時間が出来たので、迷った末に見に行った。
戦前、戦後を生きたおばあちゃんのお話だが、
普通に生活している私たちとは一味違う人生だ。
小さい頃、人減らしの意味もあって、おばあちゃんは
山形から東京へ奉公に出る。 …おしんの時代のように雪道を歩いて。
東京のおうちは、別世界、彼女は、奥様や小さなお坊ちゃんの為に
もくもくと、滅私奉公の毎日を送る。
奥様の不倫を、自分のことのように心配し、
非国民と言われぬように気を配り、
・・・
おばあちゃんの孫の勧めで、「自分史」を書き始めたおばあちゃん、
何か、心に込めたものを残して、おばあちゃんは逝く。
孫は残された未開封の封筒から辿って
お坊ちゃんに会いに。
昔のゆったりとした流れの中に、懐かしいものが感じられる。
戦争は嫌だけれど、思いやり、気配りのあった当時が
ふと思い出される映画であった。
あんな階段があって、
田舎では下男、下女の助けを借りていた時代であった。