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『邪拳迫る!死守せよ少林寺秘伝』DVD化して欲しい!

2005-09-29 01:39:39 | なんでDVD化されないんだ!
邪拳迫る!死守せよ少林寺秘伝
達磨密宗血狸飄 SHAOLIN KUNG-FU MYSTAGOGUE(1980年台湾)
 監督    チャン・ペン・イー
 脚本    ワイ・スン
 出演    カーター・ワン、シュウ・フェン
        チャン・イー、ファン・チーク
        ルン・フェイ

 ■ストーリー■
 1646年清の皇帝トウ・オウカンはすでに滅亡した明の残党を討ち果たすべく将軍ベラ・パウロを北京から南方へ派遣した。明の皇帝ロン・ウーはすでに捕らえられ獄死していたが漢民族の新王朝にたいする反感はいまだ強かった。そんな空気にのり明を再興すべくロン・ウー皇帝の弟キン・タンはわずかな忠臣とともに南方へ急いだ。しかし、それはまさに危険極まりない敵中突破であった… 
 

 ■感想■
 1980年の台湾製の武侠映画です。
 画面から察するに3D映画です。TBSの深夜放送で鑑賞しました!だから、もちろん3Dでなく観ました!3Dの立体映画でなくても、スゴク面白い武侠映画です。
 
 TBSで1983年の12月17日の土曜深夜にTV放映されました!
 もし、この映画を観ていなければ、自分は“武侠映画が好き”になっていなかったかも! っていうほど、自分にインパクトを与えた作品です。
 この作品を観たころは、まだ“武侠映画”という言葉さえ知らなかったんです。当時、この作品に1番近い雰囲気の映画といえば、やはり台湾の立体映画の武侠映画『空飛ぶ十字剣』(1977年)でしょうか??
 『空飛ぶ十字剣』も、登場するキャラクターたちが身に着けているものとかが、突然武器になったりする超ブッ飛び映画でした!!『空飛ぶ十字剣』は、不死身の敵ボス、かっこいい主人公、とてつもない武器等でかなり面白かったんですが、今作も負けず劣らず、本当に面白い作品です!!

 もう出てくるキャラクターがスゴイ!!
 “ブッダの奥義18番”を得とくした少林寺の盲目の老僧。
 この“ブッダの奥義18番”という技は危険極まりない技で、得とくした者は途方もない力を得られるが、もし、しくじった者は死ぬことさえある!!という奥義です。
 かつてブッダの奥義18番の巻物を盗もうとした泥棒を捕らえようとして盲目になったっていう設定です。
 この老師のキャラクターが最高です!とにかくメチャクチャ強いです。ハッキリ言って主人公よりも強いです!
 また、性格も最高!少林寺を探っていた清の将軍の密偵を、自らぶっ殺しといて
 「ブッダの哀れみを。安らかに眠れ」って。
 性格も行動もアクション映画度★★★★★で満点です!
 
 敵方のボスの将軍のベラ・パウロの設定もスゴイです!
 鍛えた身体で刀を一切通じないようななってます。
 
 また、将軍が雇った殺し屋ユー・ミンはチベットのスウサというラマ僧が作った2羽で対になった3枚刃の金属の鳥を使ってます。この剣は木にちょっと触れただけで、太い木が切れちゃいます。その上、草むらや地面に投げるとなぜか爆発が!!!
 「なぜ??なぜ??なぜ???)」

 敵方だけでなく、主人公サウ・チェンの妹フェイ・ファンも鎖のついたモリを持ってて、突然モリの部分が、地球の物理法則を無視して敵に向かっていきます。
 今ならワイヤーワークで人間が空飛んでてもそんなに驚かないですけど、1983年に今作を観たときはとにかく驚きました。
 やたら濃いキャラクターたちや、異常な武器で十分インパクトありすぎです!!
 
 一方、カーター・ワン扮する主人公の影が薄すぎって感じです。神谷明が日本語吹替えしてるところ1番ヒーローっぽい特長に!!
 
 また、名前もないような脇のキャラクターも明の再興を信じて国のため、明の皇帝の弟キン・タンのために死んでいきます。
 家臣もそうですけど、牢屋でキン・タンと偶然一緒になった男もウソをついて殺されます。
 名前のあるキャラクターも無いキャラクターも、次々と死んでいきます。
 主人公たちを助けるために颯爽と登場した白装束のイー・チェン・ファンとかも、登場した時はスゴク強そうだったのに、あの退場の仕方は!
 まるで少年ジャンプの連載マンガのキャラクターのように、次の場面のために死んで行きます!

 殺し屋ユー・ミンが使う武器“空飛ぶ金属の鳥”に対して、老師がヒロイン、フェイ・ファンに授けるビルマから持ち帰った剣、これも驚きの剣です。1度見たら忘れられない形してます。    
 「折れてます!!」
 ホントに折れてます!

 不死身の将軍の弱点って何??
 この弱点にもビックリです!
 みんなコミックに出てきそうなキャラクターばかりです。

 映画のラスト、今まで、さんざん主人公たちの仲間を殺してきたユー・ミンが、クライマックスで老師の前で
 「私の願いも明の再興です」
 とか言って自殺しようとして、自殺を止めようと近づいてきた老師を襲います。
  
 すかさず、老師に
 「だまされないぞ」
 と言われると「ばれてたのか。」って!!
 おかしい、おかしすぎる。誰でもだまされないと思うんですだけ…。

 ほとんど、戦うシーンばかりの作品ですけど、あまりのブッ飛びすぎの戦いに、興奮しっぱなし!!
 とにかく、今作のおかげで、TVでカンフー映画を放映するたびに観て、その度にガッカリってことが、しばらく続いた記憶があります。
 後年、カンフー映画と武侠映画が違うことを知ったんですけどネ。
 
 今作はあくまでも個人的に武侠映画のブッ飛びぶりを知ったって言う意味でエポックメイキングだった作品です。
 とにかく『空飛ぶ十字剣』以外で、今作に匹敵する驚きを得た作品はチン・シウトン監督の『妖刀・斬首剣』(1985年)を観るまで無かったです。
 TV放映版の吹替え音源つきでDVD化されないですかねぇ。 120点
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『愛という名の疑惑』ザ・ヒッチコッキー

2005-09-28 00:14:53 | サスペンス
愛という名の疑惑
FINAL ANALYSIS(1992年アメリカ)
 監督    フィル・ジョアノー
 脚本    ウェズリー・ストリック
 原案    ロバート・バーガー
        ウェズリー・ストリック
 出演    リチャード・ギア、キム・ベイシンガー
        ユマ・サーマン、エリック・ロバーツ
        キース・デビッド

 ■ストーリー■
 サンフランシスコの精神科医アイザックは悪夢を見るという患者ダイアナから過去を知る為ということで、ダイアナの姉ヘザーと会う。アイザックはヘザーに惹かれるのだが、ヘザーがマフィアの夫ジミーに暴力を振るわれている事を知る。またヘザーが少量のアルコールで暴力的になり、記憶喪失になる酩酊症であることを知るのだった。そんなある日、ヘザーが夫殺しの容疑で逮捕されるのだった。アイザックはヘザーを助けることが出来るのか…。

 ■感想■
 リチャード・ギア、キム・ベイシンガー、ユマ・サーマン出演のサスペンス映画。

 ヒッチコッキアンが見たらなんていうでしょ、この映画!
 自分的には面白かったです!
 面白い!
 面白い!
 すごく面白い!
 巻き込まれ型のストーリーとか灯台とかブロンドの美女とか、なんかどっかで見たようなデジャヴュに襲われますけど、1990年代にこんな作品作るなんて、それだけで、その志の高さを感じます。

 監督は『ヘブンズ・プリズナー』(1996年)のフィル・ジョアノー。
 脚本は『ケープ・フィアー』(1991年)、『グラスハウス』(2001年)のウェズリー・ストリック。
 出演は、リチャード・ギア、キム・ベイシンガー、ユマ・サーマン。
 主演のリチャード・ギアは、今作で製作総指揮もやってます。フランス映画のリメイク『ジャック・サマースビー』でも製作総指揮やってたんで、この時期はミステリー系にこだわっていたんでしょうね!

 今作は、1992年の【ゴールデンラズベリー(ラジー)賞】で、
 ワースト作品賞
 ワースト脚本賞
 ワースト主演女優賞(キム・ベイシンガー)
 を受賞してます!!まぁ、ラジー賞もユーモア感覚で表彰してるんで、今作のようなエンターテイメント作品の場合はけっこう自慢でしょう。
 
 エンターテイメント作品は、どちらかといえば短い方が良いと思ってますけど、今作はランニングタイム124分でも退屈しないで、すごく面白かったです。
 なんか、途中でネタが割れちゃうような内容のサスペンスですけど、
 サスペンス映画 → ミステリ映画 → アクション映画
 みたくなりますけど、ハリウッドの作品なんで、全然OKです!!
 真剣な、トリックの謎解きとか、本格的なサスペンスを楽しむ作品っていうよりかは、アルフレッド・ヒッチコック的なサスペンス映画の雰囲気を楽しむって感じの作品です。
 ハリウッド映画なんで、観終わったあと何にも残りませんけど、ポップコーンでも食べながら観るには最高の作品です!!
 自分は、そういう作品が大好きなんです。
 私の心には“ハラハラ、ドキドキ感が残りました~”それも、ゆるめの!
 なんか、本当にヒッチコックのリメイク作品でも観ているような感じで観ている間、ニヤニヤ、ニタニタしちゃいました!
 あんまりにもサスペンス映画の王道を恥ずかしげもなくやってるから、楽しくなっちゃいました!ミステリ映画、サスペンス映画ファンには1度は観て欲しい1本です。 80点

愛という名の疑惑 [DVD]
リチャード・ギア
ワーナー・ホーム・ビデオ
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『ハイウェイマン』潔い短さ。

2005-09-27 00:36:45 | スリラー
ハイウェイマン
HIGHWAY MEN(2003年カナダ)
 監督    ロバート・ハーモン
 脚本    クレイグ・ミッチェル
        ハンス・バウアー
 出演    ジム・カヴィーセル、ローナ・ミトラ
        フランキー・フェイソン、コルム・フィオール

 ■ストーリー■ 
 レニー・クレイは、モーテルの前で妻をひき逃げされてしまう。5年後、コーラスの練習の帰り道、モリーは友人のアレックスに車で送ってもらっている最中、トンネルの中で、謎の片側だけヘッドライトがついた72年型エルドラドに襲われ友人のアレックスを殺されてしまう。エルドラドの運転手はモリーの写真を撮って去っていくのだった。
 モリーは交通事故のセラピーに参加するが、そこで、レニーからエルドラドに乗った連続殺人鬼の話をされる。アレックスとモリーを襲ったのは、事故現場の写真を撮って逃げさる連続殺人鬼ファーゴだったのだ。その夜、ファーゴが現われ、モリーが襲われるのだった。しかし、そのとき、レニーが68年型プリマスバラクーダに乗って現われモリーを助けるのだった。
 5年前、レニーは、妻をひき逃げした犯人ファーゴを追跡して、ファーゴの車に激突、3年の服役の刑に処される。一方、ファーゴは事故から奇跡的に生き残り、病院を脱走、自ら車椅子の体用に車を改造して殺人カーで連続殺人を犯してきたのだった。

 ■感想■
 『ヒッチャー』(1985年)のロバート・ハーモン監督のカーアクションスリラー!
 
 出演は、主人公レニーに『オーロラの彼方へ』(2000年)、『ハイ・クライムズ』(2002年)のジム・カヴィーセル。
 ヒロイン、モリーに『ベオウルフ』(1998年)、『追撃者』(2000年)のローナ・ミトラ。
 サイコキラー、ファーゴに『リディック』(2004年)のコルム・フィオール。

 今作は、『ヒッチャー』のロバート・ハーモン監督としては、普通のデキのスリラー映画でした!
 ロバート・ハーモン監督も、もうこの先ずっと
“『ヒッチャー』のロバート・ハーモン監督”
 っていう呼ばれ方をしちゃうんでしょうね!
 
 ロバート・ハーモン監督も、傑作『ヒッチャー』以外にも、
 ジャン=クロード・ヴァン・ダムの西部劇風アクション『ボディ・ターゲット』(1993年)とか、
 ウェス・クレイヴン提供のホラー『インプラント』(2002年)とか、
 TVムービーのマフィア物『ゴッチ・ザ・マフィア武闘派暴力組織』(1996年)とか監督してるんですけどね。
 でも、やっぱり、『ヒッチャー』は大々々々傑作ですから、“『ヒッチャー』のロバート・ハーモン監督”っていう言われ方しちゃいますよね。
 
 ところで、今作は短い!短い!
 普段から「つまらない映画は短くしろ!」とか思ってますけど、今作は、その逆です!
 今どき珍しい短さのランニングタイムが82分!!いくら何でも、82分って短すぎでしょ!!
 でも、ほとんどストーリーがないので、82分間でも、それなりにカーチェイスシーンとか楽しめるんですけど、もう10分くらい使って、キャラクター設定の描きこみとかした方が良かったかも!!
 今作のシリアルキラー、車がないと何にもできないですけど、かなりインパクトが強いです!
 『サスペクト・ゼロ』(2004年)の犯人といい、今作の犯人といい、こういうスリラー映画の歴史に残りそうな犯人なんで、1作で消えていくのは、少しもったいです!!
 でも、広大な土地のアメリカなんで、こんな怖いシリアルキラーがいても不思議は無いですよね。

 車が襲ってくるスリラー映画といえば、まず誰でも思い出すのは、スティーヴン・スピルバーグ監督の『激突』(1972年)とか、ノワール物を得意とするジョン・ダール監督の『ロード・キラー』(2001年)とかがありました。
 また、オカルト映画系では低予算の『クラッシュ!』(1976年)とか、傑作『ザ・カー』(1977年)とかありました。そういう“車系スリラー映画”にまた1本、佳作が加わりました!!

 『ヒッチャー』のロバート・ハーモン監督の作品とかって思うと少し物足りないかもしれないけど、これはこれで、かなり良いでしょ。ランニングタイムが82分なんで、一切文句もつけられないです!
 ここまでランニングタイムが短いと、ある意味、潔さまで感じちゃいます!つまらない人間関係も、余計な登場人物も出てこないし、退屈してるヒマなんてないですよ。まさにポップコーンでも食べながら見るにはちょうど良い長さのスリラーなのかな?? 短さにプラス10点で 70点
ハイウェイマン

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『第三帝国の遺産』長編が2時間弱

2005-09-26 01:30:51 | サスペンス
第三帝国の遺産
HOLCROFT CONVENANT(1985年イギリス)
 監督    ジョン・フランケンハイマー
 脚本    エドワード・アンハルト
        ジョージ・アクセルロッド
        ジョン・ホプキンス
 原作    ロバート・ラドラム
 出演    マイケル・ケイン、アンソニー・アンドリュース
        ヴィクトリア・テナン、リリー・パルマー

 ■ストーリー■
 1945年第二次世界大戦末期、ベルリン陥落直前のベルリンでクラウゼン将軍もとケスラー、ティーボルトの3名によりある盟約がかわされる。時は現代、ニューヨークで建築業を営むノエル・ホルクロフトのもとへスイスの銀行より連絡が入る。人生を変えるような話があるとのことでスイスに向かったノエルが聞いた話とは。第二次世界大戦末期、ヒトラーに協力し数多くの殺しを行なってきたノエルの父親クラウゼンは自分の行なってきたことへの罪滅ぼしにドイツ軍から横領した金を元にスイスの銀行の預金をもとに基金を設立。息子のノエル、ケスラーの第1子、ティーボルトの第1子の3人でこの金を使ってくれということだった。クラウゼンと別れ母親とともにアメリカに渡ったノエルにこの金の使い方の決定権を与えるというのだ。その金額は45億ドル。ノエルはこの金をめぐりネオナチによる第四帝国結成をたくらむグループとの争いに巻き込まれるのだった。

□■□ネタバレあり!□■□

 ■感想■ 
 ロバート・ラドラムの「ホロクロフトの盟約」の映画化。
 
 ロバート・ラドラムの長篇小説の映画化ということで、1985年のエンターテイメント作品としては長めのランニングタイム112分というのもやむを得ないですかね。
 いや、112分では短すぎかも??

 それにしても、この日本版のタイトル、何とかならなかったんでしょうか??原作と同じ「ホロクロフトの盟約」でも良かったんじゃないでしょうかね??
 
 ロバート・ラドラムの小説の映画化といえば、サム・ペキンパー監督の遺作になった『バイオレント・サタデー』(1983年)や、マット・デイモン主演の『ボーン・アイデンティティー』(2002年)、『ボーン・スプレマシー』(2004年)とかありますけど、映画化作品は原作から離れて映像化した作品の方が面白くなっているかもしれないですね。
 
 今作『第三帝国の遺産』は、小説的な題材なのか、エンターテイメント映画的にかなり地味で盛り上がらない作品になっちゃってます。
 ネオナチによる第四帝国設立を図るグループが出てきたり、世界を混乱に陥れるため世界各地でテロを起こそうとする計画があったり、とスケール感は、もう世界的規模の謀略小説そのものやたら大きいのに、ストーリー展開が謎解きがメインで、展開が地味なんですよね。
 まぁ、一般人の建築家が、プロの殺し屋と戦えるわけもないですけどね。
 この地味さが、いかにもイギリス映画的で良いです!ストーリー的には、すごく面白い作品になっています!!

 監督は、骨太なアクション映画を得意とする『ブラック・サンデー』(1977年)、『フレンチ・コネクション2』(1975年)、『RONIN』(1998年)のジョン・フランケンハイマー。
 主演は、フィルモグラフィーにミステリー映画が多いマイケル・ケイン。
 マイケル・ケインの主な出演作といえば、ハリー・パーマーシリーズ以外だと、
 ミステリ映画のベスト『探偵スルース』(1972年)
 ドン・シーゲル監督のスパイサスペンス『ドラブル』(1974年)
 ミステリ映画の佳作『デス・トラップ死の罠』(1982年)
 亡命したスパイが祖国へ帰ってきたことによって起こる事件を描く『ジグソーマン』(1983年)
 フレデリック・フォーサイス原作、脚本のスパイスリラー『第四の核』(1986年)
 ジョン・ヘイル原作のミステリ「影の帝国を撃て」の映画化『影の軍隊』(1986年)
 名探偵シャーロック・ホームズは単なる役者のどうしようも無い奴で、頭脳明晰な探偵はワトソンだったという『迷探偵シャーロック・ホームズ最後の推理』(1988年)
 2人の詐欺師がスパイ戦に巻き込まれる『ダブル・チェイス俺たちは007じゃない』
 元スパイが事件に巻き込まれる『ブルー・アイス』(1990年)
 サイモン・ブレッド原作のミステリ『ショック・トゥ・ザ・システム殺意のシステム』(1990年)(脚本はアンドリュー・クラヴァンです)等々、ミステリが好きでなければ、こんなに同じジャンルの作品に出演しないというフィルモグラフィー。
 もちろんオファーされたから出演しただけの作品もあるでしょうけど。
 『第四の核』では製作総指揮!
 『ブルー・アイス』では製作!もしてますからね。

 今作は、地味すぎですけど、ストーリーは、けっこう面白いのでハリウッドあたりでリメイクしても良いかも!
 サスペンス映画じゃなくてアクション映画として映画化したらけっこう良いかも。 60点
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『ストーム・キャッチャー』ブロークンステルス

2005-09-25 13:00:53 | アクション
ドルフ・ラングレン ストームキャッチャー
STORM CATCHER(1999年アメリカ)
 監督    アンソニー・ヒコックス
 脚本    エド・マスターソン
        ビル・グーワ
 出演    ドルフ・ラングレン、ミストロ・クラーク
        ジョン・ペネル、ロバート・ミアノ
        イヴォンヌ・ジーマ

 ■ストーリー■
 アメリカ合衆国の新型ステルス戦闘機“ストームキャッチャー”のテストパイロットジャック・ハロウェイ少佐は家族と同僚のスパークスとキャンプ中に何者かに拉致されてしまう。飛行服を着たまま身柄を拘束されたハロウェイは前日何者かに強奪されたストームキャッチャー強奪犯にされてしまう。軍法会議にかけられるため護送されるハロウェイを謎のグループが襲い誘拐されてしまう。危険を感じたハロウェイは謎のグループの隙を見て誘拐犯たちを皆殺しにする。誘拐犯がつけていたドックタグから、ストームキャッチャー強奪の件はどうやら国家を転覆しようとする軍部の特殊部隊がからんでいることを知るのだった。

 ■感想■
 アンソニー・ヒコックス監督、ドルフ・ラングレン主演のアクション大作。
 
 アンソニー・ヒコックス監督作品で、日本に紹介された作品が『ワックスワーク』(1988年)、『サンダウン』(1991年)、『ワックスワーク2失われた時空』(1992年)、『ヘルレイザー3』(1992年)、『シュリンジ』(1993年)、『ザ・ハルマゲドンワーロックリターンズ』(1993年)とホラー映画が多かったんで、ホラー映画の監督だ!!って期待してたんだけど、その後は、アクション映画方面に行っちゃったんで、あまりホラー映画だけにこだわっていたワケじゃ無いんですよね。
 
 今作もエンターテイメント作品としてちょうど良い長さのランニングタイム95分になっています。
 ストーリーも中盤で異様に大きく広げた風呂敷を、最後はアメリカ映画のアクション映画にありがちな感じで、こじんまりまとめちゃいました。
 
 監督のアンソニー・ヒコックスはCIAのエージェント役で出演もしてます。
 主演は『ユニバーサル・ソルジャー』(1992年)以降パッとした役に恵まれないにも関わらず、B級、C級アクション映画に出演し続けるドルフ・ラングレンです。 

 今作なんですけど、アクション映画として、本当に可も無く不可も無くって感じです。
 観ていて爽快感を得られるほどのスカッとした面白さもないし、かといって、観る価値も無いほどつまらないってコトも無いです。本当に平均的なアメリカのアクション映画です。
 ビデオを観てる途中で、トイレ行きたくなっても、停止しないでビデオを映したまんまにしてトイレに行っても、大丈夫なストーリーです。でも、ストーリーが分からなくなると困るのでトイレ行くときは停止しましょう。
 
 とにかく、ドルフ・ラングレンの俳優の存在感だけで、アクション映画を1本作っちゃいました!みたいな感じの作品です。B級映画としては、正しいアプローチですね! 60点

ストーム・キャッチャー [DVD]
ドルフ・ラングレン
アミューズ・ビデオ
 
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『シュリンジ』ダーティ狼男刑事まかり通る。

2005-09-24 23:28:19 | ホラー
シュリンジ
FULL ECLIPSE(1993年アメリカ)
 監督    アンソニー・ヒコックス
 脚本    リチャード・クリスチャン・マシスン
 出演    マリオ・ヴァン・ピープルス、パツッィー・ケンジット
        ブルース・ペイン、ジェイソン・ベギー
        ポーラ・マーシャル

 ■ストーリー■
 武装集団の銃撃により重症を負ったロサンゼルス市警の刑事ジミーの翌日の復活に驚く相棒マックス。結婚を控え刑事の引退を考えていたジミーはその日よりスーパー刑事になって犯罪者を殺し始めるのだった。そんな時、マックスはアダム・ガルー率いる秘密チームに来ないかと勧誘されるのだった。しかし、アダムのチームは特殊な薬を打って不死身のスーパーマンに変身、悪党たちを密かに暗殺していたのだ。あまりのことに上司に相談するが相手にされないアダムだが、秘密チームのメンバー、ケイシーに誘われ薬を注射されてしまうのだった。仲間になったマックスは犯罪者たちを殺していくのだった。

□■□ネタバレあり!□■□
 
 ■感想■
 マリオ・ヴァン・ピープルズ主演のホラーアクション。
 
 日本タイトルの“シュリンジ”はビデオパッケージによると注射器のスラングらしいです。
 原題は“FULL ECLIPSE”なんで、本国アメリカではちゃんとホラー系のタイトルになっているのに!
 内容を、全然伝えていない日本版タイトルもけっこう好きですけど、
 狼男映画として中身を伝えている原題の方が良いですかね??

 今作の1番の見せ場は、ケガから治ってきたジミーが街中で車の中から銃を乱射する殺人犯を走って追いかけるシーンです。走っている走行中の車の屋根つたいに犯人を追いつめていきます。
 2番目に緊張感あるシーンは、マックスとジミーがバーに立てこもった武装集団から人質を助ける為エアダクトに潜入するシーンじゃないですかなね??
 今作の見せ場の数々がストーリー本編とまるっきり関係ないシーン!!
 
 ランニングタイム98分は、こういうエンターテイメント作品にはちょうど良い長さで、退屈はしないです。
 ブルース・ペイン演じるアダムの目的は、犯罪者の撲滅なので、全然悪人の設定になていないです。でも、それでは、ストーリーが盛り上がらないからなのか、主人公マックスと対決する悪い奴になっていくっていう展開はちょっと納得できないです。
 この関係は、師匠と主人公が最後対決するためだけに、途中から師匠が悪者になってしまうマカロニウエスタンの傑作『怒りの荒野』(1967年)みたいです!
 まぁ、狼男たちがみんな不死身なだけに、ギャング相手じゃ盛り上がらないですもんね。主人公も不死身だとすると、映画的には敵はアダムにするしかないですもんね。
  
 監督は『ワックスワーク』(1998年)、『サンダウン』(1991年)のアンソニー・ヒコックス。
 ホラーのジャンル以外でも『ドルフ・ラングレンストームキャッチャー』(1999年)、『ジル・リップス』(2000年)、『バイオ・ディザスター』(2000年)と、アクション、サスペンス、パニックとエンターテイメント系の色んなジャンルの作品を監督してます。
 脚本は、SF、ファンタジー作家リチャード・マシスンの息子、リチャード・クリスチャン・マシスン。
 
 出演は『黒豹のバラード』(1993年)、『ガンメン』(1993年)、『ハイランダー3 超戦士大決戦』(1994年)、『サイバー・ソルジャー』(1996年)、『ディフェンダー』(2000年)と、エンターテイメント作品にけっこう出演しているマリオ・ヴァン・ピープルス。
 共演に『青い鳥』(1976年)、『リーサル・ウェポン2 炎の約束』(1989年)、『サイコ・パス』(2002年)のパッツィー・ケンジット。『リーサルウェポン2 炎の約束』のヒロイン役のときはすごくキレイだったです…。
 空のダイハードみたいな『パッセンジャー57』(1992年)、ゲームの映画化作品で、トホホムービーのベスト『ダンジョン&ドラゴン』(2000年)、『RIPPER地獄からの手紙』(2001年)のブルース・ペイン。

 アンソニー・ヒコックスって、あんまり狼男映画に興味が無いんでしょうか??
 相棒のジミーの死を不審に思ったマックスが、ジミーの死体から自殺するため使用した銀の弾丸を取り除くシーンがあったんですけど、あれだと狼男って甦るんじゃなかったでしたっけ??もう、てっきりジミーが復活して登場してくるかと思っちゃいました。 65点
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『戦慄!昆虫パニック』1970年代SF!

2005-09-23 23:56:19 | 動物パニック
戦慄!昆虫パニック 砂漠の殺人生物大襲来
PHASE Ⅳ(1973年アメリカ)
 監督    ソール・バス
 脚本    メイヨ・サイモン
 出演    ナイジェル・ダベンポート、マイケル・マーフィ
        リン・フレデリック

 ■ストーリー■
 <フェイズ1>
 その春、宇宙で起こった異変の影響は小さな生物“アリ”に出た。アリ同士の種族間の争いが無くなり、アリを餌とする虫たちカマキリ、カブト虫、クモが激減した。
 このままではアリが異常に増殖してしまう。異変に気がついた科学者アーネスト・ハップス博士はゲームの得意なサンディエゴ海軍海底センターのジムを助手に選び、アリが増えている砂漠に研究所を建設、研究を始めるのだった。アリたちは畑で不思議なミステリーサークルを作り、ジャマな生物を殺し、近隣の家も破壊していった。ハップスたちは近隣の1軒家の居住者に避難命令を出すのだった。
 <フェイズ2>
 研究成果を急ぐ博士は異様なアリ塚を破壊した。しかし、アリたちは近隣の1件家に侵入、人間たちを襲ってきた。また研究所の車を破壊しアリたちは研究所にも攻撃をしかけてくる。研究所に逃げ込もうとする近隣の居住者たちは研究所がアリ攻撃用に散布した黄色い猛毒で死んでしまうのだった。地下室に偶然隠れた1軒家の娘ケンドラが生き残り研究所に保護されるのだった。アリたちは黄色い猛毒の耐性をもった黄色いアリを生み出し研究所の周りに太陽光線を反射させ気温を上げる攻撃をしかけてくるのだった。
 <フェイズ3>
 ケンドラは研究所の外へ出てアリに襲われ砂漠へ消えていくのだった…。

 ■感想■
 1970年代後半、TV東京の映画枠で放映された未公開SF映画。

 タイトルからすると、アリが人間を襲う『鳥』(1963年)や『ドッグ』(1976年)系みたいな動物パニック??と思わせつつ、超低予算の制作費をアイデアでカバーした1970年代のハードSF映画です。
 TV題だと、動物パニック映画と思われると思ったのかビデオ題は『フェイズⅣ戦慄!昆虫パニック』とSF映画っぽいタイトルに変わりました。
 
 1970年代も、1977年の『スターウォーズ』の世界的な大ヒットまで、SF映画というと、どちらかというと、他のエンターテイメントのジャンルと比べても、1ランクか2ランク低いジャンル扱いでした!製作スタッフが“どうしてもSF映画を作るぞ!”っていう強い意志を持ってSF映画を作らないと、どうしようもない作品になりがちですけど、今作はしっかりとしたSF映画になっています!
 監督、脚本家に「絶対にSF映画を作るぞ!」という強い意志を感じます。
 
 監督のソール・バスは、グラフィックデザイナー出身で、数多くの映画のタイトルデザインに関わっています。『攻撃』(1958年)、『大いなる西部』(1958年)、『スパルタカス』(1960年)等々でタイトルデザインをしています!
 ソール・バスの最も有名なエピソードは、『めまい』(1958年)、『北北西に進路を取れ』(1959年)でも仕事をしたアルフレッド・ヒッチコック監督の『サイコ』(1960年)での仕事でしょう!『サイコ』ではタイトルデザイン以外に、例のシャワーシーンの絵コンテまで描いたってことです!
 
 脚本家のメイヨ・サイモンは、1976年に、やはり傑作SF映画『未来世界』の脚本を書いています。
 ユル・ブリンナー演じるロボットガンマンが暴走するSF映画『ウエストワールド』(1973年)の続編ながら、まるっきり違うアプローチの作品に仕上げた傑作でした!

 
 今作は“人類vs進化したアリ”という壮大な侵略テーマのSF映画ですが、低予算だけに、主な登場人物はわずか3人です。
 主人公の博士と助手、助けられたヒロインです。あとは、すぐに退場になってしまうヒロインの家族3人が出てくるくらいのシンプルさ。
 
 低予算なら低予算で、アイデアを使えばいくらでも映画を作れる!
 という見本みたいな作品です。
 実は、出だしのドキュメンタリー映像が長くてちょっとテンポ悪いんですけど、1970年代前半という製作年度を考えると、B級映画なんで、こんなテンポかな??って感じです。
 
 今作は、ビデオバブルの1980年代中盤に、VHSでソフト化されましたけど、未だにDVD化されていません!
 今作は、TV東京の「火曜ロードショー」(あれ、火曜洋画劇場かな??)で放映された未公開傑作映画です。
 ぜひ、TV東京の放映版の吹替え音声つきでDVD化して下さい!!
 どこかのマーカーさんよろしくお願いします!

 同じ映画枠でオンエアされた作品と言えば
 『愛欲の魔神島 謎の全裸美女虐死体』(1972年)やら
 『悪夢の地底遭難 血を吸う斧連続襲撃の恐怖』(1973年)やら
 『ヘルショック』(1972年)とかとかを、地上波の21時からのゴールデンタイムで放映していたんですもんね。良い時代でした!また観たいです!
 85分枠(実質約69分)でもいいから吹替えで観たい!観たい!ゴールデンタイムなんて言いません。深夜枠でいいから放映して下さい!
 
 今作もTV放映版は、オリジナルは84分だから、実質70分だと10分強はカットされちゃいますけど、逆にテンポが良かったりして。
 それにしても、こんなマニアしか喜ばないようなハードSF映画を、TVでごく普通に観れたなんて本当に良い時代でした!低予算でもアイデア勝負の作品に甘いので、 85点
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『ダストDUST』マケドニアン・ウエスタン

2005-09-22 23:58:23 | 西部劇
ダストDUST
DUST(2001年イギリス、ドイツ、マケドニア、イタリア)
 監督    ミルチョ・マンチェフスキー
 脚本    ミルチョ・マンチェフスキー
 出演    ジョセフ・ファインズ、デビッド・ウェンハム
        エイドリアン・レスター、ローズマリー・マーフィ、

 ■ストーリー■
 2000年のニューヨーク、空き巣であるアパートの1室に入った青年エッジは、部屋の住人の老婆アンジェラに見つかってしまう。エッジはアンジェラからある話を銃で脅されながら聞かされることになる。その話とは…100年前、アメリカからバルカン半島に渡った兄弟ルークとイライジャの物語だった。ある女性をめぐりルークとイライジャは争うことになる。兄のルークはヨーロッパはパリから争いの絶えないバルカン半島へ向かい無法者のガンマンとなるのだった。そんなルークを追って弟イライジャもバルカン半島に現われるのだった。

 ■感想■
 バルカン半島を舞台にしたマケドニアンウエスタン!
 
 でも、正統派のアプローチでなく、時代は現代のニューヨークから始まって、100年前のヨーロッパ、バルカン半島にさかのぼっていくスタイルをとったウエスタンになっています。
 
 現代のニューヨークに住む老婆アンジェラが話す昔話がメインなんですけど、途中、息抜きのように、現代のニューヨークに戻ってアンジェラと強盗エッジの話になっちゃうんですね~。
 
 自分が観たいのは“ウエスタン”の部分なのに…。
 100年前のルークとイライジャのストーリーは、マカロニウエスタンや西部劇をたくさん観ていれば観ているほど楽しめるストーリーになってます。
 なのに、良いトコロで現代のニューヨークに戻っちゃうのので、もったいないです!!!
 現代からの思い出話にしなくて、正真正銘のウエスタンとして映画を作って欲しかったです!!!
 
 トニー・アントニー製作、ジーン・クインターノ監督の1998年のスペイン、アメリカ製作のTVムービー『ワイルド・ウエスタン荒野の二丁拳銃』みたいに、ちゃんとマカロニウエスタンを作って欲しかったです!
 ホントかウソか、作品の謳い文句によると『ワイルド・ウエスタン荒野の二丁拳銃』は、原案セルジオ・レオーネだそうです!
 確かに、それっぽいところが、いくつも出てきます! 
 ジーン・クインターノは、ビル・コーコラン監督、ウィリー・ネルソン、クリス・クリストファーソン出演のウエスタンのTVムービー“OUTLAW JUSTICE”(a.k.a.“The Long Kill”(1999年アメリカ、スペイン)の脚本も書いてます!これも観てみたいです!!DVD化して欲しいですね、どこかのメーカーさんよろしくお願いします。

 ところで、今作『ダストDUST』では、黒沢明監督の『用心棒』(1961年)よろしく腕をくわえた犬が出てきます。
 監督も、マカロニウエスタンを撮りたかったんですよね!!
 現代を、舞台にしないと商業的に何かいけなかったんでしょうかね??せっかく、ランニングタイムが125分もあるのに、現代のシーンが余計としか思えないです!現代のニューヨークの部分が、ストーリーの流れを完全に停めてますからネ。
 現代のニューヨークの部分を持ってきているのは、「物語」は、それを語る人間によって変わって行くなんていう寓話性を持たせているのかもしれなしけど、自分的には、完全に不必要な部分でした。
 
 マカロニウエスタン全盛のころの作品なんて、ランニングタイム90分で、かなりストーリーがありましたもんね。125分もあるのに、もったい無かったです。
 凄腕のガンマンの兄弟の確執!
 政府軍とレジスタンスの戦い!
 とか、いくらでも面白くなる要素たっぷりなのに!!!
 
 これで、映画の雰囲気がウエスタンとまるっきりかけ離れたセンスの無い映像だったら
 「惜しかったね」ですみますけど、100年前のストーリー、シーン、がまさにマカロニウエスタンだったんで、本当に残念です。
 マカロニウエスタンへのオマージュのようなシーンはたくさん出てくるので、こういうジャンルが好きな人は必見です! 65点

ダスト [DVD]
ミルチョ・マンチェフスキー
松竹ホームビデオ
ワイルド・ウエスタン~荒野の二丁拳銃~ [DVD]
ジーン・クインターノ
ハピネット・ピクチャーズ
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『山猫は眠らない2狙撃手の掟』B級ムード満点。

2005-09-18 06:40:39 | アクション
山猫は眠らない2狙撃手の掟
SNIPER2(2002年アメリカ)
 監督    クレイグ・R・バクスリー
 脚本    ロン・ミタ
        ジム・マクレイン
 原案    マイケル・フロスト・ベックナー
 出演    トム・ベレンジャー、ボキーム・ウッドバイン
        エリカ・マロジャーン

 ■ストーリー■
 海兵隊を傷病退役した狙撃手トーマス・ベケットは鹿の撃ち方を教えて生活をしていた。そんな彼の元に軍情報部とCIAが現われ、バルカン半島で民族浄化運動を行なっているヴァルストリア将軍の狙撃という非公式な任務を依頼してくる。ベケットは退役する前の階級の軍人に戻してもらう条件を提示。そして、恩赦を条件に今回の任務を引き受けた元陸軍の狙撃手だった死刑囚コールを観測員にして現地へ向かう。現地での連絡員ソフィアの手配のもと準備を始めるのだった。

 ■感想■
 トム・ベレンジャー主演の『山猫は眠らない』(1992年)のなんと10年ぶりの続篇です。
 
 「えーっ、なんで今さら…」って感じもしますけど、これはこれでうれしかったりして。
 
 ハリウッドもホントにネタ切れなんですね。
 とか言って自分も喜んで観てるだから、製作したプロデュサーの正解ですね!
 主演は、もちろん前作に引き続きトム・ベレンジャー。
 監督は前作のルイス・ロッサから、アクション派のクレイグ・R・バクスリーにバトンタッチしてます。
 クレイグ・R・バクスリーといえば、アクションシーンしか記憶に残っていない自動車業界の大物相手に刑事が暴れる『アクション・ジャクソン大都会最前線』(1987年)、ドルフ・ラングレンVSエイリアンの『ダーク・エンジェル』(1990年)、アメリカでは大ヒットしたアクション映画『ストーンコールド』(1991年)等々が思い出されますが、ヒットした劇場作品はどれもこれも1990年代初頭くらいまでなんで、少しなつかしい感じです。その後は活躍の場をTVムービーを中心にしているようです。
 久々の劇場公開作品かと思いきや、本国アメリカでは今作は、どうやらDVDスルー作品だったみたいですね。

 主演のトム・ベレンジャーだけいれば、今後もどんどんシリーズ化出来るから、このシリーズは良いかもしれないですね。
 実際、今作の続きのパート3『山猫は眠らない 決別の照準』が2004年に作られてます。日本でも『山猫は眠らない 決別の照準』は2005年に劇場公開されました。大々的な宣伝もされずに…。って結局、DVDになったとき“劇場公開作”って謳うためになの??
 っていうか本国アメリカでも、DVDスルーなので劇場公開した日本の方が素晴らしかったですね…。

 前作『山猫は眠らない』も大作って感じじゃないし、どちらかといえばB級も香りがプンプンのアクションでしたけど、続篇の今作は、もっともっと、“B級”です。
 前作はパナマのジャングルを舞台にして暑苦しさが画面全体から伝わってくるような感じの作品でしたけど、今作は作品の舞台が市街地になって雰囲気はガラッと変わりました。
 市街地を舞台にしたことで、良くありがちな狙撃物の1本になっちゃってますけど、前作のファンなら大丈夫!絶対に楽しめるはず!

 狙撃の任務と、もう1つの隠された任務(といっても実際は全然秘密になってないですけど)にとっての重要な人物パヴェルとベケットの外交論は面白かったです。
 「外交がなければ軍隊もいらない」
 っておいおいって感じの外交論でしたけど。
 でもこういうセリフのやりとりが、B級アクションでも、作品全体を引き締めるんですよね!
 
 全編アクション、アクション(のための準備シーン)、アクション(のための準備シーンとか)で観る者を最後まで飽きさせません。
 
 今作がイギリス作品だったら、変な密約とか陰謀とかがあって、
 主人公たちが任務を遂行したあと置き去りにされるとか、
 実は主人公の任務自体、イギリス政府の陰謀で暗殺目標の将軍は悪い人じゃありませんでした。
 とかとか、ひねくれた展開があるのに、今作はアメリカ映画なので、前作同様ストレートなアクションを楽しむ作品です。
 
 アクション映画としては90分のランニングタイムもエンターテイメント作品としてはちょうど良い長さだし、全然退屈しません!!
 ランニングタイムが、丁度良い長さというコトもあり、トム・ベレンジャーたちが、現地のレジスタンスのソフィアとも変な関係(良い関係か)にもならないし、タイトな感じでいいです。
 でも、ソフィアの退場の仕方も、あれれって感じですけどね。まぁ、リアルといえばリアルで良いです。
 確か、1作目は100分だったんで、あと10分くらいカットしたら面白くなったのに!とか思った記憶があります。この10分の差がけっこう大きいんですよね。でも、前作を観てからの方が数倍楽しめるので、前作を観てない人は1作目から観るように。 65点

山猫は眠らない2 -狙撃手の掟- [DVD]
トム・ベレンジャー,ボキーム・ウッドバイン,エリカ・マロジャーン,タマス・プスカ
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
山猫は眠らない3 -決別の照準- [DVD]
トム・ベレンジャー,バイロン・マン,ジョン・ドーマン,デニス・アーント
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
山猫は眠らない [DVD]
マイケル・フロスト・ベックナー,クラッシュ・レイランド
パイオニアLDC

 
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『ビバリー・ヒルビリーズじゃじゃ馬億万長者』こんなリメイクもあったっけ。

2005-09-16 01:27:18 | コメデイ
ビバリー・ヒルビリーズじゃじゃ馬億万長者
THE BEVERLY HILLBILLIES(1993年アメリカ)
 監督    ペネロープ・スフィリース
 脚本    ローレンス・コナー
        マーク・ローゼンタル
        ジム・フィッシャー
        ジム・スタール
 出演    ジム・バーニー、エリカ・エレニアック
        クロリス・リーチマン、ダブニー・コールマン
        リリー・トムリン、リー・トンプソン
        バディー・イブセン

 ■ストーリー■
 山奥で田舎暮らしをしていたジェドの家族は、ウサギを撃とうとして誤って地面を撃ってしまい油田を掘り当ててしまう。億万長者になったジェドの家族は娘の教育のためビバリーヒルズに引っ越してくるのだった。

 ■感想■
 アメリカのTVシリーズ「じゃじゃ馬億万長者」のリメイクの映画化作品。

 今作は日本でも劇場公開されてました。
 同じくTVシリーズ「モッズ特捜隊」のリメイク『モッド・スクワッド』(1999年)は、確か劇場未公開だったんですよね~。クレア・デーンズも出てるのにね。『モッド・スクワッド』は、軽いアクション映画として、けっこう好きなんですよね。
 
 『ビバリー・ヒルビリーズじゃじゃ馬億万長者』も、つい最近の作品と思ってましたけど、本国アメリカで公開されたのが1993年、日本での劇場公開が1994年だから、もう10年以上前の作品だったんですね。2005年9月10日の深夜26:25くらいから、TV朝日で放映してたので鑑賞しました!!
 1993年のコメディ映画だからなのか、未DVD化です!!

 “鑑賞した”っていうより“観ちゃいました”っていう表現がピッタリの、そういう感じの軽い感じの作品です。
 細かいギャグの連続と、ストーリーもそんな真剣な感じの映画じゃないです!!

 今作なんですけど、TV東京の「SHOWBIZ COUNTDOWN」(日曜深夜24:00~)で紹介されていたときは、チェックしてたんだけど、いつの間にか劇場公開されて、いつの間にかビデオ化されてました。

 深夜枠だというのに、始まる時間も、TVブロスの情報と違ってたし、字幕だし、であんまり気乗りしなかったんだけど、観出したら余りのバカバカしさに、ついつい最後まで観ちゃいました。
 1番面白かったのは、アメリカのTVシリーズ「名探偵ジョーンズ」テーマ♪に乗ってバディ・イブセンが出てきたところです!!それも出てきた段階で犯人わかっちゃうし。こういう細かいネタ好きです!
 でも、日本じゃ「名探偵ジョーンズ」も認知度低いですしね。アメリカじゃ、昔のTVシリーズもちゃんと再放送されているんですよね。
 深夜とかに、つまらないバラエティー番組製作したり放映したりしてるんなら、昔の外国TVシリーズ再放送して欲しいです!!
 みんながスカパーのCS放送が入るわけじゃないんだから。 

 出演はジム・バーニー、クロリス・リーチマン以外には『ウォーゲーム』(1983年)、『天国に行けないパパ』(1990年)のダブニー・コールマン。
 『縮みゆく女』(1981年)、『あやしい奴ら』(1993年)のリリー・トムリン。
 『ハワード・ザ・ダック暗黒魔王の陰謀』(1986年)、『恋しくて』(1987年)のリー・トンプソンと豪華な俳優で固めてます。ドリー・パートンも出てるので、ダブニー・コールマン、リリー・トムリンと『9時から5時まで』(1980年)のメンバー勢ぞろいって感じです。ジェーン・フォンダはカメオ出演もムリですもんね。メンバーそろったのも偶然だろうし。
 あまり深く考えないで楽しめました。 60点
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『バレット・オブ・ラブ』面白すぎる!

2005-09-11 17:44:29 | 香港映画
バレット・オブ・ラブ
BULLETS OF LOVE 不死情謎 (2001年香港)
 監督    アンドリュウ・ラウ
 脚本    サーティーン・チャン
 出演    レオン・ライ、瀬戸 朝香
        テレンス・イン、リチャード・サン
        チャン・ワイ・マン

 ■ストーリー■
 武器密売、麻薬密売、密入国仲介を行なっているデイ、ナイトの兄弟の組織に潜入させていた捜査官が狙撃された。デイ、ナイトの組織の殺し屋は残酷にも3発の銃弾で相手をしとめるのだ!1発目は予告のために左腕の筋肉を!2発目は生きる希望を失わせるために右腕の大動脈を貫通させ、3発目は即死させないためにのどに!人間はのどを撃たれると即死せず、2~3分は生きているのだ。
 警察はデイ、ナイトの兄弟を急襲、ナイトことウオン・ポーの逮捕に成功する。ウオン・ポーを逮捕したのは刑事サム。事件の裁判の検事になったのはサムの恋人アンだった。裁判の結果、ウオン・ポーは5年の禁固刑になる。事件が1段落しサムとアンはパリに旅行に行くことになる。しかし、パリでの観光中、高層エレベーターの中でアンは狙撃されてしまうのだった…。2年後、刑事を辞め、おじのところに身を寄せ漁村で暮すサムの前にアンそっくりの日本人旅行者ユウが現われるのだった。

 
 ■感想■
 レオン・ライ、瀬戸朝香主演の香港ノワールアクション。
 
 殺し屋に殺された恋人そっくりの日本人旅行者が、主人公の前に現われるなんて偶然あるでしょうか??エンターテイメント映画だったら、あってもおかしく無い設定ですけど、やっぱり不自然すぎ!!
 勘の良い人なら、殺された恋人のそっくりさんが現れた段階で、すぐネタが分かっちゃうんでしょうけど、今作の劇場公開前の宣伝で、実はネタバレしてたでしょ!!そのオチが今作で、1番大事なポイントなのにー!!
 
 普通のアクション映画だったら、恋人を殺された主人公の刑事が復讐に燃えて、組織と戦うっていう流れになるのが定番の展開なのに、今作はそうなりません!!こういうアクション映画の基本セオリーをまるっきり無視な展開!!
 恋人アンを殺されて、狙撃した女スナイパーが去っていくシーンがあって、その次のシーンが、字幕で“2年後、ランタオ島 タイオウ”って!!
 「おいおいーッどうなってるの??」って、突っ込みたく展開!!
 主人公は、復讐なんかしないで、ショックのあまり刑事やめちゃってます!
 
 さすが香港映画!!
  
 この映画を観た感想は、韓国のハードアクション映画『シュリ』(1999年)を思わせる印象を受けた!っていうコトです。
 
 “映画の冒頭、狙撃シーンから始まるところ!”
 “アクション映画なのに、最後は、恋愛映画を観た様な気持ちにさせてくれるところ!”
 “ほとんど誰も幸せにならないラスト!!!”

 韓国映画の『シュリ』は、観客の感情に訴えかけて“悲しませよう!悲しませよう!”っていうのがミエミエで、感動の押し売りみたいで、押し付けがましさに少し辟易としましたけど、香港映画の今作は自然に泣けてきます!
 さすが香港映画です!!!
 アクションシーンの数が控えめなのも良いです!
 殺しのシーンは、そんなに多くないのに、どのシーンも超インパクトがあり、印象的です!!
 香港アクション映画としては、日常の生活シーンが、ていねいに描かれてるので、日常シーンとの対比でより一層、アクションシーンが活きてるって感じです!!!!!

 監督は 『欲望の街・古惑仔 I 銅鑼湾の疾風』(1995年)、 『風雲ストームライダース』(1998年)、『インファナル・アフェア』(2002年)のアンドリュウ・ラウ。
 
 出演は『ヒーロー・ネバー・ダイ』(1998年)、『インファナル・アフェアⅢ終局無間』(2003年)、『ヒロイック・デュオ英雄捜査線』(2003年)のレオン・ライ。
 『スパイチーム』(2000年)のテレンス・イン。
 『ジェネックス・コップ2』(2000年)のリチャード・サン。
 日本からは、瀬戸朝香が出演してます。

 瀬戸朝香は、演技もうまいし、広東語もちゃんと話してるし、こんなに良い女優だったの??もう今後は、ずっと香港映画のアクション映画に出続ければ良いのに!!
 それにしても、瀬戸朝香がかっこ良いーッ!ハリウッドだったら、瀬戸朝香を主人公にしてスピンオフでシリーズ化されちゃうくらいカッコ良いです。
 あと1つ文句言わせてもらうと、言葉が大きなポイントになってるからしょうがないけどDVDに日本語吹替えつけて欲しかったです。こういう作品でも、全編、日本語吹替えで観たかったですね。  100点

バレット・オブ・ラブ

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『特捜班CI5』DVD待ち遠しい!!!②

2005-09-10 20:58:39 | 映画、DVDに関する雑記
 今年後半からキングレコードさんからショウブラザースの作品がまたまたDVD化されるみたいですね。10月5日に『片腕必殺剣』『続片腕必殺剣』『新・片腕必殺剣』なんかすごい楽しみです。

 でも、今年1番の楽しみは以前も記事で書きましたけど(ココココです)
 スティングレイさんから11月11日に発売になるイギリスの超超超超超ハードアクションTVシリーズ「特捜班CI5」の中から12話をセレクションしたBOXと、同じくイギリス製の超ハードアクション『ファイナル・オプション』ですね~。楽しみです、ホントに楽しみです。それぞれの作品の記事は、また後日、見た後に書きます。

 2作品とも以前マカロニウエスタンのDVDで日本語吹替えを積極的につけてくれたスティングレイさんからの発売で、今回も欠落部分をオリジナルキャストでの追加新録(「特捜班CI5」と、まるっきりの新録(『ファイナル・オプション』)ですからね~。すごすぎ!!まさか、『ファイナル・オプション』は新録とは思っていなかったので、すごくうれしいです。またTVシリーズも海外のTVシリーズは日本で放送する時カットされちゃうなんていうことも今さらながら認識しました。

 以前LD(とVHSの吹替え版)で「事件記者コルチャック」が発売されたときも日本語吹替部分の欠落部分が1話あたり5分くらい新録されてましたもんね。「事件記者コルチャック」もDVD化して欲しいシリーズですけどね。(そういえばアメリカでコルチャックのリメイクのTVシリーズが放映されるみたいですネ。このブームでDVD化されるかな??)T海外のVドラマに欠落部分があるっていうのは、まぁ、日本、アメリカ、イギリスのドラマの時間の問題なんでしょうがないですけど…。←なーんて言わずにちゃんと欠落部分を新録なんてウレシイ。他のメーカーさんだったら多分、欠落部分は字幕で対応して、小さい字で“一部日本語から字幕に切り替わるところがあります”なんていう注意書きつきになっちゃいそうですもんね。スティングレイさんありがとうって感じです。
 「特捜班CI5」見たことない人には昔の作品なんで、見る前に食わず嫌いされちゃいそうですけど(見ず嫌いか)、とにかくアクション映画が好きな人には1人でも多くの人に見て欲しいです。自分は、「特捜班CI5」を見てアクション映画の見方が確実に変わりましたからね。自分のつたない文章では伝わりにくいので、どんなにスゴイTVシリーズかはallcinema ONLINE http://www.allcinema.net/prog/index2.php
のページの“allcinema SELECTION”のところから入って見てみて下さい。注目のポイントがたくさんかいてありますから。

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『トリックマスター』チャウ・シンチー助演。

2005-09-07 23:06:01 | 香港映画

トリックマスター
千王之王2000 THE TRICKY MASTER(2000年香港) 
 監督    ウォン・ジン
 脚本    ウォン・ジン
 出演    チャウ・シンチー、チョン・カーフェイ
        ウォン・ジン

 ■ストーリー■
 潜入捜査官のフンは高校生として富豪の娘の護衛にあたり、富豪の娘の誘拐事件を解決する。
 フンは、もっと重要な任務につきたいと変装の名人の上司に直訴する。そして与えられた任務とは悪徳ギャンブラーの実業家フェラーリに接近して逮捕することだった。さっそくフェラーリに近づくフンだったが、フェラーリの家からデータを盗もうとしている美女チョウリンと出会うのだった。  

 ■感想■
 ウォン・ジン監督、チョン・カーフェイ主演の香港映画のオバカコメディ映画。
 チャウ・シンチーが、ちょこっと出演しています。

 “ストーリー”で紹介したようなストーリー自体に意味が無いような、本当にバカバカ映画です!!
 香港映画お得意の、本当に、「何やってんの??」系のおバカコメディです!!

 “香港映画最高!!”

 製作、監督、脚本、出演は香港の映画ファンのためだけに、面白いエンターテイメント映画を作り続けるウォン・ジンです。
 ウォン・ジンの本領発揮のオバカ映画です。
 
 変装が得意の上司も、何の必然も無く変装しまくりです。
 何の必然もなく、変装シーンがあるのも、余計に笑いを誘います!!
 映画の冒頭、けっこう大げさに始まった富豪の娘誘拐事件の見せ場そのものが、本編のストーリーに全然関係ありません(笑)。
 
 もう細かいギャグがこれでもかッ!これでもかッ!これでもかッ!これでもかッ!って連発状態!!

 もうワルノリして、香港映画『レジェンド・オブ・ヒーロー中華英雄』(1999年)やら日本のホラー映画『リング』(1998年)までパロってます!! 
 なんか日本の1980年代のバラエティー番組のような今ではTV放映できないようなバカバカしいことを、劇場映画として、マジメにやってます。
 もうウォン・ジン監督ファン必見の1本。
 
 ストーリーを紹介するよりもギャグを書いた方が映画の解説になっちゃうくらいの作品です!
 でも、ギャグを書いちゃったらネタバレになっちゃいますから、興味のある方は観てみて下さい!それでも、“ゲラゲラ笑う!”っていうよりは、“ニヤニヤ(ニタニタかな??)”って感じですけどね!!

 出演は主人公フンに『ゴッドギャンブラー賭侠復活』(1999年)、『ゴッドギャンブラーラスベガス大作戦』(1999年)のチョン・カーフェイ。
 共演は、フンの恋人ピザの義兄のイカサマの天才ウォン師匠役でチャウ・シンチー。
 劇場未公開で未ソフト化だった今作が、このたびソフト化されたのは『カンフー・ハッスル』(2004年)でのチャウ・シンチー人気にあやかってのことでしょうね。
 
 チャウ・シンチー人気にあやかって、『チャイニーズオデッセイ』(1995年)、『ミラクル・マスクマン』(1995年)、『食神』(1996年)、『OO8皇帝ミッション』(1996年)とかここ最近、ドンドンソフト化(再発)されているので、長らく品切れだったソフトばかりなので買い逃した人は買っておいた方が良いかも??
 面白い香港映画がドンドン再発されるのはウレシイです。 ただ今回はチャウ・シンチーは脇にまわっての活躍なので、ザ“チャウ・シンチー”ムービーを期待すると肩透かしをくらうかもしれないですけどね!  60点

トリック・マスター [DVD]
バリー・ウォン
ブロードウェイ
食神 [DVD]
チャウ・シンチー
ポニーキャニオン
チャウ・シンチーの008 皇帝ミッション [DVD]
チャウ・シンチー,ビンセント・コク,ロウ・マンセン
ワーナー・ホーム・ビデオ
チャウシンチーの魔界ドラゴンファイター [DVD]
チャウ・シンチー,マギー・チャン,アンソニー・ウォン
キングレコード
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『ワンナイトインモンコック』シリアス!

2005-09-06 23:34:58 | 香港映画
ワンナイトインモンコック
旺角黒夜(2004年香港)
 監督    イー・トンシン
 脚本    イー・トンシン
 出演    アレックス・フォン、ダニエル・ウー
        セシリア・チャン、ラム・シュー
        サム・リー

 ■ストーリー■
 クリスマスも近い12月、世界1人口密度の高い街モンコックで女性をめぐるイザコザから組織のボス、ティムの息子タイガーが事故死してしまう。タイガーを殺してしまったガウ組長の組織の者だったことから、ティムの組織とガウの組織の対立に発展してしまう。息子を殺されたティムはケイタイ電話販売をしている殺し屋の斡旋屋リウにガウ殺しを依頼するのだった。リウの依頼で中国本土から殺し屋ライフーがモンコックにやってくる。そして、ライフーは逃げ込んだの安ホテルで客に乱暴されている娼婦タンタンを救うのだった。一方、警察ミウ警部はティムが殺し屋を雇ったことを知り、2つの組織の壊滅と殺し屋を逮捕するため捜査を開始するのだった。作戦名はワン・ナイト・イン・モンコック!

 ■感想■
 イー・トンシン監督が3日間で起きることを描いた香港ノワールドラマ。

 対立する2つの組織!
 中国本土より来た殺し屋!
 殺し屋に助けられ殺し屋と行動をともにする娼婦!
 事件を捜査する警部!
 新しく配属されて新人刑事等、殺し屋を斡旋する携帯電話屋!
 等々、登場人物たちが、自分がメインだとばかりに自己主張しながら、ドラマが進んでいきます!
 そういったキャラクターが起こす3日間のバラバラな事柄が、モンコックの街を舞台にクライマックスに向かって集約していきます!
 
 てっきり『PTU』(2003年)みたいな話かな??なんて思ったんだけど、超シリアスで、全然違いました。
  
 香港映画としては長い!長すぎ!
 ランニングタイム110分は長すぎ!
 あと、15分短かったらもっと、テンポが良くなって、スピーディな展開ですごく面白かったかも…。
 2日前や、前日の描写なんて、かなりスピーディで良かったのにね。
 
 あと、今作、主人公が誰か良くわからないんですよね!
 殺し屋ライフーなのか、ミウ警部なのか。
 ストーリー的にも、ライフーとタンタンの2人がメインなのか、ミウ警部率いるチームの捜査がメインなのか、どっちなの??って思ってるうちにどんどんストーリーが進んでいくんで、登場人物のキャラクターに感情移入できないまま進んでいっちゃいました!

 殺し屋ライフーは、恋人探しまでしちゃうんですもんね。
 この、殺し屋と、捜査班の2つのストーリーが、融合しないで完全に分離しちゃってる感じなんですよね。
 追われる者と、追う者でまるっきり正反対の立場の登場人物たちが、同じような配分で描かれてるんですからね。

 「どっちに感情移入すればいいんだっ!!」

 あと、今作は『ダブル・タップ』(2000年)の姉妹篇(続編)でした。ライフーをメインに描いていますけど、ミウ警部が主人公なんでしょうね。

 出演は殺し屋ライフーに『パープルストーム』(1999年)、『重装警察』(2001年)、『レディウェポン』(2002年)のダニエル・ウー。
 娼婦タンタンに『喜劇王』(1999年)、『エブリディ・イズ・バレンタイン』(2001年)、『ラヴァース&ドラゴン』(2004年)のセシリア・チャン。
 ミウ警部に『ダブル・タップ』、『爆裂都市』(2004年)のアレックス・フォン。
 携帯電話屋リウにラム・シュー。あとサム・リーがちょこっと出てきます。

 今作は【第24回香港電影金像奨】で最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞しています。
 【第10回金紫荊奨】では、 最優秀監督賞を受賞。
 【2004年度香港電影評論学会大奨】では、最優秀監督賞を受賞してます。
 
 香港映画としては、普通のデキだと思うんだけど、香港の人って暗いドラマが好きなんでしょうかね?? 50点

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『ランド・オブ・ザ・デッド』ヒーロー活劇!

2005-09-04 23:07:05 | ホラー
ランド・オブ・ザ・デッド
LAND OF THE DEAD(2005年カナダ、フランス、アメリカ)
 監督    ジョージ・A・ロメロ
 脚本    ジョージ・A・ロメロ
 出演    サイモン・ベイカー、デニス・ホッパー
        アーシア・アルジェント、ジョン・レグイザモ
        ユージン・クラーク

 ■ストーリー■
 死者が甦り人肉を求めさまよい歩き始めてからしばらくあと、大都市の人々はバリケードに守られた土地に住み、地方都市から物資を略奪し生活していた。アメリカのある都市では河に囲まれた地形を活かしてバリケードを築き、フィドラーズグリーンという高層タワーに権力者カウフマンのもと裕福な人々が住み、ダウンタウンでは貧しい者たちが暮していた。
 ライリーたち傭兵は、カウフマンのもとへ物資を届ける為、デッドレコニング号という装甲車に乗り、リビングデッドがあふれる地方都市から物資の略奪を行なっていた。しかし、ある日、ライリーはリビングデッドに“ある変化”が起きているのを目撃するのだった…。

 
□■□ネタバレあり!□■□
 
 ■感想■
 待ちに待った、ジョージ・A・ロメロ監督のリビングデッド最新作!!がとうとう公開されました。
 何年待ったんでしょう??
 『ナイト・オブ。ザ・リビングデッド』(1968年)
 『ゾンビ』(1978年)
 『死霊のえじき』(1985年)と、リビングデッドシリーズを撮ってきたロメロ監督のシリーズ最新作です。
 
 『死霊のえじき』が1985年の作品だから、20年ぶりのリビングデッド映画です!
 まぁ、実は、その間に『ナイト・オブ・ザ・リビングデッドゾンビの誕生』のリメイクの『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド死霊創世紀』(1990年)で自ら製作総指揮、脚本でリビングデッド映画に関わってるから、正確には15年ぶりのリビングデッド映画ですけどね。
 
 イヤ~、観たかった~!!
 もうジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ映画が観れただけで幸せです!!

 「SHOWBIZ COUNTDOWN」(日曜深夜24:00~TV東京)で今作を紹介するとき、ピーター・ジャクソン監督がインタヴューで、
ジョージ・A・ロメロ監督がゾンビ物を撮るっていうことは、ミケランジェロがまた絵画を描くっていうことに似たようなものだ
 みたいなこと言ってました!
 まさにその通りです!!!
 
 人肉を喰らい、噛まれた人間も、またゾンビになるってのは、1968年の作品『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』で、ジョージ・A・ロメロ監督が作りあげたモンスターですからネ。
 こんなオリジナルで、なおかつインパクトのあるモンスターを作り上げたんですからね。
 
 ゾンビ映画の、それぞれの作品ごとに、何かホラー映画以外のテーマを入れ込んでいるジョージ・A・ロメロ監督のリビングデッド物ですが、今回描いているのは、現代のアメリカの貧富の差のある社会を風刺して描いてます。
 傭兵たちが、地方都市から物資を略奪してくるのは、第3世界へ出兵するアメリカの兵士たちを描いているようです。

 今回は、メジャー系の作品だからか、ゾンビ映画ですけどゴアシーンは、すごい少ないです。
 『死霊のえじき』でジョージ・A・ロメロ監督は、ゴアシーンをこれでもか!これでもか!って感じでやりたい放題やっちゃったからなのかは不明ですけど。
 だからってわけでも無いですけど、今作はゾンビ映画なのに、全然怖くないです。カウフマンの部下の1名の兵士が、頭なしゾンビに襲われるシーンはちょっとだけビックリしましたけどね。
 
 今回は、ホラー映画っていうより、なぜかヒーロー活劇になっています!!!
 いつも、いつも、ペシミスティックに、映画の中の登場人物たちと距離を置いてキャラクターを描いてきたジョージ・A・ロメロ監督ですけど、今回は、なぜか、ゾンビがあふれる世界を舞台にしたヒーロー活劇になってます。
 
 サイモン・ベイカー演じる主人公のライリーが超カッコいいです!!ライリーと相棒チャーリーの友情とかもすごく良いです!!ヒロインのアーシア・アルジェントも超キレイです。
 ジョージ・A・ロメロ監督も『ゾンビ』のとき、ダリオ・アルジェント監督にお世話になったから、良いお返しが出来たでしょ。アーシア・アルジェント、キレイなだけでなくカッコいい!!!
  
 主演は主人公ライリーに『楽園を下さい』(1999年)、『ザ・リング2』(2005年)のサイモン・ベイカー。
 ヒロイン、スラックにダリオ・アルジェント監督の娘アーシア・アルジェント。
 相棒チャーリーに『ダーク・ハーフ』(1993年)、『レザリクション』(1999年)のロバート・ジョイ。
 デニス・ホッパーも権力者カウフマン役で出演してます。
 
 あと、ジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』へのオマージュささげまくりのホラーコメディ『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004年)のサイモン・ペッグとエドガー・ライトがゾンビ役で出てます。なんでもゾンビ役以外のオファーもあったらしいですけど、「ゾンビやりたい」って言ったそうです。
 トム・サビーニがナタをもったゾンビでけっこう目立ってます。『ゾンビ』のときと同じ衣装だそうです。
 
 そういえば、最後のシーン、ゾンビにミサイル撃っといた方が良かったんじゃないの??
 絶対にゾンビがもっともっと進化しちゃいますよ。
 20年ぶりの、ジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ物っていうだけで+10点オマケで95点


ランド・オブ・ザ・デッド

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コメント (3)
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