女性管制官がアメリカで医者になった場合ーアメリカンドリーム

アメリカでアメリカンドリームを達成するには?
マーティンもと子(旧姓多尾もと子)の場合は?

豚インフルエンザ エルパソ最新情報 Part3

2009-04-30 06:07:56 | Weblog

残念なことに、テキサスのヒューストンで、22ヶ月のお子さんのUSA初の犠牲者がでたそうです。
きのうから、私のメールは、お上からの緊急連絡で、いっぱいです。
携帯にも緊急のメッセージが。


実は、6日連続の勤務を経て、きのうから4日間おやすみのはずだったので、ゆっくりCME(Continuing medical education、テキサス州では、1年に24時間分をこなさないと、医師免許の更新ができない)にでも取り組もうかと思っていましたら、たった今、携帯がなって...「緊急事態なので、夕方5時に来て!Help! Help!」と、ディレクターから電話がありました。

お休みは、みごとにパーになりました。どうしても、小児の患者さんをしっかり守らなくてはなりませんので、この私の出番(私はもともとは小児科の認定医です)、というわけなのです。

今日もインフルエンザA陽性の患者さん(今回はお子さん)が、もうひとりでたそうですが(今のところ、うちのERでは合計3人)、Tamiflu(インフルエンザのお薬)を処方されて、7日間の自宅隔離ということで、うちに帰されたそうです。その周りの家族には、手洗い、マスクの使用を義務付け、感染予防に、ケースバイケースで、Tamifluをのんでもらうことになるようです。


皆さん、もし感染しても、治療薬はありますから、パニックしないでくださいね。

一番新しい情報によりますと、
Tamiflu(Oseltamivir)は、通常は1歳以上が対象なのですが、CDC(Centers for Disease Control and Prevention)の推薦では、1歳未満でも使えるようです。そう、小さな赤ん坊でも、治療薬はあるということ。安心しました。
けれども、症状が始まって、48時間、48時間以内に治療を始めるのがベストですので、早めに医者にかかってくださいね。

Relanza(Zanamivir)は、実は7歳以上が対象で、感染予防に使う場合は、5歳から大丈夫ということです。


それでは、これからお仕事。
フロントラインで、がんばります!!

Swine Flu
Swine Flu Reccomendations
Swine Flu Infection Control
Masks
Swine Flu Mitigation

豚インフルエンザ エルパソ最新情報 Part2

2009-04-29 06:33:46 | Weblog

エルパソの国境向かいにあるメキシコの町フアレスの学校が、きのうから5月6日の予定で閉鎖されています。

昨夜のデルソールERは、豚インフルエンザの報道を聞いてかけつけた、発熱と咳の症状に苦しむおおぜいの患者さんであふれていました。もちろん、みなさんこちらが提供したマスクをかけて待ってもらいましたが。

一時期は、30人以上もの患者さんが、トリアージュを待合室で待つという状態で、もう一人のドクターと、私とフィジシャンアシスタントの3人は、フル回転。
私たちは研修医時代もいっしょで、もう10年も一緒に働いていてチームワークは最高の仲なのですが、私が、豚インフルエンザの報道のことを冗談まがいにぐちったら、
「おしゃべりはやめて、さっさとこしをあげろ!」
と言われる様。というわけで、ハイテンションの中、なんとかたくさんの患者さんを診ましたよ。

咳と発熱の患者さんすべてのインフルエンザテストをするわけにはいかないし、ラボラトリー(臨床検査技師)からは、
「看護師長にも話したけど、インフルエンザ用のテストキットに限りがあるし、ラボのサンプルを、氷に入れて送って、と再三言っているのに、誰もいうことを聞いてくれない。氷に入っていないサンプルは、検査ができません。Dr.Martin、助けて~。」
と苦情の電話もかかってきたほど。

パートナーも私も、キットの数に限りがあるので、注意深くテストを行う患者さんをスクリーニングして、インフルエンザのテストを行いましたが、すべて陰性とでて、一安心でした。

おととい、インフルエンザAの陽転だった若い患者さんは、症状が重くなり、きのうの私の勤務に始まる前に、ERに戻ってきたため、念のため入院隔離することになったそうです。豚インフルエンザかどうかは、今の時点ではわかりませんが、特別なテストため、別の研究所にサンプルを送り出して調べることになるはずで、遅かれ早かれ結果は耳に入ることと思います。


インフルエンザ騒ぎとは別に、エルパソの皆さん、今、しょう紅熱(Scarlet fever、喉の炎症とサンドペーパーみたいな湿疹と発熱が特徴)と、ロタウィルスによる胃腸炎(激しい下痢と嘔吐が特徴)がはやっています。気をつけてね!



豚インフルエンザ エルパソ最新情報 Part1

2009-04-28 04:26:42 | Weblog


あちらこちらから、ご心配のお便りをいただき、大変恐縮しております。

今朝、ボスのボスからの豚インフルエンザの最新情報が、弁護士経由で、届きました。
弁護士を通じてというのが、アメリカらしいんですが...。

4月27日現在で、米国では、40人(ニューヨークで28人、カリフォルニアで7人、カンザスで2人、テキサスで2人、そしてオハイオで1人)の豚インフルエンザ患者が、確認されたようですね。

ちなみに、豚インフルエンザは、Swine Fluと、英語でいいます。

メキシコで、1,000人以上の患者が、そしてすでに149人の方が亡くなったようで、これは恐ろしい話なのですが、なぜかアメリカ版は、症状がおだやかで、まだ死亡のケースはありません。

豚インフルエンザの症状は、発熱、咳、喉の痛み、頭痛、体のあちこちが痛くなったり、だるく感じるなどなど、他の普通のインフルエンザと同じ症状です。

豚インフルエンザは、インフルエンザのテストをすると、インフルエンザAが陽性になります。

実は、我がデルソールERでも、昨日一人の患者さんが、上記の症状であらわれ、テストを行ったところ、インフルエンザAが陽性と出ました。
ERの、ディレクターによると、この季節、ふつうは、インフルエンザの患者は存在しないため、このケースは、もっと慎重に扱うべきではなかったのかと思っているところです。

今後は、インフルエンザのテストをもっと行うことになり、陽性の場合は、年齢に応じて、特別なインフルエンザ用のお薬を、処方することになりそうです。
Tamiflu は、1歳未満の患者には使えませんし、最近、ウィルスが賢くなって、あまり効かなくなっているようで問題はあるようですが。

Relenza は、5歳未満の患者には使えませんし、メディケード(低所得者用の医療保険)の対象ではないようです。

今夜の勤務も、ERで疑いのアンテナを立ち上げて、疑わしい患者には、インフルエンザのテストを行うなどして、最前線でがんばってみます。

また、エルパソでの最新情報をお届けしますね!



Swine Flu Update: 20090427 1228
It seems there are updates every 5 minutes, but here’s the very VERY latest from the CDC website: as of
1300 (ET) on 27 April 2009, there were 40 cases identified in the United States, 28 cases in New York
City, 7 in California, 2 each in Kansas and Texas, and 1 in Ohio. The TV media are reporting that this is a
worldwide pandemic with over 45 US cases, 2 cases in Scotland, and over 1,000 cases reported in
Mexico. There have been no US deaths but there have been 149 people dying in Mexico.
I have compiled some guidelines in my standard, quick, no BS, and to-the-point manner.
Background:
・Swine influenza A causes regular outbreaks in pigs
・This strain is swine influenza A (H1N1) – a novel influenza A virus not identified in people before
・Less severe in US than in Mexico
・Spread person-to-person, not from eating pork (in case anyone should ask…)
Symptoms:
・The same as any other flu: fever, cough, sore throat, body aches, headache, chills and fatigue
・Some people reported diarrhea and vomiting
Treatment:
・Standard: hydration, acetaminophen, ibuprofen, work/school notes
・Tamiflu® or Relenza® for more severe cases
・According to Texas DSHS:
o Perform influenza testing on all patients with influenza-like illness
o Perform influenza testing on all patients with acute respiratory illness AND ‘
・History of recent travel to Mexico or
・Contact with person with influenza A
Bottom line:
・I would recommend testing, and if positive, prescribe antivirals in addition to standard
treatment
For more reading: click here, click here