松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

野十郎の蝋燭と和蝋燭

2008-08-31 23:39:09 | 復活奮闘日記
今日は新日曜美術館で「高島野十郎」の特集だと知り、あわてて番組を途中から見ました。
幸いろうそくの絵を取り上げていたのは後半だったので、なんとか間に合いました。前半も見たかったなぁ。
新日曜美術館のサイトはこちらです。

自分が蝋燭を販売していることから、当然野十郎の絵が大好きな人ともお話しする機会も多く、そういう方は、むしろ私よりもずっとずっと蝋燭の炎に魅せられているよな~と感じる時もあります。

よく野十郎の蝋燭は、「和蝋燭」かどうか聞かれるんですけど、明らかに和蝋燭じゃなくパラフィン蝋でしょう。芯も糸芯だし。しかしだからといって、現在市販されているパラフィン蝋燭で野十郎のような炎の形が出るかというと、おそらく出ないと思います。その理由は芯の細さにあります。

この画像を見て下さい。

以前、櫨蝋とパラフィン蝋を比較するために、和ろうそくの芯でパラフィンろうそくを作った時のものです。火を灯すと、こんなに怖いくらいメラメラしちゃって黒い煙が出ていますが、野十郎の炎に近いメラメラ感はありますよね。

これは私の推測なんですが、昔は芯がもっと太かったんじゃないかと思います。でも芯が太いパラフィン蝋は、櫨蝋なんか比べものにならない位、恐ろしい程燃えていきますから、当然燃焼時間も短くなります。昔と違って現代は、そこまで灯りを明るくするこだわりも必要もありませんからね、電気があるし。それで、より燃焼時間を長くするために、糸芯がだんだん細くなっていったんじゃないでしょうか。

私も影響されたのか、野十郎のろうそく風に「眞櫨きゃんどる」の写真を撮ってみました。
何回撮影しても、ろうそくって難しい~。

市販の安価で合理性とスマートさを追求したローソクやキャンドルに、野十郎が描いた蝋燭と同じ炎を見いだせるでしょうか。私は、野十郎がたとえパラフィン蝋燭を描いていても、やはり「灯り」や「炎」へのこだわりは、人々が和蝋燭の明かりに求めるものと同じであるような気がします。

baliさんのブログで教えていただいたところによると
野十郎の「月」や「蝋燭」の絵は実物を見るともっと感動します。
彼はろうそくの絵を一度も個展に出さず、
ほとんどは世話になった人に贈られたそうです。
蝋燭の絵が持つ意味がそこにあるのでしょうね、私はわかりませんが。
「光を蒔く人」という舞台作品を作られた太鼓奏者の林さんが、
野十郎の絵を「静謐な宗教空間」と言われてました。


和ろうそくの灯りもまた、「静謐な宗教空間」と言うに相応しい灯りです。だからこそ、野十郎の蝋燭を好きな人は、きっと和ろうそくも好きなんじゃないかなと思ったりします。

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松山櫨の地域講座

2008-08-30 21:12:58 | 復活奮闘日記
今日は地元田主丸町の郷土会主催の地域講座がありました。タイトルは「亀王の大庄屋竹下武兵衛と松山櫨」。なんと講師は私です。櫨の講座は二回あり、一回目の今回は松山櫨や竹下武兵衛の関わりなど、二回目は櫨の現況について話します。

質疑応答の中で、郷土会の会員の方が地元田主丸町の上町に蝋屋があったことを覚えてらっしゃる方もいました。櫨の活動をしていると、「実は私の実家が櫨蝋屋をしていて…。」と言われる方とよく出会います。当時の櫨蝋業がいかに繁栄していたかがわかりますね。古いロウソクを持っていらっしゃる方もおられるので、ぜひ次回は見せてもらおうと思います。

私も初めて長々と話したので、たどたどしくてまとまりのない話になりましたが、なんとか終わってほっとしました。

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レゾードレッシング

2008-08-29 23:26:22 | 美味しい食事
弓友だちのアンディーさんからいただいた「レゾードレッシング」を紹介します。手作りで塩分やオイルを控えめにし、保存料や添加物を一切含んでいない自然派のドレッシングです。特にオイルは従来の三分の一だそうです。

ドレッシングは結構いろんな種類のものが出回っていますので、正直どんな味なんだろ~?と思いつつ、パンや千切りキャベツにつけていただいてみました。かなりイケます。タマネギの味が一番出ているかな。私はタマネギは大好きなので、タマネギ好きには特におすすめです。他にも昆布やパセリ・ピーマンなど野菜汁100%!水で薄めてないのでコクと風味があります。細かく刻んだオリーブの実も入っていて、かなり贅沢なドレッシングかも。トーストや焼いたフランスパンにもつけてみたら、これもかなり美味しかったですよ。トランス脂肪酸入りマーガリンとかつける必要がないのもよろしいですね。他にもマヨネーズを加えたら白身魚のフライにタルタルソースになるそうだし、醤油を加えたら焼き肉のタレ。胡麻を入れたらしゃぶしゃぶと、料理に合わせて、いろんなものに使えるみたいです。まだトーストとキャベツしか試してないけど、今度やってみようと思います。

サイトはこちら
今はネット販売はやってないようですね。
甘木市秋月で手作りされて福岡市の百貨店等で販売されているとのことです。
電話は0946-25-0840

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一ヶ月後に審査

2008-08-28 22:50:23 | 和弓と櫨
来月末に弓道審査があるので、今日は申込用紙を提出しました。射会と違って審査は全ての動作を見られると思うと、どうも緊張します。先生や紅の豚さんからの「絶対に一手づつ引いた方がよい。」との有無を言わせぬ忠告通り、今日は繰り返し一手礼射の練習を行いました。実際、審査では四ッ矢なんか引かないわけで、たったの二本で判断されてしまうので、その二本をいかに美しく引くかが大きな問題です。

「教本の末尾にある射方八節を念入りに読むのだ!」という指摘もあり、今日のテーマは「大三で手の内を決める。」に集中して練習。どうも私は会の時に手首が動いてベタ押し&小指が逃げてたんですね。それで大三で手の内の最終確認と勝手の肘の位置を注意することにしました。で、三立ちした結果はこんな感じ。なんか的の周りをぐるっと矢が刺さってますけど。これでもかなりマシになった方でし。もうちょっと全ての矢が内側に入ってくれればいいのに~。

私「先生、私、もう半年以上習ってますから、上達してるはずですよね?」
T先生「上達…っていうのか、クセがついたっていうか。」
私「ク、クセがついてるんですか。私。」
T先生「elsterは今より最初の頃の方が、よく中ってただろう?」
私「そう言われてみれば…。」
T先生「クセがついてるせいだ。しかしクセがついていかないと上達は難しいし、何をもって上達とするのか…ぶつぶつ。」
私「……。」

そもそも言葉通りに実行するのは難しいと感じる今日この頃。いろんな指摘を受けてきました。
右肘が入ってないと言われると、肘を入れようとして手首も一緒に動いて矢が曲がるし
右手首の力を抜けと言われると、手首がだらんと曲がってしまうし。
もっと胸を張って!と言われると、会に入ってから更に弓を引っぱったり。
離れの時弓手がこぶし一つ反動で後ろに動くはずだと言われると、弓手を後ろに反らしすぎてしまうし。

変なクセを直そうと指導を受けることで、違うクセも生み出しやすくなってしまうのでしょうか?しかしだからといって指導を受けなかったら、そのままクセが直らないし。

実験をしてみましょう。
目をつぶって手を横に広げ、肘をしっかり60度曲げてください。どうですか?きちんと60度曲がりましたか?おそらく多くの人は60度より深く曲がると思います。ほとんど90度に近い人もいるでしょう。

言葉ってのは、人は案外思った以上に影響を受けてしまうって事かもしれません。

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佐賀のがばいおばちゃん

2008-08-27 19:15:30 | ニュース
「おまえのようなやつがいるから世の中が悪くなる」 コンビニ女性店員が強盗撃退

26日午前3時ごろ、佐賀市大和町川上のコンビニ「ポプラ佐賀大和店」に男が押し入り、「金を出せ」と女性店員2人を刃物で脅した。店員の1人(51)が包丁を持ち出して男に向けたため、男は何も取らずに逃走した。佐賀署は強盗未遂事件として捜査している。
 調べでは、女性店員2人が品物を並べていたところ、店に入ってきた男が刃渡り約15センチの刃物を見せ現金を要求。1人が現金を取りに行くふりをしてカウンター奥から包丁を持ち出し「おまえのようなやつがいるから世の中が悪くなる」と言うと、男は引き下がったという。店内に客はおらず、店員2人にけがはなかった。
 男は黒いニット帽にサングラスをかけ、白っぽいマフラーをしていた。店員は同署に「身勝手な行動は絶対許せません」と話したという。産経ニュース08/8/26

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面白いニュースだなぁと思って、目がとまりましたけど、
「おまえのようなやつがいるから世の中が悪くなる」
ん~~。なんか違うんだよなぁと思っていたら、その後全国ニュースでも流れました。

佐賀市のコンビニに刃物男 女性店員が包丁持ち出し抵抗したため何も取らず逃走
これにビデオで映っているおばちゃんが
「金出せっち、言うたけんが、うちが、すたすたすた~って、この速さで行ったってからね、これで包丁ば、すぱーって出したって。包丁ば相手のももどんトコに当てたって。それでも怯まんで逃げんやったけん、振り回しながら“お前んごたっとのおっけん、世の中のようならんとぉ”って言うてからさ…。」

これだ!これ!地元民としてはこれが一番しっくりくる。
やっぱ産経は東京だからかなぁ。こういうの、方言でないと雰囲気が伝わらないんですよ。ちなみにこのおばちゃんの名セリフを各社の報道ではどんな表現をしているかというと…

産経「おまえのようなやつがいるから世の中が悪くなる」
スポニチ大阪「「お前のようなヤツがおるけん、世の中アカン」
毎日「お前のごたっとのおっけん、世の中の悪うなろうが」

スポニチ大阪はなんつーか、大阪の人にウケるような言い回しを使ったんですかね。こっち(九州)では「あかん」とは言いません。「世の中のようならんとぉ。」という否定形が「世の中が悪くなる。」とストレートな言い回しに変わってるのも興味深いですね。読者にわかりやすく書こうという意識が、おばちゃんのセリフを変えたってことでしょうかね。

ふっ。所詮、新聞は二次的加工物っちいう事やんね。どげん、ほんとのこつ書こうち思うても、結局はバイアスがかかるとよ。おばちゃんのドスの効いた声ば、実際に聞かんことには、ようわからんけ。そばってんね、ネットのニュースは字数が厳しくなかろうけん、そんまんまセリフを載せても、よかろうち思うとばってんかね~。

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東京へ送り出した日

2008-08-26 21:26:24 | 復活奮闘日記
今日は東京ミッドタウンの「THE COVER NIPPON」で開催する「筑後展」へ製品を送り出しました。
納品予定日は28日。九州から東京まで宅配便で送るのに2日はかかるので、今日が締め切りです。朝からパンフをプリントアウトして、商品の箱詰めにかかりきりになりました。

箱詰めって、あーやったりこーやったりと結構時間がかかるもんです。最終的にテープまで貼って終わりと思ったら、「あっ、これ入れるの忘れてた!」と追加で入れてると、今度は箱に入らなくなったりと、簡単な作業の割に疲れてしまいます。え?私だけ?他の人もそうですよね。こういう事って。とにかく今回、荷物が一つの箱に入らなくなったので、大きめの箱と、もう一つのやや小さめの箱の二つに入れました。んで、ちょっと私も考えたわけですよ。二個バラにして送るより、二つの箱を紐でくくって一つの荷物にしちゃうわけです。幸い、紐でくくってもなんとか運べる大きさなので、ぐるぐる紐を巻き付けたり、結んだり、一生懸命縛った割に、ゆるゆるになってしまいましたが、とりあえず二つの箱は一つになりました。

悪戦苦闘した挙げ句、ようやく荷物が紐の間に挟まったので、ゆうパックで送るために郵便局へ向かいました。二個に分けろと言われるかもしれないと、実は伝票も二枚用意してましたが、郵便局の兄さんが、二つの段ボールを緩みきった紐で縛っているのを見て、
「これ、テープを貼ってくっつけておきましょうか。でないと行方不明になるかもしれない。」
ああ、よかった。話せるやん。やっぱ民営化してよかった?

というわけで、一枚の伝票で二箱の段ボールを東京に送り出すことができました。よかったよかった。これから一ヶ月間、東京でがんばって来てねぇ~とお見送りしたい気持ちです。もちろん、里帰りするのはできるだけ少ない方がいいんだけど。

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筑後展の詳細

2008-08-25 23:38:02 | 復活奮闘日記
ただいま9月1日から東京ミッドタウンで始まる「筑後展」の準備で大忙しです。…って、前々から準備しときゃよかったのに、納品期日が近づくにつれ、あれもしてなかった、これもしてなかったと思い出して大慌て。特に商品を買っていただいた方などに配る当委員会のパンフ作成は、意外に時間がかかりました。

今まで何回も「眞櫨きゃんどる」や「正徳芯和ろうそく」のリーフとかチラシを作ってきてますが、そういう商品をまとめたものを作っていなかったので、過去に書いた文章を練り直しながら作りました。
こんな感じ。


筑後展が開催される場所は東京ミッドタウン内のガレリア3F「The Cover NIPPON」というお店の一角です。
サイトに詳細がアップされていました。ごらんください。
筑後展のご案内

商品紹介のところで、写真は小さいけど、「乾太郎窯」のキャンドルホルダーに入った「眞櫨きゃんどる」が写ってます。一緒に出展するのは、久留米絣やらんたい漆器、蜂蜜や婦人靴、お酒、お菓子など、筑後を基盤とする18の事業者。ん?私は事業者というにはほど遠く、名前を連ねるにはかなりおこがましいんですが、当委員会の名前が入っているのを見るとちょっと嬉しかったりして。また他に、当ブログでたびたび紹介している「房屋」さんも縁起のいい結びのストラップでお目見えします。

今回は店舗での委託販売になりますので、企画展の飾り付けなども全ておまかせです。どんな風に演出するのか興味しんしんですね。

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櫨ろうそく作り

2008-08-24 20:48:07 | 復活奮闘日記
今日は竹炭工房・和仁さんちで、櫨蝋による蝋燭作りにチャレンジしてみました。

初めてなので失敗の少ないカップキャンドルを作ることにしました。使った櫨蝋は「昭和福櫨」の蝋。融点が低いので溶けやすくカップキャンドルには最適です。今日は練習なので、蝋型の半分だけ使うことにしました。

まずは半分こに切ります。


直接火に掛けるととすぐに温度が上がってしまので、湯煎で溶かします。


あっというまにどんどん溶けていきます。


次に、芯をあらかじめ蝋につけておきます。芯はもちろん正徳芯です。


芯についた蝋をウチワで乾かします。…っていうか、ほっといても固まるんだけど、気の利く子どもがいるもんだ…。


あとは半分に切ったクルミの殻に蝋を流し込み、正徳芯を真ん中に置いたら出来上がり。
火を灯した様子です。正徳芯による蝋の吸い込みの良さと大きな炎に改めて感動しました。このクルミキャンドル、30分以上、燃焼してくれました。


いやあ、思ったよりずっと簡単で面白い一時でした。作る過程でコツもわかったし、次回はもっとスムーズにできそうです。クルミを使うのもなかなか味があってよいですね。ただ、最後の瞬間に蝋がなくなった後、クルミの殻が燃え出しますので、アルミホイルを中に敷くことで解決できそうです。

海の側だったら、以前島原の本多製蝋で買ってきた貝殻のキャンドルもすごく味があってよかったし、容器次第で楽しいカップキャンドルができそうです。

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実際の戦いは その2

2008-08-22 22:55:31 | 和弓と櫨
前回のエントリから随分経ってしまいましたが、その続きです。

平安時代末期に登場した伏竹弓という合成弓が、恐ろしい程強力だったので、当然防御するものも進化しました。

それが源平時代の大鎧です。

当時着用された大鎧には、いかに強力な弓箭から防御し、かつ自分もその強力な弓箭を使えるかという工夫がこらされていたのです。弓箭に関連する箇所をいくつか見てみましょう。

大袖
肩から上腕部を防御する楯状の部品。左の袖を射向(いむけ)の袖、右の袖を馬手(めて)の袖と呼び、敵対する左の袖の方を堅牢に作っている。

鳩尾板(きゅうびのいた)・栴檀板(せんだんのいた)
弓を射る時に開く脇と胸部を防御する楯状の部品。右脇が栴檀板、左脇が鳩尾板。右の栴檀板は、弓を引く際に屈伸可能なように小札で構成され、急所に近い鳩尾板は1枚の鉄板とする例が多い。

弦走韋(つるばしりのかわ)
胴前面に張られた皮革。引き絞った弓を放った際の弦の走りをよくするための装置。

草摺(くさずり)
腰の周りに裾広がりの箱形を形成し、騎乗すると大腿部は完全に覆われ、襲ってくる矢を防いだ。

大鎧は楯を取り入れた構造であるため、重量は22~26キログラムにもなります。徒歩の戦いではとても耐えきれない重さですが、馬上では前後の草摺を鞍に覆いかけ、鎧の胴の重量を馬に負担させる仕組みになっていました。大鎧には重厚感と華麗さ、かつ強力な弓箭をめぐる合理性がよく表れているのです。ちなみに現在残っている国宝級の大鎧は、赤とかやたらにド派手な色ですが、これはできるだけ多くの味方に自分の活躍を覚えてもらうためと言われています。今みたいにビデオとかないし、一緒に戦った人の証言しかないわけですから、後で報償をもらうためにも、味方に印象づける必要がありました。

 こういう事って、今の学校では教えてるんだろうかと疑問に思います。戦は弓箭がほとんどだったのに、たま~に起こる一騎打ちのような珍しい出来事の方が、いろんな文書に残っています。人は平凡な事はあまり書かないものなのです。「弓馬の道」といえば武士道だし、「弓馬の家」といえば武士の家を指しているのですが、なんとなく世間では武士=日本刀的なイメージの方が強いような気がします。

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乾太郎窯のぐい呑み作り

2008-08-21 21:02:30 | 復活奮闘日記
今日は乾太郎窯で、ぐい呑みの「窯入れ」があったので見学することにしました。
上画像は完成したぐい呑み。手作りの温かみのあるぐい呑みです。

窯はなんと乾太郎氏の自作のぐい呑み専用窯。

撮影するので、特別にフタを開けてもらいました。炎の中にぐい呑みが見えます。この窯に炭を入れて、ドライヤーで強制的に熱気を送り込み温度を高めて焼いています。小さい窯だからこそできる仕掛けのようです。
しかし、なるほど釜までも自作するわけですね~。

こちらでは「月刊タウン情報People」の矢次編集長BLOGわんのbaliさんにお会いしました。矢次編集長は精力的に各方面に取材活動されていて、以前八女で一度お会いしてランチを食べたんですがbaliさんとは初顔合わせ。
「あ~!あなたがあのbaliさんですね!」
なんとなく一気にオフ会みたいな雰囲気になり、すっかりくつろいで団らんさせていただきました。baliさんのホームページはネットで見る筑後地方のガイドブックです。4年かけて少しずつ現地をレポートしてきた感想などはとても参考になります。外国(タイとかエジプトとか)に行ったレポートも見応えがあるし、地図も充実してるし、観光するなら一度はぜひ見ていただきたいサイトです。残念ながら、ただいまブログをお休み中ですが本人から嬉しいお知らせ。

もうすぐBLOGわんが復活するとのことですよ!定期的に巡回している方は楽しみにしてくださいね!

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いつのまにかクセが

2008-08-20 22:41:36 | 和弓と櫨
筑前町の道場は称号を持つ先生が二人しかいません。いつもは一人の先生からずっと習っていますが、先日は、途中からもう一人の先生も練習に来られました。で、他の人が帰ってしまい、残った私は錬士の先生二人と一緒に、三人で引くことになりました。

最近どうも矢所がバラバラで、実はほとんど的に中らなくなっていた私ですが、まあとにかく、あんまり深く考えずエ~イと引き、的前から退場すると、先生二人で何かボソボソ話しているわけです。

「あんなに矢がばらつくなんて…。」
「前は、まだもうちょっと矢所が揃ってたはずだ…。」
「射形がおかしいんやないか。」
「…手の内かもしれない。」
「もうちょっと勢いよくパンと離れを出さないと…。」
「今のうちになんとかしなければ…。」

ギクッ!なんと私の事を話題にしているじゃないですか。しかも重症患者を扱う医者同士の会話みたいな内容です。わ、私、かなり重症だった?どうしよう…。私は老先生二人を前に、ゴロゴロ転がってそのまま弓の入ってるロッカーに逃げ込みたい気分に襲われました。

結局うむを言わさず、その後は二人がかりで手術、じゃなくて射形の矯正治療の時間になりました。

どうやら大三から会に入る時、肘が入ってなくて、小さく前に下ろしてたのが一番の原因だったようです。まあ、他にもいろいろ問題はあるんですけど、当面の問題はそれでした。先生二人に見つめられ、汗だくになりながら何本も引き、矯正してもらいながら気づいたんですが、自分の射形がどこか崩れていることは私自身も薄々わかっていたってことです。でもそれがどう崩れているのかが理解できなくて、先生から指摘されてようやく具体的に認識したのです。う~む、恐るべし。

おかげで矢が真っ直ぐ飛ぶようになり、無事に矢所も安定してきました。二人の先生達も「ふむ、ふむ。そうそう。」となんだか納得してもらったので、もう、それが何よりよかったという気分になりホッとしました。

思い返すと、矢がばらついて全然的に入らない時は、自分が内心、非常に不安になっていたような気がします。なんとなく的前に立つと憂鬱な気分になってたというか。今回、問題が解消したおかげで、また楽しく引けるようになったからゲンキンなもんです。こんなに気にかけていただいた先生達に感謝感謝。

でも、ふと疑問がおこりました。
「先生、私はこうやって指導していただいてるけど、先生達は誰から指導していただくんですか?」
「教士の先生。」
「…教士の先生は誰から?」
「範士の先生。」
「………範士の先生は誰から?」
「いない。上に行けば行くほど、誰からも見てもらえなくなる。」

上に行けば行くほど、次第に孤高さを身にまとっていくんでしょうか。う~む。そういう時の心境ってどんなもんなんでしょう。もしいつか、範士の先生とお話できる機会があれば、聞いてみたいことではあります。

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「地球温暖化詐欺」を見た。

2008-08-19 23:59:26 | ニュース
たまたまYouTubeで「地球温暖化詐欺」という番組がアップされていたので見てみました。
まさに目からウロコです。
地球温暖化について、さまざまな意見があるのは知っていましたが、いったいどれを信じたらいいんだろう?状態でしたが、この番組は非常にわかりやすく地球温暖化を人間がもたらしている理論(人為論)のウソを暴いていきます。そしてその裏に潜む世界的な動きまでよく分析しています。未見の方はぜひご覧下さい。

イギリスBBCのテレビ番組で放映されてます。
全部で一時間半ほどありましたので、八分割されています。
ここでは最初の1/8を紹介しておきます。

The Global Warming Swindle(地球温暖化詐欺) 1/8


地球温暖化の原因はCO2ではなく他の要因にあると述べています。また環境問題そのものに群がるお金や利権に対し、事実をねじまげてニュースとして報道されていることなどにも述べられています。

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cafeたねの隣りと和菓子葡萄屋

2008-08-18 22:12:25 | 美味しい食事
先日、うきは市浮羽町にあるcafe「たねの隣り」&和菓子「葡萄家」に行ってきました。
同じ敷地内にギャラリー「ぶどうの種」がありますが、食い意地が張ってる私はランチへ直行。

外のテラスで隣のごはん1600円をいただきました。


緑に囲まれたテラスでランチ。すごく贅沢な気分になります。
デザートとコーヒーです。

…ただ、山の中とはいえこの日はさすがに蒸し暑かった上、食べた後はなおさら体温も上昇するので汗だくだくに。結局クーラーの効いた屋内に入ることにしました。

抹茶のかき氷も食べました。


帰りに和菓子「葡萄家」へ


あんパンを買って食べました。

もちもちっとして、結構美味しかったです。

はぁ~、食った食った。

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漆のはなし

2008-08-17 23:29:10 | 復活奮闘日記
漆はウルシ科ウルシ属。櫨も同じウルシ科ですが、ヌルデ属です。
同じアレルギー成分を持つ近しい関係であるので、ちょっとウルシの事を調べてみたら、面白いものを見つけました。
---------引用---
【日本を探す】縄文(3)神聖視された漆の赤
漆器の技術については、これまではウルシノキとともに大陸から伝えられたという説が有力だった。しかし、9000年前の北海道の縄文遺跡から漆器が発見され、さらには日本各地の縄文遺跡から下地処理や重ね塗りなど技術的にも優れた漆製品が次々と発見されたことから、“渡来説”に疑問も出始めた。代わりに浮上してきたのは、この伝統技術が、縄文の森からもたらされ、それが現代まで途切れることなく受け継がれてきた-という説である。
---------引用終わり

漆から樹液を採取する技術はずいぶん歴史が古いようです。もともと漆という名前は「うるわし(麗し)」「うるおし(潤し)」という言葉から来ているように、美しく水に濡れたような艶やかさを表しています。
漆は酸やアルカリ、塩分、アルコール等に対しての耐薬性や防水、防腐性もあります。また、電気に対する絶縁性も持っており地球に優しい自然塗料と言えるでしょう。

日本の漆はウルシノキから「うるし掻き」という伝統技術で採取した漆の樹液なんですが、現在日本で塗り物に消費される漆は99%が中国産漆によるものだそうです。中国産漆の販売価格は日本産に比べ約10分の1程度。この低価格がシェアを圧倒しているのもうなずけます。しかし、中国産漆は品質が悪く、腐敗臭がするものもあるとか。なんだかこのテの話、どこかで聞いたことあるような…。

私は本物の和漆で作った漆器を手に取ったことがあるのかないのかよくわかりません。引き出物とかで漆塗りのお盆は持ってますが、それが本当に和漆なのかどうか…?なんせたったの1%ですからね。たぶん今まで日本の漆塗りだと思っていたモノは全て中国産漆を塗ってるんじゃないかという気がします。

中国産漆を輸入するようになったのは、江戸時代末期にまで遡るそうで、それ以前は堅牢で質の高かった漆工芸品は、見た目が同じ中国産漆を使うようになって壊れやすいイメージが定着してしまったそうです。
悪貨は良貨を駆逐するといいますが、櫨蝋の置かれている状況とよく似ていますね。

アナタの持っている漆塗りの工芸品は、本当に和漆?

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博多よかろーる

2008-08-16 20:33:48 | 美味しい食事
は~。久しぶりに「松山櫨便り」の最新号を出しました。
最近はどうもなにかと忙しくて、思うように発行日に回れなくなってしまったので、少しペースを落として発行することにしました。

そう決めたら、ちょっと気が楽になったのでロールケーキでも食べるとするか…ってことで、今日は風月フーズの「博多よかろーる」1100円を紹介します。



紹介文を読むと、「自然豊かな福岡県朝倉で採れた卵と牛乳を使ったふわふわのロールケーキです。」
確かに、ふわふわしていてクリームも美味しいし、かなりレベルの高いロールケーキです。でもさ、朝倉の卵と牛乳なのに、なんで「博多」って名前をつけるんだよ!

このロールケーキは福岡空港でしか売ってない商品というのがウリ。
だから遠方の人にもわかりやすい「博多」をキーワードにしたんだと思われますが、でもね、どうもこういう安直なネーミングを見ると、納得いかんのです。近いからって博多と朝倉は全然違う地域なわけだから、違和感ありまくり。
地域を活性化させようとか、地域に貢献しようという気が全くなくて「博多」という知名度で売ることしか考えてないってことでしょうかね。

そもそも朝倉といっても朝倉郡夜須町にある永利牧場の卵と牛乳なんだから、それをもっとPRするための正確なネーミングとしては「朝倉やすろーる」が正しい。
う、売れないかな?

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