8月13日(土)晴れ【八月九日】
長崎に爆弾が落とされてより七十一年、一発の原子爆弾によって、静かな人々の営みは一瞬にして、消えてしまいました。核保有国の人々は、この悲劇をみな本当に知っているのでしょうか。
黒木和夫監督の「tomorrow明日」という映画は、まだ脳裡に残っています。爆弾が落とされるまでの、市井の人々の平穏な暮らしを延々と描き、爆弾投下寸前の飛行機の音、たしか、「なんだろうね」というような桃井かおりの表情が、映されていたと思います。それは長崎のほとんどの市井の人々の姿であったろうと思います。
また昨年は吉永小百合さん主演の『母と暮らせば』という映画もありました。これは投下後の長崎の一人の婦人が描かれています。息子さんは、一瞬にして影も形もなく殺されてしまいました。そのような経験をお持ちのお母さんたちが、現実にもきっと多くいらっしゃったでしょう。
自分の身近には、被爆なさった方はいませんが、文字や記録映画などでしか知らないことではありますが、被爆国日本の一人として、核の保有は、世界人類の滅亡に通じていることは認識しているつもりです。毎年の事ですが、世界の平和を祈るばかりです。