追憶のBEIJING

2005年03月22日 | 随想

今日の昼下がりに浜辺を散歩していると、「BEIJING」と記されているポリタンクをみつけた。

「はるばる大陸から東シナ海を超えて、この島に漂着したのだろうか。」

そんなことをぼんやりと考えていた刹那、
鼻腔の奥底から、北京の匂いが蘇ってくるのを感じた。

満員のトローリーバスの人いきれ。
胡同の飯屋の刀削面の歯ごたえ。
茉莉花茶の喉ごし。
天安門広場の空高く舞う凧。

自宅近くの歩きなれた浜辺を散歩しているはずの僕は、
いつしか遥かなる大陸のあの喧騒の街をさすらっていた。

ああ。
思えばこの僕もまた、漂泊者なのだ。
太陽の熱に焦され、波のうねりに翻弄され、
いつ海の藻屑と消えるか知れない漂泊者なのだ。

十二分に晴れ渡った青空の下で、
胸いっぱいに息を吸い込んで、
僕は新たな匂いを刻みつける。





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手作りの琉球グラス

2005年03月17日 | 日々の出来事
神戸のあのコが結婚するのを、風の噂で聞いたんだ。
お祝いに、手作りの琉球グラスを贈ろうと思うんだ。
形は不恰好だけれど、「おめでとう」の気持ちがたくさんつまったこのグラス。
しあわせになってね。
僕はいつでも、君のしあわせを祈っています。
ほんとうに、ほんとうに、おめでとう。
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竹富島写真日記

2005年03月13日 | 八重山のいきものたち
港から集落へ続く道を歩いてゆくと、牛がのんびりと草を食んでいた。


今では貴重品の陶製のポスト。
左手の植物はオオタニワタリ。シャキシャキした食感がGOOD。


新築の家の屋根。


水牛がまっすぐに僕を見つめている。
とても大きくて、逞しい角。


赤山丘から西集落を眺める。
連なる赤瓦の屋根。



西塘御獄(イリトーオン)。
伝統的なうたきのスタイル。


マーチ御獄(マーチオン)。
太々とした黒木に囲まれた、厳粛とした佇まい。


掃き清められた白砂の道。


見上げるほど大きなパパイヤの木。


パパイヤの実。
ツナとチャンプルーするとおいしいよ。




島バナナ。
早く熟さないかなー。


西桟橋。
思い切り駆け抜けたら、西表まで飛べそうな感じ。


布晒しの浜。
アダンと一緒に。


「安里屋節」、「安里屋ユンタ」でうたわれている伝説の美女クヤマのお墓。
静かに手を合わせる。


新里村遺跡の井戸。
ひんやりとした空気の質感。





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久々の晴れ間

2005年03月06日 | 八重山の風景
今日は久しぶりに、雲の隙間から太陽が顔を覗かせた。
ここ1ヶ月程の間、空には暗々とした雲が垂れ込め、
断続的な雨を繰り返すような天候が続いていたのだ。
たとえ雲に遮られた薄ぼんやりとした太陽の光であっても、
太陽の存在を感じることができるということは嬉しいものだ。

僕は天候によって気分が随分と変わる。
実際このところ精神的にもやもやが続いていたのに、
太陽が顔を覗かせると陽気な気分になってくるのだから単純なものだ。
太陽の恩恵を素直に感じることのできる場所に身を置いている事に、
あらためて感謝した一日であった。
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丑三つ時

2005年03月06日 | 八重山のいきものたち
物の怪どものそぞろめく、丑三つ時。
灯りの笠に佇むは、やもり一匹。

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言の葉

2005年03月03日 | 八重山の風景
風立ちぬ
南の島に
留まりて
紡ぎゆくなり
日々の言の葉









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