製作ガイドはステップ17でラストとなります。砲塔を車体にセットし、シュルツェンや予備履帯などを取り付けますが、劇中車には予備履帯が装備されていません。したがってD12およびG33は不要となります。また二体のドイツ戦車兵も不要です。
まず、上下の車体を接着しました。ステップ17の工程に入る前に、ガルパン仕様への追加工作を二つ実施しました。
上掲のワンシーンを御覧下さい。御覧のように車体前面に溶接痕や合わせ目がありません。
ところが、キットの方には溶接痕がモールドされています。これを消すのが、ガルパン仕様への追加工作の一つ目です。
パテを塗って溶接痕のモールドを埋めました。すぐ前にある増加装甲板の合わせ目の線は、消してはいけないので、パテで埋まって消えたところはラインチゼルでケガキ直しました。
この工作と合わせて、エンジン点検ハッチの枠をプラペーパーで再現し、あらかじめ作っておいた前部牽引フックを取り付けました。
ガルパン仕様への追加工作の二つ目は、車体背面のボルト追加です。上掲のワンシーンに示すように、全部で15個のボルトが並びます。キットのパーツにはボルトが全く無いので、追加することになります。
しかも、そのうちの2個は、マフラーの留め帯を固定している形になっています。したがって、ボルトと共にマフラーの留め帯も再現する必要があります。
そこでマフラーの留め帯をプラ板で再現し、それからボルト15個を劇中車の状態に合わせて並べました。これでガルパン仕様への追加工作は完了です。
シュルツェンの組み付けに移りました。キットのパーツは上図のようになっています。私の製作ではシュルツェンを着脱自在にするので、シュルツェン架には接着しません。
シュルツェン架には、内側の出っ張りを引っ掛けて乗せる形になりますが、すぐに落ちてしまいます。やはり何らかの形でしっかりと掛けられるような工夫が必要です。
ここで劇中車のシュルツェンを再チェックしてみました。キットパーツには無い小さなバッチ状のものが並んでいるのが見えます。これはシュルツェン架の掛け金具の先端であるようで、シュルツェンの穴に通して固定するという状態になっているものです。
そこで、これらのバッチ状の部品を自作して追加することにしました。取り付け位置を計測して鉛筆でトレースしました。上列に6個、下列に5個の四角バッチが並びますが、下列の前方から二番目のバッチの位置には、大洗女子学園校章のデカールがつくことになります。ここにバッチの出っ張りがあると、デカールが貼りにくくなるので、その位置だけは四角バッチを付けないことにしました。
プラ板を小さく1ミリ辺の正方形にカットしたものを貼り並べました。これでガルパン仕様のシュルツェンになりました。
続いて、シュルツェンをシュルツェン架にしっかりと掛けられるように工夫してみました。上図は、以前にタミヤキットでパンターG型を制作した際の不要パーツの一つです。
御覧のようにカットして、L字形のパーツにしました。これを四つ作りました。
シュルツェン内側の出っ張りの外側に、上図のように取り付けました。
反対側にも同じように取り付けて、上図のようにシュルツェン内側の両側にL字形のパーツをセットしました。それによって出来た細い穴に、シュルツェン架の突起部を入れるという形で掛けます。
御覧のような感じで、シュルツェンをシュルツェン架に掛けて固定することが出来ました。
思ったよりもあっさりと出来上がりました。取り外しも可能なので、シュルツェン架だけの状態にもなりますし、シュルツェン架も取り外せるので、優勝パレード時の劇中車の姿を再現することも可能になりました。
前からみるとこんな感じです。劇中車の状態と同じように、シュルツェンがやや内側に傾いてセットされました。ステップ9で取り付けずにおいたシュルツェン固定具のH3は、やはり必要無かったことが改めて分かりました。
砲塔をセットしました。Ⅳ号戦車H型らしい姿が出来上がりました。が、これはガルパンのⅣ号戦車D型改(H型仕様)でありますので、厳密にはH型モドキです。
H型モドキであることは、例えばエアクリーナーやアンテナケースの形状をみれば分かります。ガルパンのストーリーにおいては、F2型仕様の車輛にエアクリーナーとシュルツェンを追加した、というのがH型仕様の実態であるわけです。
そして、御覧の通り、シュルツェンおよびシュルツェン架は着脱自在です。全て取り外せば、優勝パレード時の劇中車の姿になります。
以上で、塗装前の組み立て工程が、ガルパン仕様への改造や追加工作も含めて、全て完了しました。 (続く)
原始的かつシンプルですが、個人的にはこの程度で充分である、と割り切った結果でした。
初心者なのでできる範囲で…。
ところで、アハトゥンク・ガルパンとにらめっこしてて気づいたんですが、このH型仕様のみ、クリーニングロッドの先端のすぐ上の面に取っ手みたいなのがついてることに気づきました。(背面ボルトをチェックしてらっしゃる画像ではロッドの先端すぐ右)
私はパーツB13の余った1個をとりつけました。
とうの昔に完成されてる模型にツッコミを入れて申し訳ありません。
わたしと同じ初心者でこちらを参考にする方が多いと思うので、スゴイ簡単な改造なのでコメントさせていただきました。
御指摘の取っ手は、可動式梯子を上に揚げて係止するためのハンドルだそうです。私自身はF2型仕様の制作時にこれを真鍮線で再現しています。(「あんこうチーム Ⅳ号戦車D型改(F2型仕様) 作ります !! その8」を参照下さい)
このハンドルがH型仕様にも残されていたわけですね。これは見落としておりました。
H型仕様では可動式梯子が廃止されているので、係止用ハンドルが残されてるとは思わなかったです。
どうも有難うございました。
本を見直してみたらたしかにF2型にもついてました!(それ以前のついてない型のページを見てました^^;)
それにしてもホシノさんの再現度はほんとにすばらしいですね!
今後も参考にさせていただきます!