今更留学記 Family medicine

家庭医療の実践と、指導者としての修行も兼ねて、ミシガン大学へ臨床留学中。家庭医とその周辺概念について考察する。

総合科・総合医構想について~厚労省のHPの議事録より <必見です>

2008-06-29 22:45:32 | 家庭医療
総合科の標榜、総合医構想

今日本のジェネラルの方向性は、主に三つの勢力の折衝によって方向付けられようとしています

三つの勢力とは
  • 家庭医療学会、プライマリケア学会、総合診療医学会の3学会
  • 医師会
  • 厚生労働省

家庭医療科に留学している身としては、もちろん「家庭医療」が日本の将来にとって有用であると信じていますが

名称から形態まで完全にアメリカのコピーをするべきだと信じているわけではありません

取り入れるべきところは取り入れ、日本独自の発展を遂げれば良いと思っていますが

質の高いジェネラリストをこれから育てていく基盤を整備する方向で、標榜科であったり、認定医、専門医制度を作り上げていくことは絶対に譲れないことです

そういう新しい動きが、今まで頑張ってきた既存の人たちを排除しないような配慮はとても大事です

逆に言えば、既存の人たちが、自分たちが排除されることを危惧して、新しい発展を阻害するようなことがあってはいけません

そういったおもいを強く再認識した、厚生労働省の議事録があります

某メーリングリストで教えていただいたのですが、HANDS-OBで北海道家庭医療学センター所長の草場先生がゲストとして、切れ味鋭い答弁をされています

厚生労働省関係審議会議事録等 医道審議会


診療科名標榜部会の第4・5回がその総合科のお話です

家庭医療、総合診療、プライマリ・ケア

名称はなんでもよいですがジェネラルにいる人たちは、是非読んでいただきたいです


草場先生の言葉

30年後の日本の医療を見据えたグランドデザイン



国民の眼をそらすための小手先の政策でなく、自分たちの現状を守るための議論でなく

厚生労働省の方々、医師会の方々にも将来を見据えたグランドデザインを是非議論していただきたいです

HANDSで学んだプレゼンテーションの仕方、交渉の仕方を意識して読んでみると、草場先生の立ち振る舞いのすばらしさが分かります

多くの委員の方々も、本質をとらえて前向きに議論していただいているようで、うれしい発見でした

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