エリザベス・ローズ/文 ジェラルド・ローズ/絵
ふしみみさを/訳 岩波書店
わくわく本の中で、この絵本のことが語られているのを見て、
きっとこの絵本のことが好きになるなぁ・・・と
思いました。
そして今日、ようやくこの絵本を手にすることができて、
やっぱり好きだったワ!と、あらためて思ったのでした。
この表紙の色合い、絵の感じ。
つるつるでない紙質。
見返しの何気ないカットと微妙な色合い。
どれも好みです。
どことなくわたしの好きなクレムケの絵の感じにも
似ているかしら?
線画のみのページとカラーのページが交互にあらわれる
ところが、少し時代を感じます。
それもそのはず、原書の初版は1960年なんですよね。
岩波書店のHPによれば、ふしみさんが古書店でであって、
ぞっこんほれこんで訳されたとのことで、
あ~、気づけば、またふしみさんなのです!
お話は・・・おんぼろのボートに乗っているウィンクルさんは
いつもかもめにえさをやっています。
それを見て馬鹿にする、仲間の猟師たち。
みんなは大きな漁船に乗っています。
でもあるときから、ぱったり魚がとれなくなり、猟師たちも
市場のおかみさんたちも、魚屋も市長も、みんなが困って
しまいます。
そんなときに、ウィンクルさんがえさをやっていたかもめに
導かれて、漁場にあたる!
あとはお約束のストーリー展開で、予想通りの結末に
思わずにっこりしてしまいます。
ウィンクルさんてば、ホントいい人。
なんとなく、映画「かもめ食堂」を思い出させる
エサやりの場面や、市場の感じが心地よいです。
中に出てくる猫が、いやに印象的だと思ったら、
このジェラルド・ローズさんは、『猫と悪魔』の絵も
描いていたことがわかりました。
どうりで・・・見覚えが!
いろいろ結びついて、何がどう?と聞かれても
うまく答えられない「好き」が
またひとつ増えてしまいました。
感性に響くっていうか。でも人に「ここがおもしろいのよ」って一言では語れないっていうか。
ところで教えていただきたいことが・・文中の「クレムケの絵」って?どんな絵描きさんですか?
それにしても、絵まで持っていたなんて、すごい。絵もお好きなんですね。フラニーさん。
私も↑(クレムケ)知りたいです。
とても「好き」なものほど、感覚的すぎて、人によさを伝えるのがとても難しくて・・・でも、そういう感覚の部分をまつりかさんに共感していただけて、うれしいです!
クレムケ・・・検索すると、今出ている絵本はないようでした。ヴェルナー・クレムケ。ベルリン生まれ。
わたしが持っているのは、画像の3冊「おはなしグリム」「しかのハインリッヒ」「白い貝のいいつたえ」なのですが、素朴で、かわいらしいのに、どこかユーモアがあるような感じがとても好きなのです。
1967年に、金のりんご賞(プラティスラバのでしょうね)を受賞しているようです。
1917年生まれだそうですから、お元気ならご高齢ですよね。
いじょう、クレムケ講座、でした(笑)
ささいなことでいえば、昔、ジンジャーなんて知らなくて、「しょうが」なんだ!と思ったときの衝撃の大きさ!
わたしもしつこい性格なので、一旦気になりだすと、とことんなところが、また次の出会いを生んでいるのかもしれません(苦笑)
・・・ということで、クレムケについてはこの程度↑しか知らないのですよ~。
絵本の絵しか知りませんが、グラフィックデザイナーさんだったようです。
わたし自身は、絵には全然詳しくなくて、「日のあたる白い壁」を見ては、いつか鑑賞できる日を夢見る人です。
早速読んでいらっしゃるあたりが、すごいですね!
説明のつかない「好き」…私、そんなことばかりなんですよねぇ、絵本って。
この絵本も、出会ってみたくなりました^^
フラニーさんてば、さりげなくお宝ざくざくお持ちなのですね~!
『猫と悪魔』まで!!!
たぶん、『グリム童話』だけは、今でも入手できるのではないかしら。
クレムケさんは、去年ユトレヒトと京都恵文社でダスマガジン(東ドイツ発行の大衆雑誌の名前)の表紙展があって(クロネコをひそませたおしゃれな表紙をずーーーっと描き続けていたのですよ、もう可愛くて、おしゃれ!)、京都には行ったのです~!!ええもう、家族に頼み込んで拝み倒して♪
えっと、クレムケさんの絵本の紹介のページ、URL入れときますので、よろしければ♪
『ウィンクルさんとかもめ』、これはぜひとも読んでみたくなりました♪
わたしはかなり思い~こんだ~ら~・・・の猪突猛進型なので、いつでも機会を狙っているんですよ(笑)
説明がつかないのは、わたしの表現力の乏しさも大きくて・・・もっとよさを伝える文章を書きたいといつも思っています。
新歌さんの簡潔な文章から伝わってくるいろいろな雰囲気が素敵で、いつもすごいなぁと思ってるんですよー。
リンクしていただいて、ありがとうございます。
「おはなしグリム」で検索すると、ちゃんとヒットしますね!間違ったことを書いてしまいました。
まつりかさん、こももさん、読んでくださってるかしら。
そういば、先日の長新太展ナノヨ!でちひろ美術館に行ったとき、ちひろさんの書棚にこの「おはなしグリム」があったような気がします。ちょっぴりうれしかった。
クレムケさんのそんなイベントがあったとは!
もっと早くにくどうさんのサイトを知りたかったです。
好きな絵本は絶版・入手不可になってしまうものも多くて、わたしの趣味はマイナーなのか!?と悩むのですが、こうしてお話できることもあると思うと、うれしいですね。
また一つ賢くなったわ(笑)
でもそんなに手に入らないものだとは・・とても読みたくなりました。
クレムケ情報、おはなしグリムは入手可能のようです。色はないですが、味のある挿絵なんですよ。
くどうさんのリンク先にとんでみてくださいね。
とても丁寧に説明されていますので・・・。
「白い貝のいいつたえ」ちょっとオススメです。