増税の前にすべき事は少なくない

消費税を２１％に引き上げるという話が出ている。良く言われる事に、日本の消費税率は国際的に見て低過ぎるというのがある。しかし、これも数字のマジックである様だ。此処に詳しく書かれているのだが、確かに消費税率だけ見れば、欧州諸国の１／４～１／５に当たり、低いと言える。しかし、国税収入に占める消費税の割合は約２２％と、欧州諸国と大差無いのである。どうしてこの様な事になるかと言えば、日本は網羅的に消費税を課しているのに対して、欧州諸国では生活必需品に対しては軽減税率を適用し、医療や教育等幅広い非課税項目を設けているからだ。つまり、生きて行く上で最低限必要なモノに対しては、税金を軽減若しくは適用せず、そうでない贅沢品や嗜好品に付いては重い税負担を課していると言える。

普段から、日本の政治や経済、慣習等諸々の事柄に吼えている自分だが、日本という国が大好きだし、愛してもいる。愛しているがこそ、もっと素晴らしく、他国からも愛され羨ましがられる国になって欲しいから吼えるのだ。（この複雑な思いは、ジャイアンツに対するそれと同じだが(^o^;;;。）そんな愛して已まない国が、本当に財政的に立ち行かなくなっているのであれば、税の負担が重くなるのも仕方ないと思っている。しかし、その前に国としてやる事が多く残ってはいまいか？

民間企業ではリストラだ何だと身を削りまくっている。殆どの勤め人が、何等かの形で”痛み”を受忍しているのである。翻って、公務員や官僚、政治家達の”痛み”はどれ程か？実質的に首になる事もなく、特権を享受し続け、国が疲弊している中でも、未だ新たに天下り先を作り出そうとしている輩が少なくない。

公務員や官僚、政治家の世界で徹底的にリストラを行なった所で、国全体の財政からすれば抜本的な解決策には成り得ないかもしれない。否、まず成り得ないだろう。でも、国民須らく同じ痛みを感じた所から、事に当たるのが筋だろう。皇室費の削減も例外ではない。「国民と共に歩む」を掲げる皇室ならばこそ、皇族も賛同されこそすれ、反対はされないだろう。

全てをリセットした所から始まらないと、怨嗟の声が増すだけだ。