●「シカゴ」の現在のロゴマークはファースト・アルバムの「CHICAGO TRANSIT AUTHORITY」(シカゴ交通局)のジャケットの一部分に既に意匠化されている(Nick fasciano作)。セカンド・アルバムでグループ名を変更したのを機にロゴデザインも現在のものに変更されている。以降ずっとアルバム・ジャケットにこのロゴを使用している(これは記録的)。
シカゴのロゴ・マークを様々な素材に同化させることでデザイン的な面白さを演出しているが、その素材は多岐に渡っている。木から始まって、金属、星条旗、皮革、プールさらにはICチップ、梱包材、高層ビルとキリが無い。実は素材としては「木」が2回登場する。1回目は上記のファースト・アルバム、そして「サタデー・イン・ザ・パーク」などの名曲を収録した5作目も「木彫り」である。個人的にはカーネギーホールでのライヴを完全収録したライヴ盤の「レリーフ」素材も捨てがたいが、今回は紙幣をデザインした「VI」を推してみた。このロゴデザインそのものは、70年代のサイケデリックな文字体ではあるけれど、バランスと躍動感が半端ない-完成された文字デザインの最高峰である。
紙幣をデザインしたジャケットは当初は見開きになっていて、開けるとド迫力だが、実は紙幣の表面が本物の紙幣のようにザラっとした感触を持っていた。このリアルさ、最高!本アルバムの前後からシカゴは一旦自らのルーツでもあるジャズに帰還した後、「ラヴソング」路線に大きく舵を切る。実は、サード・アルバムまでシカゴ自体がかなり政治色の強いメッセージ・バンドだったと記憶している。確かにそういった歌も多く歌っている。しかしながら後日談で、あの当時政治色を色濃く出すことで、より世間の注目を集めるだろうという売り込み手段だったと聞いた時には相当がっかりした。
「なんだ本心から政治のことを歌っていたのでは無かったのか・・・」という思いと、だがそうすることでアメリカの若者に政治に興味を持たせるという大きな役割を担ったのだと評価する二つの思いが交差している。日本に今必要なのはそうしたメッセージソングではないのか?政府は拙速に自衛隊法を改憲までして成就させようとしている。こんな蛮行は民主主義以前の問題だ。万が一、自衛隊が有事の際には、賛成した政治家全員が自らジャンヌ・ダルクのように最前線で旗を振ってもらわねば困る。それが責任というものだ。いつも弱者の上に立とうとするものは、人を盾にする。原発だって国会議事堂の横に設置されてはじめて意味があるものだ。こんなことを書けば危険人物としょっぴかれるかも知れないが、今や全国民誰もが黙っておれない状況になりつつある。人には出来ることがある。いや、しなくてはならないことがある。これを表明することが自分の役割なら、現代の音楽家たちはこれを歌に託す必要がある。ラブソングの一部を返上してでも声をあげて欲しいと願っている。それはきっと後の世になって時代が評価してくれることなのだから。決して素手で外交をしろなどという子供じみたことは言っている訳では無い。多くのことは国民の総意があって初めて決せられることなのだから・・。今無党派層の子供たちや保守的な老人たちを奮い立たせるのは、こんなちょっとしたことから始まるのかも知れない。シカゴがそうであったように・・・。
音楽で世界を変えられると信じていた世代かも知れない。嘘くさいと言われるかも知れない。こんなちっぽけな音楽市場になってしまったけれども、でもまだ音楽の力を信じている「音楽はマジックなのだから!」
https://www.youtube.com/watch?v=mR6BeerSSWw
「The Whole World is Watching!」「The Whole World is Watching!」「The Whole World is Watching」・・・・
「CHICAGO TRANSIT AUTHORITY」より♪「Prologue / Someday August 29, 1968」
シカゴのロゴ・マークを様々な素材に同化させることでデザイン的な面白さを演出しているが、その素材は多岐に渡っている。木から始まって、金属、星条旗、皮革、プールさらにはICチップ、梱包材、高層ビルとキリが無い。実は素材としては「木」が2回登場する。1回目は上記のファースト・アルバム、そして「サタデー・イン・ザ・パーク」などの名曲を収録した5作目も「木彫り」である。個人的にはカーネギーホールでのライヴを完全収録したライヴ盤の「レリーフ」素材も捨てがたいが、今回は紙幣をデザインした「VI」を推してみた。このロゴデザインそのものは、70年代のサイケデリックな文字体ではあるけれど、バランスと躍動感が半端ない-完成された文字デザインの最高峰である。
紙幣をデザインしたジャケットは当初は見開きになっていて、開けるとド迫力だが、実は紙幣の表面が本物の紙幣のようにザラっとした感触を持っていた。このリアルさ、最高!本アルバムの前後からシカゴは一旦自らのルーツでもあるジャズに帰還した後、「ラヴソング」路線に大きく舵を切る。実は、サード・アルバムまでシカゴ自体がかなり政治色の強いメッセージ・バンドだったと記憶している。確かにそういった歌も多く歌っている。しかしながら後日談で、あの当時政治色を色濃く出すことで、より世間の注目を集めるだろうという売り込み手段だったと聞いた時には相当がっかりした。
「なんだ本心から政治のことを歌っていたのでは無かったのか・・・」という思いと、だがそうすることでアメリカの若者に政治に興味を持たせるという大きな役割を担ったのだと評価する二つの思いが交差している。日本に今必要なのはそうしたメッセージソングではないのか?政府は拙速に自衛隊法を改憲までして成就させようとしている。こんな蛮行は民主主義以前の問題だ。万が一、自衛隊が有事の際には、賛成した政治家全員が自らジャンヌ・ダルクのように最前線で旗を振ってもらわねば困る。それが責任というものだ。いつも弱者の上に立とうとするものは、人を盾にする。原発だって国会議事堂の横に設置されてはじめて意味があるものだ。こんなことを書けば危険人物としょっぴかれるかも知れないが、今や全国民誰もが黙っておれない状況になりつつある。人には出来ることがある。いや、しなくてはならないことがある。これを表明することが自分の役割なら、現代の音楽家たちはこれを歌に託す必要がある。ラブソングの一部を返上してでも声をあげて欲しいと願っている。それはきっと後の世になって時代が評価してくれることなのだから。決して素手で外交をしろなどという子供じみたことは言っている訳では無い。多くのことは国民の総意があって初めて決せられることなのだから・・。今無党派層の子供たちや保守的な老人たちを奮い立たせるのは、こんなちょっとしたことから始まるのかも知れない。シカゴがそうであったように・・・。
音楽で世界を変えられると信じていた世代かも知れない。嘘くさいと言われるかも知れない。こんなちっぽけな音楽市場になってしまったけれども、でもまだ音楽の力を信じている「音楽はマジックなのだから!」
https://www.youtube.com/watch?v=mR6BeerSSWw
「The Whole World is Watching!」「The Whole World is Watching!」「The Whole World is Watching」・・・・
「CHICAGO TRANSIT AUTHORITY」より♪「Prologue / Someday August 29, 1968」