ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

原発事故は放射能による公害。追加被曝阻止⇒放射性廃棄物は拡散してはいけない⇒再エネは放射能拡散につながる⇒検証を!

やっぱり休みなしで24時間14日間も対岸で合計1540トンも燃やされ続けた。そして今も燃やされている現実。

2012-10-01 | 震災瓦礫問題

本焼却以前に北九州市役所に電話して聞いたとき、1日110トンを3箇所で燃やすが3等分ではなく一番処理能力が大きい皇后崎工場がほかより多少多くなるだろう、ということでした。では実際、本焼却が始まって14日間でどのくらいの災害廃棄物が燃やされたのか、調べました。 

本焼却がはじまって出された北九州市のデータ9/19のPDF  http://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000123161.pdf  には

 新門司43.08 トン日明34.32トン 皇后崎53.31トン 合計130.71 トン(搬送量)

17 日から19日までの3 日間の合計量は398.79 トン

 とありました。1日110トンって聞いていたのに130トン燃やしていたのか?と疑問に思い、電話で問い合せました。すると、

月曜から土曜日まで6日間がれきを工場に搬入する。それが1日130トン。130トン×6=780トンを日曜日も含めて7日間で燃やすので、1日110トン焼却になるとのこと。なるほど。でもやっぱり、休みなしで24時間14日間1540トンも対岸で燃やされ続けていたのでした。

 セシウム濃度30ベクレル/kgの災害廃棄物を1540トンも燃やされたので、計算上は

30×1000×1540=4620万 ベクレルの放射性物質が出たことになります。

仮にバグフィルターが99.9%捕捉できたとしても0.1%、単純計算で4万6200ベクレル 煙突からセシウム他がばらまかれたわけです。

85mの煙突をつかって煙と一緒に広範囲に4万6200ベクレル 撒き散らされてますのでどこにどれだけ飛散したのかわかりません。金属の微粒子状の物質として漏れ出ています。

通常のバグフィルターで捕捉できる最小サイズはせいぜい0.1μmまでですが、0.1μmより小さい微粒子はそのまま煙突から上昇気流に乗って放出されるということになります。空気中に浮遊じんとして漂うものもあります。PM2.5とくっついてるかもしれません。吸い込んだら内部被曝します。二次汚染となります。

(北川内科クリニック(八幡西区割子川1-2-25) 北川喜久雄医師より)

じゃあそのあとどうなるのか?花粉だったら土に落ちて分解して消えると思いますが、セシウムは金属でセシウム137の半減期は30年。消えません。目に見えるサイズではありませんが存在し続けますし、蓄積しますし濃縮します。

85mの煙突から環境中に放出されたあとの放射性物質の挙動を北九州市は考慮していません。


 

雨や周囲の環境によっては想定外のホットスポットができる可能性があります。東京などでは、放射性物質が雨とともに雨樋、側溝などを経由して下水道に入り、下水汚泥が高濃度に濃縮しました。公園などにある人工河川も高濃度になりました。「都市濃縮」です。

それともう一つ。稲刈りを終えた田んぼの稲わらなどの汚染も深刻です。宮城県でもそれが問題となりました。汚染された稲わらを牛が食べ、牛の体内で高濃度に濃縮したのです。食物連鎖などによって生物の体で起こる濃縮が「生体濃縮」です。

市役所職員は焼却灰の濃縮は認めるけれど、環境中に出た場合は影響が無視できるレベルの濃度になるという、「放射能薄めてバラマキ安全神話」にとりつかれているように思います。

電話をするとわかりますが、北九州市職員はどの人と何回話しても、「濃縮」を無視して濃度や空間放射線量に話を持っていき人体への影響を無視しようとします。 

http://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000123342.pdf  北九州市のHPより9/24のPDF資料

石巻の災害廃棄物のセシウム濃度

セシウム134が 12、セシウム137が 18、合計30(ベクレル/kg)

一般ゴミ9:災害廃棄物1 の割合で、10薄めて燃やして、飛灰が以下の濃度

飛灰に含まれる  セシウム134   セシウム137      合計 (ベクレル/kg)  

新門司工場     不検出       15         15   

日明工場        19        28         47

皇后崎工場       18        23         41

 

焼却すると放射性セシウムの濃度が33.3倍に濃縮して飛灰にたまるということなので 

30×33.3=99.9(ベクレル/kg)   実際の飛灰は最大で47ベクレル/kg。  ??? 行方不明のものが出てませんか?

もし薄めずにがれきだけ燃やしていたら 10倍で 470ベクレル/kg ⇒基準値超えますよね。

そもそも、全量検査してませんから災害廃棄物全体のセシウムのベクレルが正確に分かっていないのに、バグフィルターから漏れた分がどれだけになるかわかるはずないのです。たったの600gのサンプリング検査で110トンの廃棄物に含まれるセシウムの量が推計できるわけがないのです。もちろん誤差も入っていません。

理由を聞いてもまともに答えられる職員がいません。希釈というのは怖いものです。なんでもありになってしまいます。

私は「薄めてあるので大丈夫⇒がまんしてください」という北九州市環境局の姿勢は決定的に間違っていると思います。

「基準値以内だったら安全」ということはありません。水俣病の歴史がそれを証明しています。

そもそも、北九州市の報道発表資料も不親切で、ざっくりと「基準値以下だから安全、不検出だから安全」ということしか書いてありません。環境省のガイドラインでやってます程度の説明で、具体的な検査方法や、検出限界はどうやって決めてるのか、検査はどこがするのかなども書いてありません。

データを市役所が判断し、安全と言っているだけです。データが正しく出されているどうか、本当に安全安心かどうかは市民が判断しなければなりません。

「安全て書いてあったから安全なんじゃない?」「基準値以下って聞いてるよ」「なんでも疑ってたらきりないよ」と北九州市民の皆さんは確かめもせず、とりあえず「安心したいから、こわいから」信じてしまうんです。山口県民も一緒です。

北九州市役所の森係長は、「他県民でも要望があれば北九州市に来れば説明会する」と言っています。

本当は迷惑をかけるのだから北九州市側が隣接自治体に出向くのが筋だと思います。

北九州市役所職員 循環社会推進課の森係長の 隣接自治体の市民とのやり取りの録音です。聞いてください。

山口県での住民説明会を要求していきましょう!



2 コメント

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Unknown (一主婦)
2012-10-03 10:07:32
前回の投稿にご返信いただきまして、ありがとうございました。お礼をお伝えするのが遅くなり、申し訳ありません。
本当に、北九州市の測定は、実にいい加減なものです。
採取日が9月18日と9月20日になっていますが、ほとんどは9月18日採取分の測定結果です。
飛灰と主灰のみ、9月18日分では数値が低すぎたため9月20日に再採取して最測定したのだそうです(18日の灰は燃やし始めたばかりで、前の一般ゴミの灰が多く残っていたため、測定結果が低くなったので後日最測定した、という市側の主張です。)
つまりは、17日にいくらのベクレルが炉に投入されたかは不明、18日のがれき(市測定:30ベクレル/kg)が燃やされた後の灰(19日に出てくる)が何ベクレルかも不明、20日に測定した灰のもとのがれきが何ベクレルだったかも不明…。
酷いものです。
最低でも毎日測定して下さいと私も微力ながら北九州市に伝えています。多くの方の意見が寄せられているだろうに、未だ改善されませんね…。
ヒ素などの重金属に至っては、本焼却後まだ一度も測定されていないとの事。
本当に酷すぎます。
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一主婦さん (OLDBLUE管理人)
2012-10-04 00:02:21
いつも市の説明はグダグダですよね。
測定の回数増やすことを言い続けましょう。
検査を請け負うところは市のいいなりです。

スペクトルを公開させましょう。
すべての核種を調べさせましょう。
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