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memo ∞ 「水素社会」日経新聞 (下)

2013-10-25 | 雑記

 

Techトレンド水素社会(下)水素ステーション整備 燃料費半減、普及の条件

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 「水素タンクが軽いからガソリンスタンドの屋根に載せられる。既存のスタンドを簡単に水素ステーションに変えられる」――。自動車部品製造のサムテック(大阪府柏原市)の阪口善樹社長はこう胸を張る。

アルミ容器に炭素繊維を巻き強度を高めたサムテックの高圧水素タンク
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アルミ容器に炭素繊維を巻き強度を高めたサムテックの高圧水素タンク

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ロケットの技術

 

 水素ステーションは燃料電池車に燃料の水素を充填する。充填時間は満タン(約50立方メートル)で約3分とガソリン車並みに短い。サムテックは米航空宇宙局(NASA)向けにロケットの燃料容器を納入した実績を持つ。圧縮した水素を蓄えるタンクをJX日鉱日石エネルギーと共同開発。アルミ容器に炭素繊維を巻き樹脂で固めて強度を高め、従来の鋼鉄製と比べて約4分の1の700キロに軽量化した。コストも4割減で3000万円以上も建設費を抑えられる。

 水素ステーションは現在、国内に17カ所。政府は2025年度までに1000カ所の建設を目指す。大半はガソリンスタンドを改修し水素も供給する併設型拠点となる。タンクを屋根の上に置くと狭い都心のスタンドでは敷地を有効活用でき改修コストも圧縮できる。

 燃料電池車はトヨタ自動車とホンダが15年に日米欧で市販車を投入する。日本では需要の立ち上がりが遅れるとの見方がある。デロイトトーマツコンサルティング(東京・千代田)の予測では30年の販売が米国で215万台、欧州で180万台に対し日本は30万台にとどまる。

 日本ではインフラの整備が遅れたり、水素燃料の価格が高止まりする可能性があるからだ。ステーションでの水素価格は現在、1立方メートル120円程度で、同じ走行距離ならガソリンの2倍。化学工場などで生産する水素の価格が約50円と高く、圧縮水素の輸送費も上乗せされる。ステーション建設費も5億~6億円程度と、欧州の2倍以上だ。世界的に厳しい安全基準が響く。

 一方、欧米では天然ガスのパイプラインを転用し、気体の水素をステーションにまで届けられるために燃料も安くなる。

 岩谷産業は液化水素を使ってコストを下げる。政府の規制緩和で14年度から市街地のステーションで貯蔵できる見込み。同社は液化水素で国内シェアがほぼ100%と強く、半導体工場などに供給する。ステーションには大型ローリー車で圧縮水素の12倍、つまり約300台を満タンにできる量を一度に運べるために輸送費を抑制できる。

 同社の宮崎淳・常務執行役員は「液化水素は金属を腐食させる。これまで蓄えてきた保管容器や配管の材料などのノウハウを生かせる」と語る。

 

都市ガスで水素

 

 「水素供給では都市ガスを有効利用できる」と、大阪ガスの池田耕一郎エンジニアリング部副課長は言う。今年度中に都市ガスから水素を取り出す高性能の改質装置を実用化する。1時間当たりの生産量は従来の3倍の300立方メートルで、燃料電池車6台に充填できる。ガス改質型装置で世界最高性能だ。水素の輸送が必要なくなる。

 同社は水蒸気とガスを反応させ水素に転換できる触媒の開発で世界に先行。家庭用燃料電池「エネファーム」にも採用した技術を生かす。

 日本では千代田化工建設などが発電用燃料もにらみ大量の水素を海外から調達、輸入基地でのコストを1立方メートル20円程度に下げる計画だ。各社の技術革新で販売価格をガソリン並みの60円に半減できれば、水素社会の主役である燃料電池車の普及に弾みがつく。


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