車体前面部のガルパン仕様への改造のラストは、上図の赤円内に見える棒の取り付け部のモールドを完全に削り取ることでした。
公式設定資料の図を御覧下さい。黄色円内に示すように、棒の取り付け部がなく、棒がそのまま横の装甲板についているという形です。
そこで、取り付け部のモールドやリベット1個を完全に削り取り、ヤスリで均しておきました。
これで正面観もきっちりとガルパン仕様になりました。ようやく組み立てと改造の全てが完了しました。
次の休日に塗装を行いました。カモさんチームのB1bisはOVM類が一切無く、機銃も車体と同じカラーに統一されていますので、使用する色は車体色と履帯の2つだけでした。車体色は、クレオスのMr.カラーの127番の中島系コクピット色を使用しました。以前にウサギさんチームのM3中戦車リーの室内色に使用したのと同じ色です。
履帯は、キットの指示では黒鉄色となっていましたが、劇中シーンなどを見ると僅かに茶色が混じった感じに思えましたので、黒鉄色よりも茶色味がかかっている61番の焼鉄色を使用しました。61枚連結分を左右2セット、予備パーツを2個あわせて吹き付け塗装しました。
塗装後に履帯をはめこみました。ギリギリの線までピンと履帯を張った状態ではめこむので、あまり力を入れないで慎重にパチンと繋ぎました。
全体の色調も、ほぼイメージ通りに仕上がりました。履帯は焼鉄色にして正解でした。黒鉄色だと黒っぽくなったはずです。
デカールは、モデルカステンの「ガールズ&パンツァーデカールセット」Vol.1に入っているものを使用しました。
左右のカモさんマーク二枚、大洗女子学園校章は前部と背面と砲塔右後ろの三枚を使いました。
約20分ぐらいかけて、全てのデカールを貼りました。いずれも難しい位置では無かったので、楽に貼る事が出来ました。
最後につや消しクリアーを吹き付けて、完成となりました。ガルパン仕様への再現度は、九割ぐらいはいけたんじゃないかと思います。
低い位置から撮影してみますと、やっぱり劇中車同様に独特の転輪カバーが目立ちますね。この転輪カバーを再現するという作業が、ガルパン仕様への工作のなかでも重要な位置を占めていることが改めて理解出来ます。
上前方から見ました。75ミリ主砲も47ミリ砲もきちんと再現出来ましたし、ドライバーズハッチの天蓋もなんとか円形に仕上げることが出来ました。前部牽引ホールドの形状にも違和感はありません。
正面から見ました。前面装甲板の形状がしっかりと劇中シーンに重なって見えます。目立たないけれど、本当に重要な箇所でした。
上後方から見ました。車体後部上面の形状はだいたい劇中車のそれに合わせる事が出来ましたが、細かい所ではまだまだ反省すべきところがあります。
背面です。ここの大洗女子学園校章が一番大きなサイズなので、OVM類が全く無くてもインパクトがあります。穴の一つを完全に埋めきれていなかったようで、痕跡が見えています。
斜め上から見ますと、車体色が一つしかないせいか、全体的にシンプルな印象があります。凹凸や色んなモールドが省略されているのも大きいと思います。Ⅳ号戦車D型やⅢ号突撃砲F型などのゴツゴツ感というものがあんまり無くて、それが逆にフランス戦車らしい優雅さをも醸し出しているように思えます。
斜め後ろからのアングルが、個人的にはいいなと思います。三ヵ所の大洗女子学園校章のうちの二つが見えるので、ガルパン戦車としての雰囲気が濃厚になります。園みどり子の叱咤が聞こえてくるようです。
以上で、カモさんチームの搭乗車が完成しました。製作期間は、5月20日から5月28日までの9日間ですが、実際にキットを製作していた日数は5日でした。組み立てと改造に4日、塗装に1日、でした。
タミヤのキットを使うので、一般的には作り易いとか楽だとか言われているようですが、それは多分、普通に組み立てての話ではないかと思います。最初からガルパン仕様に作る場合は、他の戦車と同様に色々な追加工作や改造をともないますので、決して簡単ではありませんでした。でも、それだけに作り甲斐があったな、と感じています。