レスティング・プレイス / 安息の地
cast >> Richard Bradford, Richard Brooks, Morgan Freeman, John Lithgow, John Philbin, CCH Pounder, G.D. Spradlin, Frances Sternhagen, M. Emmet Walsh, Brian Tarantina ...
director >>John Korty（100min）《TVM》
"黒人差別" や "ベトナム戦争" の "傷跡" がまだ痛々しいアメリカの世相を切り取った、社会派ドラマ ーーー。
米ＣＫＹテレビが 1951年から制作している "Hallmark Hall of Fame" というシリーズの一作品（← オリジナル放送日は 1986. 4.27）。
ベトナム戦争まっただ中のアメリカ ーーー 1972年、名誉の戦死を遂げた黒人将校ドワイト・ジョンソン中尉の遺体を載せた列車がひた走る・・・。
到着したのはジョージア州の小さな町ロックヴィル。遺族支援士官として亡骸を両親に届ける任務に就いたのは、レアード少佐（ジョン・リスゴー filmography ）。駅で気丈に "息子" を待ち受けていたのは、父ルーサー（モーガン・フリーマン filmography ）と母エイダ（ＣＣＨ・パウンダー filmography ）。すぐさま黒人教会で慎ましい葬儀を終えた後、埋葬のため墓地へ向かう一行。ところが、墓地の白人所有者が「黒人の埋葬は断る！ 州の決まりで白人と一緒に埋葬できないと定められている」と騒ぎ出した。しかし、その場所は私有区画で、ジョンソン夫妻を支援する白人女性ユードラ（フランシス・スターンハーゲン "Two People" "MISERY" ）から正式に買い取ったもので、合法的。「お国のために亡くなった息子は、彼が好きだったこの町（地）に眠る権利がある。なんの問題もないはず」と反論。しかし結局その日は埋葬をあきらめ、遺体を教会へ運び入れ、しばらく置いてもらうことに・・・。
この理不尽なやりとりに憤りを感じたレアードは、任務を遂行するために、両親の希望通りジョンソン中尉の遺体を無事に埋葬するまで、町に滞在することを決意 ーーー。そして故人の軍における "優秀さ" を証明し、"叙勲" させることで事態の収拾を図ろうと、部隊の部下たちに話を聞いて回るのだが、彼らの証言は "あやふや" で、命令でない限りは "証言を拒否" するという者も。彼らが "何かを隠している" と確信したレアードは、ドワイトの戦死の "真相" を突き止めるため奔走するのだが・・・・・。
ハウワー将軍をリチャード・ブラッドフォード（ "THE UNTOUCHABLES" "HOODLUM" ）、ドワイトの部下で唯一の黒人兵ダグラスをリチャード・ブルックス、バイヤーをブライアン・タランティナ（ "DONNIE BRASCO" ）、アースキンをジョン・フィルビン（ "POINT BREAK" ）。地元新聞の編集長で、"真実" を突き止めたら "（差別にとらわれない）公正な記事" を書くとレアードに約束するジェニングスをＧ・Ｄ・スプラドリン（ "THE GODFATHER: PART II" "CAROLINA SKELETONS" ）、レアードが相談を持ちかけるサージをＭ・エメット・ウォルシュ（ filmography ）。
"真実" は私の予想を裏切る、ちょっと意外なものでした ーーー。
冒頭の台詞にも出てくるんですが「1972年」なんて、今からほんの「40年ほど前」のおハナシ。亡くなった人にまでこんな "屈辱" を浴びせるとは・・・悲しみに暮れることすら許されないなんて、考えられません。
ちなみに本作のＪ・リスゴーは震え上がるほど強烈なキャラクターではなく（笑）、故人とその家族のために任務を全うする、とても "実直" な役柄です。ところで、このパッケージ・デザイン、完全にダメ（苦笑）。'86年のＭ・フリーマンは白髪のこんな感じではないし、ＣＣＨ・パウンダー共々、かなり "細くて若い" です。
>> Drama - filmography（ドラマ 映画作品一覧）（M-Z）
>> TVM - filmography（TV movie 作品一覧）
