松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

和ろうそく芯ものがたり その11

2007-09-08 21:08:31 | 和ろうそく芯ものがたり
なぜ、かつては高い志を持っていた芯屋が、
海外で品質の悪い芯を作らせているのか。
答えは簡単。
コストダウンのためです。

現在出回っている小さな芯の
芯巻きの賃金を推定で換算すると、
一本につき、日本円にして一円以下の金額だそうです。
Mさんの普段の作業スピードは
中程度の芯を一時間に約25本。

小さなサイズでも手間暇は同じようにかかるそうですので
もしこれをMさんに頼むと
Mさんの時給は25円以下ってことになります。
一日8時間働いても200円以下…。

これじゃ、やらない方がましですね。
どおりで国内で小さな芯の生産が
消えてしまったわけです。

和ろうそくの斜陽化は
コストダウンを図るための海外での業務委託を招き、
それが品質低下に繋がるという
悪循環へ陥っているのが
はっきりとわかってきました。

私は日本で一番芯に詳しい芯屋の苦悩を想像すると
やりきれない思いがしてきました。

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
面白かったです (ちこ)
2022-03-21 22:49:13
和ろうそくについて調べていました。
蠟燭自体の作り方はよく見つかるのですが、芯の部分について詳しく書かれているものが意外と少なくて、本当に「よくぞ書いてくださいました」。
参考にもなり、読んでいて興味深く、面白かったです!
どうもありがとう。
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