こんにちは。高溝です。
爪のコラムも4回目になりました。
出来れば1回目から続けて読んでくださいね。
カテゴリーの「コラム・・・」のところを見てみてください。
どうして抗がん剤で爪に障害が起きるのか、どうなってしまうのか・・・その辺は、1回目から3回目でお話してきました。
では、どうやってそれを予防するのでしょうか・・・
8月に発売された、「がん患者に対するアピアランスケアの手引き」にも書かれています。
特に、タキサン系薬剤の使用の際に爪障害が起きやすいようです。
それを予防するには・・・やはり・・・冷却手袋の使用が良いようです。
パクリタキセルよりもドセタキセルのほうが爪変化の報告は多いそうです。
私も、日ごろ患者さんと接していて、ドセタキセルの方が、ひどい爪障害を起こしている方が多いと思います。
2005年に行われた調査では、片方の手にフローズングローブ(FG)、反対の手はなにもせず・・・ドセタキセルを使用した場合で臨床試験が実施されたそうです。
その結果・・・爪障害の発現率は、FGの手の方は、11%、何もしない方は51%だったそうです。
爪甲剥離の発現率にいたっては、FGの方は0%で何もしない方は22%と、冷却の効果はあきらかです。
爪甲剥離とは・・・コラム3回目を参考にしてください
また、皮膚障害の発現率もかなり低下しているようです。
またこれは足の爪にも言えることで、フローズンソックスの使用で爪障害の発生率は0%、何もしない方は21%だったそうです。
このように、各部位を冷却することで血管を収縮させ一時的に血流を低下させることで、殺細胞性抗がん剤による毒性の発現率や重症度を低下させることができるのです。
ただ、この実験でも、冷却温度や動作の抑制に対する不満を訴え、途中で離脱する人もいたそうです。
かなり冷たいのでそれを我慢できるのか・・・あとは抗がん剤点滴の前から冷やさないといけないので、かなりの時間何も出来ない状態になります。
それを頑張れるか・・・
先日のお客様も4回の抗がん剤を終え、確認したところ、爪はきれいな状態のまま
回りは本を読んだりいろいろしているけど、何も出来ずに頑張ったと・・・
頑張れる方は、是非やってみてください。
あとは、このフローズングローブやフローズンソックスを常備している病院はまだ少なく、患者さん本人が、ご自身で保冷材などを持っていき冷やしているというようなことも多いようですね。
ただ、以前は、私がこのように患者さんにアドバイスすると、病院で、看護師さんに「エビデンスがないから・・・」とか「うちではやっていません」とか・・・
冷却に反対の意見を言うところも多かったです。
「その情報をどこで聞いてきたのですか?」とか、どんな説明をしているのですか?と病院から私のところに電話がかかってきたことも・・・
でも、このアピアランスケアの手引きで、はっきりと冷却手袋を考慮しても良いということが書かれていますから、今後ははっきりと言えるので良かったですね。
あとは、最近、小林麻央さんのブログで話題になっていましたが、圧迫するという方法
例えば足だったら、弾性ストッキングをはく、手には手術用のぴっちりとした手袋をする・・・
血流を低下させるという意味では、同じことなのかもしれません。
ただこれに関しては、はっきりと、効果が出るかどうかは、わかりませんよ。
まとめ
タキサン系の抗がん剤(特にドセタキセル)を使用する場合には、手や足を冷却することで、爪障害や皮膚障害を軽減することが出来る!
病院にフローズングローブの用意があるのかどうか、一度問い合わせをしてみるといいと思います。
次回は、自宅で出来る爪障害の軽減の方法をお伝えします。お楽しみに~
応援の意味も込めてクリックお願いします!
にほんブログ村
にほんブログ村
9月10月のお休み
9月27日(火)
10月4日(火)11日(火)18日(火)19日(水)25日(火)31日(月)
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
抗がん剤の化学療法による脱毛や脱毛症により、ウィッグが必要な方・・・
ナチュラルで自然なスタイルの医療用ウィッグを製作しています。
化学療法をお受けになる際の事前カット・医療用ウィッグの製作・ウィッグの相談・
自毛デビューに至るまでの様々な髪の悩みに対応している完全予約制のプライベートサロンです。
治療による爪の副作用でお悩みの方のご相談も受け付けています。
また、他社のメーカーのかつらのカットやサイズ調整も行っております。
(ウィッグによってはお断りさせて頂く場合もあります)
治療後の自毛のご相談は他社ウィッグご利用の方(平日のみ対応)でもOKです。
Frangipani(フランジパーニ) 高溝周子
090-9109-4731
(接客中は対応出来ないこともありますので留守番電話にメッセージをお願いします。折り返しご連絡させて頂きます)
メールでの受け付けは norigure@gmail.com
メールの返信は、1営業日以内に行っています。もし返事が届かないという場合には、こちらにメールが届いていないか
返信のメールをお客様の方で受け取れていないことが考えられますので、一度お電話を頂けると助かります。
お店までのアクセスは、こちらをご覧ください
私もタキソールの抗がん剤治療のときに、途中から圧迫しました!
足は弾性ストッキング、腕は弾性スリーブを点滴開始から24時間つけました。
フローズングローブ・ソックスは、冷やすことで血流を低下させますが、圧迫法はその逆のようです。
圧迫によって血流を改善することで、薬剤が滞留しないため、末梢神経障害が抑えられると考えられているそうですよ。
http://blog.goo.ne.jp/hairsalon-jun/e/d6b9f45174d0fc8c53cb2678838fa193
圧迫法、いいんですね。
なるほど~血流を改善するのですね。覚えておきます!