好きな音楽をただ語れ(1) ”Strange Days(まぼろしの世界)” The Doors - カトカト日記 ~霊園・墓石の株式会社加登 公式ブログ~

好きな音楽をただ語れ(1) ”Strange Days(まぼろしの世界)” The Doors

はびきの中央霊園スタッフ池本君に触発されたわけではありませんが、時々好きなアルバムや曲、アーティストを一方的に紹介してみたいと思います。
意外と偏っていないと思いますのでどうか覗いてやってくださいね。




今回はドアーズが1967年に発表したセカンド・アルバム”Strange Days(まぼろしの世界)”です。




ザ・ドアーズは1965年、ロサンゼルスはUCLAの学生だったジム・モリソン(ヴォーカル)とレイ・マンザレク(オルガン)を中心に結成されたポップ/ロックバンドです。
特にジムは当時のヒッピー・ムーヴメントのアイコンとも言える存在で、良くも悪しくも放埓な言動のすべてがセンセーショナルに物議を醸しました。

デビューアルバム”The Doors(ハートに火をつけて)”からは"Light My Fire(ハートに火をつけて)"、"Break on Through"がシングルカットされ、特に前者は全米第1位、年間トータルでも第2位と大ヒットします。
デビュー作によくあるパターンで、ほとんどの曲が一発録り。
曲そのものや演奏の出来にはばらつきがあるものの、バンドの初期衝動をリアルに詰め込んだライブ感がアルバムを傑作たらしめていました。

アルバムのラストを飾る大曲"The End"はジムとUCLA映画学科の同級生だったフランシス・フォード・コッポラ監督にも愛され、映画「地獄の黙示録」の挿入曲としても使用されています。

さて、一躍時代の寵児となったジム・モリソンとドアーズが2枚目のアルバムとしてリリースした本作ですが、前作に較べると非常に入念に作り込まれた感じを受けます。
どこまでも繊細でありながらポップ、そして頽廃的な美をたたえたサウンド。
緊張感は終始途切れることがなく、この作品を完成度の極めて高いトータル・アルバムとして成立させています。

何より、どこを切ってもサイケデリック。
アレンジもそうですが、楽器の音色ひとつひとつがサイケデリックなんです。

・・・・・サイケデリック。
「コトバンク」には「幻覚剤によって起こる幻覚や心理的恍惚(こうこつ)状態に似たさま」とあります。
何だか良く分かりませんが、このドアーズや、有名どころではビートルズの中期(アルバム「リボルバー」「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」あたり)の(特にジョン・レノンとジョージ・ハリスンが書いた)曲を聴いてもらえば何となく理解できそうな気がします。

例えば大作"When the Music's Over"。
部屋を暗くして、さらに目を閉じて聴いていると、"I want to hear the scream of the butterfly"という歌詞の直後に流れるオルガンの音が、神経症の蝶の羽音のように聞こえてきたりします。

"Unhappy Girl"における淡々と、しかし執拗なまでに繰り返されるギターリフ。
徐々に時空の感覚が麻痺してきて自他の境界すら融けて無くなりそうな錯覚に陥ります。

音楽が陶酔であるならば、ドアーズそしてジム・モリソンはまるでギリシア神話に登場する豊穣と葡萄酒と酩酊の神ディオニュソスの化身のよう。
幾らかサイケを強調したきらいはありますが、収録されたどの曲も質の高い優れたポップソング。
割ととっつき易いと思うので、先入見を取っ払い、純粋な音楽としてぜひ聴いてみてください。




破滅的セックス・シンボルとしての凄まじいまでの爪痕と、村上龍氏をして「ランボー、マラルメにも匹敵する才能」と言わしめた詩才の結晶とを世界に残し、27歳という若さで鬼籍に入ったジム・モリソン。
ブライアン・ジョーンズやジョン・レノン、ジミ・ヘンドリクスにジャニス・ジョプリン、最近だとカート・コバーンらと同様、彼が今も生きていたらどうなっていたのだろうと思わせるアーティストの一人ですね。
僕の想像では、まさにランボーのように創作活動からはあっさりと身を引き、案外静かな人生を送ったのではないかという気がします。

ちなみに1991年の映画「ドアーズ(監督:オリバー・ストーン)」は「事実と違う」と昨年亡くなったレイ・マンザレクなどから批判されましたが、なかなか楽しめる映画です。
何故か説教臭くなるところもオリバー・ストーンらしくて???なのですが、良かったらチェックしてみてください。
ジムの恋人役をメグ・ライアンが演じていて、これがまためちゃキュートです。
それだけでも観る価値があるかも知れません。




■■ 収録曲 ■■

1. Strange Days
2. You're Lost LIttle Girl
3. Love Me Two Times
4. Unhappy Girl
5. Horse Latitudes
6. Moonlight Drive
7. People are Strange
8. My Eyes Have Seen You
9. I Can't See Your Face in My Mind
10.When the Music's Over

オススメは1、10ですかね。




         ←加登のこと、もっと知りたい方はロゴマークをクリック!



加登各店のスタッフブログも更新中!  霊園(店舗)名をクリックしてください。

川西中央霊園はびきの中央霊園大阪泉北霊園四条畷霊園明治の森霊園堺店・岸和田営業所西宮店・神戸店・宝塚営業所飯盛店・奈良橿原店
« 橿原神宮(奈... 成道会(じょ... »