樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

老女と赤子

2012年09月24日 | 野鳥
淀川の河口でシギ観察をしてきました。種類は少ないものの、オバシギが10羽ほど群れていました。
漢字では「姥鴫」と書きますから、ウバシギ→オバシギと転化したのでしょう。巷間言われているように“オバサンのシギ”ではないと思います。
鳥名由来辞典には、他のシギがちょこまかと忙しく動くのに対して動作がゆっくりしており、嘴も首も足も短く、胴体もずんぐりしているので老女に例えられたと書いてあります。



他のシギは気ぜわしく餌を採りますが、確かにオバシギの動きはのろいですね。見ていても、のんびりした気分になれます。私自身ものろい方なので共感できます(笑)。
老女に例えられるシギがいる一方、赤ん坊に例えられるシギもいます。トウネン。
辞典によると、江戸時代は「当年子」と書いて「とうねご」と呼んでいたそうです。つまり、「この年に生まれた子」。体が小さく、夏羽は赤いので、赤ちゃんに例えられたのでしょう。
淀川の河口では生業として干潟で貝を採る人が何人かいて、人慣れしているのかトウネンが私のすぐ近くまで寄ってきました。オバシギとは逆に、ちょこまかと活発に動き回って餌を食べます。



日本で見られるシギは約40種いますが、「○○シギ」という名前がついていないのは、トウネンのグループとキリアイのみ。
オバシギを見ているとのんびりしますが、トウネンを見ていると、ヨチヨチ歩きの子どもが公園で遊んでいるようで、可愛くて、飽きません。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (guitarbird)
2012-09-28 09:27:30
シギについてはいつも書くことが同じようなことしか思い浮かばなくて、そうこうしているうちに木曜になり次の記事が上がって金曜になってしまいました(笑)。
ちなみにサラブレッドのその年生まれの子を「とねっこ」と言いますね。
サラブレッドも (fagus06)
2012-09-29 07:36:35
「当年子」と書くのでしょうね。知りませんでした。
シギチと言えば、コムケ湖のフラミンゴはその後どうなったのでしょうね。気になりますね。
Unknown (guitarbird)
2012-09-30 10:56:59
ふたたびですが、コムケ湖のフラミンゴはすっかりいついていて、今では観光バスが見に来るようになったとのことです。
問題は渡りをするかどうかですね。
観光バスが (fagus06)
2012-10-01 07:40:31
来るほど有名になったんですね。
地元の観光業者にとってはありがたいことでしょう。
長く居ついているということは、餌などは問題なく採れているということですね。
渡るだけの習性が残っているかどうか、どこに渡るのか、疑問が多いですね。

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