センチメンタル・アドベンチャー
cast >> Clint Eastwood, Kyle Eastwood, John McIntire, Verna Bloom, Matt Clark, Alexa Kenin, Barry Corbin, Macon McCalman, Linda Hopkins ...
producer / director >>Clint Eastwood(123min)
music >>Steve Dorff
大恐慌時代を背景に、最期に一花咲かせようと "カントリー・シンガー" を目指して旅に出る中年男とその甥っ子を描いた "イーストウッド流" ロード・ムーヴィー。カリフォルニア州のサクラメント、ソノーラ、ネヴァダ州のカーソン・シティ、テネシー州ナッシュヴィルでのロケ撮影。製作・監督・主演はクリント・イーストウッド( filmography )。クランシー・カーライルが自作の小説を脚色、撮影はイーストウッドと縁の深いブルース・サーティース、音楽はスティーヴ・ドーフ(← スティーヴン・ドーフの父)。そして、現在はジャズ・プレイヤーとしても有名なイーストウッドの実子、14歳のカイル・イーストウッド( "GRAN TORINO" "Letters From Iwo Jima" ← 音楽 "The Bridges Of Madison County" ← 出演)が甥役で出演。
"唄" と "酒" をこよなく愛するカントリー・ミュージシャンのレッド・ストーヴァル(C・イーストウッド)は、ナッシュビルで開かれるC&Wの祭典「グランド・オールド・オープリー」のオーディションに誘われる。おんぼろ車に古ギターを積んだレッドは、カリフォルニアから南下し、オクラホマの姉夫婦を訪ねた。姉のエミー(ヴァーナ・ブルーム "High Plains Drifter" )と夫のヴァージル(マット・クラーク "BRUBAKER" "The Outlaw Josey Wales" "Back To The Future Part III" )が、砂塵で大打撃を受けた畑を立て直そうと必死な中、ひょんなことから甥っ子のホイット(K・イーストウッド)が病んだ叔父を目的地まで送り届け、なんとか素面で唄わせようと運転手を買って出た。最初は反対だったエミーも、レッドの世話役として同行させることを承諾。もう一人、ホイットの祖父(ジョン・マッキンタイア "Rooster Cogburn" )も、残り少ない人生を生まれ故郷のテネシーで送りたいと "道連れ" を申し出た。こうして3人は車でナッシュビルを目指すのだが・・・・・。
レッドの古い友人のブルース・シンガーをリンダ・ホプキンス、レッドが金を貸しているアンスプリガーをバリー・コービン( "No Country For Old Men" "In The Valley Of Elah" )。
物語はレッドを尊敬する甥ホイットの視点で綴られ、叔父から世の中を学び、大人になっていく姿を描いているが、そこはイーストウッド、ただのハッピー・エンドでは終わらない。"男の優しさ" のみならず、必ず "辛辣さ" も描かれる。本作でのお相手は実の息子、カイル。深い "親子関係" が垣間見える秀作で、その後のカイルに多大な影響を与えたに違いないと思わせる作品。ちなみに父と目元がよく似てる(笑)。"GRAN TORINO" を思わせる設定もありながら、改めて "時代ごと" に刻んできたイーストウッドの "男の美学" にうっとり(惚)。いい歳の重ね方をする人って、ホントに素敵。ちなみにギターで弾き語りしたり、ピアノを弾くイーストウッドも拝めますが、決して巧くはないけど "味のある" 唄声が哀感たっぷりに響きます・・・。
>> Drama - filmography(ドラマ 映画作品一覧)(A-L)