気分はガルパン、ゆるキャン△

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ガルパン戦車模型を発売するメーカー (上)

2013年09月17日 | ガルパン模型制作記
 ガルパン戦車模型を作る、というのはガルパンファンの楽しみの一つですね。模型に親しんでいる人はだいたいこの形から入ってゆくんだと思うんですが、私も同じようなパターンです。でも、メインが日本海軍の軍艦艦艇だったので、キットのメーカーからして戦車とは異なるのですね。

 日本海軍軍艦艦艇のキットは、よく知られているウォーターラインシリーズに関連する4社、つまりタミヤハセガワアオシマフジミによって販売されています。いずれも静岡に本社を置くメーカーです。後にフジミは、このグループから脱退して独自の路線に進み、軍艦艦艇キットの新規開発を進めてゆきました。その品揃えは「特シリーズ」と呼ばれます。
 この静岡4社とは別に、ガレージキットから出発した神奈川の新興メーカーのピットロードが、それまでウォーターラインシリーズに無かった軍艦艦艇キットの販売を進め、やがてウォーターラインシリーズの製品群と同じ品揃えを打ち出してきました。その精度はタミヤにも無かったレベルを示し、現在はキット数の豊富さとあいまって、ウォーターラインシリーズと並ぶ二大シリーズの観を呈しつつあります。
 こうして2013年現在、日本海軍軍艦艦艇の模型は、1/700スケールを標準として、ウォーターラインシリーズ、ピットロードの大戦艦シリーズ、フジミの特シリーズの三大グループが競い合っているという状況です。ほかに中小のガレージキットメーカーが幾つかのレジンキットを出したりしています。
 ここで注意してほしいのは、いま紹介したメーカーが全て日本のメーカーであり、つまり日本海軍軍艦艦艇のキットの大多数が国産製品であるという点です。これが戦車キットと異なる点の一つです。

 それでは戦車キットのほうはどうなっているのでしょうか。私の乏しい知識によれば、日本のメーカーの多くが戦車キットにも関わっていますが、1/35スケールに限って言えば、数の上ではタミヤが圧倒的なシェアを占めています。それに続くのが海外のメーカーの製品群であり、模型店のAFVコーナーで見かけるキットも、タミヤ以外は殆ど海外メーカー製品という状態が一般的です。
 海外のメーカーは沢山ありまして、戦車キットの場合は中国のドラゴンモデルズが有名です。ドラゴンとも呼ばれ、オンライン販売専門ブランドのサイバーホビーを傘下に持ちます。このドラゴンとサイバーホビーの製品が、タミヤに続く豊富な品揃えを示して日本の模型市場でも相当なシェアを占めているようです。
 また、中国のトランぺッター、韓国のアカデミー、ドイツのレベル、イタリアのイタレリ、ウクライナのICM、ロシアのズベズダ(公式サイト不明)などがあり、これらの製品は大型の模型専門店で販売されています。
 このように海外のメーカーが多いのは、戦車キットの多くがヨーロッパ諸国の戦車を対象としていることによります。日本戦車は、よく知られているように国産車の水準が当時の世界の平均以下であったため、人気がなくて模型キットの対象に取り上げられにくい状況が長く続き、タミヤですら余り製品化を図っていません。それで、愛知の新興メーカーであるファインモールドが独自の方針にて日本戦車のラインナップを充実化させているほかは、各メーカーによる散発的な開発販売が行なわれている程度だということです。
 このように、戦車キットに関しては日本のメーカーと海外のメーカーが様々に多くの製品を販売しているという点が特徴的です。こうした状況が、ガルパン戦車模型のありように大きく影響しているのだろう、と私なりには感じております。

 ずっと軍艦艦艇キットばかりを作ってきた私が、ガルパン戦車に取り組もうと考えた時点で、まず気になったのが、さきに述べた海外メーカー製品の多さでした。国産メーカーのキットとの違いを簡単に挙げると、部品がやたらに多い、案内図が英語表記だったりする、制作ガイドが判りにくく、内容に不備があったりする、部品の紛失や破損時にアフターサービスが受けにくい、などの諸点があります。こういうキットには慣れていないので、大丈夫なんだろうか、と不安に感じていたのです。
 それで、2013年の夏は、京都や大阪の模型店巡りでキットの下見をしながら、ガルパン戦車模型の現状と動向なるものをずっと調べていたのです。それとは別に、TVシリーズのエンディングに出ている公式参入メーカーの製品をも下見していたのです。


 ここで上画像をご覧下さい。TVシリーズのエンディングの一コマです。ガルパンの企画に公式に参入しているメーカー名が三つ見えます。既に挙げたファインモールドとピットロードが出ているのがお分かりでしょうか。どちらも日本のメーカーです。その右側にプラッツ(正式表記はPLATZ)の名がありますが、これはもとは鉄道模型のメーカーで、後に飛行機キットの開発で事業を拡げた、静岡に本社があるメーカーです。戦車などのAFVに関しては、ドラゴンやサイバーホビーなどの海外メーカー製品の販売が主であるようです。模型店でもプラッツの販売する戦車キットはドラゴンの製品ばかりを見かけます。

 つまり、ガルパン戦車のキットには、国産製品と海外製品とがあり、前者はファインモールドとピットロードが担当し、後者はプラッツがドラゴン系製品を提供している、という状況になります。これがガルパン戦車模型市場の基本構造である、というのが私の基本理解です。この基本理解があって初めて、いまのガルパン戦車模型に関する諸々の批評の背景がみえてくるように思うのです。 (続く)

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