今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

伊府麺(イーフ麺)。

2017年09月24日 | グルメ
中国5大麺に含まれる伝説の伊府麺にチャレンジしてみた。

これは簡単に言うと

小麦粉を水でこねるのではなく、
なんと!卵だけでこねて(←卵を使う為に伸びにくい効果があり、元々はさんという人の家で保存しておいた来客用の麺が評判になりこの名が付いたという。:「府」=「家」を表す

茹で

油で揚げ

スープに入れたりするものだ。

では打っていこう。

打ち

卵2個と、強力粉や小麦粉200g(今回は強力粉1:小麦粉4ぐらいの割り合いにした)

混ぜ混ぜして(緑のボウルで作ろうと思ったがやはり大きい方が良いな・・・))

一塊になったら、

濡れ布巾をかぶせて30分~40分置いて、何か別の事をして待つ。

40分後近くなったら湯を沸かしておく(沸いたら蓋をし火を切っておくか弱火でそのまま保温)。

頑張って表面が滑らかにツヤが出てくるぐらいまで(ピザ生地の表面ぐらいまで)こねて、

パイ生地の要領で押し潰して拡げていき(パスタマシーンに逃げようか迷ったぐらい硬い、でもパスタマシーンだとこの硬さでは割れそう・・・なんかそんな気がする)、

打ち粉をふって麺棒にクルッと巻いて

麺棒で伸ばすのではなく、麺棒と手の触れている頂上の部分を転がしながら左右にズラシ続ける(転がしながら左右になで続けるとでも言おうか、よく料理番組で讃岐うどんを作る人が伸ばしているイメージで)

流石に場所が足りなくなったのでテーブルで、上下左右90度ぐらいづつ足りない部分を回転させながら直径50cmぐらいまで上記の要領で伸ばし拡げ続ける(麺棒の長さが足りん・・・!)。

表面に打ち粉をふってクルクルと巻き

包丁で横一直線に捌いて

切り開く。

端から2mmぐらいの幅でノコギリを切るように優しく押し引いて切っていくと切り易い。
(中華の旅番組で観えるみたいに、上から押す様に切ると潰れて面同士がくっつく可能性が高まる、旅番組のは中華包丁で微妙な技術があるんだ、そんな気がする事に気付いた)

2mmって難しかったが、ザルか、ザルが無い時はケーキの網にすのこでも敷いて打ち粉をし、余分な粉を落としてその上にパラパラと置いておく。
結構、モロい気がするので注意

すぐ、保温しておいた湯を沸騰させ、

加熱

2分ぐらい茹でて、

ザルにきり

冷水にさらして(自分は2回やった、1回でも良いのかもしれないが冷水がすぐお湯になってしまったので蒸気熱で麺がくっつく事が怖かったので一応避けておいた)

又、ザルで水切りをし

大さじ1のサラダ油を回しかけ

ザッと絡めてコーティングしておく。

揚げる前に先に熱湯150mlを準備するのだが、、カップがプラスチックなので溶けると嫌だから、水で150mlの分量をだいたい量り、覚えておく(お椀に2/5強ぐらいか)→その水は沸かしてポットに入れておくかポットに湯が入っているならば捨てる。

油を鍋に沸かし、170度にする。菜箸を入れて細かい泡が出るぐらいが180度と言われているので、私は180度にしてから火を弱めて170度にした火傷や火事が危険なので基本弱火で味より人の生命が優先!!

火を弱め、麺の水分を切りながら油にソッと入れる。
(ハネるかな?と思ったが油でシッカリとコーティングしてある為か?、温度が低いのか?あまりというかほぼハネない!!、不思議!)

麺を入れたら温度が下がるので、瞬間少し強くしたり様子を見ながら(でも基本は8割ぐらい弱火で温度をキープ!!安全第一、何事も慣れた頃がヤバい)、鍋の中をゆっくりとかき回しながら揚げている

7~8分ぐらいすると麺にやや弾力が現れ始め、卵の良い香りがしてくる(卵の香りがしてきたらそこからの火の通りは早いので注意)。

麺の油を切ってボウルにあけるのだが、ボウルがプラスチックなので溶けると嫌だから、鉄の鍋にあけた(怖いから火は途中で切ってしまった、カスは穴あきお玉で。トングとかの方が安全かな?それとも切れてしまうかな・・・?まあ、箸で出来そうだったので箸であけた)。

上記150mlを確認したお椀にを150ml入れて麺にふりかけて、少しかき回してそのま置いておく(冷めても伸びない麺なので大丈夫、油があるので焦らない事、熱い油が優先、キケンだから)。

先ずゆっくり油の処理を(←フライパンが1つしかないので)

フライパンを洗う

仕上げ=味付け

今回は餡でいく。

スープorチキンスープの素入りの水165mlぐらい(←蒸発分込み)。

水溶き片栗粉(粉大さじ・水はその3倍)

・ネギ10cm、生姜10gは共に千切り
・タケノコが無いのでニンジン少々を薄く
・味を〆たかったのでピーマン半分(あちこちにピーマンが出没して欲しくないので少し大き目に。
「片」=(ピェン・ペン)とでも言うのか?「中華切り」とでも呼ぶのか?学ぶ事は一生あるなあー
・野菜不足を補う為にキャベツ2~3枚を1口大に切る。
・海老が無いのでボイルホタテで代用(2~3個ぐらい貝柱のように裂く)
※肉系でもそれはそれで良いらしい。
を用意し

フライパンにダシと野菜類を入れ

一煮立ちしたら(スープの素を使うのならここで入れても良い)、
・醤油大さじ1
・酒大さじ1
・塩小さじ1/2
・胡椒少々お好みで

かき回してから1呼吸置いてからホタテを入れる。

1~2分中火で煮てホタテと野菜(←特にキャベツの芯とか)に概ね火が入ったら、片栗粉を2~3回に分けて入れ、トロミを付ける(火加減は弱火)。

箸か何かで麺の水分をザッザッと切って皿に盛り付け

上から熱々の野菜海鮮餡を適度にかける

完成、混ぜて食べる(フライパンの中で混ぜて温め提供されることもある)。

凄い!!、卵の豪華な良い香りがする(外国の卵だともっと香りがして良いらしい)、とにかく香りというか風味が良い。
麺はプツンプツンと軽快だが弾力もあり、熱々の餡をからめて食べると面白くて凄く美味しい。
味付けも良いわ、止まらなくなる。
日本人がイメージをしている広東風的な味付けも覚えられた(これでいいのね)実際に伊府麺はプツン・プツンという歯応えが広東人に好まれるらしい。
麺の伸ばし方も覚えた。
麺の切り方も覚えた。

麺だけ食べるとイギリス料理のパイ生地や、どこか懐かしい手軽に買えるドーナツの様な優しさ

揚げてからお湯に漬けておく(=茹でると同じ効果)は、難しそうだがインスタントラーメンで私達も知っており、この伊府麺がインスタントラーメンの原型ではないか?と感じられる(麺の味は違うけれど)。元々伊府(伊さんの家)ではスープに入れて提供していたらしいし、餡をかけた姿は長崎の「皿うどん」にも似ている。

保存する時は、ここに紹介した揚げ方よりも少し長めにパリッと揚げてから鉄鍋で油を切った後、お湯をかけないで更にキッチンペーパーにでも置き乾かしておくと良いのかも・・・そしてお湯でサッと茹で戻して使う

炒めて「やきそば」に使う場合もある

伊府麺が余ったのでそのままラップをしておいて、後で(湯をかけたものだったから茹で戻さなかった、でも伸びていない)、先に塩胡した牛肉小間切れと、

上記と同じ野菜の余り、生姜、ネギ、タマネギ、ピーマン(今回細切り)、ニンジン、キャベツを用意し、

温めたフライパンに油を敷いて(本当は胡麻油が良いが高いので、最後に)、先に生姜とネギ、タマネギ、ニンジンなど火の通りにくい野菜

弱火でジックリ炒め(←実は、蓋で蒸す「タジン鍋式」で時間を短縮した)、タマネギがシャリシャリしなくなったら(←この簡易な炒め方のタマネギ、シャリシャリだけは食べたくない)、お肉を入れて酒でフランベし、キャベツを入れてサッと炒め

伊府麺を水分ごと投入し、軽く炒め、

醤油大1・胡麻油大1・塩小1/2・胡椒やや多目・自家製ラー油少々で味を付け←オイスターソースとか無いけれど、上記でコツというか味覚のポイントが解ったので、かなりアジアンチックに作る事が出来た。
(本当は麺が醤油を吸い過ぎるのが嫌で先に具材に味を付けてから味が染みこない内に麺を投入し、
最後に又、微調整をしたが、正式では無さそうなので、この流れにしておいた。酒は肉を炒める時。
「チンジャオロースー・ウー」もこんな感じに近くするのかな、何かを超えた瞬間だった)

完成。

凄まじき美味しさ!、ちと今まで作っていたのとは格が違う!!
 大陸の味は生命力が溢れガツンとしているなー(アジア料理の方が普段から目にしているので、次の工程が理解し易かったり、理解する速度が洋食に比べると速くてストレスも溜らない・・・それでもイタリアンやイギリス料理は好きだが・・・、ただアジア料理なのに和食はあまり身近ではない気がする、何故だろうか?)。

「ベーキングパウダー」を使うレシピや「かんすい」を入れて独特の風味を出すレシピもあるらしいが清王朝時代(の乾隆帝の時1736年~1795年)のモノは当然入れない、そのままでも作れるし。

インドネシア等東南アジアでも中華系の食堂でたまにあるらしく、「イーフーミー麺」とか「ダミ・ゴレン」などと言われているらしい。

 なるほど、これは凄いわ、中国5大麺(=伊府面、刀削麺、担担麺、熱乾麺、炸酱麺・・・後半2つは「ねつかんめんor熱干麺」と「ジャージャー麺」、熱乾麺で有名な武漢は「三国志」の「赤壁」辺りに近い地名のこと)の1つだけの事がある!!

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