ベイスターズの牛島和彦監督が、今季限りで退任する事となった。チーム成績不振を理由に、監督自らが「退団で責任を取りたい。」と申し入れたとか。恐らくこれは表向きの理由で在って、実際にはフロントと監督との間に修復し難い乖離が生じてしまったというのが本当の所ではないだろうか。と言うのもシーズンが始まる前から、コーチ人事や戦力補強を巡るイザコザがしばしば漏れ伝わって来ていたからだ。特に投手陣の補強を強く訴えた牛島監督に対し、フロントは資金面の厳しさを理由にその要求を一蹴したとも言われている。
ジャイアンツ・ファン*1の身で余所のチームの事をどうこう言うのは僭越極まりないのだが、確かに今季は最下位に在るとはいえ、牛島監督はチーム建て直しの為の方策を色々試みていると思う。原監督の無策ぶりとは明らかに異なっているし、そもそも「牛島監督は名将に為り得る素質在り。」と思っているだけに2年での退任は返す返すも勿体無い。
「資金面で厳しい。」とフロントは口にしたというが、気が向いたときにぶらっと球場に現われ、自己アピールばかりしている様なエグゼクティブ・アドバイザーなる人物に高給を弾む余裕が在るのならば、その分を補強費用に廻すべきではなかろうか。
さて此処からは、プロ野球の観客動員数に関する話を2つ紹介したい。
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① セ・リーグの観客動員数
第3クール終了時点(8月31日現在)でのセ・リーグの観客動員数が発表された。プロ野球人気の低迷が言われて久しいが、セ・リーグ全体の1試合平均の観客動員数は、昨年同期に比して2.3%増の2万7,286人を記録。1試合平均で4万2,354人を記録したタイガースをトップに、ドラゴンズ、スワローズ、カープ&ベイスターズの5チームは昨年比で軒並み増員を果たしたが、ジャイアンツは唯一1.1%のマイナスとなった。
1試合平均ではセ・リーグ2位の4万48人を記録するも、第2クール終了時点(7月27日現在)の同4万734人よりも減員している。収容人員の少ない地方球場での主催ゲームが在ったのは事実だが、それにしても1試合平均の観客動員数が4万人を割りそうというのは、ファンとして何とも寂しい事で在る。
② ゴールデンイーグルスがリーグ首位に
昨日の東京新聞に載っていたのだが、ゴールデンイーグルスの二軍の観客動員数が好調なのだとか。8月15日現在、ゴールデンイーグルス二軍は主催35試合を消化し、その観客動員数は5万9,402人と、前年同期に比べて5千人増を記録し、累積動員数でジャイアンツを抜いてイースタン・リーグでトップというのは凄い。1試合平均も1,785人で、ジャイアンツ(1,746人)を上回り、ファイターズ(924人)やシーレックス(809人)の倍近いという。
ゴールデンイーグルスによると、今季は一軍に先駆け、初めて青森県で二軍の試合を行い、東北全県での開催を実現する等、「東北六県でファン開拓に努めた成果。」だとしている。試合後に選手参加の野球教室やイベントを欠かさず行う等、地道なファンとの交流が結実したとも言える。
観客動員数のアップに伴い、スポンサー収入も増加しているとか。昨季のスポンサーは1社のみで、収入は約60万円だったのが、今季は3社に増加。本拠地以外の主催試合の内、青森県、福島県、宮城県での計5試合に興行権を購入するスポンサーが現われ、8月時点での収入は約1千万円と、前年比の15倍増のペーストなっている。これ等の事から、今季の二軍は1千万円を大幅に上回る黒字見込みだとか。
その手法には疑問を感じる部分が無い訳では無いが、プロ野球参入1年目にして一軍の収支を黒字化する等、ゴールデンイーグルスの経営実績には素直に評価せざるを得ない。
唯、元記事でも触れられていた様に、2000年にベイスターズが「二軍の独立採算制」を目指して、二軍のチーム名を湘南シーレックスと変更し、独自にスポンサーを集めて、種々様々なイベント開催等で観客動員数を増やしたものの、近年は1試合当たり千人割れが続いている様に、ファンの関心を長く引き留める努力が今後のゴールデンイーグルスの二軍には求められるだろう。
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*1 「家貧しくして孝子出ず」とは良く言ったもので、泥沼のジャイアンツに一人又一人と孝子が現われて来ている。昨日ドラゴンズを相手に勝ち星を挙げ、今季2勝目を記録した姜建銘投手もその一人。概してハートの弱い投手が多いジャイアンツに在って、あの胆の据わり具合は貴重だ。唯、勝ち星を挙げた2試合共、地上波での放送が無かったのが非常に気の毒。
ジャイアンツ・ファン*1の身で余所のチームの事をどうこう言うのは僭越極まりないのだが、確かに今季は最下位に在るとはいえ、牛島監督はチーム建て直しの為の方策を色々試みていると思う。原監督の無策ぶりとは明らかに異なっているし、そもそも「牛島監督は名将に為り得る素質在り。」と思っているだけに2年での退任は返す返すも勿体無い。
「資金面で厳しい。」とフロントは口にしたというが、気が向いたときにぶらっと球場に現われ、自己アピールばかりしている様なエグゼクティブ・アドバイザーなる人物に高給を弾む余裕が在るのならば、その分を補強費用に廻すべきではなかろうか。
さて此処からは、プロ野球の観客動員数に関する話を2つ紹介したい。
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① セ・リーグの観客動員数
第3クール終了時点(8月31日現在)でのセ・リーグの観客動員数が発表された。プロ野球人気の低迷が言われて久しいが、セ・リーグ全体の1試合平均の観客動員数は、昨年同期に比して2.3%増の2万7,286人を記録。1試合平均で4万2,354人を記録したタイガースをトップに、ドラゴンズ、スワローズ、カープ&ベイスターズの5チームは昨年比で軒並み増員を果たしたが、ジャイアンツは唯一1.1%のマイナスとなった。
1試合平均ではセ・リーグ2位の4万48人を記録するも、第2クール終了時点(7月27日現在)の同4万734人よりも減員している。収容人員の少ない地方球場での主催ゲームが在ったのは事実だが、それにしても1試合平均の観客動員数が4万人を割りそうというのは、ファンとして何とも寂しい事で在る。
② ゴールデンイーグルスがリーグ首位に
昨日の東京新聞に載っていたのだが、ゴールデンイーグルスの二軍の観客動員数が好調なのだとか。8月15日現在、ゴールデンイーグルス二軍は主催35試合を消化し、その観客動員数は5万9,402人と、前年同期に比べて5千人増を記録し、累積動員数でジャイアンツを抜いてイースタン・リーグでトップというのは凄い。1試合平均も1,785人で、ジャイアンツ(1,746人)を上回り、ファイターズ(924人)やシーレックス(809人)の倍近いという。
ゴールデンイーグルスによると、今季は一軍に先駆け、初めて青森県で二軍の試合を行い、東北全県での開催を実現する等、「東北六県でファン開拓に努めた成果。」だとしている。試合後に選手参加の野球教室やイベントを欠かさず行う等、地道なファンとの交流が結実したとも言える。
観客動員数のアップに伴い、スポンサー収入も増加しているとか。昨季のスポンサーは1社のみで、収入は約60万円だったのが、今季は3社に増加。本拠地以外の主催試合の内、青森県、福島県、宮城県での計5試合に興行権を購入するスポンサーが現われ、8月時点での収入は約1千万円と、前年比の15倍増のペーストなっている。これ等の事から、今季の二軍は1千万円を大幅に上回る黒字見込みだとか。
その手法には疑問を感じる部分が無い訳では無いが、プロ野球参入1年目にして一軍の収支を黒字化する等、ゴールデンイーグルスの経営実績には素直に評価せざるを得ない。
唯、元記事でも触れられていた様に、2000年にベイスターズが「二軍の独立採算制」を目指して、二軍のチーム名を湘南シーレックスと変更し、独自にスポンサーを集めて、種々様々なイベント開催等で観客動員数を増やしたものの、近年は1試合当たり千人割れが続いている様に、ファンの関心を長く引き留める努力が今後のゴールデンイーグルスの二軍には求められるだろう。
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*1 「家貧しくして孝子出ず」とは良く言ったもので、泥沼のジャイアンツに一人又一人と孝子が現われて来ている。昨日ドラゴンズを相手に勝ち星を挙げ、今季2勝目を記録した姜建銘投手もその一人。概してハートの弱い投手が多いジャイアンツに在って、あの胆の据わり具合は貴重だ。唯、勝ち星を挙げた2試合共、地上波での放送が無かったのが非常に気の毒。
「オーナーが資金を出し大物助っ人を取る」とか言いながら、結局外人選手を値切りまくったりした点なども見受けられたので、
個人的にはその分割り引いた評価になります。
しかしこの記事のタイトルを見た感想、
「欽ちゃん球団、どこの首位になったの?」
と思ってしまいました・・。
二軍の動員が首位ですか~。
今年はフルスタでナイターを催したりということもありましたが岩隈が二軍で投げてたことも大きいでしょうね。
フルスタナイターで岩隈が登板した日など一軍の試合なみの動員だったようですから。ちょっとしたバブルですね。
一軍の主力選手が怪我がちで、復帰前に二軍で調整出場したりするとそれ目当てで二軍に足を運ぶ人も多かったと思います。
安定した動員が見込めるようになれば二軍独立採算制も現実味を帯びてくると思うのですが。
収支に関しては今後徐々に強くなっていった時に選手の年俸が上がっていけば状況も変わってくるでしょうからなんとも言えませんが。現在のイーグルスは格安選手ばかりですから(笑)
再編騒動の頃に選手会も年俸の水準を下げる覚悟を口にしていたのに喉元過ぎれば…といった感じでもうそんな話はどこにも出なくなってしまいましたね。選手の年俸が球団の経営を圧迫しているのは間違いないのに…。
牛島監督はフロントの刷新と意識改革を残留の条件として求めていたそうです。実際、フロントの無策と経費節減主義に近年の低迷のかなりの責任があるということは横浜ファンの間でもしばしば話題になる事実です。監督が2~3年おきに代わるという他球団に比べ相当速いスパンなのも、結局フロントが短期間の低迷に我慢できないという体質の表れでしょう。しかし、それで現在監督が辞任を表明しているということはつまりフロントに拒否されたということで、要するに球団として変わる気などないと表明してしまったようなものです。今回の一件で、心ある人は横浜の監督を誰もやりたがらなくなるんじゃないか、とそういう気すらしております。グラウンド上を見れば村田が不動の4番に、吉村、内川、小池、古木はほぼ主力級となり、投手陣でも那須野、秦、三橋、牛田、山口とこれだけ若手が出てきているわけで、フロントと現場が一体になって強いチームを作ろうとすればかなりいい所まで行けるはずなのが惜しいです。牛島自身は有能であるということがこの2年間でかなり知れ渡ってしまった感があり、どこか他のチームの監督なりコーチなりになって横浜がコテンパンにやられる光景が今から目に浮かんでしまいます。もっとも、そうなっても今のフロントには何が原因なのか全く理解できないのでしょうが。
「何とかチームを変えたい。」という意志を持ち、実際に色々と策を講じていた彼が、「どうしても補強が必要。」と訴えたのにも拘らず、フロントは訳の判らない言い訳に終始して何もせずに来てしまった。”熱い男”牛島監督で在れば、こういう結果になるのは目に見えていたと言えましょう。
南方様も書かれています様に、牛島監督は監督としての能力は非常に高いものと自分も買っております。恐らくこの世代では、抜きん出ているのではないかと。それだけに、ベイスターズは決定的なミスを仕出かしてしまったという気がします。
スポーツ紙では後任監督として斎藤明夫氏の名前が挙がっていますね。彼の監督としての能力がどれ程なのかは未知数ですが、単にチームのOBだからという理由”だけ”で選ばれるとしたら、ベイスターズの選手達及びそのファンにとっては、決して喜ばしい結果には結び付かない様な気がします。
人間的には大嫌いな星野仙一氏ですが(笑)、彼の発言には”時折”「その通り。」と思わされるものが在ります。原監督が前回解任された折、「監督の首を2年で切る様では監督が育たない。」というのもその一つ。明らかに「こりゃあ監督の才能無いな。」という人物なら未だしも、牛島監督の場合にはそれが当て嵌まらないどころか、あの戦力で良くやったと思うし、彼なりにチーム建て直しの為に万策を講じていたと思います。チーム低迷の全責任を牛島監督に全ておっ被せ、フロントの安泰を図ったと捉えられても仕方ないでしょうね。
それにしても思うのは、投手コーチの阿波野秀幸氏の運の無さ。初めて一軍コーチになったジャイアンツ(2004~2005年)では投手陣が総崩れ、2006年にベイスターズの投手コーチになったと思ったら、恐らく今季限りで解雇とは(苦笑)。
こうなったら、ドラフトで競合した3チームの残り1つで在る(流れを汲む)バファローズで汚名返上して貰いたいものです。
タイトル、思いつきませんでした。
・牛島監督辞任
2年契約とはいえ、主力の怪我を若手育成の好期に転換し、面白いメンツが揃い始め、後は「チームを勝たせるノウハウ」を選手達に叩き込むだけと思っていただけに、今回の牛島監督の辞任劇には驚かされました。
記事「最下位攻防戦」に対して寄せたコメントで、私は以下の事を記述しました。
> ただ、(ベイスターズの)フロントおよび親会社がその努力を台無しにするような真似をしさえしなければ、ですが・・・。
今の親会社になってから、森さんを全くバックアップする事無くたった2年で解任し、大ちゃん(山下大輔氏)も(2年連続最下位とはいえ)たった2年で退任した事から、牛島監督に対して以上の様な危惧を抱いていたのですが・・・。
(私が)あまり他球団の事情を知る事ができていなかったとはいえ、牛島監督がこの様な形で絶望感を吐露してしまう程、ベイスターズ(のフロントおよび親会社)がひどいとは思ってもいませんでした。
それにしても、タレント役員なんぞに報酬を弾んでいる分や、ボクサー一家で稼いだ分があるのだから、それをチーム強化に廻せばジャイアンツを余裕で叩きのめせそうなのに・・・。
・セ・リーグの観客動員数
正直、ジャイアンツの今年の”惨状”でも毎試合来てくれている(?)約4万人の方々に対して、凄くありがたく思っています。
ジャイアンツの関係者は、この方々に感謝し、去年より観客が減ってしまった事実に対して猛省してもらいたいものです。
ハニスポ様の懸念が的中してしまいましたね。自分が牛島監督を買っている最大要因は、「現状持たされた”駒”を、如何にしたらより効率良く機能させられるかという事を念頭に置き、兎に角色々試みていた。」という事に尽きます。この辺が比較したくは無いのですが、座して呆然としていただけ(の様に見える)の某ジャイアンツの監督とは異なる所かと(苦笑)。
例え最下位に終わったとしても、来季にはそれを”糧”にしてより上位へ食い込めるチームに変わるのではないか・・・そう思っていただけに、残念でなりません。
今季からジャイアンツ戦を放送する事になったテレビ東京系列。低視聴率が予想される事から、なかなかスポンサーが付かず、放送すると累積赤字が膨らむ状況だとか。そんな状況でも、「出来れば来季は中継試合数を増やしたい。」と迄言ってくれたこの局に、ファンの一人として感謝を表したいし、ジャイアンツのフロントも同じ思いを持って貰いたいです。
だから優勝争いから脱落すると目も当てられない結果になる訳ですね。
本来チームの戦略的な部分はGMの役割なのでしょうが、チーム編成にも現場監督が深く係わるのが当然という風潮もあり問題が複雑化してます。
ルー・ピネラになりたがる人は多いみたいですがビリー・ビーンになってやろうっていう野球人は残念ながら未だ現れませんね。