東京 新宿 バイク修理 「探求」 ガレージUCGブログ
日々GARAGE-UCGで如何なる修理や探求が行われ、どんなガレージライフを過ごしているのだろうか?
 



バイクレースの世界では今週末は鈴鹿8耐が行われていて、またガレージスタッフでもあり元?全日本ライダーでもあるYHG氏は筑波サーキットにてCBRカップ出場の為お休みでした。

そんな最中、そして、うだるような暑さが続く中、日々黙々と作業&探求を続けており、ちょうど時期的には全日本レースメカ業務は中休みなので、ガレージ業務に全身全霊を傾ける時期なのです。
多くの作業依頼を頂きまして、本当にありがとうございます、またすぐに作業請け負えずお待たせしている方、申し訳ございません。
修理作業の一つ一つが試行錯誤が必要であったり、地道な手作業が多く、またその一つ一つに納得出来るだけの結果を求めたいので、現在抱えている作業も含めて、充分な時間を下さい。

修理には大きく分けると二種類あって、消耗品を交換するだけで結果が得られる作業と、トライ&エラーを重ねて修理を行わなければ故障原因が掴み難い事例があるのです。日頃しっかりとメンテナンスを行っていれば壊れなかった可能性がある車輛も、ひたすら動かし続けて、突然壊れたから、すぐに修理して欲しいと言われても、すぐそれに応えられるだけのキャパシティーはありません。どうしても依頼通りの順番で手を動かすしか無いのです。予約制とさせていただいているのもそんな理由なので、状況御察し下さい。

では、本日の本題に入ろう。



街中では見かける事が無い非常にレアなホンダ=CBX125F
精密機械的な125cc DOHCエンジンを80年代ホンダ車特有のスタイルで仕上げてあるマシン。
125ccなのにDOHCだなんて、なんて贅沢な仕様なのでしょうか。250cc4気筒マシン等もそうですが、この先、新たに新車で同様のスペックのマシンはほとんど発表されないのではないでしょうか?それくらいに80年代~90年代のマシンは豪華絢爛、コストが掛けられてます。

また今回の話しの主役であるCBX125Fも見方を変えれば、それ以前の70年代バイクを探す方が簡単かもしれない、それ程に見かける事は少ない。

驚く事なかれ、このバイクのオーナーは若い女性である。
今回はリアタイヤパンクの為、修理入庫。
装着されているタイヤは2000年製造の物でサイドウォールひび割れ&劣化によりタイヤ交換が必要。
ゴム製品であるタイヤは鮮度が命、二輪の命。溝が充分にあるからと安心せず、数年使ったら、交換するのが重要です。
おいしい時期は長く見ても、良いところ1~2年程です。もちろん毎回その期間で交換すべきだとは思いませんが、3~4年も持たせられたら充分と言えるでしょう。
バイクのタイヤはコストが高いので、どうしてもそれなりの交換コストが掛かってしまいますが、安全には変えられません。

そんな余談はさておいて。

どのような経緯で20代の女性がこのバイクに乗る事になったのだろうか?
入庫中にこのマシンに目を向けると、そんな事が気になった。

ちょうどUGA氏が「80年代には良くこのマシンは女性が乗っていたものだ」と回想しつつ私=UCGと会話していたのである。
バイク全盛期のマシン。
RZやVTが溢れ出さんばかりに走っていた時代でもあり、各メーカー共に同一の排気量で選べるマシンは何台も有った頃。

納車時に再び女性オーナーがガレージに来られた際に、どのような経緯でこのバイクに乗られたんですか?
と伺うと、「当時、母が乗ってたんです。」と仰られました。

えええっ~!!
UCG&UGAは大変驚くと同時に何故かとても嬉しい気持ちになったのです。

ガレージUCGに来られるお客様で父上から受け継いだ男性の二世オーナー(父→息子)はこれまでの歴史の中で何人かおりましたが、母→娘という二世オーナーはガレージUCG創業以来約12年間の間で初めての事。

素晴らしい!!

UCGはバイクが大好きです。でも自分の両親共にバイクとは無縁で、むしろ危ないからバイクは止めなさいと言われるような事が多く、それでもバイクを降りる事はどうしても出来ず取り憑かれている。

そう考えてみれば、同性二世代に渡って受け継がれるバイク乗りは本当に数少ない事であるに違いない。
もし統計を取っても非常に少ない割合になるのであろう。

希少なマシン=CBX125F(1985年頃のマシンなので、既に実働28年くらい)は母から娘に引き継がれ現代を元気に走る。
何気に街中で見かけたとしても、そんなバックボーンまでは見抜けない。

大きな歴史を背負ってCBX125Fは日々通勤の足となって活躍する。
もしかすれば、三世代に渡って受け継がれる可能性だって充分にあるであろう。
末永く大切に乗り続けて下さい。

納車時にそんな歴史を聞いて、心がとても暖かい気持ちに満たされた。

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今回のUCGブログも恒例の長い長い話は続きます。久々に原点回帰、キャブレターの話し。

FI=フュエルインジェクション仕様(電子制御)によるオートバイが市場の多くを占めるようになってきた昨今、未だにアナログ制御であるキャブレター仕様のバイクに魅了されるバイク乗りは非常に多い。立ち上げた当初から、UCG自身、キャブレターをしっかり見極められる事がキャブ車の基本であると思ってます。それほどキャブレターは調整一つでも調子が変わる所なのです。

実際にガレージには何十年も前のキャブレターの修理も非常に多く、本当に毎回手を焼く事例が多いのが事実。
一般的にキャブレターオーバーホールが必要だと判断されて、依頼を受ける事が多いのですが、皆様が想像されるオーバーホール=クリーニング=清掃だけでは本来のパフォーマンスを発揮出来ないような状態になっているキャブレターボディーが本当に数多くあります。一概にそれらをどのような判断や区別で一般的なオーバーホールと区別されるのか、きっととても興味ある事だと思われます。ありとあらゆるキャブに関する依頼の場合、まず内外面共にしっかり洗浄し、クリーニングする事から検証は始まります。

もし、ご自身や他のお店でクリーニングやオーバーホールされていたとしても、我々自身の目で確認する為にクリーニングから作業は始まります。
(明らかに新品のキャブレターであったりする場合は除きます。)

大抵の場合、キャブレターの基本構造や原理はどれも似たような物なので、まず始めに一般的に考えられる範疇で清掃や消耗品の交換を行い、実際にエンジンに組み付けて動作させて状態を判断します。ここで問題が解消されれば作業は終わりますが、基本状態=純正のセッティングでも著しく調子がおかしかったり、アフターorバックファイヤーが出たり、回転の落ちが悪かったり、そのような状態をしっかりと見極め、再度キャブレターを外し、実際にどこが悪いのか何度も何度も検証&修理を重ねます。多い時には10~20回も着脱し修正しつつ状態を完璧な方向へ持って行きます。一台の車輛に対して丸一日費やしても終わらない時すらあります。納得出来る状態になって初めて完成に至ります。なのでコストもそれなりには掛かってしまいます。安く修理出来ればそれが一番なのですが、そんなに簡単には修理出来ない事も多く、厳しい予算制限があってしまっては問題がクリア出来ない事もあるのも事実です。

またキャブレター単体だけでも全国各地、時には同業者からも送られてきます。なので、やはり通常の心構えでは解決出来ないような問題が潜んでいる事が非常に多いのも事実。それと同時に、キャブレターが悪いと思い込んでしまい、実際には全く別の問題で調子を崩しているという事も多々あります。



画像は日々の作業上のほんの一例。スズキTS125空冷ハスラー(ミクニ製キャブ)そしてヤマハXV750スペシャル(日立製キャブ)、それらよりもっと古い遥か昔のホンダCB450(ケイヒンキャブレター)のオーバーホール中の画像です。一日に数台分のキャブレターをまとめて作業する事もあります。でも一日で全ての作業が完了する事は実際にはほとんど無く、毎日何度も何度も、組んで外してを繰り返して、試運転も何度も重ねます。

メーカーからの消耗品が販売終了になっている事も多くあり、本当に熾烈を極めます。でも純正仕様のままでしっかり修理して乗りたい気持ちはとても理解出来ます。
そこにはメーカーが開発した結果がぎっしり詰まっているからです。

良く有る依頼は、自分でキャブレターを分解し、オーバーホール&クリーニングしてみたけれど、調子が悪いと言う相談。
やっぱり付け焼き刃ではどうしても本来の調子が出せない事が多く、また車輛的にも比較対照出来るマシンがもう一台ある訳ではなく、本来の調子をいかにしたら発揮出来るか困り果てて連絡が来る場合が非常に多いです。

なので一台一台、本当にベストな状態を探るのに手間も時間も、そしてサービスマニュアルをいくら見ても載っていないようなトラブルシューティングが必要とされるのです。それらの抑えどころは、これまで通算何百基以上も見て来た経験や勘所が本当に調子を左右します。

エンジンがある程度良好だったとしても、またキャブレターをしっかりした状態に仕上げたとしても、今度はエンジンに取り付けた後のセッティングや調整で如何なるようにも調子を左右させます。一体どこがベストな状態なのかを探る事は本当に難しい事なのです。

一台の作業に対して、何十回ものキャブレターの着脱や分解、修正が求められる事も多く、同時に古い車輛は、ポイント点火だったり、カムチェーンの調整が手動式だったりと同時にチェックしなければいけない箇所も多々あるからこそ、トータルで見直す必要も発生します。

今回の話しは主にキャブレターをクローズアップした話しではありますが、それ以前に大前提としてはエンジン(主にクランク、ピストン周り&燃焼系)がしっかりした状態であってはじめて、キャブレターをしっかり見直す事の重要さが問われてきます。

だから乗り手であるオーナーの方がキャブレターが悪いからキャブレターだけを修理して欲しいと言われても、状態によって、それだけでは完調にはならない事もあり、他の箇所をチェック&修正しなければならない事も多くあるのです。

だからこそ、簡単には直らないし、お手上げだと言われてしまう事も多々あるのではないでしょうか?
はたまた予算制限があまりにも厳しくて完調まで仕上げられないケースだってあります。どうしても壊れてしまった乗り物を直すのにはコストが掛かってしまうものです。
機能部品に関する相談、どんな事でも連絡下さい。100%完璧に直せるか?と問われれば、YESとは率直に答えられません。たまたま今までの依頼には高い確率で上手に修理出来ていただけの事かもしれませんし、はたまた次の依頼は修理不能だと答えるしかないかもしれないからです。

日々のガレージには街中ではほとんど見かけないバイクや外車が入庫している事が多いです。

人気のある旧車や外車は名立たる専門店が多くあるので、そういうお店にはノウハウがたくさんあると思いますし、スムーズに事が進むケースも多くあるでしょう。
ストック部品もたくさんあると思いますので、間違いは無い事と思われます。

しかし、一方でマイナーな車輛だったりすると、どこに相談すれば良いか、迷う事も多いと思います。
あるいは、大カスタムをしてマシンを作成したけれども、どうしても調子が悪くて走らせるのにストレスを抱えている車輛も多いのではないでしょうか?
ガレージは狭い上に、全てが手作業なので、一日に出来る作業はたかが知れてます。なので予約作業のみの対応になります。時に多くの依頼が重なりお待たせする期間が長くなる事も多々ありますが、何をやっても結果が伴わず、行き詰まってしまい、なんとかして良い状態にする必要があるならば、御相談下さい。

時にオーナー様と二人三脚で進めなければどうしても解決出来ないような事もあります。それくらい古い車輛やデーターの少ない車輛の修理もあるのです。

時間は充分に下さい、いつでも最大限の力で探求&協力致します。

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↑祝!横江竜司選手 表彰台にて

久しぶりの更新になってしまいました。日々、ガレージ業務と全日本メカ出張業務へ全力で向き合っている事、お察し下さい。
久々ではありますが、UCGブログ恒例の?長い長~い話が続きます。

本当は語りたい事、新たな修理探求の事、街中ではまず見かける事が無いバイクが絶えず入庫して修理に向き合っている事、数え切れない程に伝えたい事はたくさんあるんです。

日々直接ガレージに依頼をして下さる方々と、レース現場での出張業務を第一に向き合わなければならないので、どうしてもブログの更新が遅くなりがちです。申し訳ありません。

さて、前置きはこのくらいにして、皆さんに大変嬉しい御報告をさせて下さい。

私=UCGが現場でメカニック担当させていただいております「RT森のくまさん佐藤塾」の横江竜司選手が2006年シーズン、2ST250cc(GP250)クラスで前人未到の全勝優勝を飾って以来、全日本ロードレース選手権ST600クラス(マシンYZF-R6)にて7年振りに優勝致しました。(4ST転向後初)


↑優勝のチェッカーを受ける瞬間、ピットウォールに集まる森くま軍団へ向けてガッツポーズ!!を決める横江選手

思い起こせば、スタッフとして加えて頂いたのが、横江選手JSB1000ccクラスYZF-R1時代(2008年)からなので、全日本レースメカとしてRT森のくまさん佐藤塾に加入してから6年の月日が流れました。小学校に入学してから、間もなく卒業という期間が6年であると言う事を考えると、本当に心にグッと込み上げるものがあります。

それ以前は、一人の観客として見ているだけの世界で、あのステージで仕事をしているメカニックの人達が本当に雲の上にいるような存在に思ってました。

特にJSB1000cc時代(YZF-R1 2007~2009)のRT森のくまさんチームはヤマハサテライト(セミワークス)体制だったので、全ての面において国内バイクレースにおいて最高の状態で挑み続けた事は忘れもしません。計り知れない緊張や限られた時間にいつも追われ、その中で完璧な作業を行わなくてはならない世界でした。

時に転倒したり、トラブルに見舞われたマシンをサーキットのピット内で、セッション内に応急修理を行ったり、翌日の出走時間までにフレーム交換やエンジン交換、修理したり、想像を超える本数のタイヤを空気圧や温度管理したり、頻繁なピットイン時の迅速なタイヤ交換、ディメンション変更やサスセッティングをベストを探るため、何度も行い、はたまた炎天下、台風での強風が凄い中での走行、豪雨や激寒、雪がちらつくようなコンディションの中でも行ったりして、テスト&レースを通じ、いかなる状況でも、優勝の2文字を信じてチーム一丸で活動を続けて参りました。

とにかくハードだったJSB時代の経験は、その後のST600になって、より大きな経験となった事は言うまでもありません。

しかし、レースの世界は本当に厳しいもので、どれだけ気持ちの上で強い意志を持ち合わせても、簡単に優勝には手が届きません。全ての条件が究極の条件として折り合わなければ成り立たないという厳しさをいつも現場で痛感しておりました。そして優勝チームの盛大な喜びを横目に見ながら、森くまライダーの横江選手はもちろんのこと、チームスタッフ皆で絶対に優勝してやると言う気持ちを心の中に潜め何度奥歯を噛み締めたでしょうか?

チーム内でメカニックに課せられる役割を充分以上に絶えず考えながらベストなコミュニケーションを図り、いかにしたら、ミスやトラブルが無くなるのか?タイムがもっと詰められるのか、どのようなセッティングや修理、メンテナンスを行えば最適なのか、毎回毎回、何度も何度も、それはまるで計算ドリルを何度も反復練習するかの如く練習や実戦を重ねました。

それでもレースの世界には「完璧」と言う言葉は有りません。唯一あるとすれば、優勝と言う結果が出た時のみ許される言葉かもしれません。
あるいは優勝を経験して、振り返って初めてそう思える事かもしれません。


↑出走直前、全ての整備完了! 現場でのマシン整備はT統括とメカUCGの二人で行います。
何度もチェックとセッティングを重ね、安全と最高の結果への気持ちを込めてマシンを横江選手に渡します。



↑雨が降る中、決勝スタート直前のグリッドにて。

レースの現場の右も左もわからないまま全日本メカとしてデビューして以来、気持ち的には、「もう6年も過ぎてたのか!あっという間だった。」と言うのが本音です。
まだまだこの世界には、選手もメカも大御所の方や大ベテランの方、そして勢いに乗った若手が大勢居るからこそ、自分自身もどんな時でも努力や練習を怠る事は出来ないし、しっかり集中しなくてはなりません。一瞬の油断やミスが大きな事故に繋がります。

2013全日本シーズン真っ只中、雨が降りしきる厳しいコンディションの中、九州オートポリスにてのチームの、そして横江選手の優勝は、現場にてメカニックを務める上で正直な所、言葉にならない喜びに満ちております。そして何より、横江選手の闘志溢れるスタイル=ライディング&優勝という偉業から本当に自分自身も元気や勇気をもらいました。



↑RT森のくまさんメンバー優勝記念写真


↑最終ラップ、サインボードに「1」を掲げて最終コーナーを走り抜けて来るのを待ち続ける数十秒の短いようで長~い時間。レースウィークもテスト期間も、灼熱の太陽が照りつけようと雨が降ろうとピットウォールで毎周サインボードが掲げられます。このサインボードはかつて8耐でも使われた由緒正しきサインボードです。でも実は結構重いんですよ。強風時は支えるのが大変なのです。全国のサーキットの中で1分も無い間に周回を重ねる筑波サーキットが一番ボードを出すのは大変です。

ガレージUCGという自分にとっての道場でオートバイをメンテナンス&修理する活動に向き合って10年目になりますが、かつて立ち上げた当初、まさか全日本ロードレース選手権という国内最高峰のレースの現場で、メカニックとして横江選手の優勝を、チームスタッフ皆で喜びを分かち合えたなんて、今でも信じられないくらいの事です。

まさに自分の人生においての財産とも言える経験です。ガレージUCGを立ち上げた当初から、自分自身に課していた「飽くなき探求」という言葉、まだまだレースでもガレージ内でも自分自身の最大課題として続く事は言うまでもありません。

いつ、いかなる状況になろうとも、慌てる事無く冷静に「初心忘るべからず」「飽くなき探求に終わりは無い」「同じ失敗を二度繰り返さない」という事を胸にしっかり刻み込んで、この先も頑張ります。

またサーキットの現場で観戦に来て下さる方から「UCGさんですか?ガレージUCGサイト見てますよ」と声を掛けて下さった事もありました。
あたたかいお言葉を頂ける事、とても嬉しく、また本当に励みになります。
いつも現場では慌ただしい事が多く、あまり多くお話しする時間も無く、ニコニコ笑顔では無い時が多いかもしれませんが、私=UCGは大変嬉しく、とても喜んでおります。お声掛け、ありがとうございます。

さて、話しは変わり、古いバイクも、新型のバイクも、レーサーも街乗りバイクも、もちろんスクーターも、同じ二輪車である事に変わりはありません。
一度走り始めたら最後、バイクとは孤独な乗り物なのである。絶対壊れないと断言出来ない機械を人間が操るのです。だからこそ、少しでも安全性を高めるべくメンテナンスや修理が非常に大切なのである。それでもやはり事故やトラブルを完全に防ぐ事が出来ないのは、やはり転ぶ可能性がある二輪車の宿命です。
だけど、乗って走るとやっぱりバイクは楽しいし、そう簡単には降りる事は出来ません。

また他で断られてしまったり、修理不能で迷宮入りになってしまいそうな案件ほど、修理してやろうじゃないか!というチャレンジ精神がムラムラと湧いてきます。(もちろん出来ない事だって依頼内容や技術的な問題によって多々あります。)

レースの現場でも、ガレージ内でも、実際にトラブルシューティング&修理やメンテナンスをしっかり行う事は頭も身体もとても疲れる事です。時にはなかなか良い結果や、技術面、はたまた予算面等で解決に繋がらず嫌になる時もあります。ですがいつも踏ん張りを効かせ、諦めないで作業に向き合ってます。

2013年の全日本ロードレース選手権はまだ折り返し地点にも来ておりません。次戦(6月30日 日曜日)は都内からも一番近い筑波サーキットで開催されるので、興味ある方は是非一度、足を運んでみて下さい。

古いバイクに乗っているから、通勤やツーリング主体だから、レースはねぇ~興味ないんだよ、なんて意見もあるとは思います。かくいう私もそんな風に考えた時代(20代半ば)がありました。でもそれは大きな誤りだと今は思ってます。本気で真剣に向き合う競技なのです。だからより楽しくなるし、はたまた想像の中だけで考えるレースと言うイメージに確信的&実際的な事はあまり無いのかもしれない。百聞は一見に如かず。

実際に目の前で迫力有る世界を見れば、改めて「バイクってすげぇ~」と考えも変わる可能性もあるでしょう。オートバイという一つの乗り物を通じて、探求心&好奇心を持ちながら、いろんな可能性にチャレンジしてみたいと私は常に考えています。

そしてレース経験の有る方々は、サーキット内での過ごし方は当たり前の習慣になっている事が多いですが、街中をメインにバイクに乗っている方々にレースメカニックとしての観点からいろんな話しをする事が出来たら素晴らしいという気持ちで、このブログに書き記しております。

もちろん横江選手の今回の優勝は2013年レースシーズン中の1ステージの結果であり、最大の目標はシーズンチャンピオンになる事なので、「RT森のくまさん 佐藤塾」スタッフ一丸となって絶えずベストを模索し挑戦を続けます。



いつもRT森のくまさん佐藤塾、そしてガレージUCGを応援して下さる皆様、本当にありがとうございます。
また6月最終週は、全日本レースウィーク(筑波戦)出張業務の為、臨時休業&ガレージに不在の事がありますので、よろしくお願い致します。

(6月28日 金曜日は臨時休業致します。)

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↑とても綺麗に仕上げられたCB250セニア、キャブレターの不調と点火系統の不具合にて入庫。いくつかの問題を抱えた不調だったのでベストな状態に至るまで多くの探求が必要でした。

さて気付けばあっという間に三月になってしまいましたが、ガレージ内では日々修理に勤しんでおります。ようやく暖かくなってきたのでバイクレースシーズンも開幕です。

今年もUCGはメカニックとして全日本ロードレースを「森のくまさん 佐藤塾」チームスタッフとして駆け巡ります。担当はST600クラス出場の#11横江竜司選手です。是非熱い念を送ってください。チーム一丸ベストを尽くします。

レースのことや、作業のことを、もう少し手軽に画像やコメントを作業中にサクッとUP出来ないか最近模索しておりました。このブログをツイッターと上手く連動させながら、もう少し作業報告の回数を増やすべくやってみようと思ってます。まだトライ&エラー状態ですが、お楽しみに~!

またいろいろな作業や相談して見たいことたくさんあると思いますので、そんな時はガレージホットライン(03-5389-0209)にご相談下さい。できる限りわかりやすく詳しく答えるように心掛けてます。もちろん作業も常に万全の体制ですよ~!

日頃街中では見かけない、マニアックなマシンや希少車が不思議と多く入庫してきます。他で断られてしまうような無理難題もたくさん向き合ってます。



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振り返れば、大改装で始まった2012年もあっという間に過ぎてしまいました。
そしてこの年末年始は新たな形で使い始めたガレージ内のまだ出来ていなかった片付けや、ちょっとした事務所の改装を行い新年業務を迎えようとしておりましたが、ガレージの仕事始めである本日、勤務予定だったスタッフ(私=UCGを含めた二名)は風邪で熱に見舞われてしまい出勤することが出来なくなり止む無く本日は臨時休業とさせていただきました。

去年は本当にいろいろな作業を行いました。個人の方からの作業依頼だけでなく、同業他社からも各部品や車体の修理依頼を受け、少しづつではありますがいろいろなバイク修理技術を模索し、以前にも増して修理できる可能性は大きく広がってます。


現在も風邪を引いた状態で床に伏せた状態のままではありますが、しっかり体調を回復させてまたガレージ業務に専念したいと思っております。
もし本日ご連絡&ご相談頂いた方おりましたら、本当に申し訳ございません。

さぁ、今年も頑張るぞ~!

まだまだ終わりのない修理&メンテナンスの世界ではありますが、レース活動も含めてより盛り沢山なガレージUCGにして参りたいと思っております。
本年もよろしくお願い致します。

ガレージUCG

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今週末に開催されるMFJ-GP 鈴鹿サーキットに昨日よりUCG&スタッフ矢作は出張中です。

ガレージUCGサイト内でも紹介しているので既に知ってる方も多いと思われますが、再度紹介させてください。

レースシーズンが始まってから通常のガレージ業務を両立させつつ本当にあっという間に時間は過ぎゆきました。
レースシーズンを名残惜しむかのように最終戦にUCGは「森のくまさん 佐藤塾 仙台」チーム、エースライダー#62横江 竜司選手 ST600=YZF-R6のメカニックとして参戦してます。





またガレージスタッフでもある矢作 雄馬 選手はJ-GP3クラス BIRレーシングチーム#26にて選手として出場中です。



レースメカニックとしての活動は早いもので五年目、毎年レースシーズンはテストやレース出張でガレージUCG営業時間も変則的になってしまったり、臨時休業を設けさせていただご不便をお掛けしますが、UCG自身、レースという極限の空間で得られる経験は何にも変えられない勉強であるという意識で頑張ってます。

またそういった経験がガレージUCG業務にも日々役立ち成り立っていると確信しております。

今週末まで鈴鹿サーキットにてメカニック&選手として頑張ります。
今週は変則的なガレージ営業時間でご不便をおかけしますが、是非熱い念を送っていただけたら嬉しいです。

古いバイクから最新のマシン、街乗りバイクからレーサーまで困ったことがあったら是非相談してみてください。
ありとあらゆる方向、そして目線で答えを用意してます。

今週の営業時間はガレージUCGサイトTOPページにてご確認下さい。



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何故かヤマハ車のネタばかりが続きますが、実作業では、ありとあらゆるメーカーのマシンを修理しているので、たまたまです。今回は少し前の時期に入庫したFZ750から広がるお話し。

バブル時代の遺産?象徴?とも言える5バルブエンジン、モアパワーに明け暮れていた頃の産物といっても過言ではないマシンかもしれません。
エンジンを開けるに至った状況としては、エンジンオイルが異常に燃えて無くなるという事。

この燃焼室を見れば、大体どのような維持がされていたかはよくわかります。
エンジンオイルはマメに交換されていたのですが、やはりトータルでの走行距離が多く、本来であればもっと前にメンテナンスをしてあげても良かったと言えるでしょう。キャブレターの状態が悪く、いつも若干オーバーフローしていたせいでエンジンオイルが燃えて生成されたカーボンと、ガソリンが必要以上に多く燃えて生成されたカーボンがとてつもなく堆積しています。

予算と実コストの溝を埋めるのがとても大変な作業でした。
腰上オーバーホールとキャブレターを見直すだけでもかなりコストが掛かります。
少しでもコストを下げるために、エンジン内部の部品を細かに計測し、交換すべき消耗品を調べた上でコツコツ組み上げます。

何故これら作業に時間が掛かってしまうのか?
やはりそれは予算によるところが大きいのは否めません。
事前に消耗品を予測し、新品部品を大量に用意して、どんどん部品を交換していけば、納期は確実に早まります。
しかし、使える部品を少しでも多く確保していきながらの作業だと、やはりその分時間が掛かってしまう。

バイク修理の中でも一番時間もコストも掛かるのがエンジン。
もし組み上げた後、問題があれば、またエンジンを下ろして見なおさなければならず、途方も無い苦労を抱えることだってあります。

余談はさておき、かなりの確率でエンジンオーバーホールが必要な場合、キャブレターオーバーホールもセットで行わなければいけないことが多くあります。
何万キロもセットで機能してきた仲間なので、オーバーホールする時もセットで見直す必要がある場合がほとんどです。

キャブがオーバーフローしていたままで、エンジンだけオーバーホールしたとしても、またすぐ燃焼室やポートがカーボンまみれになって、最悪の場合は、さらにそのオーバーフローが進行し、ガソリンでシリンダー&ピストンの油膜を洗い流し、すぐ立て傷だらけになってしまうことすらあるからです。
水冷車の場合、合わせて冷却系統もしっかり見なおさないと走行中に冷却水が吹き出して大変な事になるケースも多々あるので注意が必要です。





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日頃エアクリーナーエレメントを定期的にチェックしている乗り手は非常に少ないのではないだろうか?
車検時に点検しているから大丈夫?本当にそうなのだろうか?




このエレメントの役割もキャブレターと共にエンジンへ及ぼす影響の大きい消耗品である。
ただ単にゴミをろ過するだけでなく、エアクリーナーボックスとセットで、若干の吸気抵抗を発生させられ、負圧キャブレターの作用をより効率的にする。
その事は高回転まで回るスポーツ車のエアクリーナーボックスを外した状態でレーシングしてみれば理解が早い。
負圧キャブレターで直キャブまたはファンネル仕様にすると、妙にゴボついてスムーズにエンジンが吹け上がらなくなる。

吸気の抵抗が若干ではあるが、負圧キャブレターには必要なのである。(もちろんレーシングキャブや強制開閉式キャブは除く)
若干抵抗が必要ではあるが、使いすぎて目詰りしてくれば、吸入抵抗が増えすぎて、本来必要な空気がキャブレターに取り込めなくなり、パワーダウン。
点火プラグとエアクリーナーエレメントの交換をサボっていると、最終的には始動困難になる。

大体、その頃には、プラグは黒くくすぶっている。
始動性が悪くなってきた時は振り返ってみていただきたい。
それ相当の距離、点火プラグもエアクリーナーエレメントも使用し続けてきたのではないだろうか?
そんな時はセットで交換することを進めます。
エレメントを外したついでに、必ずエアクリーナーボックス内部も清掃することをお忘れなく。
もう一つ追加するとすれば、始動性が悪い=セルを多く回す。つまりバッテリー&セルモーターを酷使していることも忘れてはならない。
ここまでが始動性が悪くなってしまった状態で提案する第一弾メニュー。

もしこれらの作業を行なっても、症状が改善しなければ、次のステップはキャブレターオーバーホール。
そこで初めてエンジンの状態がしっかり把握できる。
どれもが欠かせない重要な役割を持っている部品たちなので、それなりの距離を走ってきたマシンの場合、ピンポイントな部品交換だけでは症状が改善しない場合が多い。だから定期的なメンテナンスや消耗品の交換が必要なのである。
一度にドカーンとコストが掛かるか?コツコツとコストが掛かるか?

毎日通勤や仕事で使うマシンであればあるほど、コツコツとメンテナンスしておいた方が、結果としてマシンの稼働時間も長くなり、コストも節約できる事が多い。
反対に乗りっぱなしで不動になってしまった車両は、ドカーンと来る事が大半である。ああ~おそろしい~

↓新品時の色と、酷使して黒ずんだ状態を比較していただきたい。内部を覗いてピンク色感が残っていればまだ大丈夫。残念ながらこれはアウト!
著しく始動性も悪くなってました。合わせてプラグも交換です。




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もうこのブログではお馴染みになってしまったであろう、パイロットスクリューの詰まり除去作業。
これまでで通算何十基も行なってきているが、未だに毎回作業前は気が重くなる。

精密な作業が要求され手先も目も非常に疲れるのである。
この部分が詰まったままだと、キャブレター内部=スロー系統が塞がったままなので当然アイドリングはままならない。
ひどい状態のものになると、詰まったまま他の領域をリセッティングして走らせていたりして、とても公道で扱える乗り物にはならなくなってしまうので非常に危険でもある。

ミクニ製のキャブレターで発生率は非常に高い気もするが、先端のテーパーで流量を決める構造になっているキャブレターはとにかく注意が必要である。
こうなってしまっているのは100%人為的な破損である。
作業した本人は軽い力で閉めたつもりでも破損している以上それはオーバートルク。
自分の気持ちと、ネジの気持ちは全く別物であるのが悲しい事実。
中古で安くてに入れてこうなっていると前オーナーかそれ以前のオーナーがやってしまった分、責めようのない、やり場のない悲しみに暮れてしまう。

代替キャブレターの持ち合わせがなく、現在手元にあるキャブレターをどうしても直さなくてはいけない場合、ダメ元で相談して下さい。
重要なのは、詰まった部分を押し出してやろうと、必要以上に叩きこまない事。ドリルで大穴を開けないこと。
つつき味噌にしてしまってからではいよいよ修理不能になりますので、気づいたらそのまま送って下さい。
数多く修理しているので、さらに無理にいじられてしまったかどうかは見れば一目瞭然です。

修理不能な場合は、送料をご負担いただいてオーナーへ返品となります。工賃は不要です。
この作業はダメ元で、成功報酬制にてお引受けします。合わせてパイロットスクリューも新品を必要個数分用意いたします。

キャブレターメーカーでも、多くのショップへ問い合わせても断られてしまうケースがほとんどだと思います。
まずは状態を見せてください。良い結果が出る場合があります。そのような修理作業なので、100%成功するとは、言い切れません。
とても特殊な作業ですが、依頼がある限り頑張ります。



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以前に依頼があったオーバーホール作業。
これまた日立製キャブレターのオーバーホールです。
普段から沢山のキャブレターの修理を行なっているのですが、その全てをこのブログで紹介している訳ではなく、何故か?マニアックなキャブレターばかりクローズアップされるのはUCGの勝手な判断に過ぎない。

もしUCGは日立製キャブレターが好きなのか?と問われれば、答えは「NO」
やっぱり部品の供給事情が悪いので、好きとは言えません。
しかしトラブルに見舞われている以上、直したい。

「このキャブもまた実に直したくなるキャブである。」


XJ750Eも現代の公道ではほとんど目にすることのない希少なマシン。
作業前の状態は、なんとかかろうじて走れた状態で、いつ止まってもおかしくない程でした。しばらく不動状態だったこともあり、内部の劣化状態や汚れ、そして吹き返しで黒ずんでいるが気になります。常時なんらかの形でオーバーフローしていたことが読み取れます。またフロート左右の浮きが経年劣化によって、歪んでしまっているのが目視により確認できる。これらももちろん必要に応じて、交換または修正しなくてはならない。
作業前のアイドリングも苦しい状態で、本来の滑らかなフィーリングが全くありません。
キャブレターオーバーホール後の画像を撮影し忘れたが、組み付けての結果は良好。


上記画像はまだ部品をばらして外しただけの状態。これらの汚れが、これまでどんな状態であったかの大きな判断材料になる。しっかり状態や状況を確認して個々の部品を清掃。

見た目が問題なくて、いつも快調に走っているように感じられても、一万キロ、二万キロと走行すれば、必ずキャブレター内部は劣化し、本来の性能を発揮できなくなる。大抵の場合燃費も悪化し、セッティング的にも濃くなってしまうことが多いので、必ず定期的にオーバーホール作業が必要になることをキャブ車に乗られている方は忘れてはいけない。そして間違えてはいけないことは、長く乗り続けてプラグが濃くくすぶっているからと、ジェット類を小さな物に変更してリセッティングしないこと。エンジンがぶっ壊れます。通常の場合、キャブレターのセッティングが標準セッティングよりも薄くなることは、まずほとんどない。

重要なのは、どれだけ調子が良かったとしても、乗っていくうちに必ず徐々に車体全部の箇所で劣化や摩耗が始まっていくということである。

長く乗ってプラグがカブリ気味だったり、排ガスがガソリン臭くて目にしみるようになってきた場合、キャブレター自身の前提をしっかりと見なおすことが必須です。その上で、リセッティングを行い、味付けを見直せばばっちりOK。

XJ750シリーズ、快調な時の滑らかなレスポンスと、ヒュードロドロ~という回転サウンドがなんとも言えない。

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