ステップ17では、左右のシュルツェン架や予備履帯、ワイヤーロープを取り付けます。ワイヤーロープと予備履帯は、車体塗装後に、あらかじめ塗装しておいたものを貼り付ける予定ですので、この段階ではつけませんでした。左右のシュルツェン架だけを、ガイドの指示通りに取り付けました。
ステップ18では前部の牽引フック、左右のシュルツェンを取り付けますが、後者は劇中車にはつきませんので、C28とC54は不要です。
前部の牽引フックA7を取り付けました。こちらは後部フックと異なって側の突起はついたままです。
これで塗装前の組み立て工程がだいたい完了しました。ガルパン仕様への追加工作や改造も多かったです。
ガルパン仕様への追加工作や改造の箇所は、上図のように各所に点在します。また上図には示していませんが、前部フェンダー内側のフラップ部分のカット、背面部におけるワイヤーカッターおよびC形シャックル2個の追加、ジャッキの留め位置の調整、排水口モールドの消去、88ミリ主砲の防盾の上端形状の修正、もありました。
反対側のアングルから見ました。
ガルパン仕様への追加工作や改造の箇所は、以上の多きにわたります。黒森峰女学園チームの戦車をタミヤキットで作る場合、このヤークトパンターが一番追加工作や改造が多いように思います。ラングやエレファントもかなりの修正ポイントがありますが、ヤークトパンターに比べれば少ないです。
また、ドラゴンキットで制作した場合は、追加工作や改造はタミヤキットの時よりは少なくなりますが、溶接痕の合わせ目などの修正など、幾つかの改造が必要ですので、そちらも楽に作れるわけではないと思います。
最後に、88ミリ主砲を取り付けました。塗装前の組み立てが完了しました。88ミリ主砲は、本来ならばステップ9にて取り付けますが、長くて空間を取るため、車体各所の改造や修正の作業の邪魔になると考え、最後まで取り付けないでおいたものです。
塗装の下地作りを行ないました。サーフェイサーを吹き付け、乾燥した後に各所の修正ムラの手直しを行ないました。パテで埋めた後の凸凹が消えていない箇所には再びサンドペーパーをかけてヤスったりしました。
続いて本塗装を行ないました。ミスターホビーの「ガールズ&パンツァーカラーセット黒森峰女学園Ver.」の「黒森峰ゲルプⅡ」が劇中車のカラーです。車体も足回りも同じ色です。
転輪のゴム部分をポスカの黒で塗りました。ランナーにつけたままなので、持ち手があって塗り易かったです。
塗装後の転輪を、ガイドの指示通りに車体の軸部に取り付けていきました。
ワイヤーロープは、劇中車のは独特の回し方で装備されますので、キットのパーツが使えません。各所で曲げる必要があるので、プラスチックパーツで再現するのは難しいです。
そこで、私の制作においては、上図の「料理用綿巻糸」を用意しました。ダイソーで100円で売っているもので、時々燻製キットでベーコンを燻す際に肉に巻きつけたりして使っているものです。糸の太さがキットのパーツの太さとほぼ同じなので、これを試しに利用してみることにしました。
ロープの両端のフックは、キットのパーツではちょっと大きいので、それよりはやや小さなⅣ号戦車装備品セットのパーツD4を使用し、巻糸の両端に接着し、ポスカの黒で塗りました。巻糸そのものは、ポスカで塗った後はカチカチになりましたが、弾力は維持されていたので、自在に曲げることが可能でした。
予備履帯と、左側OVMラック上のスコップを接着しました。
巻糸で作ったワイヤーロープを、劇中車の状態に合わせて回して取り付けました。最初にエンジンフード上のフックに取り付け、そこから少しずつセットしながら各所に流し込み接着剤をつけて固定し、曲げるところでは形を合わせて曲げました。
ポスカのインクは、流し込み接着剤にも溶けませんので、色が滲んだりすることがなく、車体の塗膜を傷めることもありませんでした。その意味でもポスカはけっこう便利なツールではないかと思います。
左側OVMラック上のスコップも筆塗りで塗装し、ワイヤーロープも全て取り付けました。履帯はキットのベルト式パーツを黒鉄色に塗装したものを取り付けました。ポリキャップ使用によって起動輪と誘導輪が回りますので、それに履帯をはめて流すように巻いてゆけば、難なくセット出来ました。 (続く)