えがおの学校0期生の帰山さんより届いた、福島県飯舘村の新刊書のお知らせを掲載
させていただきます。
飯舘村は、えがおの学校卒業生の大石さんやよしきさんのフィールドでもあります。
----------------------------------------------------------------------------
皆さまへ
福島県飯舘村の新刊書『までいの力』のおすすめ
福島県飯舘村。
この村は飯舘牛をはじめとした畜産と農業をベースにした村です。
どぶろくや凍み餅をこしらえる農家レストランがあり、間伐材のチップボイラーを
村の施設に導入するなど、原発依存とはまったく対極の村づくりをすすめてきまし
た。
食とエネルギーの自給力の高いこの村は3月11日の大震災にも揺るがず、当初は
沿岸部の被災者を受け入れていたのですが、福島第一原発の事故による放射能汚
染によって、計画的避難区域に指定され、いま、村の人たちは家畜とともに村を
離れるかどうかの瀬戸際に立たされています。
ちょうどそんな折も折、飯舘村の村づくりをまとめた『までいの力』が発行され
ました。
「までい」とは土地の言葉で「丁寧な」「手間ひまかけた」というような意味。
菅野典雄村長の肝いりで、飯舘の村づくりのモットーになっています。
この本には原発事故が起こる以前の村の姿と村の人たちの思いが描かれています。
農文協の直営書店農業書センターで取り扱っておりますので、ぜひお申込みくだ
さい。
なお、この本の販売収益は飯舘村復興のために役立てられます。
●『までいの力』 2011年4月11日発行 A4変型判オールカラー120頁 SEED出版刊
●定価2500円(税込)
●お申込みはこちらまで
通販:田舎の本屋さん
http://shop.ruralnet.or.jp/b_no=05_90441809/
店舗:農文協農業書センター
http://www.ruralnet.or.jp/avcenter/
以下、飯舘村総務課企画係長 藤井一彦さんからのメッセージです。
*************************************************************
各位
飯舘村の藤井です。BCCで失礼します。
今回の原発事故の件では、多くの皆様からご支援、応援メッセージ、
義援金、支援物資などなどをいただき、感謝申し上げます。
また、同じく被災された皆様には、心からお見舞い申し上げます。
この度、飯舘村の近年の様々な地域づくりの取り組みを紹介した本
「までいの力」がシーズ出版から刊行されました。
今のところ、アマゾンで購入できます。
震災前の飯舘村の頑張りや笑顔がいっぱい詰まった本です。
しかし、こんな事態になってしまい。この本のページをめくる度、
この豊かで、平穏な日々はいつになったら取り戻せるのかとの思いが
こみ上げてきて、涙腺が壊れ、じっくり本を読むことが出来ません。
村の支援にもなりますので、是非お買い上げいただきたいと思います。
飯舘村の近況をお知らせします。
4/11、飯舘村は、計画停電ではなく、計画的避難区域になりました。
まだ、補償や避難など問題がはっきりしないため、村としてはまだOKして
いません。
4/12には、村内の商店や企業、農協、商工会などとの会議がありましたが
「このままでは、廃業するしかない」「村の企業は人と人のつながりで
やっている。人がばらばらになったら仕事にならない」など厳しい意見
が飛び交いました。
また、この日、稲作だけでなく、ほかの様々な農作物についても作付けを
行わない決定をしました。
その理由は、稲作さえ出来ない飯舘村で育った農作物を市場に出してし
まっては、消費者に混乱が生じてしまうのではないか。という安全安心の
作物を作ってきた農民の誠意から決めたとのことです。例え数値的に安全
が確認されていても、です。
昨日(4/13)から、全ての行政区(自治会・町内会)を回る座談会を
おこなっています。住民の皆さんから、避難に関する不安や課題、補償に
関することなどを直接お聞きするためです。
住民の皆さんからは、健康に関する不安、避難先がどこになるのか、いつに
なるのか、農業が出来なくなることや企業の倒産による生活費のこと、牛の
世話、いつ帰ってこれるのか見通しがないことへの不安、土壌改良できるのか、
東電や国への批判など、沢山の質問や意見などが語られました。
この意見をまとめ、国や東電へぶつけて交渉していくことになります。
国や東電の責任者は、この座談会に出席し、飯舘村に住む住民の思いを悔しさ、
怒り、不安などを直接聴くべきだと強く思います。対策は、現場で考えるべき
です。
また、飯舘村は大地が汚染され、稲作ができなくなってしまいました。
日本は米が貨幣であり、税金であり、豊かさの尺度です。稲作は文化であり、
稲ワラは様々な加工品の材料です。
米を作れないということは、日本人を辞めろと言われているような気が
します。今年、飯舘に春は来ないのでしょうか。
村民は不安でいっぱいです。自治体として何をすべきか、存在意義自体を
問われている気がします。
それでも、前に進むしかありません。必死になって頑張っていますので
応援よろしくお願いいたします。長期戦を覚悟しています。
引き続き、義援金のご協力をお願いいたします。住民の皆さんの避難の支度
や当座の生活資金に使わせていただく予定です。
●村のホーページ http://www.vill.iitate.fukushima.jp/で、 義援金を
お願いしています。
「飯舘村では義援金を受け付けています。
そうま農業協同組合 飯舘総合支店 普通1487767 飯舘村(いいたてむら)ま
で」
是非、知人・友人・職場・縁故関係など皆さんにお知らせください。支援の輪を広げ
ていただければ嬉しいです。
それでは、また。
■□□ 福島県相馬郡飯舘村総務課企画係長
■□□ 藤井一彦 Fujii,kazuhiko
■□□ Tel 0244-42-1613 Fax 0244-42-1601
■□□ k-fujii@vill.iitate.fukushima.jp
■□□ http://www.vill.iitate.fukushima.jp/