セビージャ 3-1 アーセナル
得点)ケイタ、L・ファビアーノ、カヌーテ(PK) / エドゥアルド
HOME)セビージャ
カヌーテ
L・ファビアーノ
アドリアーノ ヘスス・ナバス
ケイタ
ポウルセン
クレスポ D・アウベス
ドラグティノビッチ ファシオ
パロップ
AWAY)アーセナル
ベントナー
エドゥアルド
エブーエ
セスク
デニウソン
ジウベルト・シウバ
トラオレ ホイト
センデロス トゥーレ
アルムニア
交代)セスク → ロシツキー
ホイト → サニャ
エブーエ → ウォルコット
主審)ブラームハール(オランダ)
結果に驚きはありません。
試合前から、
“負ける確率が60%、勝つ確率と引き分ける確率がそれぞれ20%ぐらい”
と、考えていたので。
しかし、試合の「内容」は予想外であり、非常にもったいないと言えるものでした。
と言うのも、同点とされるまでのアーセナルのサッカーが素晴らしかったから。
落ち着いてボールを回し、カウンター。 ベントナーのクロスからエドゥアルドが先制した後は、ボールを奪ってもリーグ戦で見せているような攻撃のスピードアップは見せずに、意図的に攻め急ぐことをしないで、ホームのセビージャの焦りを誘うような完璧な「アウェイの戦い」を披露しました。
しかし、その完璧な試合の出足とゲームプランの全てをぶち壊したのが、センデロスのイージーなクリアミス。
同点とされた後は、守備陣が一気に浮き足立ち、課題のセットプレーから失点。
後半は、若い左SBトラオレのところを突かれ、ヘスス・ナバスとダニエル・アウベスに思うようにやられてしまいました。
・選手個々の評価に触れる前に、ちょっと一息
よろしくお願いします!
センデロスのミスは痛かったです。
CBがギャラスからセンデロスに代わった影響がこれほど大きいとは。
サッカーの難しさを痛感しましたし、センデロスの今後を憂います。
それにしても、この日のセンデロスは良いところがなかった。 イギリス・ゴシップ紙風の表現で言うところの“pub team player”でした。
もちろん怪我から復帰しての久々の公式戦ということもありますが、カヌーテやルイス・ファビアーノとのマッチアップでの対応を見ると、そのゲーム・コンディション以前に、彼のDFとしての能力の問題である思いました。
相手2トップに入る楔のボールに対し、潰しにいくのか、しっかりと付いて攻撃を遅らすのかがはっきりしない中途半端なプレーが多く、2人を自由にさせてしまいました。
ルイス・ファビアーノに高さで完璧に競り負けていたシーンは、もはやセンデロスの長所がどこにあるのかわからなくなるシーンでもありました。
セビージャに自由に攻撃を許していた責任は、トラオレの未熟さによる部分の方が大きいかもしれませんが、彼はこれが本格的なCLデビューであり、まだ18歳になったばかり。
それに対して、センデロスは1984年生まれの23歳であり、すでにリーグ戦でもCLでも経験は十分に積んでいるはず。 それでダメだとなると、これ以上の成長が見込めない、もしくはキャリアの限界ということになります。
「既成のワールドクラスの選手を獲得するよりも、有望な若手をワールドクラスの選手にさせたい。」
と語る、ヴェンゲルのポリシーに異論はないのですが、私は「GK」と「CB」だけはこれに当てはまらないと思っていて、やはり、タイトルを狙うトップクラブにおいて、GKとCBのような“失点に直接繋がる、ミスが許されないポジション”に、未成熟な選手を起用するのは間違いかと思います。
と言うのも、昨季のエミレーツでの試合からもわかるように、「失点」はそれだけゲームプランをいとも簡単に崩し、今季のチームが得ているような結果を出すことで得られる自信を阻害することになります。
同点とされたシーンは、厳しいことを言えば、ヘスス・ナバスのクロスを処理したジウベルト・シウバにも問題がありました。
その他にも、ミスパスを連発したり、失点後は他の10代~20代前半の選手と同様に混乱してしまったりと、ベテランらしい良い意味の存在感がありませんでした。
中盤のアンカー役として、ギャラスやトゥーレと同じ役割を期待したのですが。 時代は変わりつつあるのかもしれません。
ホイトは悪くなかったと思います。
セビージャの左サイドからはほとんど危ないシーンを作られませんでしたし、「対ヘスス・ナバス」、「対ダニエル・アウベス」の守備を考えれば、代えるのはホイトではなくトラオレで、ホイトを左SBに移すべきでした。
ベントナーとエドゥアルドの2トップは次第点以上の出来だったと思います。
ベントナーは、エドゥアルドの先制点をアシスト。 ポスト役としても、ボールを良く収めていました。 何でもないロングボールをマイボールにする確率はアデバイヨールより上です。
ただ残念ながら、相手守備陣に与える怖さは感じられなかったです。
デニウソンの頑張りは認めますが、今回はその頑張りが全て空回りに終わった印象があります。
守備を考えれば、ディアッラの方が妥当なチョイスだったと思います。
・その他の不満に触れる前に、ちょっと一息
よろしくお願いします!
ヴェンゲルは、後半途中に退席させられていたようです。
私自身も、ヴェンゲルのこういった行動は好きではありませんが、今回ばかりはヴェンゲルを支持します。
理由は、オランダ人主審ブラームハールと副審のジャッジが余りにも酷かったから。
サッカーの世界では“ホームタウン・ディシジョン”なる、本来なら存在するはずのない基準が存在しますが、今回はそれが近年のヨーロッパのステージでは見られない程に顕著で、まるで、日本U―22代表が今夏に中国で中国人審判団の下で戦った4ヶ国トーナメントを彷彿とさせました。
セビージャの選手が倒れれば、自動的にファウル。
アーセナルの選手がダニエル・アウベスやポウルセンに肘打ちを喰らって倒れても、「いいから立て」の合図。
(主審がファウルと認めなかった)ヘスス・ナバスが大袈裟に倒れたシーンを副審がファウルと取って、そのFKから失点したり、
ほとんど同じ位置で別の副審が、エブーエがPA内で明らかに倒されたシーンをPKと取らなかったり、決定的な場面でのジャッジに泣かされました。
ヴェンゲルの不満が始まった原因はダニエル・アウベスによる露骨な時間稼ぎでしたが、普通ああいった場合では、主審は試合全体の進行を遅らさないように選手に早くピッチの外に出るように促すべきですが、それをせずにただ側にいてセビージャのフィジカルコーチと一緒に時間稼ぎを見守るだけ。
交代を告げられたクレスポが引き下がるシーンでも、クレスポがゆっくりゆっくりと通常の歩行スピードの3分の1のスピードで歩いているのにも関わらず、イエローを出すどころか、早く出るように促すことすらせず。
もちろん、それが試合の結果に影響したとはなりませんが、試合の進行・コントロールの面でフェアであったとは言えません。
第一、第4審判に監督を退席させる権限なんてありましたっけ?
普通は、第4審判が主審に経緯を報告して、それで主審が退席に値すると判断すれば、監督に命じて退席となるものであり、今までサッカーを観てきてもそのケースしか見たことがなかったのですが、今回は、ヴェンゲルが、
「ダニエル・アウベスのあれは、時間稼ぎではないのか?」
と言ったことだけで、第4審判自らが監督に退席を命じたようです。
ヴェンゲルの不満は、主審についてではなく、全て第4審判に向けられています。
この主審、国内外に限らず、
試合中1度として笑顔を見せない審判、
「審判は毅然として選手を裁くもの」と勘違いしている審判、
は、早く本職に専念して下さい。
これで、ヴェンゲルは次節のホームのステアウア戦でベンチ入り禁止処分となります。
この処分は、決勝トーナメントまで延長される可能性があるようですが、個人的な予想としては、延長されると思います。
理由? それは、ヴェンゲルがプラティニに嫌われているからです(笑)
しかし、色々と言っても、今回はやはりセビージャが勝利に値する素晴らしい攻撃的サッカーを披露した、完敗の試合ではありました。
逆転ゴールのセビージャの2点目で思ったのですが、アーセナルにはああいった“FKからヘディング”というシンプルなゴールが見られません。
この日もCKや良い位置でのFKはあったのですが、それが無駄に終わっています。 まずは、プレスキックの精度を高めないと。
これで、グループ首位での突破が難しくなりました。
アーセナルがステアウアに勝った上で、セビージャがアウェイでのスラヴィア戦で「引き分け以下」に終わることが条件となりますが、スラヴィアの「3位」が確定した今、それを期待するのも難しいでしょう。
グループ2位になれば、バルセロナ、レアル・マドリード、インテル、ACミランら優勝候補の強豪と当たる可能性が高くなりますが、昨季はPSVと対戦して、守られて守られてカウンターやセットプレーでやられたことを考えれば、対等に攻めてくるチームの方が組し易いかもしれません。
また、このチームは、自分達と同等かそれ以上の地位を誇るクラブとの対戦でないと、どうも気が抜ける部分が見られますから。
タイプ的には、バルセロナとインテルよりは、レアルとミランの方がやり易そうです。
まぁ、グループAのポルトかマルセイユってのがベストかもしれません(笑)
アストンビラ戦は、セスクが怪我で出られません。
またもやハムストリング(セスクは人生で初めての経験だとか)。 いよいよ、アーセナルお馴染みの「怪我人トラブル」が始まりました。 ちなみに、昨季のアストンビラ戦は、こんなメンバーで戦いました。
ファン・ペルシー、フレブ、セスクを欠いては、普段の流れるような攻撃は期待できません。
メディアが再三に渡って疑問視している、
「若いチームが、敗戦した時にどう建て直すのか」
という課題は、キャプテンのギャラスに是非頑張って答えを出してもらいましょう。
このチーム状況では、内容は問わないので、是非「結果」を残して欲しいです。
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話は変わりますが,EURO2008グループリーグはとんでもないことになりましたね(笑).Group C はなんですかあれ!?オランダ,フランス,イタリア,ルーマニアって優勝経験国が3か国も同居!加えて唯一予選無敗で突破したダークホースのルーマニア!さらには因縁深い伊vs仏ですよ!!これぞまさに死のグループ.W杯と違ってやはりEUROのほうがハイレベル!ポルトガル,スペインも結構厳しいかも.逆にドイツは恵まれたかな.
ホイトは悪くなかったですよね~。 エブエの好調時とまでは行きませんが、久々の出場で相手がセビージャということを考えれば、それなりだったかと。
これで、ホイトがFAカップとかに出て来てくれたら嬉しいです。
>>salpaさん
ビラ戦で負けてたら、相当叩かれれたでしょうね。
「だから、若いチームは…」
と、したり顔で専門家が語っているのが想像つきます。
センデロスには同感です。センデロスクラスの選手なら、同タイプの選手がイングランドにいるので、「第3CB」のつもりでイングランド人を補強してほしいんですけどね。
BBCで、「これが一番に死の組だ」って、抽選の直前にシミュレーションしてたんですけど、ルーマニア以外はそれが当たりました(笑)
ドイツはなんかいつも抽選に恵まれているような。。。
個人的には、Cでは、ルーマニアとイタリアに突破してもらって、ロビンとアーセナルのフランチにはさっさと休んでもらいたいです(笑)