flight2005

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航空管制官トラブルについて考える

2006-01-27 | 事故・事件・トラブル
<コメント>
直前のブログで「航空管制の重要性」を記させて頂きましたが、ここで管制官のトラブルについて考えてみたいと思います。
以下の記事は2001年、日航機同士でのニアミス事故について裁判中のものです。管制官の指示ミスにより、急激な機種上げ機種下げが起こり、4名が重傷29名が軽傷を負ったものです。下の記事はまさに「責任転嫁」の見本。自分が行った事について反省も事実も述べられておらず、機長の一方的な責任と言及している。話にならない・・・
全ての公務員がこうだ!とは言わないが、いったいどうなっているのだろう?海外のように、民間に委託したほうがよっぽど「安全」が確保される事は事実なのに、どうして議論もされないのだろう?
飛行機は、日々進化を遂げているというのに、それを管制するレベルはどうなのだろう?退化しているようにしか思えないのは私だけだろうか・・・

(共同通信) - 1月25日18時37分更新
 2001年に静岡県沖上空で起きた日航機同士のニアミス事故で、業務上過失傷害罪に問われた管制官の蜂谷秀樹(31)、籾井康子(37)両被告の公判が25日、東京地裁(安井久治裁判長)であり、弁護側が無罪を主張し結審した。判決言い渡しは3月20日。
 弁護側は最終弁論で、蜂谷被告の便名の言い間違いを認めた上で「管制指示に従っても接近した2機の間隔は保たれ、危険は生じなかった。事故の直接原因は、その後に出た航空機衝突防止装置の指示に反した機長の判断だ」などと主張した。
 検察側はこの日午前の論告で、蜂谷被告に禁固1年、籾井被告に禁固1年6月を求刑した。

<事故調査委員会発表の概要>
日本航空株式会社所属ボーイング式747-400D型、JA8904は、平成13年1月31日(水)、同社の定期907便(東京国際空港-那覇空港)として、東京国際空港を離陸し、東京航空交通管制部の上昇指示に従って、高度約37,000ft付近を上昇飛行中、同管制部からの指示により高度35,000ftへ降下を開始した。また、同社所属ダグラス式DC-10-40型、JA8546は、同日、同社の定期958便(釜山国際空港-新東京国際空港)として釜山国際空港を離陸し、飛行計画に従って高度37,000ftで愛知県知多半島の河和VORTACを通過し、大島VORTACへ向けて巡航中であった。両機は、同日15時55分ごろ静岡県にある焼津NDBの南約7nm(約13km)の駿河湾上空約35,500ft~35,700ft付近で、異常に接近し、双方が回避操作を行ったが、907便において、回避操作による機体の動揺により、乗客及び客室乗務員が負傷した。 907便には、乗客411名、乗務員16名計427名が搭乗しており、乗客7名及び客室乗務員2名が重傷を負い、乗客81名及び客室乗務員10名が軽傷を負った。 907便は、機体が動揺した際、機内の一部が小破したが、火災は発生しなかった。 一方、958便には、乗客237名、乗務員13名計250名が搭乗していたが、負傷者はなかった。 958便には、機体の損傷はなかった。


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3 コメント

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その通り。航空管制は近づけた時点でアウト。 (kojisaka)
2006-01-27 20:28:04
こんにちは。



> 弁護側は最終弁論で「... 事故の直接原因は、その後に出た

> 航空機衝突防止装置の指示に反した機長の判断だ」などと

主張した。



> まさに「責任転嫁」の見本。



そうですよね。

(まあ本人ではなく弁護士が言っているのでしょうが...)



仮に指示に従っていたら、まともに衝突していたかもしれませんよ。

対象の機は、航空機衝突防止装置に上に回避するように指示されたのに対して下に回避したのですが、

指示される直前に、すでに、進路を下向きに修正するために推力を絞り始めましたので、舵だけで無理に上向きに修正した場合、速度が下がって失速してしまう危険もあり、上向きへの修正が充分にできずに、まともにぶつかっていたかもしれません。

出来事の最後の部分はあくまで結果論ですよね。



航空管制は近づけてしまった時点でアウトです(その後は運次第)。



ただし、その「近づけてしまった」遠因として、在日米軍の空域の一部占領による管制官の負担増があるようですから、同じ弁護するのなら、そちらの方に触れてほしかったです。

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空域の問題 (flight2005)
2006-01-27 21:58:18
>kojisakaさん

確かに!

米軍基地周辺の空域に関し、制限が課せられている事も重要な問題と思います。

ここでは、協定について論ずるつもりはありませんが、双方の協議での解決を望んでおります。

こんかいの事故に絞って話をしますが、機のしくみ上、一度スロットを絞った後の機首上げは失速にも結びつきますし、戻したとしても衝突した可能性もあります。私は機長を弁護するつもりではありませんが、TCAS指示と違う指示が出た場合の統一(実際はなされていますが)がなされていなかったのが原因と思います。今後の判決結果を待ちたいと思っています。
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TBどうもです。 (きちょー)
2006-01-29 12:29:28
ゲームで「TRACON」ってのを10年位前にやってたんですけど、管制官の方の頭の回転の速さの必要性を痛感しました。ゲームでさえそうなんだから実際は相当なもんなんでしょうね。僕はTCASのついた飛行機には乗ったこと無いんですけど。。。航空管制官の仕事を間違うと業務上過失致傷というと厳しい世界ですね。
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