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市場全体の動向を示す株価指数

日経平均
日経平均株価は株価指数の一つ。一般に使われているのは日経225で東京証券取引所第一部の代表的な銘柄225銘柄を指数化したもの。これは抽出銘柄型で加算平均型の指数。実際の算出は日経からそのG企業のQUICKに委託されている。歴史をたどるとこの指数はそれまで算出していた東証が1970年に算出を停止、日経Gが引き継いでいる。
 直近の日経平均株価 利回り PER
 アメリカのダウ工業株平均も基本的にはこのタイプの指数。ダウ平均の計算方法で株価指数を出してきたもの。なおダウ平均は、NYSE(ニューヨーク証券取引所)の株価動向と思われているが、マイクロソフトやインテルなどNasdaq銘柄が近年加えられたので、米国市場全体の動向の指数一つといえる。これら加算平均型指数(price weigted index)には、値嵩株(ねがさかぶ)の値動きを反映しやすいという特性がある。

東証株価指数TOPIX
日経平均と比較して、TOPIXは全銘柄型で加重平均型。加重は時価総額で付けている。したがってTOPIXの方が「科学的」という言い方もあるが、それほど単純ではない。加重の付けかたは、売買取引金額で付けることが正しいかもしれない。同じような加算平均型と加重平均型の対比が日経ジャスダック指数とジャスダック指数との間でも成り立つ。またS&P500というのも重みを時価総額で付けた加重平均型(market cap weighted index)。この重みをどう付けるかは議論が多い。時価総額では株価のぶれがそのまま比重に反映するという批判がある。
ロイター 国内の株式指数 

なおこの値の長期推移をみることもあるが、企業の再編・上場廃止・新規上場などを考えると、指数の連続性には疑問もある。

日経平均 抽出銘柄型 加算平均型 値嵩株の影響大
TOPIX 全銘柄型 加重平均型 大型株の影響大


インデックス運用の増加
 株価指数(インデックス)が注目されるのは単に株価動向を示しているからだけではない。実はインデックスが注目されるのは、インデックス運用が増えているからである。インデックス運用とは、株価指数と連動するポートフォリオをつくって運用することをさす。これにはインデックス運用を上回る成果をあげることは実はむつかしいという問題もある⇔ 効率的市場仮説。
 インデックスの動きが収益に直結している投資家が増えていることがインデックスへの関心をこれまで以上に高めている。
 またグローバル運用への関心の高まりがグローバル投資の中での日本株の成果の指標として、日本の株価指数への関心を高めるという関係にある。
 
株価収益率 配当利回りなど投資指標
 2008年1月15日終値でみた株価収益率PER(日経平均採用銘柄)は15.18倍に低下(英米並みかそれより少し低い水準)。配当利回り(東証一部平均)は1.72%まで上昇。これらの数値は1月17日終値では14.96倍、1.75%まで変化した。

投資で重視される株価収益率の低下・配当利回りの上昇
 株価収益率(PER)はかなり低くなっている。これは1株あたり利益に対する株価の倍率。予想PERは15倍台(08/01/07)。その後(2012年2月上旬現在 2012年3月期業績予想ベースで20倍超 2013年3月期予想ベースで17倍前後 米国株の13倍、欧州株の10倍程度に比べ割安感はない)歴史的低水準。バブル期には50倍、60倍はざらだった(80超まで増加した。一時13倍に低下していたPERは再び上昇。米国株の13倍 欧州株の10倍程度に比べ割安感が薄れている)。これは株価の割安さを示すが投資が回復しない状況が続いている。利益成長期待が低ければ低PERが正当化される。
 同様に東証1部の平均配当利回りは1.6%。長期金利1.5%前後と逆転している。これも株の割安を示している。
 配当利回りは1株あたり配当を株価で割って求める。配当利回りが長期利回りを上回る銘柄が1070強(08/01/07)。全体の6割強。2008年1月4日には1.62%(08/01/04 2007年11月の1.56%を上回り昨年来の最高)。2012年2月上旬。東証一部上場企業の平均利回り2.4%.配当利回りは3%から4%。
 2012年9月半ば 約2.5%
 2007年11月からは配当利回りが長期金利を上回る逆転現象がしばしば起きている(最初は7/11/12)。なお長期金利は、国債長期物利回りでみているが01年3月から06年2月まではおよそ1.3%.06年3月の量的緩和解除後は1.7%台半ば。1.4-1.5%はデフレ期に近い金利。なお配当利回りは株価の価格変動リスクなどを考慮すると本来は国債長期利回りよりも高くならないとおかしいともいえるが、日本で配当利回りが長期金利を上回るのは逆転現象と意識される。
2011年5月上旬の東証一部の配当利回り全銘柄平均値は2%。

配当性向 配当/純利益
総分配性向 (配当+自社株買い)/純利益


自社株買いの解禁 1994年の商法改正
金庫株の解禁 2001年の商法改正で解禁 2003年の商法改正で取締役会決議で可能に。

株価の割安・割高の判断

株価純資産倍率PBR

株価/1株当たり純資産に対する株価の倍率 理論株価の算定方式の純資産方式と関連

PBRの上下のかい離は株価の決定で非財務情報が影響を増している表れという解釈がある。

 

 

1が解散価値 したがって1を下回ると割安 1を下回るのは市場が過度に悲観的であることを示す。たとえば2011年6月上旬 東証1部では全体の6割が1を下回り、平均PBRがほぼ1割。増益基調でPBRが低い銘柄は下値不安少ない。
 2011年6月6日 東証一部の平均PBR 1倍ちょうど PBRが1倍をしたまわる銘柄が全体の65.4%
 2011年6月13日では1.01倍。アメリカは1.63倍(6月10日)。ドイツが1.44倍(同左)。
 2011年6月末  東証一部の平均PBR 1.05倍 2009年3月末の0.88倍以来の低水準
2011年8月5日 東証一部のPBRは0.99倍 1倍を下回るのは2011年3月15日以来約4ケ月半ぶり 1倍を割っても下げ止まり感がでない
 ちなみに米国は1.52倍 ドイツは1.30倍とのこと。
 2011年8月22日には0.92倍(2009年4月8日の0.92倍以来の低水準 2011年8月:世界同時株安)。
 2012年10月11日 東証一部予想配当利回り(加重平均)2.64%
東証一部PBR 2012年10月15日終値で0.89倍
 東証一部平均の予想配当利回り(加重平均)。2012年11月中旬2.6%。2012年12月下旬約2%へと低下。2013年3月上旬1.9%台。
 高配当株 3%超 4%超 
 予想ROEが高いのに(つまり業績予想がいいのに)、PBRが低い企業は売られ過ぎとされる(嫌われている理由としては、業種の特性として業績のブレが大きい、成熟産業で業績の伸びが期待できない など)。
 なお隠れ負債や隠れ不良債権などがあり純資産が実態より過大なケースもある
株価収益率PER

1株あたり利益に対する株価 資本をどれだけ効率的に使ったか 理論株価の算定方式のマルチプル(倍率)方式と関連 

なお予想利益で計算したものを予想PERと呼ぶ。理論的には予想PERが正しい。

大きいと割高 小さいと割安 株主の期待を示す 類似企業や業種平均と比較することが大事株価収益率PERについては10倍以下を売られすぎとするが、投資家が財務内容や今後の業績に悲観的であるとみることもできる。国際比較して日本株の割高割安も論じる。
業績や財務内容が同程度であれば同業種の平均PERに比べて低いPERのものは割安。高いものは割高ともする。
2011年7月半ば。東証一部の平均PERは15倍台。業種別小売業の平均は約16倍。そこで小売業については10倍近くから下を割安と判断できる(割安で放置されている理由としては、営業地域から判断される今後の成長可能性の低さなど。)。
 理論的には予想利益で計算する。業績予想が上方修正されると低下する。買われすぎているときは数値が過大。低下により買い余地(意欲)がでてくる。
配当利回り 株価に対する1株あたり配当 小さいと割高 大きいと割安 配当金額が固定されているならこの値が重要 2008年ごろから長期金利を上回るようになり2010年5月下旬以降、加重平均で2%を超えるようになった。業績が回復する一方、自社取得に企業は慎重になっている 配当利回りの高さは業績の割に配当に割安感があるといえる。
益回り 株価に対する1株あたり利益 小さいと割高 大きいと割安 配当金額が利益に応じて変化するなど利益還元策がとられ株主が支配するのは利益全体だとすればこの値が重要
ROE 純利益/自己資本 資本をどれだけ効率的に使ったか
DOE 配当総額/自己資本  



逆利回り革命の定着とその世界化 配当利回りと長期金利(国債利回り)との差はイールドスプレッドと呼ぶ
 (予想)配当利回りを国債利回りと比較。配当利回り>国債利回り 逆利回り革命
 株価の成長が早かった時代 配当利回り<国債利回り でも株が買われた。
 1950年代後半から 1960年前後の成長株理論の時代はそうだった(背景:世界で 配当利回り<国債利回りあるいは長期金利)。
 2000-2007年の平均配当利回りは平均1%台
 逆利回り革命 2008年9月のリーマンショック以降 世界的現象(日本では2007年11月以降)
 バブル崩壊後の低成長 企業の成長を見通せない
 企業 家計が過大な負債に圧縮を進める
 国は積極財政策取りにくい
 景気不安など投資家は株式から国債にマネーをシフト 金利は低下
 米国の配当利回り2.3% ドイツが3.4%(2012年9月中旬 ドイツでは2011年5月以降逆転が定着 米国では2012年4月以降逆転)
 日本の利回りは2012年10月2.6% 2013年4月中旬1.7%に低下(長期金利との利回り差 2ポイントから1ポイントに低下)
利回り格差 2012年6月末で1.7%強(6月上旬は一時1.9%・・・2000年以降では最高) 当時の配当利回りは2.5%台 長期国債新発物0.8%台
 REITならなお3%程度。
 企業の配当重視(企業の急成長路線から安定成長路線への移行を反映)
 日本 2006年ごろまで配当利回りは1%前後 2012年9月中旬で2.5%
 個人投資家 短期取引で利益を取りにくくなる 高配当銘柄で長期投資 という投資家増えている。
 高配当株 3%超 4%超
インカムゲインに人々の関心が移動

PERとPBR 個別株についての代表的指数であり、これらを重視するのはファンダメンタル分析だともいえる。一般に株価純資産倍率PBR(1株あたり純資産を株価で割ってもとめる)については1倍以下を売られすぎとするが、それでも買いがでてこないのは、投資家が純資産の内容(財務内容 保有資産の評価について)懸念を抱いているとみることもできる。このほか企業業績の見通しに不安があるときも、積極的な買いは現れにくい。
 PBRは企業の資産価値の面から株価水準の妥当性を測る指標とされ、PBRの1倍は株価下限のメドとされる。利益成長の期待の低さ、利益を生まない資産による資産の水膨れ、などが低PBRを説明できるとのこと。
 日本企業のPBRは2012年5月以降1倍を下回る時期が続いた(2012年9月21日東証一部PBRは約0.9倍)。当時、米欧の企業のPBRは1倍超ないし2倍弱とされた。日本企業の低PBRについては、ROEが低いこととの相関を指摘する意見がある。2011年度の日本企業のROEが5%弱に対して、米欧は10%超程度とされる。
 PBR=PER×ROE=(P/R)×(R/E) ただし以下の表では、PERには時価総額/純利益 を用いている。ROEの低下は自己資本の過剰を示す。・・・増配により自己資本を減らす必要がある。あるいはPBRが低いのは手元資金過剰を示す。手元資金を配当などで投資家に返す必要がある。・・・これはアングロサクソン的あるいは株主資本主義的ロジックで、このロジックが正しいかどうかを検討する必要がある。
 たとえばROEが低いのは、その国が低成長に移行したことの反映なのではないか。手元資金の増加には産業構造の変化あるいは戦略的意図が隠れているのではないか。など

  PBR PER ROE
日本 1.0 15.6 6.4
米国 2.3 14.6 15.8
英国 1.6 10.2 15.7
ドイツ 1.4 11.1 12.6
先進24ケ国 1.8 13.5 13.3


資料:日本経済新聞2012年11月31日(2012年4月現在)

 東証一部PBR平均値。2012年12月衆議院選直後に1倍台回復。2013年1月最終週。1.17倍。米国だと約2倍。
 2013年4月半ば PBRは1.4倍近くまで上昇(過去20年の平均は1.6倍)。米国株は1.8倍。
2013年4月19日 PBR1.1倍 株価収益率は予想ベースで15倍(米国14倍 欧州など10倍前後)日本は期待先行で
 すでに株価上昇(1980年代末60倍超え 2000年前後200倍超え:ユーフォリア高揚感が市場を支配 には遠い?)

 PBRを使った戦略例 低いものを集中投資 バリュー株投資 リターンリバーサル戦略(自律反発 自律反転期待)の側面
           逆張り
           高いものを集中投資 グロース株投資
           順張り
 低PBRの一段安 財務内容悪化(株主資本毀損)懸念 質への逃避現象    

株価キャッシュフロー倍率
 低い銘柄は割安 時価総額を営業キャッシュフロー黒字額で割る 
 主要300社の平均は6倍台で推移(2011年5月 大和証券CapitalMarket調べ)
 M&Aを行う企業 減価償却方法の違い海外企業 等との比較でこの数値が使いやすいとの指摘
 株価は利益をベースにする しかし利益は、減価償却の方法で大きく影響される

財務の健全性の指標
 最高益の連続更新(純利益の最高を連続して更新している)
 連続増収(売上高が連続して伸びている しばしばM&Aによる成長を反映)
 ROE (2011年5月上旬 東証一部全銘柄平均値は7%程度 借入金が多いと高い数値になる 米国では20%近い)
 7%は日本では悪い数値では国際的には2ケタ10%を超える値が常識的。利益を稼ぎ出す力の構造的弱さとも表現される(他方ですでにみたようにPBRの1倍割れは、歴史的にはこれまでにない「知名度の高い日本企業を安く買うチャンス」といえる)。
 (2012年2月上場 日本企業のROEは2012年3月期予想で5%台。米欧企業は15-17%。総資産回転率に大きな違いはないが、財務レバレッジと売上高利益率が低い。利益率は日本企業が2-3%に対して米欧企業は6%程度)
 海外企業のROEが15-20%であるのに、日本企業は5-6%。経験則に過ぎないが「外国人投資家が日本企業に求めるROEの最低ラインとされる8%を超えると、PBRが格段に上がり株価が上昇しやすくなる。」(日本経済新聞2013年4月14日3面)ただし海外のROEに高さが、負債を膨らました結果だったとすれば、どうだろうか。手元資金を、設備投資に向けずに自社株買いばかりに振り向けることも異常だ。
 ではこの8%という数値の根拠は何だろうか。それはどうも株主資本コストを上回った最低水準ということであるようだ。

 2013年度東証一部のROEは8.6%に上昇。これは6年ぶりの高水準(過去最高は2005年度の9.5%)。売上高純利益率は3.71%(過去最高の2007年度10.7%に迫る)。財務レバレッジは2.67倍(2005年度は2.83倍).

理論的に考えるならROEの高い銘柄に投資して、低い銘柄を売却すればよいことになる。しかし実際の投資ではリバウンド効果(一時的に低い銘柄が改善されて株価が上昇する)が働いて、低い銘柄が株価上昇率が大きいことも見られる。こうしたリバウンド効果を狙うなら、一時的に下がっている銘柄に投資することにも合理性がある。

 予想経常利益が増益
 DEレシオが低い(自己資本に対する有利子負債比率 たとえば1倍以下)
 ネットキャッシュが潤沢(時価総額に対するネットキャッシュの倍率)
  ネットキャッシュ=現預金+短期有価証券ー有利子負債

しかしそれでも投資家の買い意欲は低い。
 国際的にも低いPER。あるいは国際的にみて低いPBR。長期国債利回り1.38%(2008/01/17)を大きく上回る配当利回り。
 しかしそれでも業績がよい優良株まで下落がとまらない。売買市場の中心を占める外国人が、日本株への投資比率を下げる決定を行い、流動性の高い優良株から売却されるためだとされている。投資比率の下げの背景には、日本の経済成長率が今後長期間にわたってアジアの新興国に比べ劣後するという冷徹な判断がある。つまり同じ株式投資なら、新興国の株式に資金が流れている。
 投資の流れを決めているのはこうした冷徹な計算だと思われるが、外国人投資に対して警戒的な日本企業の姿勢、持ち合いなどの買収防衛システム、自己資本利益率の低さ(欧米企業が20%程度に対し、10%程度と指摘される)など、これまでも日本的経営の問題点とされてきた点が蒸し返されている。
 また価格変動幅の大きい株式への投資を内外の投資家が減らしている問題もある。国債など株式以外の商品に投資家は資金が移動させている。

 QUICKコンセンサス
 アナリストの予想の平均 3期分:個別銘柄分は有料情報
 発行体格付け

投資主体別売買差額
 売り越しか買い越しか。
 国内機関投資家。
 個人売買。逆張り。材料株中心。信用取引の含み損。
 取引開始前の外国証券経由の売買動向。外国人売買シェア。(為替動向・世界の株価の動向 日本経済の行方 金利動向ー資金コスト 為替動向ー輸出競争力)。日本株の運用比率。ヘッジファンド(短期売買中心)。

注目されるイールドスプレッドの上昇
 イールドスプレッドは予想益回りから長期金利を引いて求める。この数字が2007年初の3%くらいから07年夏に4%近くに上昇している。この数値の大きさは国債の割高、株価の割安を示すとされる。やはりここでも、本来は株式への資金の回復が生じてよいのに、回復の遅れが目立つ。
 これはリスクシナリオ(円高や米国の景気悪化)が懸念されているからで信用不安から国債へ投資が集中している状況が改まらないからだとされている。
 なお 配当利回りと長期金利の差を問題にされることがある(長期金利ー予想配当利回り あるいは 予想配当利回りー長期金利)。近年 配当による株主配分を増やす企業が増える一方、景気の先行き不安から長期金利の低下がみられる。2011年6月末段階では、両者の差は拡大傾向にある。2011年8月末には両者の差は1.4%前後にまで拡大した。予想配当利回りが長期金利より大きいことは株価の割安感を示す(しかし景気の見通しへの不安 減配リスクなどから投資家は株式投資になお慎重である)。
 2011年6月27日 東証一部予想配当利回り(加重平均)2.22% 新発10年物国債利回り1.095%
 このような利回り逆転現象がアメリカでも起きて注目されている。
 2011年8月18日 10年物国債利回り2.06%に低下
17日のS&P500 の配当利回りは2.09% 成長期待の揺らぎを示す
      同様の現象はアメリカでは2008年秋から2009年春にも起きている
逆利回り革命 日本では1998年(Moodysが日本国債の格付けを引き下げた年)に生じた。

 アメリカでは成長期待から配当利回りが一般金利を下回るのが常態化してこれを「利回り革命」と呼んだ。現在の状態は逆利回り革命とでもいうべきもの。日本での利回り逆転現象が、アメリカに波及した形。
 
テクニカル指標  

騰落レシオ わかりやすい心理的な指数 相場全体の方向分析に使う
値上がり銘柄数/値下がり銘柄数 120%以上 買われすぎ(相場過熱の目安 売りサイン) → 反転下落
                70%以下(or 80%) 売られ過ぎ(買いサイン) → 反転上昇(買戻しが入る)
使い方例:70%以下の水準から90%以上への上昇は投資家心理の落ち着き示す
経験則:騰落レシオがピークをつけたあと約1週後から短期的調整がおこりやすい。
経験則:騰落レシオは株価に1-2ケ月先行する傾向がある
なお売られ過ぎ買われ過ぎがしばらく継続して反転する つまり120%や70%は反転が必ず始まる天井ではない。
騰落ベースには 一定期間の銘柄数合計をみるものがある。日経のものは過去25日の合計をみている。
過去25日ベースのもの(一般的にはこちらを使う)は 120% 売りサイン
70% 買いサイン
過去100日ベースのものは 100% 売りサイン
80% 買いサイン とされる。
同様に25日で移動平均線をみる。
中期の傾向は13週あるいは26週の移動平均をみる。
移動平均線の動きが右上がり(上昇トレンド)。右下がり(下落トレンド)
サイコロジカルライン わかりやすい心理的な指数 相場全体と個別銘柄に使う
直近の12営業日のうち終値が前営業日に比べて上昇した日数
            9日以上 75%以上 相場の過熱(売りサインとされるサイコロ9) → 反転下落
            3日連続 75%以上 相場の過熱
            3日以下 25%以下 売られ過ぎ(買いサインとされるサイコロ3) → 反転上昇
個別株でも日経平均でも使う。騰落幅をみない点には問題もあるが、心理的指標として重要。自律反転。使い方の例:騰落レシオ70%割れ+サイコロジカルライン25%割れ⇒相場はテクニカル指標からみて底値圏
下値抵抗線 過去の下値を結んだトレンド線 過去数ヶ月の下値の下限 75日移動平均線の下限 上値のトレンド線も加えて考える 上値と下値のトレンド線が近くなるのを三角もちあい(強弱材料の拮抗を示す)
株価指数の25日移動平均からのかい離率(移動平均かい離率)
日経平均の25日移動平均に対する
5%(あるいは3%あるいは8%)超をめどに過大・過少を議論。5%(3%あるいは8%)を超えて上方かい離だと過熱(利益確定売りが出やすい)。下方かい離率5%を超えて下だと売られすぎ(相場は反発しやすい)。個別銘柄についても市場平均についても使う。日本の個別銘柄では65日移動平均の方が有効とされる。大型株では30%程度 小型株では50%程度が過熱ラインとされる。過熱のレベルについては個別の銘柄について検討する必要がある。
先導株比率
売買高の上位10銘柄の割合(先導株比率)
先導株比率の高まり(物色の偏り 相場全体を一部の銘柄が牽引)
 → 相場の過熱感の高まり 天井の前触れ
 → 相場の手詰まり 先行き不透明

 

オプション取引の売買高 急な値動きへの警戒が高まると増える。先高観:コールの取引増える。先安感:プットの取引増える。プットの建玉をココールの建て玉で割ったものをプットコールレシオ(PCR)。数字が大きいほど市場の弱気を示す。海外勢の投資を反映しているとも。同様に株価指数先物を主として動かすのは、海外勢。ヘッジファンドなどの短期売買と思われ鵜る。先物の売買代金が現物を超えることが起きている。結果として、先物が現物に影響を与える場面が増えているとされる。

同様に値動きが大きくなると「日経平均レバレッジインデックス連動型上場投資投信」(日経レバ)の売買膨らむ(短期の値幅取り狙う個人投資家を集める。株価が下がったところで買いを入れるなど。2015年10月には純資産額が一時8000億規模。2015年の末で純資産額は6000億円規模。2015年6月の2000億規模から急増)。この投信の運用者が日経平均先物を売買している(資産の2倍の先物を保有する 2倍の水準を維持するように日々リバランス)ので、この投信が先物全体の動きに影響を与えているとの指摘がある。日々の売買代金(1日2500億超える 活発:2000億未満・・・低調 2016/03)、純資産額などで見る。

また相場と逆の動きをするものをインバース型という。そしてその動きを倍にしたものはDインバースである。なお市場が今後の株価の振幅をどう見ているかを示すのがボラテリテイ指数(VIX or VI)である。オプションの取引価格から算定されており、今後1ケ月の予想変動率を示しており、市場の警戒感が高まると上昇する。低いときは20台あるいは以下。高まると40或いは70といった数字になる。こうした恐怖指数と連動するETFもある。

同様に信用取引売りが増える。信用取引売り残の増加。あるいは信用取引を通じた売り越しの増加。逆日歩がついた銘柄数の増加。

上値と下値のトレンド線が徐徐に近くなる「三角もちあい」経験則では持ち合いが崩れると、相場は大きく動きやすい


相場の流動性
1日の売買代金2兆円(東証一部)を上回るか下回るか。
2013年1ー3月 東証1部1日あたり売買代金2兆4000億円 過去2度のバブル時(1987-1989 and 1999-2000)上回る

参考 理論株価
理論株価に比べて市場株価が極端に低い場合も、買い場。理論株価の導出方法については企業価値評価valuationについてを参照。 

 最後に相場心理が悪化している状態では損きりのための売りがでてくることを
確認しておこう。かつてはこれは信用取引の買い残の売りにより清算だったが、
今日ではそれが先物市場との間のいわゆる裁定解消売り(先物売り現物買いという裁定取引→これを先物買い・現物売りとして解消)という形をとる。

Written by Hiroshi Fukumitsu. You may not copy, reproduce or post without obtaining the prior consent of the author.
originally appeared in April 1, 2008
correctd and repostd in Sept.11, 2011, May 3, 2013 and May 14, 2017
 証券市場論 



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