[神戸空港]フェンス破り乗用車が侵入

＜コメント＞
犯人の目的が定かでないが、空港警備を脅かす事件が起きてしまった。当局は「想定外」としており、フェンス強度などは国が定めた規格に沿っており問題ない、としている。
このような無謀な突入を想定していないにしても、フェンスの強度などの見直しが必要なのではないだろうか。

（毎日新聞） - 4月8日17時27分更新
　８日午前９時半ごろ、神戸市中央区の神戸空港内に、乗用車が旅客ターミナル西側のフェンス２カ所を突き破って侵入した。車は駐機用のエプロン内を数分間、スピンターンを繰り返して約２００メートル暴走し停車。センサーが作動して駆け付けた空港職員が、運転していた男をすぐに取り押さえ、兵庫県警神戸水上署員が建造物侵入容疑で現行犯逮捕した。車は滑走路には入っておらず、機体との接触はなかったが、影響で着陸便が上空で一時待機し後続の３便が１５分前後遅れた。
　調べでは、男は同市西区伊川谷町有瀬、無職、吉田善彦容疑者（２８）。車は四輪駆動車で、高さ約２メートルのフェンスを破って空き地を通り、さらにフェンスを突き破って侵入していた。エプロンには当時旅客機１機が止まっていた。車は空港管理事務所近くで停車、吉田容疑者は自ら車を降りた。駆け付けた空港職員に「どう帰ったらええんや」などと話したという。
　同空港では、フェンスが破られると、管理事務所に通報が入るシステムになっているが、空港の周囲に警察官や警備員は配置していなかった。
　空港侵入事件では羽田空港で０４年４月２８日夜、男が、強奪した車で工事車両用の鋼鉄製仮設ゲートを突き破り、制限区域内に侵入、この事件では車が滑走路を横切っており、航空機と接触すれば大事故につながる可能性もあった。
【津島史人、武内彩】

（産経新聞） - 4月8日17時33分更新
　八日午前九時半ごろ、神戸市中央区の神戸空港で、大型四輪駆動車が空港ターミナルビル西側約七十メートル付近の金網フェンス（高さ約二メートル）を突き破り、敷地内に侵入するのを空港職員が発見した。四輪駆動車はさらに内側のフェンスも突き破り、数分間にわたり右往左往。離陸している航空機と駐機場内で並行して走るなど暴走を繰り返した。
　空港職員が駆けつけて運転席にいた男の身柄を確保、神戸水上署が建造物侵入の現行犯で逮捕した。
　逮捕されたのは神戸市西区伊川谷町、無職、吉田善彦容疑者（２８）。同署の調べに対し「沖縄に行きたかった」と話しており、動機を詳しく調べている。
　国土交通省神戸空港出張所によると、この事件の影響で離着陸のやり直しはなかったが、羽田から到着していた日本航空便や那覇行き全日空便、羽田行きスカイマークエアラインズ便の計三便が誘導路上で約七分間待機したという。
　駐機場では航空機と四輪駆動車があやうく衝突するところだったという。