『人肉燈籠』
人皮灯篭 GHOST LANTERN(1993年香港)
監督 アンドリュウ・ラウ
脚本 アンドリュウ・ラウ
製作 ウォン・ジン
出演 レオン・カーファイ
チンミー・ヤウ
ロイ・チョン
■ストーリー■
古代の中国の伝説では「茅山術(ぼうさん術)」という呪いでは、人の生皮で燈籠を作ると、相手の魂を永遠に閉じ込めると言われていた。実際に作った人もおり、この伝説は、あながち噂では無かった。
組織のボス、ホンの怒りを買い腹心の部下フェイは殺され「不運の穴」に埋められるのだった。「不運の穴」に埋められた人間は、生まれ変わっても不幸な人生をおくると言われていた。また、ホンは思いを寄せていたフェイの恋人ヨンを殺してヨンの生皮でランプを作るのだった。このランプの灯が消えない限り、ヨンは生まれ変わることが出来なかいため、フェイとヨンの2人は永遠に会うことが出来ないのだった。
時が移り現代、生まれ変わったフェイは、左手が不自由で生まれ、また何をやってもついていない人生を送り、チンピラになっていた。またフェイはチンピラをやりながら刑事コンのタレコミ屋になっていた。そんなとき、香港に組織の大物、ホンが帰ってきたことによって抗争が起き始めるのだった。フェイの入っている組織とホンの組織が劇場で争いが起き、フェイは絶体絶命のピンチに陥ってしまうが、そのとき、女性の幽霊に助けられるのだった。
■感想■
レオン・カーファイ主演のホラーコメディ。
日本版のタイトルからしてアンソニー・ウォン主演の残酷系ホラー『八仙飯店之人肉饅頭』(1993年)のような系列の作品かと思ったんですけど、良く観たら製作年度が今作の方が1年早かったです。
スタッフ、キャストは監督がアンドリュウ・ラウ、製作がウォン・ジン、主演がレオン・カーファイ、ロイ・チョンといった1流の作品でした。
香港の漢字題も“人皮灯篭”だから、日本版タイトルの『人肉燈籠』もそのまんまなんですけど、タイトルに「人肉」ってつくんで、てっきりもっともっとおどろおどろしい作品かと思っちゃいました。
ホラーとはいえ、コメディ映画なんで「笑える」映画になってます!!
コン刑事の母親が、コン刑事のデート中に幽霊になって現れるシーンとかは、大爆笑でした。なんか飲み物でも口に入れていたら、思わず吹き出しちゃうくらいです!!
その他にも緊張感がまるっきり無しのお笑いのシーンがいくつも用意されてます。中盤からは、とうとう「これって『ゴッド・ギャンブラー ツインズ大作戦』(2002年)だったっけ??」みたいな展開に!!
『ゴッド・ギャンブラー ツインズ大作戦』も製作がウォン・ジンだから同じネタを使ったってコトですね!!
どこが『ゴッド・ギャンブラー ツインズ大作戦』なのかは、両作品を観て見比べて下さい!!
面白さが2倍に感じれるはず!!
本当に、これってホラーだったけ??みたいな感じで進むんですけど、でも、そこは香港映画なんで、後半の展開は油断は出来ない作品になっていきます。
最後までコメディタッチなハッピーな感じで進むのかと思いきや、最後はちゃんとホラー映画らしくまとめています。
でも、本当に悲しいラストです!!(ネタバレすいません)
ホラー映画っていうより、悲恋映画みたいです。
「なんで最後はこうまとめちゃうの??」って、突っ込みたくなるようなラストの展開です!!
ハリウッドだったら考えられない展開です。これだから香港映画は止められないです!!
香港映画のホラー映画系のアクション映画『幽霊刑事』(2001年)を観たときも、ラスト5分の展開に「えっ!何が起きたの??」って呆然としましたけど、今作のラストもかなりのモノです。
ラストに行くまでの展開が最初の方からずっとコメディタッチだったんで、ラストの悲劇的な展開がより一層、際立っちゃいます!!
この日本版のタイトルに引かないで香港映画ファンにはどんどん観て欲しい1本です!!香港エンターテイメント映画ファン必見の1本です!!まぁ、スタッフとキャストを観ればそんなコト言わなくてもみなさん観てるんでしょうけど、自分はパッケージにだまされて観ていませんでした!
とにかく、こういう10年以上前の香港映画のエンターテイメント作品が、DVD化されてリリースされていくのはウレシイですよね!!どんどん香港映画の未公開の作品をソフト化していって欲しいですね! 65点
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今作を観たあとに観るとより一層笑えます!!
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今作とはまるっきり関係無いですけど、ラストが展開が香港映画の力を見せつけます!!
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