エメラルドの瑕疵

旧 『楽母の人見知り日記』です。 最近、ご朱印集めがマイブーム

クラリネット症候群

2019-12-26 16:33:51 | 
乾くるみ 著  徳間文庫   2018年 12月20日 14刷

乾くるみの作品で、初めて読んだのが《イニシエーション・ラブ》だった。
あまりの衝撃に、読み終えた直後にもう一度読み返したほど(笑)
見事に騙されて、どこで騙されたのかもさっぱりわからなかった。

その後、数冊読んだけれど、やっぱりどんでん返しの切れ味が素晴らしい作家だと思っている。
だいたい、乾くるみなんていうペンネームからして騙される。 この名で男性作家なのだから(笑)

本屋をパトロール中、久しぶりに乾作品を手に取った。
クラリネット症候群だけれど、2作品入っていて1作目はマリオネット症候群。
マリオネット・・・のカップリングがクラリネット・・・らしい(笑)

マリオネット症候群も面白かったけれど、クラリネット症候群もなかなかのものだった。
ひょんなことから、パパ(のような存在)の大事にしているクラリネットを壊してしまった。

それが、あの童謡?にもあるクラリネットを壊しちゃった・・・に繋がって行って・・・・

ドとレとミとファとソとラとシの音が~出ない♪ なのだ(笑)
いや、なんのこっちゃ、だと思うけれど、小説ではクラリネットを壊された途端、それを吹いていた少年(高校生)の耳に、《どれみふぁそらしど》が聞こえなくなってしまうのだ。
だから、

「とにかく の二人も、自由にさせとくと、またはな がこんが がるか 、手元に確保 といたほうがいいよって言って___結果的に、ユーたちのほうが優秀だった たいね、か よりも」

というような穴ぼこだらけの会話が続くのだ。

「とにかくの二人も、自由にさせとくと、またはながこんががるか、手元に確保といたほうがいいよって言って____結果的に、ユーたちのほうが優秀だったたいね、かよりも」

という具合に、自分でどれみふぁそらしど、に相当する文字を当てはめて読み進めねばならない(笑) これが結構めんどくさい(笑)
かといって当てはめずに読むと、時々まったく意味不明てなことが起こるから必死で、、どれみふぁそらしどを入れ込まなければならない。

このストレス。 でも、最後まで読み進めた時にはある種達成感に包まれたりするのだ。 お暇な人にはお勧め。

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