中国生活日記~蘇州統一編~

蘇州統一しました

中国の職場2

2017-02-23 19:00:45 | 中国日記
えのと対面で座っている同僚(女)が鼻くそをほじりながらラフランスに齧り付いている。
人差し指を深々と突き刺して、半開きの口からぐちゃぐちゃになったラフランスが見えている。
何度も角度を変え人差し指を挿入しているが、なかなか難敵に出くわしたようで、発掘に至っていない。
こいつはまだギリギリ20代で、(認めたくはないが)顔はまだいい方である。
斜め上の虚空を見つめ、鼻の穴には深々と人差し指が刺さり、口の中は食べかけのラフランス、左手にはそのラフランスが握られている。
ちなみに時刻は午後4時に指しかかったところである。
それがえのの目の前で繰り広げられている。
元大阪人としてはいろいろとツッコミたい光景が広がっているのだが、はっきり言って何からツッコんでいいか、糸口すら掴めておらず、ただ呆然とその光景を眺めていた。

その光景はまさに激闘。
人差し指を使用しているため、鼻の穴は広がり、恐らく強大であろう鼻くそは鼻の側壁にこびり付いており、人差し指の爪を使い引き剥がしにかかっている。
鼻くそが鼻毛に絡まっているのか、カッカッと爪で引っかくもなかなか剥がれる事はない。
なぜそんなになるまで放っておいたのか。さぞ息苦しかったに違いない。
えのはその激闘に目を離せないでいた。
悟飯を見守るピッコロのような心境であったに違いない。

「!」
しばらくの膠着状態から動きがあった。
恐らく引き剥がしに成功したのだ。
一度指を抜き、角度を変えて再度挿入。抜き出しにかかったのだ。
しかし彼女は間違いを起こした。
挿入した指はまた人差し指。悪魔の選択である。
「(なんて馬鹿なことを…!!)」
えのは歯軋りした。
「(そんなことをすれば、恐らく巨大であろう鼻くそを取り出すことは不可能!逆に奥に押し込んでしまうであろう。)」
なんという愚策!悪手!
小指…。この場合、大きな人差し指ではなく小指を使用するべきなのだ。
確かに指を変えるとその指も汚してしまうかも知れない。
なのではじめから小指を使用するべきなのだ。
しかし彼女ははじめに人差し指を選択した。
鼻くそが強敵だったから小指では強度不足と判断したのかもしれない。
しかし鼻くそを取り出すには小指を使用すべきであるのだ。
取り出すのに鼻くその粘着力を利用するため、面積の大きい人差し指を使用したのかもしれないが、それは間違いである。
アレだけ鼻の側壁にしっかりと癒着していたのだ。鼻くそは乾いていると推測される。
故に粘着力は高くないはずである。

それを証拠に、人差し指を再び挿入した彼女は「ふごっ…」っと豚のような声を上げた。
鼻くそを押し込み、鼻の奥を刺激したためである。
「(糞!だから言ったのだ。人差し指は使用するべきではない、と!どうしてそれがわからないのか!)」
心の中で悪態をつく。
彼女は反省したかのように、人差し指を抜き、小指に変えた。
「(遅い…!もう遅すぎる…!)」
そう、彼女は判断を間違えた。
人差し指で豚のように声を上げるほど鼻くそを奥まで押し込んだのだ。
いまさら小指が出てきたところで届く道理がない。
「(悪手に次ぐ悪手…!)」
人間とはなんと愚かであろう。過ちを繰り返す。
えのの目の前には、20代の女性がアヘ顔で鼻に小指を突っ込んでいる光景が広がっている。
この世の光景ではない。
暫く格闘したあと、小指での捜索を諦めて引き抜く。
ティッシュを手に取ると「チーンジュビジュバァ」と鼻をかんだ。
最後の大技に出たのである。
ある意味正しく、ある意味間違っている。
その証拠に、鼻から糸状の鼻水が伸びていた。
恐らく鼻を支配していた鼻くそは取り出せたのであろう。
しかし口の中には食べかけのラフランスが残っていた。
涎が垂れている。

きっちゃない。
この一言に尽きると思う。
なんだこいつ…本当に20代の女か…
世が世なら十字架を自分で運ばされて、磔の上、火あぶりにされててもおかしくないですよ。

えのはその光景をただじっと見守っていました。
ようやく同僚はその視線に気が付いたようで、えのと目があった。
しまった、と思った。
彼女は仮にも女性である。染色体まで調べたわけではないので、おそらくではあるが。
その光景をじっと見てしまっていたのだ。
恥ずかしい思いをさせてしまったのではないかと思ったら、同僚が

「ん?食べるか?」

とラフランスを突き出してきた。

そうじゃねぇよ!

どうもえのです。

職場で汁物を食うなバカタレ!

中国の職場

2017-02-20 19:00:25 | 中国日記

ガキが最近アンパンチを覚えた。
「あんぱんち!」って殴られたけどすげーうれしい。すげーうれしい!

どうもえのです。

こう見えてえのは働いている。
蘇州 ブログ で検索して片っ端から覗いていくと、大抵は働きもしない扶養家族が暇つぶしにブログをせっせとこさえているのだが、そのなかでえのは一線を画す存在であることは間違いない。
だって働いているのだもの。
しかしその扶養家族よりも貧しい日常を送っているのはなぜだろう。
生きてるってなんだろう。生きてるってなーに?

そんなこんなで、日系企業で働いてるわけですよ。
日系企業って言っても、まわりはゴリゴリの中国人しかいないの。
モロチン日本人もいるんだけど、そいつらはおえらい駐在員なので昼間っから仕事ほっぽりだして商業街の売女の愛人としっぽりやっていることでしょう。
えのは割と周りの中国人共とうまくやってますよ。
職場の8割方は女性ですからね。
いい人の皮を3枚くらい被ってますからね。
「エノサーン、トテモイイ日本人デース。HAHAHA!」
とか言われますよ。
でね、流石に日系企業なので日本語の話せる中国人が数人いるわけ。
こいつらは勉強熱心で、お高くとまっている駐在員とは話しにくいから頻繁にえのに日本語で話しかけて来るんですよ。
その中で別に仕事をするわけでもなく、顔は割かしかわいいし、日本語がしゃべれるからって駐在員の通訳として会社にいるんだけど、そこまで通訳の仕事があるわけでないから、ずーっと暇そうに鏡見て化粧直してえのが愛人って呼んでるやつがいるんですわ。
暇なのか何なのか知りませんけど、こっちが忙しくても無視して話しかけて来るんですわ。
しかもまあ通訳の仕事をしているので、結構丁寧な日本語で話しかけてくるので無碍にも出来ず、いい人の皮が一枚吹き飛んでもまだいい人の皮を被ってるのできちんと相手をするんですけどその内容が
「えのさん、未麻の部屋って映画を見たことありますか?」
とか、ほんっとどうでもいいわ。
いい人の皮の2枚目がメリメリと裂けました。
「未麻の部屋…うーん、知らないですね、すみません」
「日本語ではパーフェクトブルーって映画なんですけど」
じゃあはじめから日本語で言えよと。
いい人の皮が破れて、中からエロ本の後ろの包茎手術のセーター男みたいに悪いえのが顔を出しそうになるんですけど、グッと我慢ですわ。
「パーフェクトブルー…あー聞いたことがありますね。でも見たことはないかな」
「じゃあ是非見てください。難しいし、エロいけど、内容について討論したいんです」
うん、ちょっとまって、この小娘、いまエロいって言った?
言葉遣いが割りと綺麗なのに、急に片言の日本語で「エロい」って単語を聞くと、その言葉自体がもうなんかエロい。
「難しい内容なんですね(あえてエロいには触れず)」
「レイプシーンがあるので、一人で見たほうがいいですよ」
レイプシーン!
言葉遣いが割りと綺麗なのに、急に片言の日本語で「レイプシーン」って単語を聞くと、その言葉自体がもうなんかレイプシーン!
「すごいですね。わかりました。見てみますので見たら話しましょうか」
「ありがとうございます!お願いしますね」
えのとレイプシーンについて討論をしたいってこれもういいよね。
後ろからガッてやって、問答無用でいいよね。
ただね、えのはレイプ属性は残念ながら持ってないんですよ。
中学生の時、家の近所の神社の森でエロビデオ拾って、友達と試写会を開いたときに、そのエロビデオがレイプ物(擬似)で友人から
「えのないわー、引くわー」
って言われて、友達なくしてからレイプ属性は芽生えなかったわ。
っかえのもいわば被害者ですよ。さらに友達なくしてるから2重ですわ。
レイプされて、助けを求めた人にもレイプされたみたいなもんですからね。

でも合法的に女の子とエロい話が出来るわけでしょ?
もうね、帰ってすぐみましたよパーフェクトブルー。
まあ確かにエロもレイプもありましたけども、内容が小難しいわ。
えのはジャッキーやらシュワちゃんやらのバーンで悪者ドーン、グワー、好き!完!みたいな単純なやつが好きなんでね、女子とのエロ話のごほうびがなかったらまあまず見ないですよ。
エロやらレイプシーンやらあるかもしれませんけど、所詮アニメですし、跡美しゅりのAVみてたほうがマシですしね。
そうそう、跡美しゅりもレイプ物もありますよ。
レイプ物の癖に自分からお尻浮かしてパンツ脱がされてますけども。

ほいで次の日ですわ。
鼻息荒く愛人の所に行って
「昨日未麻の部屋みましたよー」
って言ったんですよ。
「あ、すみません今忙しい」
お前今化粧直してるだけですよね。手を止められるよね。忙しくはないよね。
流石にね、いい人の皮3枚じゃ足りんわ。怒髪天ですわ。
べりべりといい人の皮が吹き飛びましたわ。
えのがふなっしーだったらもう放送事故になってる。
梨汁ブッかけてやっても良かったんですけど、周りの目があるんで黙って自分の席に戻ってパソコンかちゃかちゃして仕事してるフリしましたよ。

何が未麻の部屋じゃボケ。
おのれが見ろ言うたからみたんちゃうんかい。
こっちは全然興味ない映画を我慢して見とるんじゃ。
もうね、絶対後で話しかけても相手してやらんわ!
討論したけりゃ一人でしてろや!
夜道に気をつけれろよ!
って息まいてたんだけど、1週間たっても全然話にこないわ。
なんなんコレ。日本人に対する新手の嫌がらせかな。



「未麻の部屋」見た人えのと討論しませんか?

中国の休みの日

2017-02-13 19:00:34 | 中国日記
今はこんな生活に甘んじているが、この世の中が、ちんこの大きさで地位が決まるのであれば、日本国内ではそこそこ重要なポストについているはずだ。
防衛大臣とかになっているんではないだろうか。
守るほうには定評がありますよ。
訓練ばっかりで、実践なんてとてもとても。

どうも、えのです。

毎回毎回、あわよくば死んでるんじゃない?的な更新頻度ですけど、お久しぶりです。
中国に住み着いてからもう2年がたって、気がつけば日本の正月、中国の春節が終わってました。
もうね、2年も経てば中国に毒されて来たと言うか、PM2.5の吸い過ぎで感覚が麻痺してきているのか、何事にも動じなくなりました。
ちなみにPM2.5の2.5って2.5マイクロメートルっていう意味で、他にもPM10とかあったりするんですよ。
中国なんてそれこそPMの原産国なんで、PM~が飛び交ってるんですよ。
へたすりゃ多分PM2500とかPM6200とか飛んでますよ。
多分ギリ目視可能です。
それを証拠に、自転車で走ってると、目にバシバシ物が入ってきて、4~5分も走ってりゃ目が真っ赤になりますからね。
そんな生活を2年も続けてりゃ、非日常の方が日常になって、特別、ブログに書くことなんてなくなる訳。

逆に毎日毎日ブログをアップって、どういう頭の構造してりゃ出来るのか疑問ですわ。

何もない日なんて1日もないんだよ
なんて、アッパラパーな女子大生みたいな事言いながらせっせとブログアップしてる奴らがいますけど、えのの一日なんて、
07:00 起床
08:00 会社へ出発
18:00 帰宅&夕飯
18:00~ガキのお守り
21:00 ガキ就寝 携帯で暇つぶし
24:00 えの、いつのまにか就寝
こんな無駄をそぎ落とした日本刀のように洗練された生活をしてますからね。
この生活の中から何かをひねり出してもウンコくらいですよ。
そんな生活の中からひねり出したえのの一日を書いてみようと思います。



えのの朝は早い。
朝6時頃になぜか興奮状態のガキにヘッドバッドを食らって、自分から仕掛けておいて泣き喚くガキに強制的に起こされるからだ。
無防備な鼻っ面にメテオストライクされてもんどり打ってるのに、ガキを泣かすなと嫁に怒られる。
この理不尽極まりない行為でえのの朝が始まるのだ。

この日は日曜日。
嫁は昼近くまで寝ているので、ガキのお守りはえのの役割だ。

「私は毎日ガキと一緒で、疲れている」

えのも毎日仕事に行っているので、疲れていないとは言いがたいのだが、抗議すれば恐らくそれ以上疲れることになるので黙っている。
確かにガキのお守りは疲れる。それは分かる。
ただそれとは別に、嫁はえのの仕事をチョロイと思っているのだ。
えの的には「海外で家族のためにがんばるお父さん偉い!」をモチベーションにがんばっているのだが、嫁的には
ガキのお守り>>>>えのの仕事
なのだから始末が悪い。
これ以上書くと、ちょっと泣きそうになるのでこのあたりにしておくが、午前はガキのお守りで潰れたが、その日は昼から用事があった。
パスポートの更新をしなくてはいけないのだ。

その数日前に、有給を取ってわざわざ上海までパスポートの更新に行ったら、受付のおばさんが、
「すみません、パスポートの更新は有効期限日から1年以内となっております」
と申し訳なさそうに謝って来て、あわててパスポートを確認したら、1年と1日前だったという悲しいオチで、一日くらい何とかなりませんか?とたずねても「1年以内と決まってますので」と断られてしまったのだ。
「糞が!出会って3秒で合体だったら、既に合体中だぞ!」と心の中で悪態をつきながらすごすごと帰って来たのだ。

その数日後、蘇州のシャングリラホテル内で、大使館出張サービスなる物があると知り、嫁に有給の無駄と上海までの電車賃、時間について懇々と説教をされたのである。

昼に方便面(インスタントラーメン)を食べて、嫁とガキを家に残し、一人で家を出た。
実は出張サービスまではかなり時間があるのだが、一人になれる時間などほとんどないので少し早めに家を出たのである。
新区商業街の海賊版DVD屋でエロDVDでも物色しよう。買えないからジャケットだけでも見て、想像を膨らませよう。
あわよくば、こっそりコーヒーでも買って飲んでやろう!と意気揚々と自転車に飛び乗ったところで、携帯が鳴る。
確認すると嫁からWeChatでメッセージが届いていた。
帰りに何か買って来いって事かな?と思いメッセージを開くと
「位置共有サービスを開始します」
と表示されていた。
えのと嫁の位置が地図上に赤い○で表示されている。
淡い期待が泡となって消えた瞬間である。

無心で自転車を走らせて、まっすぐシャングリラホテルに到着する。
蘇州新区の中心にある高級ホテル。この周りを中心に駐在員たちが住むマンションなどが立ち並ぶ。
ここを爆心地として半径1km程度が吹き飛べば、あらかたの日本人は吹き飛ぶであろう。
その辺の道路の脇に自転車を止めて入り口を探すが、貧乏人はこんなホテルに来る
ことがないので入り口が見つからない。
えのはホテルなんてモーテルかファッションブティックかラブホテルくらいしか行った事がないので、目隠しの暖簾がかかっていないと入り口が分からないのだ。

何とか入り口を見つけ中に入ると、煌びやかで広いホールになっている。
マットがふかふかで足を取られて土下座入店。
えのに視線が集まる。
すぐに中国人のボーイが手を貸して起こしてくれる。
「〇к☆ゞ¢@?Ю」
中国語で何かしゃべり掛けられるが、どうぶつの森の住人みたいでよく聞き取れない。
「くっ、殺せッ」

そそくさと後にして、あたりを見回す。
各部屋の紹介パネルとかがない。
今日はホテルに泊まりに来たわけではないので関係ないが、どうやって部屋に入ればいいのだろうか?
しかも広すぎてどこに行けばいいか分からない。
周りも中国人しかいないので、領事館出張サービスはどこですかとも気軽に聞けない。
話掛け様もんならポケモンのように突然、戦闘が始まるかも知れない危険があるからだ。

30分くらいうろうろしていると、ようやくそれらしき場所が見つかる。
部屋の前に見覚えのある顔が居たからだ。
えのと出会って3秒で合体したおばさんである。
「領事館出張サービスはこちらです」
と声を掛けてきた。
「チェンジで」って言ってやりたかったが、ここはラブホテルではないのでTPOを弁える。
しかしおばさんはえのを見てすぐ日本人だと判断し、日本語で話しかけて来たのはすごいと思う。
いろんな客を取るからえのなんて覚えてないだろうし、周りに中国人も沢山いるのにえのを日本人だとピンポイントで判断している。

おばさんに案内され部屋に入ると、開始予定時間よりも1時間も早いのに、多くの日本人がワラワラと仕事をしていた。
これが中国人なら時間になるまでピクリとも動かないのだが、流石日本人である。
しかも、時間前なのにすでに日本人が20人ほどいる。
「ギラ」
とつぶやいて見る。別に意味はない。

「ではこちらで行いますのでどうぞ」
おばちゃんに案内される。
服を脱いで横たわればいいの?名古屋だったらこういう場合、入ってすぐ即尺があるんだけれど。
みたいにウィットに富んだジョークでも言ってやろうかと思ったけど、別の手続をしなくてはならなくなりそうなのでTPOを弁える。
パスポートの更新手続はキビキビとしたおっさんの下、5分くらいで終わるが、最後に衝撃の一言を言われる。
「パスポートの更新手続はこれで完了しました。1週間後に『上海』まで取りに来てください」
「郵送とか出来ないんですか?」
「ご本人様確認が必要になりますので、上海の領事館で受け取りの必要があるんです」
「なにそれこわい」
この事実は嫁に言うと裁きが下る案件であろう。
胃がシクシクと痛むのを感じる。

もういてもしょうがないし、位置情報を共有されてるからまっすぐ家に帰ることにする。
ホテルを出るときに、えのを起こしてくれた中国人のボーイに会釈される。
中国の癖に教育が行き届いている。

外に出ると小雨が降っていた。
自転車がびちょびちょになっている。
「な、泣いてなんかいないんだからね!雨が目に入っただけなんだからね!」
誰に語りかけるでもなくつぶやいた。

家に着くと、音を立てずにそーっとドアを開ける。
ガキが寝ていてバタンっとドアを閉めると、稲妻のように嫁に起こられるからだ。
出来るだけ気配を消したつもりなのに、ガキがうれしそうに駆け寄ってくる。
「うちの子マジ天使」
抱き上げるて部屋に向かうと、携帯でドラマを見てる嫁がこちらを向かずに「おかえり」と言ってくれる。
家族っていいなぁと感じながら部屋に入ると、嫁がえのを見てギョッとしてガキをひったくる。
「雨に濡れてるのに何で拭かないの!?ガキが風邪引いたらどうするの!」
と、ガキをタオルで拭いている。
えのはそっと上着を脱いでタオルを取りに洗面台へ行く。

「PM2.5交じりの雨は目に染みるぜ」
顔を拭くタオルにシミが広がった。

その後はガキが寝るまでお守りをして、風邪が怖かったので早めに寝た。

後日談として、上海に一人でパスポートを取りに行って腹を壊す話があるんだけど、それはまた別の機会にしようと思います。