Entrance for Studies in Finance

シンガポール証券市場について

シンガポール取引所SGX Singapore Exchange Limited
 overview of SGX
1999年12月1日にSESとSIMEXが合併して発足
 2000年11月23日にはSGX株をSGXに上場(アジアで取引所株を上場した最初のケース)
 主な指数にMSCI Singapore Free Index, Strait Times Index

ST指数に含まれる企業群

 シンガポールの最大手銀行:DBS銀行
 OCBC シンガポールの3大銀行の一つ オーバーシーズチャイニーズ銀行(華僑銀行 前身は華商銀行1912年設立 1932年に福建省系3行が合併してOCBC設立シンガポールの銀行として3位 2008年末の総資産は1814億シンガポールドル)
 GLP 日本と中国の27都市で大型物流施設運営
 海運のネプチューン・オリエント・ラインズ
 不動産大手 キャピタルランド 東南アジア最大之不動産会社 資産の3割が中国(うち10%程度が住宅) 4割はシンガポール
(キャピタルランドが中国に6400億円以上投資 2010年1月 香港の不動産会社オリエントオーバーシーズデベロップメントを22億米ドルで買収 キャアピタルランドの中国資産割合は28%から36%に上昇 なお教育大手ラッフルズエデュケーションが北京郊外で学園都市を拡張中)
 商業施設開発 キャピタルモール・アジア
 大手農産物商社 オラム・インターナショナル

SGXによるASX買収は挫折(2011年4月)
 2010年から2011年にかけてオーストラリア取引所ASXの買収を進めようとしたが(2010年10月に友好的TOBにより2011年中の完全統合目指す 買収総額84億豪州ドル:7300億円 上場時価総額で世界トップ10に入る)2011年4月になってオーストラリア政府が国益にならないと反対して挫折した。取締役数を同数にする, オーストラリアの金融規制を尊重する など対等色を演出 してきたが。オーストラリアのスワン副首相兼財務相が「国益に反するという深刻な懸念がある」と表明(2011年4月4日)4月8日 スワン氏は正式に合併を拒否する声明を発表した
 オーストラリアはこれまでは外資の買収に寛容。→同国政府の判断はこれまでの外資政策とは異なりアジア証券取引所の再編に冷や水
 欧米では2007年にユーロネクストとNYSEが統合
 なお2011年2月にはNYSEユーロネクストはさらにドイツ取引所との合併を決めている
 
SGX/ASX NZX the age com Oct.26, 2010 SGXとASXの連携がNZXにとって脅威になったことをつたえている
 2011年4月7日財務相が認めないとの判断示したとしている
Australia confirms rejection of SGX/Asx deal FT April 8, 2011
the rejection was a wrong decision CNBC April 8, 2011
NZX SGX
 午前9時から午後5時まで取引
SGXにおける日経平均取引についての解説
 2011年3月から株式取引部門の昼休み(0時半から1時間半)廃止 
 SGX傘下にシンガポール商品取引所(SICOM: Singapore Commodities Exchange Limited)がある
2008年6月にSGXはSICOMを完全子会社にしている(2008年2月に買収の報道あり)。
2010年8月 新たな商品取引所SMXが開業(31日に取り引き開始)

シンガポールについて
 人口約480万人(2009)  450万人(2007年) うち100万は永久権 労働ビザをもつ外国人
一人あたりGDP3万8000ドル(2008年 日本と同水準 2010年では43117ドル 日本は
42,820ドル)

 中心街 オーチャードロード
 2割強の世帯が100万米ドル以上の資産(住宅を含む)をもつ(2007 英バークレーズ調査)
    1位 香港 26.4%
    2位 シンガポール 23.3%
    3位 スイス 22.3 
 15%の世帯が少なくとも100万米ドルの投資可能資産(住宅をのぞく)をもつ(2010 BSCG)
    2位のスイスは9%

チャンギ空港[2010年]の年間利用者4000万人突破
格安航空 タイガー航空(シンガポール航空傘下)も有名。
アジア系企業ガビジネスの拠点にシンガポールに進出
 
隣国にマレーシアとインドネシア
 人口2700万人のマレーシア(2010年一人当たりGDP 8423㌦ 2010年の経済成長率は7.2% 通貨はリンギ)とは地続き。
 人口2億3000万人(人口規模は世界4位)のインドネシア(同前3015ドル 2010年の経済成長率は6.1% 2011年の予想成長率は6.5% 通貨はリピア)とは海を挟んで隣国。 




20092010
一人当たり名目GDP36,112$43,117$
実質経済成長率-0.8%14.5%
消費物価上昇率0.6%2.8%
失業率3.0%2.2%

2009年のマイナス成長から2010年は急回復。過去最高の成長率に。
金融危機後の世界経済の牽引役アジアの中心に。
2010年の一人あたりは日本を抜いて再びアジア首位。その経済成長の高さから経済モデルとしても注目されている。
 
2010年だとGDPに対する輸出額の比率約210% (ちなみにマレーシア96% インドネシア25%)
 2007年だと231%(日本は18%)
   グローバルな景気動向の影響受けやすい 輸出が経済成長のエンジン
 アジアのなかでは香港についでGDPに占める欧米向け輸出比率が高い
 2010年の経済成長率は14%
2010年の輸出額前年比23%増 1735億9900万シンガポールドル(約11兆1100億円)
中国香港向け合計が全体の2割超え最大 EU向けが16%
 2011年1-3月 実質GDP 前年同期比8.5%増 前期比年率23.5%増
 同国経済に占める金融の比率高い 

リーシェンロン首相 外務省
2007年7月 消費税率を2%上げ7%に
2007年課税分から法人税率を2%引き下げ18%
   所得税は最高税率20% 相続税もない
2008年1月から外国人雇用規制の緩和へ
2009年までに日中印韓とFTA網完成
 2010年1月 セントーサ島に大型総合リゾート施設が開業(最終完成は2011年 ユニバーサルスタジオ カジノ 世界最大の水族館など) 大型リゾート施設開業・景気拡大による出張者増大で来訪者が7月まで連続拡大 7月には月間100万超え
2010年8月 新たな商品取引所SMXが開業(31日に取り引き開始)

シンガポールドル 対米ドル 緩やかに上昇
シンガポール国債 S&Pが非欧米非資源国で唯一トリプルを与えている
MAS:Monetary Authority of Singapore 金融通貨庁 為替相場を操縦 自国通貨の対バスケット通貨相場を管理している
水自給率引き上げ(現在の4割から今後50年で8割に高める)が課題

注目されるシンガポールの政府系ファンド
テマセクHD 運用資産規模1860億シンガポールドル(2010年3月末現在 11兆6900億円 前年同期比43%増加)1974年設立           なお1080億シンガポールドル(2007年3月末)に比べ急増
        2011年3月末の運用資産残高は約13兆円 ホー・チンCEO)
        財務省出資 シンガポール航空の持ち分比率は57%(2008年2月)
シンガポール政府投資公社(GIC) 1981年設立 中央銀行にあたる金融通貨庁MASから外貨準備を預かり運用 運用資産規模3000億シンガポールドル以上 中国広州市で大規模な不動産開発開始(2010年秋)
GICリアルエステート シンガポール政府の外貨準備金を運用する投資公社の不動産投資部門 投資公社の運用資産規模は10兆円とも(2007年 そのあと2008年3月から2009年3月では運用資産を2割超減らす それでも100億米ドルを超える)
2007年3月 福岡のホークスタウンを買収
2008年初めて年次報告書を公表
政府系不動産会社アセンダス(2008年に日本法人設立 年5.5%以上の利回り目指す) 運用資産規模88億シンガポールドル(2008年 約6000億円) 工業団地・商業施設など対象は10ケ国

originally appeared in May 6, 2011
corrected and reposted in Sept.25, 2011

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