気分はガルパン、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

黒森峰女学園 ヤークトパンター 作ります!! その5

2015年07月31日 | ガルパン模型制作記

 ステップ9です。車体上面および後部エンジンフード部分を組み立てます。ガルパン仕様への修正箇所そして追加工作の量は、このステップ9にて最多となります。公式設定資料図やキャプチャー画像などを常に横に置いて、比較検討しながら慎重に進めました。
 なお、88ミリ主砲もこの段階で組み付けますが、私の制作においては、諸々の改造や追加工作が終わってから取り付けることにしました。


 劇中のワンシーンを拡大した図です。車体前面の溶接痕の合わせ目の線がほぼ等間隔に並びますが、キットの車体パーツではそうなっていません。
 また、前部フェンダーの内側が斜めに切れています。実車では可動のフラップが取り付けてあるのですが、これが劇中車では外されているのです。タミヤのキットではフラップも含めて一体成型になっているため、カットする必要があります。


 修正前の前部フェンダー内側の状態です。フラップも含めて一体成型になっており、フラップのヒンジ部がモールドされています。このヒンジ部から斜めにカットすることになります。


 カットするためのラインを鉛筆でトレースしました。ちょうど前部傾斜装甲板に対して90度の角度になりました。劇中車でもそうなっています。


 カットした状態です。この後、サンドペーパーで軽くヤスって整形し、反対側のフェンダーにも同じ工作を施しました。


 続いて、車体前面の溶接痕の合わせ目の修正に移りました。劇中車では組み合わせの線がほぼ等間隔に並びますが、キットの車体パーツでは御覧の通りです。これは実車通りの特徴ですが、劇中車と異なる以上、見過ごすわけにはいきませんでした。
 なにしろ、車体前面という目立つ部分にありますから、ここを手直しするかしないかでガルパン仕様の再現度が大きく変わります。


 御覧のように薄いプラ板を貼り、組み合わせの線がほぼ等間隔になるようにしました。


 パテでプラ板の線を埋めて消しました。なんとか組み合わせの線をほぼ等間隔に変更出来ました。


 車体上面においては、D34のパーツにて改造が必要です。劇中車ではD34のパーツの部分が形状も位置も異なります。


 劇中車では、御覧のようにD34のパーツに相当する円形の蓋の下に楕円形状の蓋があり、さらにD34の穴が開口してペリスコープが左に指向しています。
 D34は、実際にはSマイン(対人地雷)の投射機ですが、ガルパンの戦車道では対人兵器は必要ありませんので、これを設定ではペリスコープに変更したのでしょう。


 D34のパーツの穴を開口し、その下に楕円形状の蓋をプラ板で自作し、これも開口しました。ジャンクから調達したカニ眼鏡のパーツも用意しました。このカニ眼鏡の片方だけをカットして、ペリスコープに利用することにしました。


 車体上面での位置も、元の指示位置より2ミリほど後方にズレますので、劇中車の画像をみながら貼り付けました。その後、開口部に合わせて車体パーツにも穴を開けました。


 カニ眼鏡の片方部分をカットしたものを内側から取り付けました。これで劇中車と同じペリスコープの状態が再現出来ました。


 今回の改造のヤマ場となる、後部エンジンフード上の組み立てに取り掛かりました。まず四ヶ所のフックA25のうち、前方の2個は、位置が後ろにズレます。劇中車の状態に合わせて接着位置をずらしました。
 片方、左側のフックはプラ板で少し大きめのフックを仮自作して、仮付けしています。後で取り付けるワイヤーがガルパン仕様の独自の回し方になるので、その端のフックをキットのパーツC26からカットして作ってみたところ、サイズが大きすぎてフックA25に付けられないので、これに合うフックを試みに作ったのでした。ですが、後でワイヤーを自作したので、大きめの仮フックも不要となり、元のA25に戻しています。


 フックA25のうち、取り付け位置をずらした前方の2個の、元の取り付け穴をパテで埋めました。
 また、車体上部の取り付けパーツのうちのD7については、周囲の枠のモールドを削り取り、指定位置に仮付けしたままにしておきました。劇中車では取り付け位置もパーツの向きも異なるので、後でそれに合わせて修正することにしました。


 続いて後部の二種類の吸排気グリルの改造に取り掛かります。公式設定資料の図では御覧のような形状ですが、タミヤキットのパーツはパンターG型のそれと共通なので、グリルの形状もパンターG型のそれになっています。ですが、劇中車のグリルはヤークトティーガーのそれによく似た形状です。


 前方左右の、小さい方のグリルE2です。形状も違いますが、そのままはめこむとグリル部分がエンジンフード面よりも低くなります。劇中車ではエンジンフード面と同じ高さにあるので、形状とともに高さも修正する必要があります。


 まず、真ん中の部分をカットして縦線を劇中車と同じ二本にしました。厳密には位置も少しずらす必要がありますが、そこまでやると汚くなりそうなので止めておきました。
 それから両端の突起部を丁寧に削り取り、これをパーツの底面に移して接着しました。これでパーツの高さが変わりました。


 そのまま指定位置にはめこみました。エンジンフード面と同じ高さにおさまりました。


 後ろ方左右の、大きい方のグリルE8、E9です。こちらは形状もサイズも全然異なりますので、パーツそのものが使えません。


 そこで、プラ板で自作しました。寸法を測り鉛筆で下書きして、上図のような感じに描写しました。これをカッターで切り絵のように細かくカットして抜き出しました。今回の制作において最も苦労した作業でした。


 自作したグリルを指定位置にはめ込みました。事前にE8、E9を枠部分だけに改造しておいたのを入れておき、高さがエンジンフード面と同じになるように調整しました。
 毎度の事ながら、雑な仕上がりです。細かい切り抜き作業でしたので、誤って切りかけた箇所も少なくなく、後でヤスリがけを何度か施して形を整えるだけで精一杯でした。
 しかし、後でサーフェイサーを吹き付けて塗装も終えたところ、雑な仕上がり感がソフトにおさまって目立たなくなりました。


 パーツA19には、ヒンジや留め金具のモールドがありませんので、パンターG型を作った時と同じようにプラ板を細かくカットしたものをそれらしく配置して再現しました。 (続く)

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あんこうチームのモケジョたち

2015年07月30日 | ガールズ&パンツァー

 上図は、以前に何かで見かけたものですが、あんこうチームの全員が秋山優花里の家に遊びに来ているシーンです。全員が寝間着姿なので、お泊り会なのでしょう。

 西住みほ、秋山優花里、五十鈴華の三人は、戦車のプラモデルを作っています。秋山優花里は既にマウスを完成させ、両手で高く持ち上げて眺めています。五十鈴華は、真剣な眼差しでパーツをニッパーで切り出しにかかっています。華道のスタンスと余り変わらないので、違和感もさほどに感じないのでしょう。西住みほは、今まさにパッケージの蓋を開けたところです。何の戦車を作ろうとしているのでしょうか。

 プラモデルを作る女の子のことを「モケジョ」と呼びます。西住みほ、秋山優花里、五十鈴華も「モケジョ」なのでしょう。「モケジョ」については以前にNHKが特集を組んで放送したのが契機となって知名度が上がり、「モケジョ」の人口も年々増加しているそうです。
 私の参加している模型サークルにも「モケジョ」が三人いると聞きますが、まだ会ったことはありません。三人ともガンプラが専門らしいです。作品だけを見たことがありますが、プロモデラーみたいな上手な出来栄えに驚かされました。細かいパーツの組み合わせや、カラフルな色彩の表現にこだわりが感じられ、女性ならばでのきめ細かな製作スタンスがよく発揮されているように思いました。
 プラモデルというと、従来は男の世界でしたが、細かな作業であるところが女性にもともと向いているらしく、男性モデラーを圧倒するような作品が、交流作品展やイベント展示などで目立つようになってきています。

 先月の会合にて、新たに入会してきた20代の女性会員の方が挨拶のスピーチをやっていました。ガンプラだけでなく軍艦や飛行機や軍艦などのミリタリー物も色々作ってみたい、と熱っぽく述べていましたが、それに続けて「悩んでいることがあります」と言いました。
「実は、プラモデルを作るうえで、女性であることが時には弱点になるんです、男性の皆さんがプラモデルにおいて考えておられる「カッコいい」という感覚が全然分からないんです・・・」ということでした。
 それを聞いて、A氏やI氏などは「なるほどねえ」と呟いては大きく頷いていましたが、私は「カッコいい」という感覚が全然分からなくてもいいのではないか、と思いました。
 男性の感覚に合わせるよりも、女性ならばでの感性、表現法でストレートに楽しんでいくほうが無理がないのでは、と考えます。「モデラー」に対する「モケジョ」独自の制作スタンスや作品世界を開拓してくれた方が、プラモデルという趣味世界の広がりを更に大きく楽しいものに発展させてくれそうな気がします。

 ところで、秋山優花里の部屋って、改めてみても凄い雰囲気がありますね。砲弾も転輪もあるし、軍服もかけてあるし、机の上には無線機が置いてあります。この無線機、どう見てもドイツ軍戦車の搭載機器に見えるのですが・・・。もしかして、Ⅳ号戦車D型に装備されている機種かな・・・。
 そうだとすれば、武部沙織はその操作は慣れているはずですね・・・。
コメント (2)
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ガルパン劇場版 特報からの情報 その六 新たなキャラクター

2015年07月29日 | ガールズ&パンツァー

 11月21日に公開が予定されているガールズ&パンツァー劇場版の特報が、6月に公開されました。以前の予習PVの内容と繋がっている部分もありますが、大半は新たなシーンで占められて更に多くの情報が散りばめられています。新たなキャラクターも何人か登場しますので、予想される物語の全体像がより広がってゆくのは間違い無いでしょう。


 まず、知波単学園チームのメンバーとして、上図のキャラクターが登場しています。予習PVに登場した西絹代、福田、眼鏡の子、に続く四人目です。
 西絹代と福田は九七式中戦車の旧砲塔タイプ、眼鏡の子は九五式軽戦車ハ号とみられる車輛に乗っていますが、今回の新キャラクターは九七式中戦車の新砲塔タイプに搭乗しています。九七式中戦車の新砲塔タイプは対戦車能力を向上した47ミリ対戦車砲を備えますが、これが攻撃力の上では知波単学園チームの中核になるという可能性もあります。
 知波単学園チームは日本軍テイストの戦車部隊なので、一式中戦車や三式中戦車も持っていそうな感じですが、前者の攻撃能力は九七式中戦車の新砲塔タイプと変わらず、後者は大洗女子学園チームの所属車とかぶるので、出ない可能性が大です。したがって、予習PVおよび特報に登場した車輛のなかでは、九七式中戦車の新砲塔タイプが対戦車能力においては最強クラスになるでしょう。

 その場合は、この新キャラクターが、西絹代に次ぐナンバー2つまり副隊長であると推察することも可能です。これまでの対戦校の例を顧みますと、サンダースのナオミ、プラウダのノンナ、黒森峰の逸見エリカ、といった副隊長は、みんなチーム最強クラスの車輛に搭乗しているからです。(ナオミ=シャーマンファイアフライ、ノンナ=IS-2、逸見エリカ=ティーガーⅡ)


 続いてはこの金髪の子です。制服からプラウダ高校チームのメンバーであることが分かります。テレビシリーズでコサックダンスを踊ったりしていた連中の一人なのでしょうか。照準器を見ているので、おそらく砲手を務めているものと思われます。雰囲気からして有能そうなので、チームでも重要な車輛に乗り込んでいそうな感じがします。
 カチューシャと共に特報に登場しましたので、カチューシャの搭乗車の砲手である可能性が浮かび上がってきますが、実体は不明です。


 上図は、試合観戦中とみられる新キャラクターの一人です。制服が北欧系の色調ですので、かねてアンツィオ戦OVAのスタッフコメンタリー等で示唆されていた継続高校チームのメンバーかもしれませんが、実体は明らかにされないままです。

 継続高校と言えば、西住みほが一年生の時に黒森峰女学園チーム副隊長を務めた際、苦戦させられた相手であることを述懐しています。つまりはプラウダ高校チームとの決勝戦で敗れる前に対戦していたわけですが、当時は連覇を続けていた無敗の黒森峰女学園チームが苦戦したというのですから、どんな戦力と戦術を駆使してきたのかと興味を覚えずにはいられません。
 ちなみに大洗女子学園チームが初参加した全国大会でも、継続高校は黒森峰女学園に敗れています。二度にわたって黒森峰女学園に敗れ、その黒森峰女学園を倒した大洗女子学園の隊長が、前年に対戦した黒森峰女学園の副隊長である、というのですから、継続高校側としては、その大洗女子学園の試合ぶりに関心を寄せてもおかしくはないでしょう。

 いずれにせよ、この新キャラクターの実体も不明です。果たして継続高校チームのメンバーであるのでしょうか。


 こちらの新キャラクターも、同じ制服を着ています。前出の帽子を被った子と同じ学校のチームのメンバーであることは確実です。髪の色も北欧系イメージがありますので、フィンランドテイストの継続高校キャラクターだろうと噂されているのも分かるような気かします。でも実体は明らかにされていませんので、現時点ではまだ分かりません。
 幼い雰囲気を残しているので、一年生かもしれません。聖グロリアーナ女学院チームのオレンジペコと似たような立ち位置に居そうです。そんな彼女が仰ぎ見る、前出の帽子を被ったキャラクターは、隊長なのかもしれません。


 特報において最も謎めいた新キャラクターがこの人です。日本戦車道連盟の施設のシーンに続けて西住しほと相対するかのような感じで出ており、背後の本棚に戦車関連の専門書が並ぶので、おそらく日本戦車道連盟の構成員と思われます。どのようなポジションに居るのか分かりませんが、応接シートに坐して対話するあたりから、幹部級であることは間違いないでしょう。
 もし会長とか理事長とかのトップであれば、その専用席についたまま話をするであろうと思います。ですが、西住しほと同じ応接シートにて対話しているので、連盟内においては同等の立場にある人、という基本イメージが出てきます。例えば、西住流の師範である西住しほと同じく、他の流派の師範であるのかもしれません。

 ガルパン交流板などでは「逸見エリカの母親ではないか」との意見がみられましたが、それは容貌および雰囲気が似通っていることからの推察でしょう。本当にそうだとすれば、この人は娘を西住流に入門させた、ということになります。戦車道連盟の幹部級の構成員が、同じ組織の構成員の率いる流派に娘を入れて鍛えているという図でありますが、それだと戦車道連盟の内実が妙に偏って見えてしまいかねません。西住流の存在はそんなに大きいのか、という疑問さえわきあがってまいります。

 さらに、この新キャラクターが、西住しほとの対面シーンにおいて「後継者」のテロップと共に出てくるのには、何か重要な意味があるのでしょうか。この件については、また項を改めて考察してみたいと思います。

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ザ・バスコレクション 茨城交通ガールズ&パンツァーバス3号車

2015年07月28日 | ガールズ&パンツァー

 模型サークルの知人の一人、Tさんが7月18日から20日までの三連休を利用して初の大洗巡礼を実施してきたそうです。そのお土産として、上図の「ザ・バスコレクション 茨城交通ガールズ&パンツァーバス3号車」を送って下さいました。7月18日に発売されたばかりの新製品ですが、Tさんはこれを永町商店街のタグチさんで購入したそうです。

 Tさんに御礼の電話をかけると、挨拶もそこそこに、大洗巡礼の経緯を熱っぽい口調で細々と報告してくるのでした。最近にガルパンにハマり出してアニメにも戦車プラモデルにも熱中し出しておられるだけに、初めての大洗が大変に楽しかったようです。私にも同じような時期がありましたから、お気持ちはとてもよく分かりましたし、話を聞いていて楽しくなりました。


 さて、ガールズ&パンツァーバス3号車です。1/150スケールのバスコレクションの一つで、鉄道模型のNゲージのジオラマにも適用出来るサイズです。車体の右側面には、あんこうチームの5人を除く大洗女子学園戦車道チームのメンバー全員が並んでいます。


 車体の左側面には、対戦校チームの隊長たちが並びますが、アンツィオ校のみは隊長以下の3人全員が登場しています。アンツィオ戦OVAの公開後に登場したラッピングバスでしたから、アンツィオ校を別格扱いしています。そして背面にはあんこうチームの5人がいます。


 「大洗に行こう」の文字も大きく目立ちますが、運営路線は勝田東海線(東海、ひたちなか、東京駅)または北関東ライナー(ひたちなか、水戸、宇都宮)ですので、通常は大洗に乗り入れていないそうです。なので、実物を私はまだ見たことがありません。


 1/150スケールのバスコレクションのガールズ&パンツァーラッピングバスとしては、他に上図左の路線バスの1号車が手元にあります。これも以前に模型サークルの知人の一人、Uさんに大洗行きの土産として頂いたものです。


 こちらのバスは、実物がひたちなか海浜鉄道那珂湊駅横の那珂湊営業所に所属して大洗町内の路線で運行されているため、よく見かけましたし、二度ほど乗ったこともあります。


 小さなサイズながら、細部までよく実車通りに再現されています。精細な印刷技術が発揮されているのでしょう。キャラクター一人一人の表情まできちんと分かります。


 というわけで、二種類のガルパンラッピングバスの模型が手元に揃いました。実際のガルパンラッピングバスは確か4種類あったと思いますが、2号車は1/80スケールで商品化されており、4号車はまだ商品化されていないと聞きました。
 バスコレクションの茨城交通ガールズ&パンツァーラッピングバスの商品情報はこちら

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黒森峰女学園 ヤークトパンター 作ります!! その4

2015年07月27日 | ガルパン模型制作記

 ステップ7では、88ミリ主砲の砲身を組み立てます。今回のキットは、組み立てた砲身部分を車体パーツの前面開口部に直接取り付ける方式ですので、砲架の据え付け工程がありません。そのため、ここでの組み立てをしっかり行って、砲身基部の可動部分がきちんと組まれているかを改めてチェックしました。
 ここでも、ガルパン仕様への追加工作が必要になります。


 パーツを切り出して、ステップ6で組み立てた砲身基部と共に並べました。


 劇中のワンシーンを御覧下さい。全体的に主砲防盾の上端が低い感じです。これは劇中車の車高が実車よりも高く設定されているために生じた現象と思われます。実車では防盾の上端が上に突き出すような感じになっていて、これはタミヤでもドラゴンでも忠実に再現されています。
 劇中車のように主砲防盾の上端が低くなるように修正するのであれば、本当は車体寸法の方を修正しないといけないのですが、私の拙い制作技術では無理なので、防盾の方を修正するしかありません。
 また、劇中車では、主砲防盾の上面の突起がありません。


 キットのパーツE3には、御覧のように突起がついています。劇中車には無い部分です。


 突起を削り取りました。


 砲身を仮に組み付けて、防盾の素での状態をみました。実車のように、防盾の上端がパーツE7の上端よりも上に強く突き出すような感じになっています。これを削って修正する必要があります。


 上面をヤスリで0.5ミリほど削り、さらにサンドペーパーで0.3ミリぐらいヤスって上面の曲線もなだらかになるように直しました。幸いにもパーツE3は肉厚がありますので、1ミリぐらい削っても大丈夫でした。


 削る度に仮組みして、パーツE7との繋がりの感じをチェックしました。1ミリほど削って防盾上端の突出感が和らいだ感じになり、パーツE7より僅かに低くなったところで修正を切り上げました。あまり削ると、パーツに穴があいてしまうからです。


 ステップ8に進みました。車体の各部に色々な部品を取り付けますが、ここではガルパン仕様への修正箇所が幾つかあります。


 キットの車体パーツの上面の状態です。組み立て前に溶接の合わせ目などをあちこちで修正していますが、この段階でさらに修正を必要とする箇所が6つあります。


 劇中車との相違点で、最も目立つのが、上掲のワンシーンに示した右側前方のペリスコープの有無です。また図示はしていませんが、三ヵ所のピルツも劇中車にはありません。


 これらの情報をふまえて、6つの修正箇所を赤字で示しました。右側前方のペリスコープの撤去、三ヵ所のピルツの撤去、二ヶ所の枠のモールドの除去、です。


 とりあえず、三ヵ所のピルツ、二ヶ所の枠のモールドの片方を削り取りました。右側前方のペリスコープの穴は、後でパテで埋めることにしました。


 車体パーツ内部に組み付けるパーツを切り出しました。左端のカニ眼鏡のパーツは、ジャンクから調達したもので、後でガルパン仕様への改造の際に必要となります。


 ガイドの指示通りに全てのパーツを内部から取り付けました。右側前方のペリスコープのA28も指示通りに挿し込み、後で突き出した部分をカットしました。これで穴が埋まりましたので、あとは左右のダボ穴を埋めるだけで修正が出来ます。 (続く)

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ガルパン劇場版 特報からの情報 その五 他校チームの面々

2015年07月26日 | ガールズ&パンツァー

 11月21日に公開が予定されているガールズ&パンツァー劇場版の特報が、6月に公開されました。以前の予習PVの内容と繋がっている部分もありますが、大半は新たなシーンで占められて更に多くの情報が散りばめられています。新たなキャラクターも何人か登場していますが、今回は大洗女子学園チーム以外の、他校チームの面々を見てゆきましょう。


 予習PVでも登場していた、知波単学園チーム隊長の西絹代です。またもや敬礼シーンが決まっています。もう秋山優花里のお株を奪いつつありますね・・・。
 この西絹代率いる知波単学園チームが、どのような経緯で大洗女子学園チームとの協同試合にのぞむことになったのかは、特報でもまだ明らかにされていません。

 予習PVでは、知波単学園チームの戦車の一輌が聖グロリアーナ女学院チームのマチルダを射程内に捉えるシーンがありましたが、特報では知波単学園チームは全く登場せず、大洗女子学園チームの戦車のみが撃ち合いなどを展開しています。この特報での試合シーンは、知波単学園チームとの協同試合とは別の試合のそれである可能性も考えられます。
 問題は、西絹代という存在が、ストーリー全体の何割に関わってくるか、でしょう。


 大洗女子学園チームとの再戦を実現させた、聖グロリアーナ女学院チーム隊長のダージリンです。テレビシリーズ全12話およびアンツィオ戦OVAのストーリを通して、大洗チームに唯一勝利したチームのリーダーです。
 ですが、再びまみえる大洗チームは、以前の素人集団ではなく、全国大会の優勝を勝ち得て大きく成長したチームです。やっと見つけた自身の戦車道、に自信を持つ西住みほの指揮下に、各車がそれぞれの役割をよく果たして連携するチームです。ダージリンはどう対応し、いかなる作戦にて二度目の勝ちに行くのでしょうか。


 ダージリン以下のノーブルシスターズの出番も多くなるようです。今までセリフの無かったアッサムが初めてしゃべるシーンがあるほか、三人で大洗の温泉に浸かって楽しんでいる場面もあります。テレビシリーズ全12話およびアンツィオ戦OVAでは、オレンジペコだけがずっとダージリンの側にありましたが、劇場版ではアッサムも常に同道している形になるのかもしれません。
 その場合、ダージリンと同じ学年であるアッサムが、どのような立ち振る舞いをみせるのかが気になります。ジョークを好む、という設定があるようなので、ダージリンの格言にジョークで応じる、というシーンが描かれるかもしれません。


 特報では、プラウダ高校チームのカチューシャも登場しました。戦車の中に居るシーンだけですが、これによってプラウダ高校チームが何らかの試合に参加していることは確実とみられます。ただし、試合の内容や対戦相手は不明です。
 ところで、上図のカチューシャは、何かに驚いたかのような顔つきです。テレビシリーズでも見せたことのない表情なので、プラウダ高校チームに何か容易ならざる事態が発生したのかもしれません。

 それ以前に、プラウダ高校チームは果たして大洗女子学園チームと再び関わるのでしょうか。聖グロリアーナ女学院チームと同じように再戦に臨むのでしょうか。それらについては全く分かりません。
 ですが、プラウダ高校チームが出ているとなれば、他の対戦校チームも出てくる可能性があります。楽しみですね。

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大洗のガルパン海水浴ポスター

2015年07月25日 | ガールズ&パンツァー

 大洗の夏といえば、海水浴ですね。今年2015年の海水浴場開設期間は8月23日までですが、その間の大洗は海水浴客で賑わうことでしょう。


 この夏は9月ぐらいまで大洗行きの予定はありませんが、模型サークルの知人のA氏に「一度ガルパンの聖地を体験してみたいので、今年の盆以降ぐらいの時に案内してくれんか」と、三回ほど言われています。
 一人で行った方が自由に楽しめますよ、と言いましたが、「俺が方向音痴で、知らない町でいつも迷子になるのは知っとるやろうが」と切り返されてしまいます。

 確かにA氏は、いまどき珍しい極度の方向音痴で、自身の住地の近所の地理すら把握しておらず、ずっと昔に私が初めてA氏宅に遊びに行った時も、最寄りの駅まで迎えに行くと言いつつも、自分が駅にたどり着けずに迷って、逆に私が探し出して合流したという経緯があったほどです。
 なので、大洗のような小さな分かり易い町でも、A氏は確実に迷子になります。自身がどこを移動しているかもきちんと把握していないような方ですので、大阪梅田でのアンツィオ戦OVA観賞のときも、京都や大阪でのアニメグッズショッピングの際にも、私が実質的に道案内役を務めました。
 ところが、アニメイベントやホビーショーなどには一人で迷わず行けるというのですから、よく分からない人物です。

 そのA氏が、東京の知人にガルパンポスターが東京各所の駅構内に貼ってあることを聞き、今年の夏の休みにはガルパンの大洗へ行ってみるか、と模型仲間にいちいち話しているそうです。泳げないくせに「海水浴もたまにはいいんじゃないか」などと言っているそうです。本気で行くんでしょうかね・・・。
コメント (5)
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ガルパン劇場版 特報からの情報 その四 登場する戦車の新特徴

2015年07月24日 | ガールズ&パンツァー

 11月21日に公開が予定されているガールズ&パンツァー劇場版の特報が、6月に公開されました。以前の予習PVの内容と繋がっている部分もありますが、大半は新たなシーンで占められて更に多くの情報が散りばめられています。新たに登場する戦車も幾つか紹介されていて楽しいですが、これまで活躍してきたお馴染みの戦車にも目を向けると、もっと楽しくなるかもしれません。


 例えば、ウサギさんチームのM3中戦車リーは、以前の記事にて述べたように、劇場版での仕様が、テレビシリーズやアンツィオ戦OVAのそれとは異なっています。上のワンシーンでも分かるように、後部左右の雑具箱が水平にセットされ、左右フェンダーの後端部が追加されています。さらに主砲の手前には警笛もつき、車体そのものが低く据えられて履帯との隙間が狭くなっています。

 全体としては、タミヤ製のプラモデルキットの姿に近くなっており、またアカデミー製のキットの特徴も混じっています。私が以前に作った際に色々と作り替えた部分の何割かが、キット本来の状態に戻されている形です。劇場版に向けての戦車のCGモデルの作り直しが図られたとの情報を聞きましたが、それが模型キットの形状に準拠するような方向で実施されたものと考えて良いでしょう。
 つまりは「劇場版仕様」、というべきものであり、これまでの姿形を「テレビ版仕様」と呼んで区別することになりますが、これが模型製作のフィールドにも新たな一ページを加えることになるのかもしれませんね。


 そうなると、他の戦車にも変更点があるのだろう、ということになってきます。主役のあんこうチームの搭乗車であるⅣ号戦車D型改(H型仕様)「劇場版仕様」はどうかというと、上のワンシーンでは車体前部増加装甲板の上端のボルトの一つが復活しているのが分かります。Ⅳ号戦車D型改(H型仕様)のプラモデルキットでもそうなっていますから、「劇場版仕様」に仕上げる場合はボルトの削り取りの必要がなくなります。


 別アングルからのⅣ号戦車D型改(H型仕様)の姿も特報で見られますが、こちらでは特に変化が無さそうに思えます。これまでの姿形そのものがタミヤ製品のキットの状態を参考にしたと言われていますから、M3中戦車リーほどに目立った変更点は無いのかもしれません。
 しかし、車体前部増加装甲板の上端のボルトのような、細かく目立たない箇所が幾つか変えられている可能性は、否定出来ません。そういえば、シュルツェン前端部にある三つのボルトが無くなっているような・・・。


 カバさんチームのⅢ号突撃砲F型と、カメさんチームのヘッツアーです。前者は遠景ばかりで近景が無いので細部がほとんど見えず、車体色も暗いので外見上の細かい変化があっても識別出来ません。どこかに変更点があるかもしれない、と推測するにとどめておきます。

 ヘッツアーの方は、主砲防盾の上部の円形モールドが復活しています。「テレビ版仕様」ではこのモールドが省略されていましたので、ここでもプラモデルキットの姿に近くなっています。要するに実車通りの特徴が追加されているわけですね。


 アリクイさんチームの三式中戦車チヌです。ファインモールド製の公式キットが出ていますが、「テレビ版仕様」とは相違点もあったので各所の改造および修正が必要でした。
 ところが「劇場版仕様」は、色々と公式キットの形状に近づけてあるようです。例えば車体前面左右のスリット、車体側面の幾つかのボルト、砲塔左右の小さな扉の鍵穴カバーなどが復活しています。また砲塔上に据えられた機銃架の形状も、キットのパーツのそれに替わっています。

 したがって、今夏にリニューアル発売される公式キットの制作においては、ほとんど素組みでいけそうな感じがします。改造などの手間が少なくなり、組み立て易くなって、気軽に楽しめることでしょう。


 特報で最も勇壮な疾駆シーンをみせてくれた、レオポンさんチームのポルシェティーガーです。こちらは車体前面と砲塔左側面の状況しか分かりませんが、見た感じでは変化が無いようです。車体側面に細かい変更点があるのかもしれませんが、それとは別に、全く変更が無い「テレビ版仕様」のまま、という可能性も否定出来ません。

 以上の数例を概観しますと、劇場版に登場する戦車には、変更点の多い「劇場版仕様」タイプと、従来の「テレビ版仕様」のままのタイプとがあると考えて良さそうです。前者に共通するのは、「テレビ版仕様」が実車およびそのプラモデルキットと異なった特徴を多く有していた点なので、劇場版に向けての戦車のCGモデルの作り直しというのも、実車およびプラモデルキットとの相違点を少なくする目的によったものかもしれません。
 しかし、完全に実車と同じ姿にするとタブーであるそうです。細かな相違点は依然として維持され、アニメの戦車としての立ち位置も不変である、と理解すべきでしょう。

 また、「劇場版仕様」タイプの登場の一背景として、「ガールズ&パンツァー 登場全戦車キット化プロジェクト」の存在があるのかもしれません。タミヤなどが参画してキット供給を行ない、これによって全ての登場戦車の公式キット化を図る、という取り組みだということです。
 その場合、例えばM3中戦車リーのように、タミヤが供給するキットとアニメの仕様が色々と異なる、というのは何かしら都合が悪いに決まっているので、そのあたりで修正しキットの形状に準拠させる、という流れがあっても当然だろうと思います。
 同じ意味で、三式中戦車チヌも、ファインモールド製の公式キットとの相違が多くては困る、ということになりそうですので、「劇場版仕様」への変化も必然的なものだろうと思います。

 いずれにせよ、ガルパン戦車のキットを色々作って楽しむ側としては、今後作るべき新たな対象が増えるわけです。楽しみが増えた、ということだなあ、と感じています。

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黒森峰女学園 ヤークトパンター 作ります!! その3

2015年07月23日 | ガルパン模型制作記

 ステップ4では、背面のマフラーを取り付けます。キットには2種類のパーツが入っており、ガイド図のように1944年12月生産型までのAタイプと、1944年12月以降生産型からのBタイプとがあります。劇中車はBタイプの消炎マフラーですが、偏向ノズルはつきませんので、パーツのE5、E6は不要です。


 取り付けるマフラーのパーツを全て切り出しました。


 取り付けが完了しました。支持材のA13は、取り付け位置がいま一つ分かりにくいので、マフラー本体のパーツC56、C57を車体に取り付けてから、間にはめ込むようにして取り付けるのが良いです。


 続いて公式設定資料図を御覧下さい。劇中車は全体的にG1型の特徴を多く持ちますが、背面部だけはG2型の特徴を示します。ガルパン仕様特有のごちゃまぜ状態です。ワイヤーカッターおよび2個のC形シャックルが装備されていますが、タミヤのキットには無いパーツばかりですので、ジャンクパーツや他キットのパーツから適当なものを持ってくる必要があります。

(追記 本文中に「タミヤのキットには無いパーツばかりですので」と書いたのは間違いで、実際にはワイヤーカッターは後のステップ12で左側OVMラックにつけるパーツC24があります。これをガルパン仕様では左側OVMラックに取り付けませんので、これを背面に転用するという発想が出てくると思います。しかし、C24だとサイズが大き目なのではみ出します。劇中車のワイヤーカッターはやや短いタイプなので、他から流用するか、C24の柄を切り詰める必要があります。
 また、C形シャックルはキットにパーツA4が2個入っています。このうち1個を後のステップ14で右側OVMラックに取り付けます。背面には同じサイズのC形シャックルを2個取り付けるので、パーツA4と同じサイズのものがもう1個必要になります。これを調達出来ない場合に、他から同サイズのC形シャックルのパーツ2個を持ってくる必要があります。
 以上は、クメどん様からいただきました御指摘をふまえ、追記させていただきました。御指摘ありがとうございました。)


 とりあえず、ワイヤーカッターはタミヤのⅣ号戦車D型の余りパーツを使い、2個のC形シャックルはⅣ号戦車車外装備品セットから調達しました。C形シャックルは、厳密にはキットパーツのA4が相応しい大きさなのですが、1個しか無いので、Ⅳ号戦車車外装備品セットのパーツで代用するしかありませんでした。
 これらの装備品の留め具は、劇中車の図を参考にしてプラ板およびジャンクパーツで自作しました。


 取り付けが終わった状態です。Ⅳ号戦車車外装備品セットから調達したC形シャックルは、僅かに小さいのですが、劇中車と同じ位置に装備されていることで良し、としておきました。


 ステップ5では、背面パネルの各部品を取り付けます。ガルパン仕様への工作ポイントは二つあります。一つ目は後部牽引フックのパーツA7の側の突起を取ること、二つ目はジャッキの固定位置を下げることです。


 各パーツを切り出しました。後部牽引フックのパーツA7は、上図下の右のように、側の突起をカットしておきました。


 次に、ジャッキの固定位置を下げるための工作に移りました。キットのパーツではジャッキを下で支える留め板がマフラーの間にモールドされていますが、劇中車にはこれがありません。


 公式設定資料図で見ると、ジャッキの固定位置はキットの指示よりも下にあり、ジャッキの下端が背面パネル中央の円盤の上端に接しているような感じです。


 そこで、マフラーの間にモールドされている留め板を削り取りました。


 組み立てたジャッキを仮組みしてみました。ほぼ劇中車に近い位置におさまりました。


 ステップ6では、88ミリ主砲の尾部および架台を組み立てます。車内に取り付けるので、完成後は大部分が見えなくなります。


 この部分の組み立てでは接着剤が不要の箇所もあり、それによって砲身が可動となり、俯仰および左右への指向が可能になります。


 ステップ6の工程を完了しました。だいたいガイドの指示通りに進められるのはここまでで、次のステップ7からはガルパン仕様への追加工作が増加します。 (続く)
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ガルパン劇場版 特報からの情報 その三 大洗女子学園チームの一場面

2015年07月22日 | ガールズ&パンツァー

 11月21日に公開が予定されているガールズ&パンツァー劇場版の特報が、6月に公開されました。以前の予習PVの内容と繋がっている部分もありますが、大半は新たなシーンで占められて更に多くの情報が散りばめられています。なかには色々と気になるシーンも幾つか含まれています。ここでは、そんなシーンの一つを見てみましょう。


 御覧のように、大洗女子学園チームの面々が揃っています。全8チームのうち、カメさんチームの三人が全て見えません。あんこうチームの冷泉麻子、カモさんチームの金春希美も見えませんが、並び方からみて画像フレームの外になっているだけであると分かります。チーム全員が居ないのはカメさんチームだけです。

 ですが、この場面で皆が一様にこちらを色んな表情で見ています。その視線の先に、おそらくカメさんチームの三人が居るものと思われます。つまり、生徒会三役が、チーム全員を集めて何かを伝え、それに対して皆の多くが一様に不安と不満の気持ちを持った、という場面のようです。

 ここで全員の表情を観察していきますと、最も不満をあらわにして、皆の気持ちを代弁するかのように何事かを問いかけているのが、カバさんチームのカエサルです。これに同意しつつ、更に何かを続けて言いたいかのように両手の拳を握るのが、アヒルさんチームの磯辺典子です。
 カエサルの行動にはカバさんチームの残る三人も同調していますが、アヒルさんチームの方では近藤妙子がキャプテンの爆発を抑えるかのように両肩に手を添え、おとなくし従順な佐々木あけびは困惑に沈み、気の強い河西忍だけが鋭い視線に怒りを込めています。
 この両チームは、いろんな意味で学園内有数の個性的集団であるうえ、結束も強く、戦車道チームにおける貢献度もともに高く、メンバーの中では主力部隊に属すると言えます。この両チームが最も反発しているところに、この場面の本質が示されていると思います。

 そして、この両チームに続いて反発の意識を強く見せているのがアリクイさんチームとレオポンさんチームの面々です。皆が一様に不満の気持ちを見せてこちらを睨んだりしていますが、その度合いが強いのがぴよたん、スズキ、ホシノ、ナカジマの四人であるのは興味深いです。スズキに至っては視線を外して無視しているようです。こうした姿勢を一様にとれるのは、たぶんこの四人が生徒会三役と同じ三年生だからでしょう。
 これに対して、二年のツチヤは困惑し、同じく二年のねこにゃーは眼鏡に表情が隠れていますが、顔を背けずにこちらを直視しているので、まだ不満の度合いは低いのでしょう。ももがーの睨み方もあまり迫力がありません。

 これらの状況から、生徒会からの話は、同級生であり最も理解があるであろう三年生の連中にとっても受け入れがたい内容であったことが推測されます。四人の中で、最も敵意に満ちた眼を向けているのがホシノですが、もともと不良っぽいところもあるキャラクターなので、当然の対応かもしれません。

 一方、主役のあんこうチームの様子はどうでしょうか。他校から転校してきて間もない西住みほはともかく、他のメンバーもやはり不安の眼差しになっています。最も不満げな表情をしているのが武部沙織であるのは、なんとなく納得出来てしまいます。チーム内のムードメーカーで一番ものを言うキャラクターですからね・・・。それでも前列の連中に比べれば、不満や反発の意識は低い方であるようです。

 隣のウサギさんチームはというと、メンバーの反応が多彩です。困惑する澤梓、不満をこらえるかのように胸前で右手を握る山郷あゆみ、茫然としている宇津木優季、睨んでいる大野あや、恐らく初の無表情を見せる阪口桂利奈。丸山紗希に至っては・・・、いや、止めておきましょう。いずれも前列の連中よりは控えめにしています。一年生だから仕方がないでしょう。

 これらの様子から推測される、生徒会からの話の内容は、どのようなものだったのでしょう。まずは、普段でも結束の強いチームが一番反発するような内容であること、が分かります。続いて生徒会と同級である三年生メンバーの全員が強い不満を表しているので、これまでの生徒会からは考えられなかったような深刻な内容であること、と考えられます。同時に三年生メンバーにとっても深刻な問題であるのかもしれません。
 そして戦車道試合では中心的役割を担って主力となるあんこうチームが、あまり反発の意識を表していないのは、内容が戦車道の試合や今後に関わる問題とは少し異なるからなのかもしれません。ウサギさんチームの多様な反応ぶりも、話の内容が直接自分たちにかぶさってくる性質のものでないことを示唆しているようです。

 そして注意すべきなのが、最後列左に並ぶカモさんチームの園みどり子、後藤モヨ子の様子です。ごく普通に聞いているといった感じなので、おそらく風紀委員として事前に連絡を受けていたのかもしれません。つまり、カモさんチームだけは、生徒会の話に反発したり不満を見せたりしていないわけです。生徒会に従う立場でありますから当然ですが、不満を抑えて従うとか、しぶしぶ同調するといったようなニュアンスさえ感じられません。
 なので、風紀委員にとってはさして問題も無いという内容、と解釈することが出来ます。学園内の運営や維持といった活動にあたっては支障のない内容、であるのかもしれません。

 これらを総合すると、テレビシリーズで明らかにされた廃校の件とは本質的に異なる問題、ということが出来そうです。また、戦車道チームの存続の危機、といったような内容ともちょっと異なるような印象を受けます。これ以上の事柄は、判断材料が無いので予測が不可能となります。
 さしあたっての疑問は、このワンシーンが、知波単学園との共同作戦、もしくは聖グロリアーナ女学園との試合の前のシーンなのか、後の出来事なのか、ということです。いずれになるかでストーリー全体のイメージも大きく変わってくると思いますので・・・。

 ところで、このシーンの場所はどこでしょうか。全員が学内での普段の制服やユニフォームを着ているうえに、床が体育館や講堂のそれっぽい板張りなので、そうした施設内に戦車道チームの全員が招集されたもののようです。これが戦車道のガレージや練習場であれば、皆がパンツァージャケットを着用している筈ですね・・・。
 同時に、問題の話の内容が、大洗女子学園の戦車道そのものに密接に関連するものでない可能性が示されているような気がいたします。一体、どのような内容であるのでしょうか。

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黒森峰女学園 ヤークトパンター 作ります!! その2

2015年07月21日 | ガルパン模型制作記

 ステップ1では下部車体にサスペンションなどを組み付けます。ガルパン仕様への修正箇所は一ヵ所のみで、組み立てガイドの通りに進めました。


 組み立てに先立ち、背面パネルのパーツC42にてガルパン仕様への修正を施します。


 公式設定資料の背面図です。背面左下隅にある、水抜きとみられる丸い口が劇中車にはありません。作画上の省略でしょうか。


 劇中車の状態に合わせて、パーツC42の左下隅の丸い口を削り取りました。この処理は以前にパンターG型を制作した時にも行ないました。ヤークトパンターは、車体足回りはパンターG型と共通ですので、同じタミヤのキットを作っていれば、工程はほぼ同一になります。


 なので、ステップ1の工程は、パンターG型の時と同じ要領で進めました。軸部のA23の取り付けは、定規を当てつつ慎重に行ない、軸の並びが一直線になるようにしました。


 ステップ1の工程が完了しました。


 ステップ2では、車輪類を組み立てます。今回の制作では、ロードホイールつまり転輪は全て塗装後に取り付けることにしたので、A15とA16の接着もランナーに付けたまま行ないました。切り出して組み立てたのは、ドライブスプロケットつまり起動輪、アイドラーホイールつまり誘導輪の二つずつでした。


 ドライブスプロケットとアイドラーホイールのパーツを切り出しました。上の黒いパーツはポリキャップで、これを軸内にはめ込んでおくと、軸部への取り付けには接着剤が不要なうえ、車輪が回る状態になります。
 タミヤのキットでは、ほとんどの戦車の車輪類にポリキャップを入れますが、車輪が回るのでベルト式履帯の装着が楽に出来ます。塗装後にドライブスプロケットまたはアイドラーホイールごと履帯をはめ込むことも出来ます。
 これに対して、ドラゴンなどのタミヤ以外の製品にはポリキャップがありませんから、車輪はたいてい軸部に接着して固定しますが、そのためにベルト式履帯の装着もちょっと苦労します。


 ドライブスプロケットとアイドラーホイールの組み立てが終わりました。


 ロードホイールは三種類とも塗装までランナーにつけたままにしました。以前にパンターG型を制作した時には、一番内側に取り付けるA9のみ組み付けましたが、塗装時にゴム部分の塗り分けにちょっと苦労しました。そこで今回はA9もランナーにつけたままにして、塗装後に取り付けることにしました。


 ステップ3では、車輪類を全て取り付けますが、私の制作においては全部を塗装後に組み付けることにしたので、ガイドの指示通りに組み付けたのは、A5およびC16、C17の三点だけでした。 (続く)

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ガールズ&パンツァー CV33 カルロ・ベローチェ アンツィオ高校

2015年07月20日 | ガールズ&パンツァー

 きのう7月19日に、プラッツよりガルパン戦車プラモデルの新製品「CV33 カルロ・ベローチェ アンツィオ高校」が発売されました。ブロンコの元キットに箱替えしてデカールをつけて公式キット化したものです。
パッケージデザインは、第一弾の「IV号戦車D型 あんこうチーム プチあんこうチーム付き」と共通する意匠でまとめられています。従来のパッケージよりもキャラクター達の姿が躍動的になっていて楽しいです。以後のプラッツ公式キットはこんな感じのデザインで統一されるのかもしれません。
 商品情報はこちら

 これに続くのが、たぶんM3リー、KV-2、M4シャーマン、チャーチルの4車種と思われます。いずれもタミヤからのキット供給によって公式キット化されるということです。ですが、現時点で全く発売予定日すらアナウンスされていませんので、まだ分かりませんね・・・。
(追記 M3リー、KV-2については発売予定日が8月中に決まったようです。アマゾンでの情報はこちらこちら。)

 また、劇場版にて登場することが確定している知波単学園チームの日本戦車も、ファインモールドの製品の箱替えにて公式キット化されるのは間違い無いでしょうけれど、そのタイミングは11月21日の劇場版公開の前後かもしれません。
 いずれにせよ、楽しみですね。

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ガルパン劇場版 特報からの情報 その二 大洗女子学園チームの面々

2015年07月19日 | ガールズ&パンツァー

 11月21日に公開が予定されているガールズ&パンツァー劇場版の特報が、6月に公開されました。以前の予習PVの内容と繋がっている部分もありますが、大半は新たなシーンで占められて更に多くの情報が散りばめられています。ストーリーの全体像をあれこれ予想するのも楽しいですが、ここではキャラクターのうちの大洗女子学園チームの面々の様子を確認してみたいと思います。


 まずはあんこうチームです。ガルパンの主役チームですので、その立ち位置は不動であるはずです。戦車は、全国大会優勝時に搭乗していたⅣ号戦車D型改(H型仕様)ですので、劇場版のストーリー自体が時系列的には全国大会優勝以後に設定されていることがうかがえます。
 上図では、西住みほが車長、秋山優花里が装填手、武部沙織が通信手として動いていることが分かります。別シーンで五十鈴華が砲手、冷泉麻子が操縦手を務めていましたから、五人のポジションは不変であることが分かります。


 次はカメさんチームです。角谷杏、小山柚子、河嶋桃の生徒会三役が健在です。これで、全国大会優勝の後に卒業引退するのではないか、との線は完全に消えました。ストーリーの設定時期そのものが、三人の卒業時期までに相当の期間を確保してあるのでは、と思われます。いずれにせよ、三年生の活躍が引き続き見られるというのは、大洗女子学園チーム全体にとっても心強いことでしょう。
 このチームの搭乗車は、全国大会優勝時以来の駆逐戦車ヘッツァーです。小山柚子の操縦席が左側に転じているので、前の38(t)戦車との違いも分かります。面白いのは、角谷杏が砲手席、河嶋桃が装填手席についていることで、三人とも車内空間の左側に入っている形です。
 つまり、主砲の右側の後ろに独立している車長席は空であるわけです。河嶋桃がそちらへ移動しようにも主砲砲尾で阻まれているので、上半身を突っ込むぐらいが精々でしょう。砲弾は車内左右の壁に収納してあるので、右側のを取り出して装填するのは、38(t)戦車の時よりも大変だと思われます。そのハンデを河嶋桃がいかにして克服し、角谷杏の的確な砲撃をサポートするかが、見どころの一つとなりましょう。


 カバさんチームです。Ⅲ号突撃砲F型の車内に三人が見えます。エルヴィンが車長席、左衛門佐が砲手席、カエサルが装填手席についているのは、これまで通りです。したがって操縦席にはおりょうが着いていると分かります。
 上のワンシーンでは、カエサルが一端後ろ、戦闘室内の後壁の方向を見た後にエルヴィンや左衛門佐に話しかけています。Ⅲ号突撃砲F型の戦闘室内の後壁には基本的に何も無いはずなので(実車では突撃銃などが収納されている)、カエサルが何を見たのかは不明です。


 アヒルさんチームです。磯辺典子が車長と装填手を兼任し、佐々木あけびが砲手席についています。このアングルからは操縦席の河西忍、通信手の近藤妙子の姿は見えません。ですが、この四人のポジションも今までと変わらないことが分かります。
 搭乗車は八九式中戦車甲型のままですが、劇場版では聖グロリアーナ女学院チームと最低でも一度は対戦します。イギリス戦車に対して、攻撃力がまるで無いに等しい点は、テレビシリーズの第4話にて明らかですので、撃ち合いよりは別のアクションにて作戦に寄与する、というような役割を担うものと予想されます。


 ウサギさんチームです。搭乗車M3中戦車リーの砲塔内に、車長の澤梓、副砲砲手の大野あや、装填手の丸山紗希が居るのが分かります。従来通りのポジションで、下の空間には山郷あゆみ、阪口桂利奈、宇津木優季が居ることが分かります。
 このチームにとって、聖グロリアーナ女学院チームとの再戦は大きな意味を持ちます。前回の親善試合では一発も当てることなく戦車を放棄して逃げ出していますから、その反省とリベンジを兼ねての真剣な取り組みが要求されるはずです。既に全国大会優勝まで果たして一回り成長した一年生たちの、前回とはうって変わった頼もしい活躍が見られるものと期待しております。


 アリクイさんチームです。搭乗車の三式中戦車チヌに三人が乗り組み、車長席にねこにゃー、砲手席にぴよたんが就いています。ももがーは操縦席に居ます。予習PVでは、初の砲撃シーンも描かれていましたが、野戦重砲をそのまま搭載したタイプであるためか、砲撃時に車体が反動で後ろに反る動きは、野戦重砲のイメージそのままです。
 砲撃においては、砲手のぴよたんが装填手も兼任するので、その忙しさは容易に想像がつきますし、連続しての射撃がどのくらい出来るかはぴよたんの練度にかかっていると言えます。ももがーはももがーで、固く扱いにくい操縦装置に苦労することでしょうし、ねこにゃーは恐らく通信手も兼ねるはずなので、作戦行動中は多忙を極めると思われます。
 そんな状況下にあっても、対戦チームの戦車に一発は必ず命中弾を与えたい。これはアリクイさんチームのメンバーのみならず、私たちファン全員の願いでもあるはずです。

 なお、特報にて車内シーンが登場しなかったカモさんチーム、レオポンさんチームも、戦車の行動シーンがありますので、今まで通りの陣容にて参戦していることが分かります。特に後者は、勇壮な疾駆シーンがありましたので、操縦手ツチヤの本領ともいうべきドリフト走行も見られることでしょう。
 いずれにせよ、大洗女子学園チームの面々の様子はこれまで通りであることが分かります。そのことに安堵するか、物足りなさを抱くかで、劇場版ストーリーへの期待度も変わることでしょう。

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黒森峰女学園 ヤークトパンター 作ります!! その1

2015年07月18日 | ガルパン模型制作記

 私のガルパン戦車キット制作の十三作目は、黒森峰女学園チームのヤークトパンターに決めました。数ある第二次大戦中の各国の戦車のなかで、一番に好きなのはパンターG型、二番はラングV70、三番はヤークトパンターです。既にパンターG型は完成させていますので、次はラングにしようかと考えましたが、模型サークルの知人A氏の勧めによって、ヤークトパンターの方を先に作ることにしました。

 A氏によれば、ヤークトパンターは戦車プラモデルの中でも人気があり、ガルパンに登場したことによって更に知名度が上がり、店舗でも通販でも品切れ状態が続いているそうです。でも、その割にはネット上でも良質の制作レポートがあまり見られず、検索しても完成品の写真ばかりが出てくるため、制作の過程やポイントなどを知りたくても出来ない、ということです。
 また、戦車に詳しいI氏によれば、ガルパンのヤークトパンターは、車体の上半分の寸法が実車よりも若干大きめになっている、ということでした。そして劇中車は、ドラゴンのキットのG1型とG2型を組み合わせて元ネタにしているようだ、との指摘がありました。

 劇中車がドラゴンのキットを元に設定されていることは、公式設定図像やOVMの装備状況などを見れば一目瞭然なので、私もはじめはこれをドラゴンのキットで作ることを考えていました。が、G1型とG2型の二つのキットが必要となるうえ、商品は店舗でも通販でも品切れ状態が続いていました。
 そこで、安価で入手可能なタミヤのキットにてチャレンジすることにして、上図の製品を購入しておいたのでした。

 その後、A氏と電話で話した折、次のように言われました。
「ガルパンのヤークトパンターって、公式キットがまだ出て無いんだよな?」
「ええ、現時点では出ていません。この夏からの登場全戦車キット化プロジェクトで、いずれは出ることになると思うんですけどね・・・」
「その場合は、キットはどこが供給すると思う?」
「タミヤの可能性が高いと思うんですけど、でもガルパンのはドラゴンの方に倣っているみたいなんで、プラッツがドラゴンのG1型とG2型のパーツ組み合わせで出す、ってのも予想されますね」
「僕は、やっぱしタミヤやろうと思う。ガルパンの登場戦車をみんな公式キットで出すって企画にタミヤが参加しとるのであれば、タミヤのキットで作れる車輛に関しては原則としてタミヤの製品で、ってのが契約条件の一つになってると考えられるからねえ」
「それは否定出来ませんね」
「て言うか、その、もともとタミヤはガルパンブームの始まりの頃に提携を持ちかけられてるけど、それは断っているんだよな。それが今頃になってプロジェクトに参加して公式キットに関与する、ってのが僕にはよく分からん。もう7月も半ばになるのに、ちっとも情報が上がって来ない。本気で参加してるんか、って疑問に思えるくらいや。むしろ、タミヤはどっちかというと引っ張り出された側であってさ、バンダイやプラッツが色々条件をつけて拝み倒してなんとか参加してもらった、ていうのが実情に近いんとちやうやろか・・・」
「それは有り得ますね。発表されてる限りではM3リー、KV-2、M4シャーマン、チャーチルの4車種がリリース予定なんですが、全部がタミヤからの供給らしいですよ」
「やろ?せやから、黒森峰のドイツ戦車なんか全部タミヤでキットが出てるんやから、プラッツがまだ公式キットで出してない分はタミヤが出す可能性が高い。ヤークトパンターもそうなるかもしれんけど、他にもパンターやエレファントやラングがあるし、これみんなタミヤが供給出来るはずなんで、わざわざドラゴンのキットでやるとは思えんな」

 そういえば、黒森峰女学園の戦車は、既にティーガーⅠ、ティーガーⅡ、ヤークトティーガー、Ⅲ号戦車J型、マウスの5車種がプラッツよりドラゴン系製品の箱替えで公式キット化されています。そのうえで、残る4種の車輛も同じようにドラゴン系製品の箱替えで公式キット化、というのであれば、わざわざタミヤが参画する意味が無くなります。
 だから、まだ公式キット化されていないパンター、ラング、ヤークトパンター、エレファントについてはタミヤキットの供給になるだろう、というA氏の見解には頷けました。したがって、今回の制作対象となるヤークトパンターをタミヤの製品で作っておくことで、公式キットがタミヤ製品にて実現した場合の制作ポイントやキットの特徴がだいたいおさえられるだろう、と考えました。

 ですが、前述したように、劇中車はドラゴンキットの特徴を示しています。本当はドラゴンのキットで作りたかったのですが、商品を入手出来ませんでした。そこで、タミヤの製品で作ることにしましたが、タミヤキットの作り易さ、扱い易さが逆にネックとなるのでした。
 タミヤキットのヤークトパンターは、劇中車に近いドラゴンキットと比べると相違点が目立ちます。形状やOVMの装備状況はG1後期型のタイプを再現しており、劇中車の特徴の一つであるG2型タイプの背面パネルの状態は全く表現されていません。
 したがって、ガルパン仕様に作るとなれば、改造や修正箇所も多くなります。事前にノートにまとめたところによれば、黒森峰女学園チームの車輛のなかでは、タミヤキットのヤークトパンターが最も改造や修正箇所も多いのでした。当然ながら、その制作過程には色々と追加作業があって、大変だろうな、と感じていました。


 パッケージの中身です。タミヤスタンダードと言いますか、作り易く扱い易いようにパーツ数もおさえられています。ですが、作り易く扱い易いというのは、細部のパーツや形状などがある程度省略されたりしている状況にも繋がる場合があります。
 事実、今回のキットにおける劇中車との相違点は、ドラゴンキットでは大半が再現されていますので、その分タミヤキットの方で追加工作が色々と必要になるわけです。


 車体パーツです。その形状や寸法は、タミヤもドラゴンもほぼ一緒なので、実車のそれを忠実に反映させていることがうかがえます。劇中車は、I氏の指摘の通り、車体上半分の寸法が実車よりも若干大きめになっています。見た感じでは前面の傾斜装甲の角度が僅かに大きく、それに伴って車高も増加しています。その結果、後部ハッチの形状がキットのパーツよりも細長くなっています。


 さらに、車体の各所にみられる溶接の合わせ目の形状が、劇中車とキットでは異なります。上図のワンシーンにて、劇中車の合わせ目の状態を御覧下さい。


 キットの車体パーツの前部では、御覧のような合わせ目の状態です。違いは一目瞭然ですので、ガルパン仕様を目指すのであれば、この相違点を看過するわけにはいきません。


 キットの車体パーツの後部でも、合わせ目の状態が劇中車と異なります。キットの方は実車の状況を忠実に再現しているようで、ドラゴンキットでも合わせ目の状態はタミヤのとほぼ同一です。劇中車だけが、合わせ目の形をわざわざ変えてあるのだと解釈出来ます。


 そこで今回は、合わせ目の状態を劇中車のそれに修正する作業から始めました。車体前部の合わせ目は、劇中車ではほぼ等間隔に組み合わさりますので、寸法がほぼ近い下の線はそのまま生かし、上の線を鉛筆で新たに描き起こしました。


 元の合わせ目の線の不要部分のモールドをパテで埋め、鉛筆で描き起こした線をラインチゼルでケガいて新たな合わせ目を作りました。


 車体後部の合わせ目は、劇中車では中央部分が広くなっていますので、それに合わせて修正しました。


 一日置いてパテを乾燥させたのち、ヤスリやサンドペーパーでヤスって整形し、合わせ目の線をラインチゼルでなぞって整えました。上図は車体前部の修正後の合わせ目です。


 車体後部の修正後の合わせ目です。しょっぱなからガルパン仕様への修正が必要なので大変ですが、今回のキットに限らず、黒森峰女学園チームの車輛の多くは溶接の合わせ目の形状が、劇中車とキットとで異なることが多いので、同じような作業はティーガーⅡ、ラング、エレファントでも必要になります。
 また、実車には見られる溶接痕が劇中車では省略されているケースもあります。ティーガーⅠ、パンターG型、ヤークトティーガーなどで溶接痕を消す作業をやっていますが、今回のヤークトパンターでも車体側面後端の溶接痕を消す必要があります。


 合わせ目の修正に続いて、車体側面後端の溶接痕を消す作業をやりました。組み立ての前にここまでやっておかないと、劇中車を再現出来ないのですから、今回は色々と手間がかかるなあ、と改めて思いました。この一連の作業は、ドラゴンのキットで制作する場合でも共通となります。 (続く)

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月刊 戦車道 特別号1 の予告

2015年07月17日 | ガールズ&パンツァー

 ガルパンファンブックのメインとして知られる月刊「戦車道」の続編が、劇場版公開記念の特別号という形で刊行されるということです。全2巻で、1巻目が2015年11月3日に発売されます。
 バンダイビジュアルさんの案内情報はこちら

 1巻目が劇場版公開の直前に出て「第63回戦車道全国高校大会」をメインに紹介し、2巻目が劇場版公開後に出て劇場版特集記事を組む、というような構成と思われます。ガルパンファンならば買う、買ってしまうのです。

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