初めにまた大阪で展覧会があり

今、やっとそれも終わり、遅ればせながら小生のイカ釣りの開幕となったのだ。

19日は中秋の満月、開幕にはもってこいの夜だった。

心ははやり、まだ明るいうちにポイントに到着。明るいうちにスペシメントの振り心地、感触を確かめたいということもあった。

エギ3.5号をつけてやってみる。

新しいロッドを試すのは楽しい。心ワクワク弾むのだ。

昨年まで使っていたカラマレッティより柔らかく粘りがある感じか。

このところ激しくシャクルことはあまりなく、どちらかというと大人しいシャクリになってきたが、それにはピッタリのような気がした。

でも、このロッドにピタッと合うシャクリが分からない。手に馴染むにはまだ時間がかかりそうだ。



数投やってみるが、釣れる気配はなかった。

この夏、シュノーケリングで例年になく多くのアオリイカの子供たちを見かけた。

漁師さんも今年はイカが多いのではないかと言っていた。

だから今年のイカ釣りは期待したし、今が新子の数釣りの時期である。

それもこのポイントは輪島の一級ポイント、釣れないはずはなかった。

しかし、釣れないんであった。


実はメジャーポイントだけあって、先客が二人いた。

その二人とも釣れている気配はなく、一人は早々に帰っていったのだ。

残ったおじさんは帰る気配もなく、聞いてみると満月の夜を待っているようだった。


ともあれ、夜に期待し、のんびりと待つことにした。


そのうち日は落ちて水平線に沈んだ。





日はゆっくりと水平線に近づき、やがて一気に沈むのだ。

いつ見ても、荘厳な美しさである。

日が沈んで暫くすると、背後の山の端にまん丸お月さんが顔を出した。


暗くなりはじめた頃、おじさんにヒットした。

やはりな、と思う。

いないわけがない。

と、私のロッドにもイカの重さが。

胴長13センチ、小さいが今年初のアオリイカである。



底だった。

次も底ベタでヒットした。こいつは15センチ。



この時期のやつは中層で釣れる筈だが、活性がないのか底でしか掛からない。

おじさんに聞いても底だという。

しかしと思い、時折表層や中層を狙っても掛からない。

ひたすら底を狙う。


着水後、カウント40。

始めのシャクリは大きく、暫く待って小さくパンパンパンとしゃくる。次はリズムや回数を変えてやってみる。その繰り返し。


昨シーズンの終わり頃、ワンキャストワンヒットが5時間も続いた。

それを思い出すが、虚しい限り。

でも、ぼつぼつと来る。





数匹続いたと思うと暫く間があく。


時々空を見上げてまん丸お月さんを眺める。

雲一つない空にあっけらかんと浮かんでいた。

中秋の名月である。

深夜、磯の上で何やらやっているおじさん二人を見て笑っているようだ。

見上げる度にその位置が移動し

真上に来るとライトが要らないほど明るかった。



延々と磯に立ちロッドを振った。

嗚呼、楽しい夜である。

おじさんも帰ろうとしない。



豊かで濃い私の時間である。


「永遠に幸せになりたかったら、釣りを覚えなさい。」


とは中国の古い諺である。




結局20杯ほど。大した釣果ではない。

しかし、おかずには充分だ。





おじさんは輪島の北間さん。お世話になりました。またどこかで会いましょう。



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2013年正月の釣り。

2013-01-09 | メバル
10月末から2ヶ月ぶりの更新である。
その間、山口での展覧会中、ギャラリーオーナー繁さんと長門にメバルを釣りに出かけただけで、釣りというものから遠ざかっていた。
まあ仕事に追われていたのだ。

山口、松山での展覧会も終わり能登に帰って来たのは正月の2日で、我が家はすっぽりと雪に覆われあたり一面真っ白だった。

ここにきてやっとのんびりできたわけだが、そうなると自然に釣りへの想いが湧いて来る。
そういえば昨年の正月、31センチを釣ったのだったと、その思い出も蘇る。

5日、天気が緩んだので出かけることにした。
勿論、31センチを釣った輪島の浅い磯だ。

このポイントはいつもは小さいのしか釣れないが、正月明けに限ってデカイのが来る。産卵をしにやって来るのだ。

釣り座に立ってみると1.5メートルの波、軽い向かい風、悪くなかったが、雪がちらつき30分もやっていると早くも手がかじかんで来た。

時折掛かるのも小さいやつばかり。

そのうち雪が強くなり、背中をシャビシャビと叩く。



そう思い通りには行かないわな・・・・・
駄目かな・・・・・・・

そこで風が追い風に変わり、手の凍てつきが緩んで来た。
すると途端にやる気が出て来る。
よし!!と前方の遠いところへフルキャスト。潮の流れが複雑と思えるところだ。

浅い磯である。10グラムのフローティング飛ばしウキに1メートルのリーダー、0.5グラムのジグヘッドにはガルプベビィサーディンを付けた。
今のところ一番信頼の出来るリグだ。
PEスペシャル93フィートは浅い磯での飛ばしウキやスプリットリグにはもってこいのロッドだ。

少し引いたところで、小さなアタリ。
そのまま、そしてまた小さなアタリ、少し待って合わせる。

乗った。突然重かった。
ロッドを高く上げ、ゴリ巻きする。
ここで何度磯に潜られ逃がしたことか。
バッドが少し曲がる。
でかいぞ。

遠くから魚の暴れながらの白い筋が近づいて来る。
なんとかバレずに抜き上げる。

落とさないよう慎重に握る。
その感触はまさに尺クラスだった。



早速、足場の安定したところへ運び計ってみる。
尺をほんの僅か超えていた。
ジャスト尺というところ。



いや、驚いた。
いきなりである。

思い返せば、昨年もそうだった。
全く釣れず、粘っているうちにそいつだけがやって来た。

さてと、釣り座に帰ろうとしたところ、テトラにへばりついた藻に滑りそのまま海の中へ落下。



しかし、なんとか膝下までの浸水で済んだし、ロッドもリールも守った。えらい!!


で、釣りを再開。
水の入ったブーツは思ったほど冷たくはなかったが、30分もやっていると流石に冷えて来る。
リグをシンキングの飛ばしウキか、スプリットに替え底を狙いたかったが、再びかじかんだ手は上手く仕事をしてくれそうもなかった。

25センチを1つ追加したところで切り上げることにした。

いつもなら二匹目の尺、いや、それ以上の大物を狙って粘るところだが・・
とにもかくにも寒さに負けたのだった。


(ともあれ嬉しいわけで記念写真。ところで小生が付けているこのヘッドライト。JENTOSというメーカーのセンサー付きだがこいつが素晴らしい。いちいちかじかんだ手でスイッチを押さなくてもいいのだから。)



その2日後の7日、再び同じポイントへ出かけた。
ブーツも洗い乾かし、そのポイントに合った体制を整え、準備万端で出かけた。

日が落ちて暫く経った頃である。
海も1.5メートルの波、追い風、気温もすこし緩んで2日前より良さそうだった。

先ずはフローティング飛ばしウキ。
正面にフルキャスト。
その一投目、ガツンと来た。
26センチ。
いい感じだった。



しかし、その後は小さいのばかり。
時折22~3センチが来るがパッとしない。
2日前と状況は変わらないが、そのうちデカイのが来そうな予感はあった。

そのうち、底辺りを狙ってみようとシンキング飛ばしウキに替えてみるが、状況は変わらない。
かえってアタリはサッパリと消えちまった。

2時間粘って、そんなものだった。

一度足場の安定したところに戻り、ちょっと休憩、煙草に火をつけ考えてみる。
何故釣れないのか。

昨年の31センチはシンキングの飛ばしウキに掛かった。
今回は駄目である。うんともすんとも反応がない。
分からない・・・・・

再び釣り座に戻ってプラグを付けてみた。
しかし、これも反応がない。

潮の流れを考えてみる。
暗くてよく分からないが、ゆっくりと左へ流れているようだった。

飛ばしウキの弱いところは流され易いことだろう。
底を狙ってシンキングにしても流されればうまくいくはずがない。
遠くの底を叩くにはスプリットだろう。

3.8グラムのシンカーを付け、リーダーは30~40センチと短くする。ジグヘッドはやはり0.5グラム。

追い風に乗って前方へフルキャストする。
なるべく遠いところを狙いたい。
少し待って引いて来る。
時々コンコンと底の岩礁に当りながらくる。そんな感じ。
単体ジグヘッドのように。

と・・・・当って来た。

コツン、コツコツ、

合わせると乗った。重く引きは強かった。
デカイか!!
ゴリ巻きするが、あと10メートルのところの沈み根に潜られバラしてしまう。

底で掛かったやつは浮かせにくい。
よほど強引に早くやらなければ潜られちまうのだ。

数投後、アタリとも言えないような微妙な感じ、合わせると乗った。
こいつはうまく寄せる。


26.5センチ。

暫くしてガツンと来た。
26センチ。

その後、再び、根に潜られバラした。
どうも10メートルのところに横たわる沈み根が問題だ。

そこで根掛かり、ラインブレイク。
PEを編み直し、スプリットリグをセットし再びキャストだが
その頃から風が変わった。
強い向かい風。手がかじかんで来た。
アタリも次第に遠ざかる。

そろそろ潮時か。

しかし、手に息を吹きかけ、風の止む隙間を待ってもう少し。

右の方角でコツンと来た。ちょっと待ち、合わせる。
ロッドに重さが乗った。
すかさずロッドを高く差し上げゴリゴリと巻く。
バッドが僅かに曲がるのを感じた。
強い引きだ。
とうとう来たか!!
グングン巻く。

なんとか10メートルのところの沈み根を通過、上手く抜き上げた。
しかし、握った感触、尺クラスじゃないのが分かる。


28センチ。

ここからがいいところ。
と思うが、風はますます強く、突風で身体が持っていかれそうになる。
身の危険を感じた。

それが潮時だった。

前回は寒さに折れ、今回は風である。

しかし、正月の二回の釣り、それなりに面白かった。
最初は運良く尺が来て、二回目はスプリットの威力を感じさせてもらった。

次回からスプリットの世界が広がりそうだ。






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