防災ブログ Let's Design with Nature

北風より太陽 ソフトなブログを目指します。

自然科学とマニフェスト

2009年08月01日 | Design with Nature

各党の総選挙マニフェストが公表されました。生活支援と称して幼児教育の無料化であったり、奨学金制度のみなおしであったり、子供手当てであったりと、子供に関するお得感が目立つマニフェストになっています。こっちの水はあ~まいぞ、、と。

さて、雇用も確保するとか手取り年収を100万円を上げるとか、、その財源として無駄遣いを省くとか、、、

しかし、産業の活性化、経済の活性化を促すのは科学技術の発展です。子供の理科離れが叫ばれて随分と久しいのですが、これぽっちも感じません。コンサル業界でも提案だけはしておいて、現場の踏査や専門高度な技術を要するものは外注(アウトソーシング)し、利益だけ確保するという技術の空洞化現象が起きていますが、”現場力”だとか”鍛える”などの言葉が思い浮かばないマニフェストは、勤労を美徳とし手仕事・日本人は起用だということを誇ってきた日本の空洞化を招きかねません。

ミスター半導体と呼ばれる西澤潤一先生は、過去の講演で次のようなことを述べられています。

だいたい下手な教師はただしゃべる、ちょっとましな教師は理解させようとする、優秀な教師は自分からやってみせる、もっとすばらしい教師は心に火をつけるという言葉があります。心に火がついた学生は自分でやります。大学教育というのは、本当は心に火をつけることがいちばん大切です。(西澤潤一『戦略的独創開発』工業調査会、2006年、245-246頁)

ただ、しゃべる、、、、言いえて妙ですね

幼児教育をサービスするのは結構ですが、幼児は社会に対する知的・物的生産を行わないので主役ではありません。社会の主役になる直前の、高校、工専、自然科学系の学部の授業料をもっとやすくして、理科離れを防ぐ方が、産業の活性化につながるのではないでしょうか。

防災の分野では、泥臭い現場の視点に加えて社会科学も視野にいれた学際的な視点も不可欠になってきています。それこそ『骨太』の方針が必要なんですが、、、


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1 コメント

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半分しか賛成できません (phon_bb)
2010-06-30 19:15:34
私の娘は今小学校6年生ですが、理科系の職業にも興味を持っています。

塾に通わさずに、学校の教育内容を理解させ、何とか付いていくだけで、私達夫婦が役割分担し、かかりきりで一人の娘をフォローし、尚且つ添削教材に頼っています。

高校で理科系を選択できる基礎学力と、様々な経験・体験、及び知識、興味の幅を保持するためには、幼児から高校までの教育補助も絶対に必要だと思っています。

無論専門課程の学費が高すぎる問題は、ご指摘の通り存在すると思います。
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