風通庵-直言

ヨモヤマ話

B型肝炎と同じ構図と言うけれど

2011-08-03 09:26:40 | Weblog
 B型肝炎と同じ構図と言うけれど、菅さん、同じでどこが悪い? 

 やらせ、やらせと言うけれど、それも段取りの一種ではないか。

 例えば、テレビでよく見る、街頭での通行人からの意見を聞くのに、突然横からマイクが出てきて、咄嗟にあんなにまとまった意見が出てくるだろうか? だから、構成上の目的にあった意見を時間内に述べてもらうことも必要になってくる。すなわち「やらせ」である。
 やらせ、やらせと言うけれど、それは段取りの一種である。

 わが在職中、双方の利害が対立するような会議のさい、事前にトップ同士で意見の交換をして落とし所を決めておくケースが多かったが、こんな会議の進め方に対し代表者は、「いきなり地方(じかた)と立方(たちかた)が舞台に上がってうまく合うか?」と言っていた。その段取りをするのが事務方の役目と言った。
 民主党の言う政治主導、その欠陥は事務方無視のこんなところにもある。

 この「段取り」がよく言われる「根回し」でないのか。

 電力会社にしてみれば、原発反対によって企業目的が達成できなくなる事態を慮っての、いわば窮余の策と言えないか。それが「やらせ」であろうと何であろうと、だ。企業自体、本来の企業活動に支障をきたすような事態を、手をこまねいて見ているだろうか。ただ、菅さんの、アナーキズム的思想からすると、大企業は悪で、労働者を搾取する、か? チョッと古いが、そんな思想が根底にある。
 放射能汚染ばかりが気になっての「脱原発」。住民運動の本質そのものである。総論ばかり。そんなアナーキーな思想の持ち主が、遅れて政治の世界に登場して、総理の座についたこと自体がわが国の不幸である。

 例の阪神淡路大震災のとき、火災が発生したが、火が危険と言う意見はどこからもなかった。火はアプリオリーな存在、その危険性もアプリオリーな存在。それを了としているから。
 ギリシャ神話のプロメテの火、古事記のイザナミ・イザナギ。幸をもたらし不幸をもたらす。幸と不幸は一枚岩。火がなければわれわれ日常生活そのものが成り立たない。したがって無くすわけにはいかない。しかしそのために火事と言うわれわれの日常生活を破壊する危険性がある。その危険性を取り除くか、低下させるために消防の組織があり、「火の用心」と言う心得がわれわれには自然と備わっている。

 現代の神話か、お伽話か、21世紀には、核を常食に、放射能を空気に、とする人間の登場が待たれる。

 

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