ごんごんの  遍路のみちは一歩から 同行三人

リタイア後、近場のウォーキングで健康増進に努めています。年々歳々四国遍路が遠のきます。

車で四国遍路 同行三人2の③

2017-03-06 10:21:01 | 四国遍路 一巡目その2

3日目 2013年11月9(土)晴れ一時曇り

 7時からのバイキング風朝食を摂って7:45宿を出発。

 国道32号から県道37号へ左折し道なりに進むこと10km20分余り、県道279号へ右折するとすぐ三十四番種間寺である。山門もない細長い境内の寺で、早朝の時間帯であったが何組かのお遍路さんがすでに参拝していた。寺名は大師が唐から持ち帰った五穀の種を蒔いたことからついたとの謂われがある。

 

 行程の関係から県道37号のバイパス的な農免道路へ右折し、三十六番青龍寺を目指す。仁淀川に出る手前の狭い県道37号を抜け、仁淀川を越え、さらに県道47号宇佐大橋を渡り遍路宿「三陽荘」を過ぎて右折し、狭い道路を道なりに進むと目指す寺には25分ほどで着く。緑深い石段の参道は、途中に仁王門、行場の滝があり、170段ほどの長い石段を上ると正面に本堂がある。秋の遍路中最も厳しい上りで、特に下山時は膝に負担がある。そういえば高知の札所は津波の経験からか、海岸沿いのお寺はすべて高台の上に佇っている。

 

 逆打ちとなる三十五番清滝寺へは14km25分ばかり。宇佐大橋を渡り右折し県道23号へ出て二つ目の信号を左折、県道39号塚地坂トンネルを抜け、土佐市街地へ進む。高岡神社の交差点を左折し、川沿いを西に進み、再び県道39号へ。一旦国道56号を経た後、高知道取り付け道路・本線の下をくぐり、八丁坂と呼ばれる車遍路の最大の難所を迎える。寺までの最後の500m程はほとんど離合場所がなく対向車がこないことを祈りながらの走行である。行きは良い良い帰りは怖いとはよく言ったもので、下山時は2度対向車に遭遇し、本当に難渋した。

 

 土佐インター近くの「稲月」というお店で昼食の予定であったが、昨日の前倒しがきいているのか昼には早すぎる時間である。須崎の別格五番大善寺へ高知道を進む。須崎中央ICを降りて寺への道は、中途半端なナビに惑わされて、須崎市街の狭い道路を右往左往させられた。寺は本堂が小高い丘の上にあり、大師堂と納経所は道路沿いにある。脚の不自由な人のために簡易式のケーブルカーが設置されている。急勾配の階段は一気には登れない。地元の親子連れも参拝していた。上の境内からは須崎の海がみえる。宿舎のある会館で御朱印と数珠玉をいただく。

 

 須崎西ICから更に無料区間の高知道を四万十中央ICまで一気に車を進める。インターを降りて国道56号を中村方面へ、すぐに道の駅「あぐり窪川」に到着する。昼食の時間である。土曜日の昼時であり、道の駅は賑わっていた。僕らは地元の豚を使った豚の生姜焼きとカツ丼を食した。

 三十七番岩本寺は道の駅から5分ほど国道56号を更に中村方面に進み、四万十町役場方面へ右折すると、役場を過ぎた先にある。四国霊場で唯一、五体のご本尊を安置する寺で、本堂天井画は現代風でモンローの絵もあり有名である。納め札を次回のために購入しておくことにする。また、弘法大師の七不思議が伝わる。それにちなんだ「三度栗」を山門前の和菓子「松鶴堂」で買う。向かいの西辻商店では文旦を併せて土産に買う。上品な甘さである。

 

 時間を見ると午後1時半である。高知最後の札所三十九番で亀の御朱印を白衣にいただくのだが、三十八番からの順周りでは微妙な時間となる。先に三十九番延光寺を参ることにした。いずれにしても中村まで国道56号を南にひた走ることになる。土佐佐賀あたりまでは峠道のアップダウンが続くが、以降は土佐湾を時々望みながらの走行となる。中村駅あたりの市街地を抜け、中村宿毛道路へ左折し、道なりに快調に走行する。宿毛市平田町で旧国道56号へ左折し、しばらく進むと寺への進入道路となる。寺の手前では、中村宿毛道路の延長工事をしていた。65km1時間20分の道のりである。

 境内に入ると梵鐘を背負った赤亀が目に留まる。山号の赤亀山はこれに由来する。また、本堂そばに目洗いの井戸がある。白衣に亀の御朱印をいただく。これで、右に鶴、左に亀の御朱印が並ぶことになった。

 

 時間を見ると午後310分である。足摺岬までは60km余り1時間20分で行くことができる。とりあえず行ってみることにする。来た道を戻る形で中村宿毛道路を駆け抜ける。中村で国道56号を左回りに転回し、四万十川沿いの国道321号を峠道や海沿いの道を土佐清水市までひた走る。清水からは足摺スカイラインを利用したが、到着時間が次第に気になってくる。

 四国最南端の足摺岬観光も兼ねて、週末の三十八番金剛福寺は大勢のお遍路さんが詣で、山門前では団体のお遍路さんが記念写真を撮っていた。この寺は補陀洛の東の門ともされ、観音信仰のいわれがある。最後に一寺を追加したため、ロウソクが不足し購入する。本堂前はこの遍路最大の賑わいである。

 

 高知一国を打ち終えて、足摺岬灯台を見学して帰ることにする。岬の先は怒涛逆巻き、遥か彼方に常世世界がある。

   補陀洛や 波濤遥けし いわし雲

 この遍路初めてのガソリンを充填し、薄明かりの中を帰宅の途に就く。室戸岬の西側の海沿いの道も、しばらく進むとすっかり暗闇となる。途中で道を間違えて中の浜の旧道に迷い込んでしまったが、何とか抜けて土佐清水の国道321号に辿り着く。後は四万十市を抜け、国道56号へ入り高知道へ向かう。高知道の手前の「道の駅窪川」で夕食を摂るつもりであったが、20時前ですでに閉店となっていた。高知道から川之江東JCTで徳島道へ入り、吉野川SAで遅すぎる祖谷そばの夕食をとる。

 さらに車を進め、淡路SAで小休止。明石海峡大橋や対岸の神戸の夜景が綺麗であった。淡路島辺りではさすがに疲労もピークで眠気も催した。最後の一寺は次回にすれば良かったとカミさんにボヤいてみたもののあとの祭りである。何とか安全に自宅まで走り切らなくてはならない。

 一休みして明石海峡大橋を渡り、阪神高速3号線を経由し、西名阪へ。時間はすでに午前1時をまわっている。新名神を経由したほうが早かったかもしれないが、ナビに導かれて自宅に戻ったのは、午前3時になろうとしていた。足摺岬から600km、9時間以上の長丁場であった。無事の帰宅に感謝。合掌。

 3日目(9,456歩) 走行距離 836km

 

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