「世界の地形景観」(Geomorphological Landscapes in the World)という本が出版されました.この中にある富士山に関する章を,家内と書きました.本の編集者は知人のポーランド人,ピエトロ・ミゴン(P. Migon)で,出版社はSpringerです.世界の37ヶ所の地形が紹介されており,アジアについては富士山の他に,インドの西ガート山脈,ネパールのポカラ谷,中国の黄土高原,三清山,桂林,マレーシアのムルが取り上げられています.ヨーロッパなどの特定の地域に偏っていない点に好感を持ちます.
富士山は日本の象徴として国際的に有名ですが,広く知られているのは美しい姿のみと思います.たとえば,全体としては均整がとれた形を持つにも関わらず,大沢崩れや宝永火口といった均整を崩す要素もあることは,あまり知られていません.章の中では,このような地形の詳しい特徴とともに,比高の大きな成層火山でありながら,安山岩ではなく玄武岩で構成されるといった地質学的な特徴をまとめました.
地形学に関する本なので,山岳展望といった田代先生流の富士山学を入れる余地がなかったのが少々残念です.一方,ピエトロが選んだ37ヶ所の地形の中に,日本の例が含まれていたことは良かったと思います.
なお,本の当初のタイトルは,Great Geomorphological Landscapes in the World でしたが,最終段階でGreatが消えていました.理由はわかりませんが,Greatをつけると,学術書というよりも通俗書のような感じがするので,消して正解と思います.
A from Gemini and di Great Volcano.
(Boogie Down / Beenie Man)
富士山は日本の象徴として国際的に有名ですが,広く知られているのは美しい姿のみと思います.たとえば,全体としては均整がとれた形を持つにも関わらず,大沢崩れや宝永火口といった均整を崩す要素もあることは,あまり知られていません.章の中では,このような地形の詳しい特徴とともに,比高の大きな成層火山でありながら,安山岩ではなく玄武岩で構成されるといった地質学的な特徴をまとめました.
地形学に関する本なので,山岳展望といった田代先生流の富士山学を入れる余地がなかったのが少々残念です.一方,ピエトロが選んだ37ヶ所の地形の中に,日本の例が含まれていたことは良かったと思います.
なお,本の当初のタイトルは,Great Geomorphological Landscapes in the World でしたが,最終段階でGreatが消えていました.理由はわかりませんが,Greatをつけると,学術書というよりも通俗書のような感じがするので,消して正解と思います.
A from Gemini and di Great Volcano.
(Boogie Down / Beenie Man)
世界37の中に富士山が入っているのは嬉しいですね(^_^)。
アマゾンで検索してみました。
http://www.amazon.co.jp/Geomorphological-Landscapes-World-Piotr-Migon/dp/9048130549
内容説明の冒頭の
「Physical landscapes are one of the most fascinating facets of our Planet」を「エキサイト翻訳」してみたら、「物理的な風景は私たちのPlanetの最も魅惑的な一面の1つです。」としてくれました。Physicalはデフォルトでは物理になりますね(^_^;)。
コメントどうもです.そういえば,以前にこの原稿をお送りしたことがありました.
Physicalについては前回のやりとり以来,かなり気になっています.少し後で記事で取り上げるかもしれません.
ところで,「富士山的」という意味で,Fujicalというのはどうでしょうか?
Fujical、いいですね(^_^)。素晴らしいと思います。韻を踏んでいるし、いんではないでしょうか(^_^)。さしあたって高校生への普及啓蒙に励みます(^_^)。