トマト・ケチャップ・ス 東直子著
軽妙な青春小説、、、と思いきやそれぞれの背景は思ったよりもずっと重く、そうそう簡単には乗り越えられないくらいの本来なら暗い状況にいる3人の女子高校生が主人公。
状況は重いのだが、漫才・笑いによって深刻にならない女子高生たちは、とても明るい。いや、表面的には明るいのだが、本当の彼女たちはそうではないのだろう。そんな簡単なものではないはずだ。明るい彼女たちの言動や、笑い飛ばそうとしているかのような漫才には全くそのような重さや暗さはない。ないのだが、ゆながイリに指摘したように、危ない均衡の上で精一杯の矜持で背筋を伸ばしているような印象を受けるのだ。
彼女たちのドロドロとした内面の悩みや苦悩を丹念に綴らないのだが、その明るさの裏側にその深みを感じて、かえって悲しくなる。
頑張れ!トマト・ケチャップ・ス!
そんなエールを送りたくなった。
軽妙な青春小説、、、と思いきやそれぞれの背景は思ったよりもずっと重く、そうそう簡単には乗り越えられないくらいの本来なら暗い状況にいる3人の女子高校生が主人公。
状況は重いのだが、漫才・笑いによって深刻にならない女子高生たちは、とても明るい。いや、表面的には明るいのだが、本当の彼女たちはそうではないのだろう。そんな簡単なものではないはずだ。明るい彼女たちの言動や、笑い飛ばそうとしているかのような漫才には全くそのような重さや暗さはない。ないのだが、ゆながイリに指摘したように、危ない均衡の上で精一杯の矜持で背筋を伸ばしているような印象を受けるのだ。
彼女たちのドロドロとした内面の悩みや苦悩を丹念に綴らないのだが、その明るさの裏側にその深みを感じて、かえって悲しくなる。
頑張れ!トマト・ケチャップ・ス!
そんなエールを送りたくなった。
エクセレントホスピタル クィント・ステューダー著
病院をターゲットにした経営改革の本。
まずは5つの柱を提唱している。「人材」「サービス」「医療の質」「財務」「成長」の5つである。病院経営に限らず経営というとまずは財務の改善になるし、赤字を黒字に立て直すことに注力しがちであるが、この本ではまずは人材である。
最高の病院になることを決意し、そこに向けて地道に努力をしていく。リッツカールトンのファーストクラス・カードみたいな感じの「感謝」の見える化みたいなことも導入し、つねにいいサイクルを回すべく仕組みを構築する。
退院後のフォロー電話もそうだ。退院した翌日に患者さんに電話をして、薬の話や次の予約などの確認を再度しておくのだ。患者さんは退院時には様々な厄介事もあり、病院での聞いておくべきことをうっかりしてしまうこともあるからだ。そしてそれだけでは終わらない。これらの確認の後に、病院の従業員で良かったことを教えてもらう。誰が良かったのか、具体的には何をしたのでそう思ったのか。具体的に。医者のことも良いところを聞く。褒めてもらう。これを実際に従業員や看護師や医者にフィードバックをする。このフィードバックは嬉しいだろうなぁ。と思う。最後に病院での改善点をアドバイスしてもらう。この順番は大切だそうだ。はじめに問題点を指摘しまうと、なかなか患者さんも褒めるためのスイッチが入らないだろうし。
これらのことは一般の企業でも当てはまる。本書を読みながら、三枝匡氏の「V字回復の経営」などの著書を思い出した。彼の本も具体的な手を紹介しながら、変わっていく企業のことを描写している。
随分前に読んだのでちゃんと思えていないが、三枝氏の本の中でも抵抗勢力の記述がある。本書ではパフォーマンスが低い人達として記述されているグループに近い。分類もより細かいsh、対処方法などももう三枝氏の書物のほうが日本的で真似しやすいように思えた。
あと本書では他社とのコアコンピタンスについての記述がない。何を競争力の源泉にしているのだろう。5つの柱の1つである「医療の質」の向上のための施策はそれはそれで大変に難しいだろう。総合病院的にワンストップでの医療サービスを提供するとか、この分野では負けないという得意診療科目を徹底的に磨くとか、手術件数を徹底的に増やし、医者のレベルを上げるとか、なにか考えなくてもいいものなのだろうか。
さらにはこのへんは国民皆保険制度がしっかりしている日本と、本書が書かれた米国との医療マーケットそのものの違いがあるのかもしれない。日本では医療機関によらず同一の医療サービスを受けると同一の請求しかできないが、米国ではどうなのだろう。ちゃんとしたホスピタリティを提供すると、それなりの診療報酬を期待できるのかもしれない。つまりサービスの工場による収益の拡大も期待できるのかもしれないということだ。
このコアコンピタンス系のところは引き続き調べていきたい。
総じて本書は勉強になった。また企業での経営改革との類似性もよくわかり、参考になった。
病院をターゲットにした経営改革の本。
まずは5つの柱を提唱している。「人材」「サービス」「医療の質」「財務」「成長」の5つである。病院経営に限らず経営というとまずは財務の改善になるし、赤字を黒字に立て直すことに注力しがちであるが、この本ではまずは人材である。
最高の病院になることを決意し、そこに向けて地道に努力をしていく。リッツカールトンのファーストクラス・カードみたいな感じの「感謝」の見える化みたいなことも導入し、つねにいいサイクルを回すべく仕組みを構築する。
退院後のフォロー電話もそうだ。退院した翌日に患者さんに電話をして、薬の話や次の予約などの確認を再度しておくのだ。患者さんは退院時には様々な厄介事もあり、病院での聞いておくべきことをうっかりしてしまうこともあるからだ。そしてそれだけでは終わらない。これらの確認の後に、病院の従業員で良かったことを教えてもらう。誰が良かったのか、具体的には何をしたのでそう思ったのか。具体的に。医者のことも良いところを聞く。褒めてもらう。これを実際に従業員や看護師や医者にフィードバックをする。このフィードバックは嬉しいだろうなぁ。と思う。最後に病院での改善点をアドバイスしてもらう。この順番は大切だそうだ。はじめに問題点を指摘しまうと、なかなか患者さんも褒めるためのスイッチが入らないだろうし。
これらのことは一般の企業でも当てはまる。本書を読みながら、三枝匡氏の「V字回復の経営」などの著書を思い出した。彼の本も具体的な手を紹介しながら、変わっていく企業のことを描写している。
随分前に読んだのでちゃんと思えていないが、三枝氏の本の中でも抵抗勢力の記述がある。本書ではパフォーマンスが低い人達として記述されているグループに近い。分類もより細かいsh、対処方法などももう三枝氏の書物のほうが日本的で真似しやすいように思えた。
あと本書では他社とのコアコンピタンスについての記述がない。何を競争力の源泉にしているのだろう。5つの柱の1つである「医療の質」の向上のための施策はそれはそれで大変に難しいだろう。総合病院的にワンストップでの医療サービスを提供するとか、この分野では負けないという得意診療科目を徹底的に磨くとか、手術件数を徹底的に増やし、医者のレベルを上げるとか、なにか考えなくてもいいものなのだろうか。
さらにはこのへんは国民皆保険制度がしっかりしている日本と、本書が書かれた米国との医療マーケットそのものの違いがあるのかもしれない。日本では医療機関によらず同一の医療サービスを受けると同一の請求しかできないが、米国ではどうなのだろう。ちゃんとしたホスピタリティを提供すると、それなりの診療報酬を期待できるのかもしれない。つまりサービスの工場による収益の拡大も期待できるのかもしれないということだ。
このコアコンピタンス系のところは引き続き調べていきたい。
総じて本書は勉強になった。また企業での経営改革との類似性もよくわかり、参考になった。
obachannel
Posted at 06:39:09
岩清水的反応を考えたが略。 @mishiki: 自由と民主主義のために死ねるか? アメリカ人は本当に死ねる略。イラク戦争が欺瞞に満ちていたとしても、旗印は「自由と民主主義」。日本人は、自由と民主主義のためには死ねないだろう。ならば天皇か。家族か友人か仲間か。それとも二次元?
Posted at 06:33:14
最近老眼かも。細かいものが見えない。“ @sakaima: うむ。心に眼鏡。 RT @HYamaguchi: 重要なのは「心にメガネ」。これはメガネ女子にも言える。RT @sisiodoc 「メガネをかけただけではメガネ男子にはなれません」。
Posted at 06:27:40
8月15日の日経新聞の経済教室
8/15の日経の経済教室は勉強になったなぁ。こういう風にゲームの理論を投票行動の分析に使えるんだね。
Posted at 06:39:09
岩清水的反応を考えたが略。 @mishiki: 自由と民主主義のために死ねるか? アメリカ人は本当に死ねる略。イラク戦争が欺瞞に満ちていたとしても、旗印は「自由と民主主義」。日本人は、自由と民主主義のためには死ねないだろう。ならば天皇か。家族か友人か仲間か。それとも二次元?
Posted at 06:33:14
最近老眼かも。細かいものが見えない。“ @sakaima: うむ。心に眼鏡。 RT @HYamaguchi: 重要なのは「心にメガネ」。これはメガネ女子にも言える。RT @sisiodoc 「メガネをかけただけではメガネ男子にはなれません」。
Posted at 06:27:40
8月15日の日経新聞の経済教室
8/15の日経の経済教室は勉強になったなぁ。こういう風にゲームの理論を投票行動の分析に使えるんだね。